この規格ページの目次
4
C 5533-4 : 2008
3.2 略語
この規格で用いる主な略号の意味は,次による。
− EUT 供試装置 (equipment under test)。この規格ではPCである。
注記 対応国際規格では “EUT” の略語を用いているが,この規格では“供試装置”と表記した。
− AC 交流 (alternating current)。
注記 対応国際規格では “AC” の略語を用いているが,この規格では“交流”と表記した。
− r.m.s. 実効値 (root mean square)。
注記 対応国際規格では “r.m.s.” の略語を用いているが,この規格では“実効値”と表記した。
− LPCM リニアPCM (linear pulse code modulation)。
注記 対応国際規格では “LPCM” の略語を用いているが,この規格では“リニアPCM”と表記した。
− LSB 量子化単位 (least significant bit)。
注記 “LSB” は“最小有効ビット (least significant bit)”の略語であるが,この規格では“量子化単位”
を “LSB” と表記した。
3.3 定格値
次の用語は,IEC 60268-2で規定する。製造業者は,デジタルオーディオ装置について,次の定格条件
を指定する。
− 定格電源電圧
− 定格電源周波数
− 定格デジタル入力の信号語長
− 定格の標本化周波数
4 測定条件
4.1 環境条件
測定環境条件及び許容差は,次による。
− 気圧 : 96 kPa±10 kPa
− 周囲温度 : 15 ℃35 ℃
− 相対湿度 : (60±15) %
4.2 電源
交流電源又は電池を用いる。電池を用いる場合は,測定結果にそのことを明示することが望ましい。
4.2.1 電源電圧
IEC 60038に規定する定格交流電源電圧とする。電源電圧の許容差は,±10 %以内であることが望まし
い。
4.2.2 電源周波数
製造業者が指定する交流電源周波数とする。周波数の許容差は,+2 %及び−4 %以内であることが望ま
しい。
4.2.3 電源の雑音
電源に含まれる雑音は,測定結果に影響を与えない大きさであることが望ましい。
4.2.4 電池
当該供試装置用に設計した電池又は供試装置に組み込んだ電池だけを用いる。
――――― [JIS C 5533-4 pdf 6] ―――――
5
C 5533-4 : 2008
4.3 測定信号周波数
測定信号の周波数は,表1に示す実際の周波数から選択する。数値の精度を要求しないとき又はそのこ
とをカタログなどの文書に記述するとき,表1の公称周波数を用いてもよい。特に指定がない限り,基準
の測定周波数は997 Hzとする。この値は,厳密性を要求しない場合には1 kHzと記述してもよい。
周波数掃引信号を用いる場合,掃引周波数範囲は16 Hzから1/2×fs Hzまでとする。
表1−測定に用いる信号の周波数
単位 Hz
実際の周波数
公称
fs= fs= fs= fs= fs= fs= fs= fs= fs= fs=
周波数
8 000 11 025 16 000 22 050 32 000 44 100 48 000 88 200 96 000 192 000
4 4 4 4 4 4 4 4 4 4 4
8 7 7 7 7 7 7 7 7 7 7
16 17 17 17 17 17 17 17 17 17 17
32 31 31 31 31 31 31 31 31 31 31
63 61 61 61 61 61 61 61 61 61 61
125 127 127 127 127 127 127 127 127 127 127
250 251 251 251 251 251 251 251 251 251 251
500 499 499 499 499 499 499 499 499 499 499
1 000 997 997 997 997 997 997 997 997 997 997
2 000 1 999 1 999 1 999 1 999 1 999 1 999 1 999 1 999 1 999 1 999
3 700 3 677
4 000 4 001 4 001 4 001 4 001 4 001 4 001 4 001 4 001 4 001
5 100 5 059 5 059
7 400 7 351
8 000 7 993 7 993 7 993 7 993 7 993 7 993 7 993
10 000 10 007 10 007 10 007 10 007 10 007 10 007
10 100 10 141
12 500 12 503 12 503 12 503
14 700 14 717 14 717 14 717
16 000 16 001 16 001 16 001 16 001 16 001
