JIS C 5381-21:2014 低圧サージ防護デバイス―第21部:通信及び信号回線に接続するサージ防護デバイス(SPD)の要求性能及び試験方法 | ページ 3

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C 5381-21 : 2014 (IEC 61643-21 : 2009)
最大連続使用電圧Uc以上の電圧でSPDが不完全な動作となる状態。SPDの不完全な動作とは,インパ
ルス試験中に多段SPDの全ての動作が起こらない場合をいう。ブラインドスポットは,SPD内の素子に過
負荷を与える場合がある。
3.19
交流耐久性(a.c. durability)
指定回数に対し,特定の大きさ及び時間の交流電流を通電できるSPDの性能。
3.20
インパルス耐久性(impulse durability)
指定回数に対し,特定の波形及びピーク値のインパルス電流を通電できるSPDの性能。
3.21
電流復帰時間(current reset time)
自動復帰可能な電流制限素子が定常又は休止状態に戻るために必要な時間。
3.22
定格電流(rated current)
電流制限素子のインピーダンスが変化することなく,電流制限形SPDへ連続的に通電できる最大電流。
注記 これは直列の線形素子にも適用する。
3.23
絶縁抵抗(insulation resistance)
SPDの端子間にUcを印加したときのSPDの抵抗値。
3.24
リターンロス(return loss)
反射係数の逆数。一般にデシベル(dB)で表す。
注記 インピーダンスを定義することができる場合,デシベル(dB)単位のリターンロス(RL)は,
次の式によって算出する。
Z1 Z2
RL 20 log10
Z1 Z2
ここに, Z1 : 電源及び負荷の不連続点において,不連続な伝送路の電源
側の特性インピーダンス又は電源の内部インピーダンス
Z2 : 負荷のインピーダンス又は負荷側の特性インピーダンス
(IEV 702-07-25を修正)。
3.25
ビットエラー率,BER(bit error ratio)
所定の時間間隔の中で伝送したビットの総数に対するビットエラー数の比率。
3.26
挿入損失(insertion loss)
伝送システムに,SPDを挿入することによって発生する損失。SPDを挿入する前にSPDの後段に供給す
る電力と,SPD挿入後に同一箇所に供給する電力との比率。挿入損失は,通常デシベル(dB)で表す。
3.27
近端漏話,NEXT(near-end crosstalk)

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C 5381-21 : 2014 (IEC 61643-21 : 2009)
妨害を与える伝送路の電流が伝搬する,及び逆方向の妨害を受ける伝送路へ伝搬する漏話。
近端漏話が発生し妨害を受ける伝送路の端子は,通常妨害を与える伝送路の端子の近くである。
3.28
縦バランス(アナログ音声周波数回路)[longitudinal balance(analogue voice frequency circuits)]
大地に対して一対を構成する二つの線の電気的な対称性。
3.29
縦バランス(データ伝送)[longitudinal balance(data transmission)]
平衡回路の二つ以上の導体と大地(又はコモン)との間のインピーダンスの対称性の度合い。この用語
は,コモンモード妨害への影響度を表現するために用いる。
3.30
縦バランス(通信及び制御ケーブル)[longitudinal balance(communication and control cables)]
妨害を与える大地に対するコモンモード(縦)電圧実効値(Vs)と試験中のSPDのディファレンシャル
モード(横)電圧実効値(Vm)との比。デシベル(dB)で表す。
注記 縦バランス(LB)(dB)は,次の式によって算出する。
Vs
LB 20 log10
Vm
ここでは,VsとVmは同じ周波数で測定する。
3.31
縦バランス(通信)[longitudinal balance(telecommunications)]
妨害を与えるコモンモード(縦)電圧実効値(Vs)と試験中のSPDのディファレンシャルモード(横)
電圧実効値(Vm)との比。デシベル(dB)で表す。
3.32
サージ(通信回線)[surge(telecommunications)]
外部の電源から通信回線に結合することによって発生する過渡電圧及び/又は過渡電流。
注記1 代表的な外部の電源は,雷及び交流又は直流電源である。
注記2 外部の電源との結合は,電気,磁気,電磁気及び伝導の一つ以上である。

4 使用及び試験条件

4.1 使用条件

4.1.1  通常使用条件
4.1.1.1 気圧及び標高
気圧は,80 kPa106 kPaとする。これらの値は,海面からそれぞれ+2 000 m−500 mの標高に対応す
る。
4.1.1.2 周囲温度
周囲温度の範囲は次による。
− 標準的な範囲 : −5 ℃+40 ℃
注記1 この範囲は,通常,室内で用いるSPDを対象とする。これは,IEC 60364-5-51に規定する
コードAB4と一致する。
− 拡張範囲 : −40 ℃+70 ℃
注記2 この範囲は,通常風雨に対する保護のない屋外使用のSPDを対象としており,IEC

