JIS C 60068-2-55:2014 環境試験方法―電気・電子―第2-55部:ルーズカーゴに対するバウンス試験及び指針(試験記号:Ee) | ページ 3

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C 60068-2-55 : 2014 (IEC 60068-2-55 : 2013)
図A.1−柵及び基準点の典型的な例
A.3 試験装置(箇条4参照)
A.3.1 一般事項
通常,試験は,加振台及びそれに連結した,4.1の規定を満足する特性の試験台を用いて実施する。
さらに,この規格のバウンス試験には二つの方法があり,機械式バウンス試験機は二つの異なるモード
の試験を行う能力を必要とする。製品規格には,そのうちの一つの試験方法を適用する場合,それを明確
に規定しなければならない。
方法Aは,円運動で振幅(変位)及び速度を与え,直面に10 m/s2以上の十分な加速度を発生する方法
である。垂直運動はバウンスを,水平運動は柵支柱との偶発的な衝突を引き起こす。
方法Bは,試験台に垂直方向に非同期運動を二つの駆動点(図A.2参照)で異なる速度を与える方法で
ある。その結果,運動は徐々に鉛直方向から動揺に変化し,垂直方向の運動はバウンスを,動揺は柵支柱
との衝突を引き起こす。
この試験方法において要求する運動を発生する機構を,図A.2に示す。
注記 これらの試験方法で使用する設備は技術的に古く,この目的以外には不適切である。これらの
設備は,試験のテーラリングに対する柔軟性が不十分であるが,バウンス試験として比較的簡
単な方法である。
なお,テーラリングとは,実際の動作環境条件又は輸送中の環境条件に基づいて,試験の条
件を規定する手法をいう。

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単位 mm
各部の寸法は,次による(Aは駆動点間の距離)。
600≦A≦1700
B≧250
C=0.25A±5 %
D=0.08A±5 %
ここに,A : 駆動点間の距離
図A.2−機械式バウンス試験機の基本的な駆動機構
A.3.2 方法A : 同期円運動
バウンス試験機の試験台の動作は,試験台の各点が,垂直面で直径25.5 mm±0.5 mmの円を描くように
する(4.3参照)。
試験台の最大加速度は,11 m/s212 m/s2とする。これは,試験台の軸を,平均回転速度(285±3)min − 1
の偏心回転することで達成できる。
運送用の供試体は,製品規格に規定する輸送用ケースの“有り”又は“無し”で用意し,試験台上の駆
動シャフト間の中央に,固定せずに置く。
水平運動は,供試体が適切な木製の柵へ周期的に衝突することで制限される。これらの柵は,厚さ50 mm
の松材板の弾力性を模したものとする。
柵によって制限される供試体の水平運動は,全体で50 mm±5 mmになるように調整し,正常位置であ
る試験台中央に供試体を置いたとき,全ての水平方向に,公称25 mmの自由な運動ができなければならな
い(4.6参照)。
柵の上縁は,試験台の上600 mm以下で,供試体の高さ以上の位置にする。
適切な柵の配置をA.2に規定し,図A.1に示す。
A.3.3 方法B : 非同期動作
試験台の動作は,線形垂直動作と動揺動作との間で周期的に変化しなければならない。この動作は,
600 mm1 700 mmの間隔の2本の横断線の間で,試験台に加える垂直駆動によって生じる(図A.2参照)。
試験台上の駆動点での最大変位の値は,25.5 mm±0.5 mmとする。
二つの駆動点における振動数は,±0.03の許容差で10.9の比率の範囲とする。高速駆動軸は,(285±
5)min−1の平均速度で回転させる。
要求する動作と交差する方向で,変位は,駆動機構の遊びの効果を除いて,原則ゼロとする。
試験台上の駆動点間の距離は,通常,試験する供試体の,試験台に接している底面の寸法の中で,最も

