JIS C 5410-1:2021 高周波同軸コネクタ―第1部:品目別通則―一般要求事項及び測定方法 | ページ 5

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9.2.7 遮蔽効果
9.2.7.1 一般的な考慮事項
高周波同軸伝送ラインにおける遮蔽効果は,外部の電磁界による妨害から伝送ラインを保護する外部導
体の能力であり,その逆も同様である。高周波同軸コネクタにおいて,外部シェルを流れる縦電流は,同
軸回路に過度の電圧を起こさない方がよい。
外部縦電流Ilによる伝達起電力(又は等価電圧Ut)の比率は,Ut / Il=Zt“伝達インピーダンス”と呼び,
一般的に高周波同軸コネクタの遮蔽効果を定義するのに適切な量である。高周波コネクタの伝達インピー
ダンス,すなわち,遮蔽効果は,それぞれ特定の試料又は組合せに適用可能な固定の値を決してもたない
ことを強調しなければならない。特に,Ztは,ほとんどの場合,機械的及び接触の状態に大きく依存する。
高周波の用途では,伝達インピーダンスZtは,周波数の関数として表し,一般に周波数領域で測定する。
結合したコネクタの結合部分の遮蔽効果を測定するために,ケーブルエントリでのいかなる漏えいも除
外するような方法で,適切なケーブルをコネクタに取り付ける。
形式試験では,測定は,新しいコネクタに対して常に最初の結合時に行う。測定された遮蔽の欠陥を試
験中の試料が原因とする意図で,標準試験用コネクタを試験中の試料と結合することは推奨しない。
個別規格は,測定するコネクタの数,カップリングナットの締付トルク,及び関連する場合は,周波数
範囲を規定する。
9.2.7.2 測定
要求事項(Zt又は遮蔽減衰量)に応じて,測定は,IEC 62153規格群及びIEC 61726の適切な関連する
箇条によって行う。
9.2.8 部分放電(コロナ放電)
9.2.8.1 手順及び要求事項
適切なケーブルをコネクタに取り付け,ケーブルの導体間に試験電圧を印加する。
部分放電試験の直前に試料に高電圧を印加した場合,測定結果に影響を与える可能性がある。したがっ
て,直前の電圧印加後,部分放電試験を行う前に,休止時間を設けることを推奨する。
ケーブル端部でコロナ放電が引き起こすスプリアスを避けるよう注意する。部分放電試験の測定回路の
例は,図7に示す。
注記 スプリアスとは,主に高調波からなる交流信号に含まれる設計上意図しない周波数成分であり,
電波障害の原因となる。
コネクタは,結合状態でだけ試験を行う。
印加電圧は,40 Hz65 Hzの周波数とする。電圧の印加時間は,5分間を超えてはならない。
部分放電の測定を可能にするために,試験回路の部品は,試料で発する電荷5 pC以上の放電を妨げない
程度にコロナフリーでなければならない。
電圧は,電荷5 pCの感度で動作する検出器が持続的なコロナ放電を示すまで,徐々に上げる。次に,電
圧は,コロナが電荷5 pCの水準になるまで直ちに下げる。対応する電圧が,供試コネクタのコロナレベル
である。

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記号説明
1 供試コネクタ
2 バンドパスフィルタ(10 kHz50 kHz)
3 検波器
4 油
5 チョークコイル
図7−部分放電試験の測定回路
試験は,高地で用いることをシミュレートするために,個別規格に要求がある場合,減圧下で行っても
よい。
9.2.8.2 個別規格に規定する事項
個別規格には,次の事項を規定する。
a) 消滅電圧の最小値
b) 気圧
c) この規格に規定する試験方法との相違
9.2.9 相互変調レベル(PIM)
9.2.9.1 概要
相互変調(IM)干渉は,ほとんどが未知の性質で,位置及び挙動の非線形性原因に起因する。経験的に
は,相互変調積の発生は,被測定物(DUT)内の発生源から始まり,全ての有効な方向に均等に伝搬する。
受動的相互変調積(PIM)の発生は,必ずしも通常の非線形2次方程式の法則に従うとは限らない。した
がって,相互変調を引き起こす他の電力レベルに対する正確な計算は,不可能である。
PIMの生成は,周波数に依存する場合がある。PIMの発生が周波数依存である場合,PIMの性能は,規
定する周波数帯域にわたって調べる。
適切なケーブルをコネクタに取り付け,IEC 62037規格群に従って試験する。
9.2.10 耐サージ
検討中。