18 000 17 987 17 987
20 000 19 997 19 997 19 997 19 997
20 300 20 269
22 000 22 079
30 000 29 989 29 989
35 000 34 981 34 981
40 000 40 429 40 429 40 429
44 000 44 159
50 000 49 999
70 000 70 001
80 000 79 999
88 000 88 301
4.4 標準設定
4.4.1 供試装置の標準入力条件
4.4.1.1 アナログ信号入力条件
4.4.1.1.1 マイクロホン入力
マイクロホン入力の設定は,次による。
――――― [JIS C 5533-4 pdf 7] ―――――
6
C 5533-4 : 2008
− 信号振幅 : 基準測定振幅
− 信号源インピーダンス : 基準信号源インピーダンス
4.4.1.1.2 アナログ入力
アナログ入力の設定は,次による。
− 信号振幅 : 基準測定振幅
− 信号源インピーダンス : 基準信号源インピーダンス
4.4.1.2 デジタル信号入力条件
測定デジタル信号は,標準媒体に記録する。
− 入力信号レベル : 基準測定レベル
4.4.2 供試装置の標準出力条件
4.4.2.1 アナログ出力条件
4.4.2.1.1 電圧出力及びヘッドホン出力条件
電圧出力及びヘッドホン出力条件は,次による。
− 信号振幅 : 標準出力信号振幅の1/10
− 負荷インピーダンス : 基準負荷インピーダンス
4.4.2.1.2 電力出力条件
電力出力条件は,次による。
− 信号振幅 : 最大出力振幅の1/10
− 負荷インピーダンス : 基準負荷インピーダンス
4.4.2.2 デジタル出力条件
アナログ入力信号から得られたデジタル信号は,記録媒体に記録する。
− 出力信号レベル : −20 dB
4.4.3 ハードウェアの設定条件
4.4.3.1 標準媒体の設定
測定に先立って,測定信号は標準媒体に記録しておく。記録信号は,入力する測定信号として使用する。
信号のフォーマット及び精度は,JIS C 5533-1の4.6.1による。
4.4.3.2 他のハードウェアの設定
特定の測定に必要な設定(ハードウェア音量調整器など)を除いて,すべての設定は出荷時設定とする。
4.4.4 ソフトウェアの設定
4.4.4.1 オーディオ信号の録音再生ソフトウェア
オーディオ信号の再生及び録音には,出荷時設定のソフトウェアを用いることが望ましい。
4.4.4.2 ディスプレイの設定
設定は,すべて出荷時設定とする。
ディスプレイに表示するコンテンツ(静止画像又は動画)は測定に必要なものに限定する。他のコンテ
ンツ(例えば,背景画又は背景動画)は表示しないことが望ましい。
4.4.4.3 他のソフトウェア
出荷時設定以外のソフトウェアがあっても,それを動作させる必要はない。
4.4.5 音量調整器の設定
4.4.5.1 アナログ入力−デジタル出力の場合
4.4.5.1.1 アナログ音量調整器
――――― [JIS C 5533-4 pdf 8] ―――――
7
C 5533-4 : 2008
アナログ音量調整器は,基準測定振幅をもつ997 Hzのアナログ入力の信号が信号レベル−20 dBのデジ
タル出力に変換されるように調節する。供試装置がアナログ音量調整器をもたない場合は,出荷時設定の
利得で測定する。
4.4.5.1.2 デジタル音量調整器
デジタル領域での音量調整器は,0 dBに調節する。
4.4.5.2 デジタル入力−アナログ出力の場合
4.4.5.2.1 デジタル音量調整器
デジタル領域での音量調整器は,0 dBに調節する。
4.4.5.2.2 アナログ音量調整器
アナログ音量調整器は,基準測定振幅をもつ997 Hzのデジタル入力信号が基準測定振幅の出力に変換さ
れるように調節する。供試装置がアナログ音量調整器をもたない場合は,出荷時設定の利得で測定する。
4.5 作動設定
デジタル測定データは,作動媒体から再生する。
注記 この媒体は,CDなど,供試装置上でオーディオ信号を再生するときの主データ源であること
が望ましい。
4.5.1 デジタル入力条件
デジタル測定信号は,作動媒体に記録する。
4.5.2 他の設定条件
他の設定条件は,標準設定と同じとする。
4.6 プリコンディショニング
供試装置は,測定する前に,通常の動作条件で,製造業者の指定するプリコンディショニング時間で動
作させる。これは,供試装置の動作を安定させるためのものである。製造業者がプリコンディショニング
時間を指定していない場合は,それを1時間動作させる。動作上の必要からプリコンディショニングがで
きない場合は,製造業者はそのことを記述する。
測定の途中で供試装置への電源を切らなければならない場合は,再び安定した状態になるまで十分なプ
リコンディショニング時間をとる。
