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C 5533-4 : 2008
デジタルひずみ率 (THD+N) 計は,ひずみ及び雑音成分の全出力信号に対する比を計算できるものとす
る。
計算方法は,JIS C 5533-2の4.6.2による。
5.8 短時間ひずみ率計
5.8.1 アナログ入力−デジタル出力測定
短時間ひずみ率計は,デジタル入力信号の総合ひずみを50 ms間隔で15秒間連続で計算し,300個のデ
ータを計算する。
このひずみ率計は,測定時間長を除いて,JIS C 5533-2の4.6.2に規定するものと同じアルゴリズムで総
合ひずみ率を測定できるものとする。算出された300個の総合ひずみ率データのうち,最大のものを除い
た2番目に大きい値を,その測定の短時間総合ひずみ率とする。供試装置上で動作するソフトウェアで計
算してもよい。
5.8.2 デジタル入力−アナログ出力測定
供試装置のアナログ出力信号を短時間総合ひずみ率計に入力し,デジタルデータに変換する。
アナログ入力信号はデジタルデータに変換され,短時間ひずみ率計内部の記憶媒体に記録される。短時
間ひずみ率計は,アナログ入力−デジタル出力測定の場合と同様に,ひずみ率を計算する。
− 入力インピーダンス : 基準負荷インピーダンス
− 最大入力振幅 : 実効値電圧4 Vより大きいものとする。
− デジタル変換精度 : 記録信号語のLSBの1/2より小さいものとする。
− 記憶容量 : 15秒の測定時間に必要な容量よりも大きいものとする。
− 記録信号語長 : 入力されたアナログ信号を変換する,デジタルデータの信号語長以上とする。
− 標本化周波数 : 帯域内周波数を扱うのに十分な高い周波数とする。
5.9 その他の機器
次の機器は,JIS C 5533-1の規定による。
− デジタル波形モニタ(JIS C 5533-1の4.6.8)
− アナログひずみ率計(JIS C 5533-1の4.6.4.1)
6 測定方法(デジタル入力-アナログ出力)
箇条6に規定する測定方法は,入力がデジタルオーディオ信号であり,かつ,出力がアナログ信号であ
る機器に適用する。JIS C 5533-1のすべての規定は,基本的に箇条6を適用する。
この規格の箇条6は,PCのオーディオ部の測定方法の詳細を規定する。
供試装置が二つ以上のチャネルをもつ場合は,すべてのチャネルを同じ方法で測定する。信号語長及び
標本化周波数を,測定結果に記録する。
6.1 入出力特性
6.1.1 最大出力電圧
6.1.1.1 測定方法
供試装置及び測定機器を,図1のとおり構成する。
――――― [JIS C 5533-4 pdf 11] ―――――
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C 5533-4 : 2008
アナログ
アナログ
低域通過
供試装置 ひずみ率計
フィルタ
オーディオ再生 D/Aアンプソフトウェア コンバータ 帯域内アナログレベルメータ
標準媒体
図1−最大出力電圧測定のブロック図
6.1.1.2 入力信号
入力信号の設定は,次による。
− 周波数 : 997 Hz
− 信号レベル : 基準フルスケール値 (0 dB)
6.1.1.3 測定手順
測定手順は,次による。
a) 供試装置を,4.4の標準設定にする。
b) 入力デジタル信号データを標準媒体に記録する。
c) オーディオ再生ソフトウェアで,標準媒体のデジタル信号データを再生する。
d) アナログ音量調整器を調節して,ひずみ率が1 %未満のときに得られる最大出力電圧を測定する。
アナログ音量調整器がない場合は,デジタル音量調整器を用いてもよい。
6.1.1.4 測定結果
最大出力電圧は,実効値 (V) で表す。
6.1.2 チャネル間利得差
6.1.2.1 測定方法
供試装置及び測定機器を,図2のとおり構成する。
供試装置
オーディオ再生 D/A 帯域内アナログ
アンプ
ソフトウェア コンバータ レベルメータ
標準媒体
図2−チャネル間利得差測定のブロック図
――――― [JIS C 5533-4 pdf 12] ―――――
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6.1.2.2 入力信号
入力信号の設定は,次による。
− 周波数 : 997 Hz
− 信号レベル : 基準測定レベル (−20 dB)
6.1.2.3 測定手順
測定手順は,次による。
a) 供試装置を,4.4の標準設定にする。
b) 入力デジタル信号データを標準媒体に記録する。
c) アナログ音量調整器を最大位置に調節する。
d) 供試装置からすべての測定チャネルに,信号を同時に又は順に出力する。
e) 各チャネルの出力振幅を測定する。
f) あらゆる組合せの2チャネル間の出力振幅の最大差を,チャネル間利得差として計算する。
6.1.2.4 測定結果
チャネル間利得差は,dBで表す。
6.2 周波数特性
6.2.1 測定方法
供試装置及び測定機器を,図3のとおり構成する。
供試装置
オーディオ再生 D/A アンプ 帯域内アナログソフトウェア コンバータ レベルメータ
標準媒体
図3−周波数特性測定のブロック図
6.2.2 入力信号
入力信号の設定は,次による。
a) 基準信号
− 周波数 : 997 Hz
− 信号レベル : 基準測定レベル (−20 dB)
b) 測定信号
− 周波数 : 4.3による。
− 信号レベル : 基準測定レベル (−20 dB)
6.2.3 測定手順
測定手順は,次による。
a) 供試装置を4.4の標準設定にする。