9.3 機械的試験及び測定手順

9.3.1 一般
これらの試験のいずれかの段階で行う測定は,個別規格に規定する。
注記 この試験に関係のない対応国際規格の第1段落の記載は,削除した。

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9.3.2 はんだ付け
9.3.2.1 一般
はんだ付け接続を行うターミネーション及び表面は,表面がぬれやすく,はんだ付け工程の加熱の影響
による損傷が生じないことを保証するために試験する。試験は,JIS C 60068-2-20の試験Taに従って行い,
要求がある場合,個別規格は,ターミネーションを特定し,試験Ta(リード線及びラグ端子のはんだ付け
性)に示す情報を提供する。個別規格に規定がある場合,試験Tb(はんだ耐熱性)を適用してもよい。
9.3.2.2 はんだ付け性
試験は,JIS C 60068-2-20の試験Taに従って行う。この試験は,コネクタに組み込む前に試料のロット
から取り出した単体部品又はサブアセンブリで行ってもよく,規定がある場合,前処理又はエージングを
行ってもよい。
組み立てたコネクタに適用する場合,その要求事項は,個別規格に規定する。それに加え次の事項も規
定する。
a) はんだこて法 こて先の種類
b) はんだ槽法 浸せきの深さ
プリント配線板用コネクタのはんだ付け性は,平衡法を用いているJIS C 60068-2-69に従って試験して
よい。この方法は,形状に関係なく,ターミネーションの基準方法としても用いてよい。この方法を用い
る要求がある場合,次の要求事項の一つ以上の適切なパラメータを,個別規格に規定する。
− ぬれの初期段階
− ぬれの進行段階
− ぬれの安定性
9.3.2.3 はんだ耐熱性
この試験は,JIS C 60068-2-20の試験Tbの方法1(はんだ槽法)又は方法2(はんだこて法)に従って
結合していない状態の組み立てたコネクタで行う。要求事項は,個別規格に規定する。
9.3.3 振動
9.3.3.1 手順
他に規定がない場合,掃引サイクル数は,表3に規定する厳しさレベルの一つから選択する。試験は,
JIS C 60068-2-6に従って,結合したコネクタで行う。
振動の厳しさは,振動数範囲,振動振幅及び掃引サイクル数の三つのパラメータの組合せによって定義
する。個別規格には,次の推奨値から選択する各パラメータに対する適切な要求事項を規定する。
振動数範囲
a) 10 Hz150 Hz
b) 10 Hz500 Hz
c) 10 Hz2 000 Hz
振動振幅(折れ点振動数57 Hz62 Hz)。

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表3−振動の厳しさ
変位振幅(片振幅) 加速度振幅 厳しさレベル
折れ点振動数以下折れ点振動数を超え 掃引サイクル数
mm m/s2 レベル1 レベル2 レベル3 レベル4
0.5 50 16 40 96 180
0.75 100 2 5 12 20
1.0 150 − 2 4 6
1.5 200 − 1 2 3
注記 SI単位のm/s2だけとしたため,gn単位の記載は削除した。
コネクタは,三つの互いに垂直な方向に各々振動し,一つは,コネクタの軸に平行でなければならない。
中心コンタクト及び外部コンタクトの導通は,9.2.4に規定する方法でモニタする。
9.3.3.2 個別規格に規定する事項
個別規格には,次の事項を規定する。
a) 用いる適合ケーブル,コネクタの取付けの詳細及びケーブルクランプ
b) 厳しさ
c) 性能要求事項
d) この規格に規定する試験方法との相違
e) (対応国際規格にあるこの細別は,個別規格に規定する事項にそぐわない内容のため,削除した。)
9.3.4 ゲージ保持力(弾性コンタクト)
9.3.4.1 手順及び要求事項
弾性コンタクトは,めす(ソケット)又はおす(ピン)のいずれかであり,規定するゲージを用いて次
の方法で試験を行う。
a) 最大変形を生じるゲージをコンタクトに結合し,3回引抜きを行う。めすの中心コンタクトに対する
ゲージの外径は,結合するおすの中心コンタクトの規定する最大外径とする。おすの外部コンタクト
に対するゲージの内径は,めすの外部コンタクトの規定する最小内径とする。
b) 次いで,最小変形を生じるゲージをコンタクトに結合する。ゲージがコンタクトから垂直位置でつり
下がっているとき,コンタクトはゲージを保持しなければならない。めすの中心コンタクトに対する
ゲージの外径は,結合するおすの中心コンタクトの規定する最小外径とする。おすの外部コンタクト
に対するゲージの内径は,めすの外部コンタクトの規定する最大内径とする。
9.3.4.2 個別規格に規定する事項
個別規格には,次の事項を規定する。
a) 前処理用ゲージの詳細寸法
b) 保持力を確認するためのゲージの詳細寸法及び質量
c) 前処理用ゲージの挿入力(要求する場合)
d) この規格に規定する試験方法との相違
9.3.5 中心コンタクトの固定
9.3.5.1 手順
可動形コネクタには適切なケーブルを,固定形コネクタには電線を取り付ける。
軸方向のトルク及び/又は力は,個別規格に規定するとおり,中心コンタクトの両方向に徐々に加える。

