JIS C 5381-331:2021 低圧サージ防護用部品―第331部:金属酸化物バリスタ(MOV)の要求性能及び試験方法 | ページ 5

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C 5381-331 : 2021 (IEC 61643-331 : 2020)
試品を5分間常温で冷却する。
9.4.4 合格基準
試験の後,チーズクロスを検査する。チーズクロスには,次に示す危険性[破片の噴出,溶融材料の放
出,高温ガス(火炎を含む。)の生成,及び試験中の放電]によって損傷した痕跡があってはならない。部
品の取付け位置は,はんだの溶融によって変化してはならない。
チーズクロスは,未処理の綿布で,たて糸密度及びよこ糸密度が13本/cm×11本/cmを用いることが望
ましい。

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C 5381-331 : 2021 (IEC 61643-331 : 2020)
図10−電流制限した一時的過電圧試験のフローチャート

9.5 耐電圧試験

9.5.1 過熱保護付きMOVに対する試験条件
耐電圧試験装置を次のように設定する。
· 試験電圧は,周波数45 Hz62 Hzの正弦波とする。
· まず,規定する電圧の半分以下を印加する。その後,最大電圧までおおよそ500 V/sの電圧上昇率で
昇圧させる。

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C 5381-331 : 2021 (IEC 61643-331 : 2020)
· 印加電圧は,供試品の定格電圧Ur(最大連続使用電圧VM)の2倍とし,詳細は表3に従う。
· しきい(閾)値電流=印加電圧/200 kΩ
· 3端子MOVの熱切離し機構の両端において1分間,耐電圧を測定する。
注記1 この試験は電流を制限した異常過電圧試験の後だけに実施される。
注記2 供試品の定格電圧Urとは,3.1.1.7で定義している最大連続使用電圧VMと同じであり,公称名
称である。
表3−耐電圧試験における試験電圧
電圧印加箇所 試験電圧
充電部とエンクロージャとの間 2 Ur+1 000 V
遮断部分(同極接点間) 2 Ur
9.5.2 はく(箔)からリードまでのセットアップ
耐電圧試験装置を次のように設定する。
· 印加電圧は,供試品の定格電圧Ur(最大連続使用電圧VM)の2倍に1 000 Vを加算した電圧とする。
· しきい(閾)値電流は,印加電圧/2 000 kΩに等しい。
· はく(箔)とリードとの間に0.5 mm以上の隙間があることを注意しながら,供試品の周りをはく(箔)
で包む。
· 供試品のリード線同士を結線し,はく(箔)とリードとの間に耐電圧試験装置を接続する。
· リードとはく(箔)との間において1分間,耐電圧を測定する。
9.5.3 合格基準
合格基準は,しきい(閾)値電流を超える電流が,供試品に流れてはならない。

9.6 絶縁抵抗試験

  絶縁抵抗試験は,一方の極である一緒に接続したバリスタの両端子と,他方の極である金属球,金属は
く(箔)又はVブロックとの間で,UISO(注記参照)が500 V未満の場合は100 V±15 V,UISOが500 Vを
超える場合は500 V±50 Vの直流電圧で測定する。
注記 UISOはMOVの端子と取付表面の導体との間に連続使用条件下で印加可能な最大波高電圧である
絶縁電圧を示している。
電圧の印加時間は,1分間又は絶縁抵抗の読みが安定する,より短い時間とし,電圧印加の終了時の絶
縁抵抗を読み取る。
また,供試品は,故障又はフラッシオーバしてはならない。
絶縁抵抗の測定値は,個別規格に記載がない場合,2 MΩ以上とする。また,温度ヒューズ溶断後のヒュ
ーズ両端間には,0.2 MΩ以上とする。

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附属書A
(参考)
JIS C 5381-11:2014 低圧配電システムに接続する低圧サージ防護デバイ
スの要求性能及び試験方法におけるクラスI,クラスII及びクラスIII試験
に規定するMOVの試験
A.1 一般
JIS C 5381-11:2014に適合するサージ防護デバイス(SPD)は,この規格で定義した一つ以上インパルス
試験に適合する。これらの試験は,クラスI,クラスII及びクラスIIIという。
クラスI試験は,部分的に流れる雷電流インパルスを模擬することを目的とする。クラスIの試験方法
を適用するSPDは,一般に,露出度の高い場所,例えば,雷保護システムで保護した建物の線路の入口へ
の設置を推奨する。
クラスII又はクラスIII試験のためのSPDは,短い波長のインパルスで試験を実施する。
全ての試験の詳細は,JIS C 5381-11:2014に規定している。この附属書はJIS C 5381-11:2014のSPDに
用いるMOV試験の概要を示す。
A.2 MOVの選定
JIS C 5381-11:2014のSPDのインパルス定格は,単一のMOVで,直列,並列又はその両方で接続した
MOVの組合せで満たしてもよい。
A.3 略語,説明及び定義の相互参照一覧
JIS C 5381-11:2014に関連するこの規格で用いる略語,説明及び定義の一覧を表A.1に示す。

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C 5381-331 : 2021 (IEC 61643-331 : 2020)
表A.1−略語,説明及び定義
JIS C 5381-11:2014 この規格(JIS C 5381-331)
略語 説明 定義/箇条 略語 説明(パラメータ用語) 定義
電圧に関する略語,説明,定義
UC 最大連続使用電圧 3.1.11 VM 最大連続使用電圧 3.1.1.7
UOC 3.1.23
コンビネーション発生器の開回路電圧
Ures 残留電圧 3.1.16 VC 制限電圧 3.1.2.5
コンビネーション波形による制限電圧 VC 制限電圧 3.1.2.5
測定制限電圧 3.1.15 VC 制限電圧 3.1.2.5
Umax 空間距離決定のための電圧 3.1.47
電流に関する略語,説明,定義
In クラスII試験での公称放電電流 3.1.9 In 公称放電電流 3.1.1.3
Imax 最大放電電流 3.1.48 ITM 単一インパルスの最大電流 3.1.1.2
Iimp クラスI試験でのインパルス放電電流3.1.10
If 続流 3.1.12
Ip 電源の推定短絡電流 3.1.38
インパルス試験の分類
クラスI試験 3.1.34.1
クラスII試験 3.1.34.2
クラスIII試験 3.1.34.3
A.4 動作責務試験
A.4.1 一般
A.4.1.1 概略
動作責務試験の概要をフローチャートにて,図A.1に示す。

――――― [JIS C 5381-331 pdf 25] ―――――

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JIS C 5381-331:2021の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61643-331:2020(IDT)

JIS C 5381-331:2021の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 5381-331:2021の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISC0617-4:2011
電気用図記号―第4部:基礎受動部品