――――― [JIS C 5533-4 pdf 13] ―――――
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b) 基準信号及び測定信号のデータを標準媒体に記録する。
c) 標準媒体から基準信号を再生する。
d) 出力信号を帯域内アナログレベルメータで測定する。
e) 各測定周波数について,c) 及びd) の測定を繰り返す。
注記 周波数掃引信号を用いる場合,e) の手順は必要としない。
6.2.4 測定結果
基準周波数での測定振幅に対する各周波数での測定振幅の比を,dBで表す。
データは,表又は図で表してもよく,ある周波数範囲における最大値と最小値との差 (dB) で表しても
よい。
6.3 雑音特性
6.3.1 信号対雑音比
6.3.1.1 測定方法
供試装置及び測定機器を,図4のとおり構成する。
供試装置
アナログ 重み付け
オーディオ再生 D/A
アンプ 低域通過 (聴感補正)
ソフトウェア コンバータ
フィルタ フィルタ
標準媒体又は
作動媒体 帯域内アナログ
レベルメータ
注記 標準媒体は,標準設定の場合に用いる。作動媒体は,作動設定の場合に用いる。
図4−信号対雑音比測定のブロック図
6.3.1.2 入力信号
入力信号の設定は,次による。
a) 信号a
− 周波数 : 997 Hz
− 信号レベル : 基準フルスケール値 (0 dB)
b) 信号b : デジタルゼロ
6.3.1.3 測定手順
測定手順は,次による。
a) 供試装置を4.4の標準設定にする。
b) 入力デジタル信号データを標準媒体に記録する。
c) オーディオ信号再生ソフトウェアで,信号aを標準媒体から再生する。
d) 出力信号振幅を実効値電圧で測定し,これをA Vとする。
e) オーディオ信号再生ソフトウェアで,信号bを標準媒体から再生する。
f) 出力信号振幅を実効値電圧で測定し,これをB Vとする。
――――― [JIS C 5533-4 pdf 14] ―――――
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g) 信号対雑音比を20 log10 (A/B) によって計算する。
作動設定における測定手順もこの手順と同じであるが,供試装置の設定条件が異なる。作動設定は,4.5
による。
6.3.1.4 測定結果
信号対雑音比は,dBで表す。
6.3.2 ダイナミックレンジ
6.3.2.1 測定方法
供試装置及び測定機器を,図5のとおり構成する。
供試装置
D/A アナログ
オーディオ再生 アンプ 電圧
コンバータ 低域通過
ソフトウェア 増幅器
フィルタ
標準媒体又は 重み付け アナログ
作動媒体 (聴感補正) ひずみ率計
フィルタ
注記1 アナログひずみ率計が測定に十分な増幅機能をもつ場合は,電圧増幅器は使用しなくてもよい。
注記2 標準媒体は,標準設定の場合に用いる。作動媒体は,作動設定の場合に用いる。
図5−ダイナミックレンジ測定のブロック図
6.3.2.2 入力信号
入力信号の設定は,次による。
− 周波数 : 997 Hz
− 信号レベル : 信号語長が14 ビットより長い場合は,−60 dBとする。信号語長が14 ビット以下の場
合は,−30 dBとする。
6.3.2.3 測定手順
6.3.2.3.1 信号語長が14 ビットより長い場合
測定手順は,次による。
a) 供試装置を4.4の標準設定にする。
b) 入力デジタル信号データを標準媒体に記録する。
c) オーディオ信号再生ソフトウェアで,デジタル信号データを標準媒体から再生する。
d) ひずみ率計でひずみ率 (%) を測定し,これをNとする。
e) 必要に応じて,各標本化周波数についてこの手順を繰り返す。
f) ダイナミックレンジD (dB)を,|20 log10 (N/100)| + 60で計算する。
作動設定における測定手順もこの手順と同じであるが,供試装置の設定条件が異なる。作動設定は,4.5
による。
6.3.2.3.2 信号語長が14 ビット以下の場合
信号語長が14ビット以下の場合は,信号レベル−30 dBの信号を測定に用いる。
――――― [JIS C 5533-4 pdf 15] ―――――
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JIS C 5533-4:2008の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61606-4:2005(MOD)
JIS C 5533-4:2008の国際規格 ICS 分類一覧
- 35 : 情報技術.事務機械 > 35.020 : 情報技術(IT)一般
- 33 : 電気通信工学.オーディオ及びビデオ工学 > 33.160 : オーディオ,ビデオ及びAV技術 > 33.160.30 : オーディオシステム
JIS C 5533-4:2008の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC1509-1:2017
- 電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第1部:仕様
- JISC5533-1:2008
- オーディオ機器及びオーディオビジュアル機器―デジタルオーディオ部―音響特性の基本測定方法―第1部:一般事項
- JISC5533-2:2008
- オーディオ機器及びオーディオビジュアル機器―デジタルオーディオ部―音響特性の基本測定方法―第2部:一般消費者用機器
- JISZ8106:2000
- 音響用語