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C 5381-21 : 2014 (IEC 61643-21 : 2009)
60721-3-3のクラス3K7である。
− 保存範囲 : −40 ℃+70 ℃
注記3 範囲外の全ての値は,製造業者が指定する。
4.1.1.3 相対湿度
相対湿度の範囲は次による。
− 標準的な範囲 : 5 %95 %
注記1 この範囲は,通常室内で用いるSPDを対象とする。これは,IEC 60364-5-51に規定するコ
ードAB4と一致する。
− 拡張範囲 : 5 %100 %
注記2 この範囲は,通常,風雨に対する保護のない屋外使用のSPDを対象としている(例えば,
耐候性のあるきょう体の中のSPDを含む。)。
4.1.2 異常な使用条件
異常な使用条件下へのSPDの暴露は,SPDの設計又は適用には,特別な考慮が必要となる場合があり,
製造業者は,注意を喚起しなければならない。
注記 異常な使用条件とは,4.1.1に規定する“気圧及び標高”,“周囲温度”及び“相対湿度”の3種
の条件から外れる条件であり,さらに次に示す環境での使用を含む。
− 油が直接掛かる又は蒸気の雰囲気
− 水及び塩水が直接掛かる又は結露
− 腐食性ガスなどの雰囲気
− 極端な振動及び衝撃

4.2 試験温度及び湿度

  ある特性を試験する場合に,SPDの技術的背景によって,温度の影響を受けないことが明らかな場合は,
温度23 ℃±2 ℃かつ相対湿度45 %55 %で試験を行ってもよい。その他の温度の影響があるSPDの試験
では,想定する用途によって選定する温度範囲の上限及び下限温度で試験を実施する。設定する温度範囲
は,想定する用途によっては,4.1.1.2に規定する全ての温度範囲より狭くなってもよい。
あるSPD技術では,選定する温度範囲の上限又は下限温度のどちらか一方の温度が最悪試験条件となる
ことが,明らかな場合がある。この場合の試験温度は,最悪試験条件となる選定した温度範囲の上限又は
下限温度のどちらか一方の温度でなければならない。試験温度は,箇条6に規定するそれぞれの試験温度
と異なっていてもよい。
高温又は低温で試験する場合,SPDは,熱衝撃を受けないように十分な時間を掛けて,規定する試験温
度まで加熱又は冷却する。その他の規定がない場合には,室温から試験温度までの時間は,1時間以上と
することが望ましい。SPDは,試験前に熱平衡に達するのに十分な時間,規定する試験温度中に保持する。
その他の規定がない場合,保持する時間は15分間以上とすることが望ましい。

4.3 SPD試験

  この規格に基づくSPDは,SPDを現場へ実際に設置する場合,その場で用いる接続部材又は端子を用い
て試験を実施する。さらに,測定は,SPDの接続部又は端子部で実施する。基台又はコネクタとともに用
いて試験する場合には,その基台又はコネクタも試験の対象の一部として含める。通信用途の場合,ITU-T
Recommendation K.65(避雷器ホルダ)及びITU-T Recommendation K.55(終端モジュール)に要求事項
を示している。
試験に基台を用いる場合,測定は,できるだけSPD端子の近くで実施する。測定に用いるオシロスコー

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C 5381-21 : 2014 (IEC 61643-21 : 2009)
プは,IEC 61083-1の規定による。
注記 オシロスコープの設定は,附属書Dを参照する。
図1のc),e) 及びf) のSPDは,全インパルス電流を流す共通の電流経路(防護素子又は相応の内部部
材)をもつ場合がある。製造業者は,この電流経路に対するインパルス最大電流値を明示しなければなら
ない。インパルス電流値は,各々の回線端子の最大電流許容値のn倍未満であってもよい。ここにnは,
回線端子数である。これらのSPDは,共通の端子に対して,全ての回線端子を同時に試験する。
試料数及び許容故障率は,受渡当事者間で協定しなければならない。

4.4 波形の許容値

  波形パラメータA/Bの定義は,Aが波頭長(μs),Bが波尾長(μs)であり,IEC 60060-1による(JIS C
61000-4-5も参照)。この規格の中で用いる波形の許容値を表2に示す。
表2−波形許容値
単位 %
波形 1.2/50又は10/700開回路電圧 8/20又は5/300短絡回路電流 その他の波形
ピーク値 ±10 ±10 ±10
波頭長 ±30 ±20 ±30
波尾長 ±20 ±20 ±20