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9.3.5.2 要求事項
ストレスを取り除いた後,コネクタ本体に対する中心コンタクトの永久変位は,個別規格に規定する値
を超えてはならない。
9.3.5.3 個別規格に規定する事項
個別規格には,次の事項を規定する。
a) 用いる適用ケーブル
b) トルク及び力の大きさ,時間及び向き
c) この規格に規定する試験方法との相違
9.3.6 結合,離脱及びトルク
9.3.6.1 一般
適用する場合,結合及び離脱は,挿入力及び引抜力を必要とする軸方向の動きを伴う。カップリング機
構の動作には,トルクを必要とするカップリングリングの更なる回転運動を伴ってよい。
注記 ねじ式カップリングナットをもつコネクタは,9.3.11に記載されている。
9.3.6.2 手順
試験は,個別規格に規定する場合,一対のコネクタ又はゲージを用いて行う。同じ試料に対して5回,
連続した結合及び離脱を行う。力及びトルクは,5回目のサイクルで測定する。
9.3.6.3 要求事項
挿入力及びカップリングトルクは,個別規格に規定する値を超えてはならない。
瞬間最大の離脱トルク及び引抜力は,個別規格に規定する限界以内でなければならない。
9.3.6.4 個別規格に規定する事項
個別規格には,次の事項を規定する。
a) 挿入力及びカップリングトルクの最大値(適用する場合)
b) 離脱トルク,引抜力の瞬間的な最大値及び最小値(適用する場合)
c) この規格に規定する試験方法との相違
9.3.7 ケーブルの回転に対するケーブルクランプの有効性(ケーブル端部の回転)
9.3.7.1 手順
この試験は,フレキシブルケーブルを取り付けることを意図したコネクタに適用する。
個別規格に規定するケーブルは,製造業者の指示に従ってコネクタに取り付ける。
ケーブルの長さは,ケーブルの最小曲げ半径を超えない範囲で,試験を行い,評価するのに十分な長さ
とする。
コネクタはしっかりと固定し,ケーブルの自由端は,コネクタ及びケーブルの境界面で最小曲げ半径と
なる大きさにたわませる。このたわみを一定に保ちながら,ケーブル端は,コネクタの軸に垂直な平面内
の円周に沿って,規定の回転数(nutations)で円周方向に動かす。この手順の間,ケーブルは,コネクタ
への取付部で回転してはならない。
他に規定がない場合,図8に示す方向に10回転する。

――――― [JIS C 5410-1 pdf 25] ―――――

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JIS C 5410-1:2021の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61169-1:2013(MOD)

JIS C 5410-1:2021の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 5410-1:2021の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISC60068-1:2016
環境試験方法―電気・電子―第1部:通則及び指針
JISC60068-2-1:2010
環境試験方法―電気・電子―第2-1部:低温(耐寒性)試験方法(試験記号:A)
JISC60068-2-11:1989
環境試験方法(電気・電子)塩水噴霧試験方法
JISC60068-2-13:1989
環境試験方法(電気・電子)減圧試験方法
JISC60068-2-17:2001
環境試験方法―電気・電子―封止(気密性)試験方法
JISC60068-2-2:2010
環境試験方法―電気・電子―第2-2部:高温(耐熱性)試験方法(試験記号:B)
JISC60068-2-20:2010
環境試験方法―電気・電子―第2-20部:試験―試験T―端子付部品のはんだ付け性及びはんだ耐熱性試験方法
JISC60068-2-27:2011
環境試験方法―電気・電子―第2-27部:衝撃試験方法(試験記号:Ea)
JISC60068-2-30:2011
環境試験方法―電気・電子―第2-30部:温湿度サイクル(12+12時間サイクル)試験方法(試験記号:Db)
JISC60068-2-42:1993
環境試験方法―電気・電子―接点及び接続部の二酸化硫黄試験方法
JISC60068-2-6:2010
環境試験方法―電気・電子―第2-6部:正弦波振動試験方法(試験記号:Fc)
JISC60068-2-69:2019
環境試験方法―電気・電子―第2-69部:試験―試験Te/Tc:電子部品及びプリント配線板のはんだ付け性試験方法(平衡法)
JISC60068-2-78:2015
環境試験方法―電気・電子―第2-78部:高温高湿(定常)試験方法(試験記号:Cab)
JISZ8000-1:2014
量及び単位―第1部:一般