注記 プリコンディショニングは,通常,ウォーミングアップとも呼ばれるが,この規格では測定を
開始する前に増幅器に通電することを指す。
5 測定機器
5.1 アナログ信号発生器
JIS C 5533-1の4.6.1.1.1の規定による。
5.2 帯域内アナログレベルメータ
JIS C 5533-1の4.6.3.2に規定するレベルメータとする。
5.3 アナログ低域通過フィルタ
JIS C 5533-1の4.6.2.1に規定するフィルタとする。
fsが40 kHz未満の場合は,帯域上限周波数は20 kHzとすることが望ましい。
5.4 アナログ重み付け(聴感補正)フィルタ
JIS C 1509-1に規定する周波数重み付け(聴感補正)特性Aとする。許容範囲は,JIS C 1509-1の設計
目標値に対して,帯域内周波数の範囲で±1.0 dBとする。
――――― [JIS C 5533-4 pdf 9] ―――――
8
C 5533-4 : 2008
5.5 標準媒体
3.1.8を参照する。
− 記憶容量 : 測定信号を記録するのに十分な容量とする。
5.5.1 デジタル測定信号のデータフォーマット
測定のために標準媒体に記録するデジタル測定データは,次に示す正弦波から計算する。
− データフォーマット : リニアPCM
− 信号語長 : 8 ビットから24 ビットまで。
− 信号レベル : デジタルゼロ,−60 dB,−30 dB,−20 dB又はフルスケール値 (0 dB)
− 信号のオフセット : LSBの1/2未満
− 信号レベルの精度 : 許容差は,LSBの1/2未満
− 標本化周波数 (fs) : 表1による。
− 測定周波数 : 4.3による。
− 周波数精度 : 1 Hz/ fs未満
5.6 記録媒体
3.1.9を参照する。
− 記憶容量 : 測定データを記録するのに十分な容量とする。
5.7 デジタルデータ評価のためのソフトウェア
供試装置内の記録媒体に記録したデジタル出力データを評価できるソフトウェアとする。このソフトウ
ェアは,供試装置上にインストールしておく。記録媒体上に記録したデータを外部機器に転送する場合,
ソフトウェアはその外部機器上にインストールしてもよい。
5.7.1 狭帯域通過フィルタ
5.7.1.1 通過特性
通過特性の設定は,次による。
− 阻止帯域 : 測定周波数の1/2倍及び2倍の周波数における減衰量は,60 dBより大きくなければならな
い。
5.7.1.2 フィルタの中心周波数
狭帯域通過フィルタの中心周波数は,表1に規定し,測定に用いる実際の周波数とする。
5.7.1.3 伝送ひずみ
伝送ひずみは,測定値に影響を与えてはならない。
5.7.2 デジタル重み付け(聴感補正)フィルタ
JIS C 1509-1に規定する周波数重み付け(聴感補正)特性Aとする。許容差は,JIS C 1509-1の設計目
標値に対して,帯域内周波数の範囲で±1.0 dBとする。
5.7.3 レベルメータ
レベルメータは,信号レベルを指示するように校正し,次の特性を満たさなければならない。
− 周波数範囲 : 帯域内周波数
− 測定範囲 : LSBからフルスケールまで。
− 精度 : 許容差は,読取値の1 %又はLSBの1/2のいずれか大きい方を超えないものとする。
信号レベルSは,帯域内周波数のデジタルデータから計算しなければならない。計算方法は,JIS C
5533-2の4.6.1による。
5.7.4 デジタルひずみ率 (THD+N) 計
――――― [JIS C 5533-4 pdf 10] ―――――
次のページ PDF 11
JIS C 5533-4:2008の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61606-4:2005(MOD)
JIS C 5533-4:2008の国際規格 ICS 分類一覧
- 35 : 情報技術.事務機械 > 35.020 : 情報技術(IT)一般
- 33 : 電気通信工学.オーディオ及びビデオ工学 > 33.160 : オーディオ,ビデオ及びAV技術 > 33.160.30 : オーディオシステム
JIS C 5533-4:2008の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC1509-1:2017
- 電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第1部:仕様
- JISC5533-1:2008
- オーディオ機器及びオーディオビジュアル機器―デジタルオーディオ部―音響特性の基本測定方法―第1部:一般事項
- JISC5533-2:2008
- オーディオ機器及びオーディオビジュアル機器―デジタルオーディオ部―音響特性の基本測定方法―第2部:一般消費者用機器
- JISZ8106:2000
- 音響用語