5 要求事項

5.1 一般的な要求事項

  次の要求事項は,この規格を適用する全てのSPDに適用する。
5.1.1 識別及び仕様書
次のa) n) に示す情報は,5.1.2に規定するSPD の本体又は添付書類若しくは包装に表示しなければな
らない。略語を用いる場合は,仕様書などで説明しなければならない。箇条6によって行うSPDの各試験
での試験条件は,添付書類に記載しなければならない。
a) 製造業者名又はその商標
b) 製造年月,製造年週又は製造ロット番号
c) 形式番号
d) 使用条件
e) 最大連続使用電圧Uc
f) 定格電流
g) 電圧防護レベルUp
h) インパルスリセット(適用する場合)
i) 交流耐久性
j) インパルス耐久性
k) 過負荷故障モード
l) 伝送特性
m) 補足情報(代替可能な素子及び放射性同位元素の使用についての適用項目がある場合)
n) 直列抵抗(適用する場合)
5.1.2 表示

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C 5381-21 : 2014 (IEC 61643-21 : 2009)
SPD本体には,5.1.1のa),b),c) 及びe) の事項を明瞭に表示する。表示材料は,通常のSPDの使用に
対して耐溶剤性及び耐拭性がなければならない。特殊な扱いについての注意事項は,仕様書に記載又は包
装上に示さなければならない。
適否は,6.1.2の規定に従って試験を行い,検査によって判定する。

5.2 電気的要求事項

  SPDは,箇条6の規定に従って試験したとき,次の要求事項を満足しなければならない。
5.2.1 電圧制限の要求事項
電圧制限素子だけで構成するSPDは,5.2.1に規定する全ての要求事項に適合しなければならない。電
圧制限素子及び電流制限素子で構成するSPDの場合,5.2.1に規定する全ての要求事項及び5.2.2に規定す
る全ての該当する要求事項に適合しなければならない。端子と防護端子との間に線形素子をもつSPDは,
5.2.2に規定する全ての該当する要求事項に適合しなければならない。
5.2.1.1 最大連続使用電圧Uc
製造業者は,用途によって,交流の実効値又は直流でのSPDの最大連続使用電圧を示さなければならな
い。適否は,6.2.1.1の規定に従って試験を行い,検査によって判定する。
5.2.1.2 絶縁抵抗
この特性は,製造業者が指定しなければならない。適否は,6.2.1.2の規定に従って試験を行い,検査に
よって判定する。
5.2.1.3 インパルス制限電圧
表3に規定する試験条件で試験したとき,SPDは,規定したインパルス電圧に制限しなければならない。
測定した抑圧電圧は,規定した電圧防護レベルUpを超えてはならない(IEC 61180-1参照)。
5.2.1.4 インパルスリセット
この要求事項は,スイッチング形SPDだけに適用する。表3から選定したインパルス波形をSPDに印
加後,SPDは消弧する又は不動作状態に復帰しなければならない。このインパルス波形を印加する場合に
は,表4から選定した電圧及び電流の条件でSPDに印加する。その他の規定がない場合,SPDは,30 ms
以下の時間で高インピーダンス状態に復帰しなければならない。
5.2.1.5 交流耐久性
SPDは,表5から選定した電流を用いて,6.2.1.5の規定に従って試験した後に,適用できる場合,5.2.1
及び5.2.2に規定する適切な要求事項を満足しなければならない。
5.2.1.6 インパルス耐久性
SPDは,表3から選定した電流及び電圧の波形を用いて,6.2.1.6の規定によって試験した後に,適用で
きる場合,5.2.1及び5.2.2に規定する適切な要求事項を満足しなければならない。
5.2.1.7 過負荷での故障モード
SPDは,6.2.1.7の規定に従って試験したとき,火災,爆発又は電気的な危険を起こすことなく,また,
有毒ガスを放出してはならない。製造業者は,6.2.1.7に規定する故障モードに至るインパルス電流(8/20)
の値,及び交流の値を示さなければならない。
5.2.1.8 ブラインドスポット
製造業者から適用できるブラインドスポットに関する情報がない場合,及び製造業者の情報の検証が必
要な場合,多段SPDの試験は,6.2.1.8の規定に従って実施する。
5.2.2 電流制限の要求事項
電圧制限素子及び電流制限素子で構成するSPDの場合,電流制限素子は,5.2.2に規定する全ての適用

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JIS C 5381-21:2014の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61643-21:2009(IDT)

JIS C 5381-21:2014の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 5381-21:2014の関連規格と引用規格一覧