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長いものよりも大きくするものとし,試験施設の寸法は,それに応じて選択する。
注記 必要条件を十分に満たす施設がないときは,外部の利用可能な施設を用いてもよい。その場合,
試験報告書に明示する。
供試体は運送用を,製品規格に規定する輸送用ケースの“有り”又は“無し”で用意し,試験台上の駆
動点間の中央に,固定せずに置く。
水平運動は,供試体が周期的に衝突する,適切な木製の柵によって制限される。これらの柵は,厚さ50 mm
の松材板の弾力性を模したものとする。
柵によって制限される供試体の水平運動は,全体で100 mm150 mmになるように調整し,正常位置で
ある試験台中央に供試体を置いたとき,全ての水平方向に,50 mm75 mmの自由な運動ができなければ
ならない(4.6参照)。
柵の上縁は,試験台の上600 mm以下で,供試体上端の下25 mm75 mmの範囲とする。適切な柵の配
置をA.2に規定し,図A.1に示す。
A.4 試験の厳しさ(箇条5参照)
バウンス試験の厳しさは,試験台の動作及び試験時間によって決まる。振動試験とは対照的に,供試体
の動作を直接規定しない。
ただし,振動試験のための方法論及び試験規格は,加振台又はそれに接続している試験台を制御し,供
試体の負荷が加わった場合でも,規定の動作を実行することが可能である限り,それを適用することがで
きる。振動試験とは対照的に,剛性,及び試験台の動作の均一性に対する要求が緩和される。
ルーズカーゴ試験で生じる繰返しの衝撃は,高周波雑音を発生し,適切なフィルタリングが必要になる。
そのため,高周波での励起は通常考慮しない。さらに,車両の振動に起因する典型的な励起振動数は,お
およそ200 Hz以下である。
伝統的に,ルーズカーゴ試験は,機械的に駆動する固定振幅バウンスの試験機を用いてバウンス試験が
行っている。
それらの試験機は,動作環境又は輸送環境条件によって試験条件を決める,試験のテーラリングに対応
できる柔軟性をもっていない。
試験台の正弦波運動によるルーズカーゴ試験でも同様の欠点がある。その主な目的は,最新の試験装置
で旧来のバウンス試験同様の試験を実施することである。
5.1の正弦波バウンス試験の厳しさには,この意図がある。
対照的に,ランダム振動形のランダムASDスペクトルの試験台への適用は,試験のテーラリングが可能
になる。ただし,これには特定の輸送環境条件に適応したスペクトル及び輸送距離に適応した試験時間が
必要になる。
単一の試験スペクトラムを利用し,固定した試験時間の規格は,測定及び経験に基づいた保守的なアプ
ローチをもっている。この規格の使用者は,それらがカバーする輸送環境条件及び輸送距離を十分に確認
するのが望ましい。しかし,多くの用途をもつ製品の保守的な試験では,しばしば製品の質量増加又は寸
法増加の結果となる。輸送中に生じる金銭的損失及び環境負荷には,特に考慮することが望ましい。
一連の輸送データがない場合には,標準スペクトルを用いることができる(JIS C 60068-2-64,JIS Z 0232,
IEC/TR 60721-4-2,又はASTM D 4169を参照)。

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A.5 バウンス試験のための供試体の軸及び方向(箇条8参照)
供試体の試験のために選択したバウンスの軸及び方向は,輸送中の姿勢を代表するものであることが望
ましい。常に専用の台座を用いて輸送する供試体は,その台座に載せた状態でバウンス試験を実施する。
複数の面に対して試験が可能な供試体に対しては,製品規格に規定する各面について試験を行うことが望
ましい。
A.3に規定した二つの試験方法,すなわち,車両の荷台側面との衝突,及び他の貨物との衝突を模擬す
る試験において,各設置面を水平面内で規則的に,何回も90°回転する必要がある。そうすることによっ
て,供試体と試験機の柵との衝突力が,各垂直面に加わる。
A.6 積み重ねられた供試体(箇条8参照)
車両内で,輸送ケースが縦に積み重ねられる場合,上層及び下層とが受ける環境条件の間には著しい違
いが起こることがある。
供試体の輸送ケースが下層にある場合には,その輸送ケースが最もきずつきやすく,一方,上層では輸
送ケースの中身が最もきずつきやすい。これらの状況では,積み重ねられた供試体の位置を変えることが,
必要な場合がある。
上層の影響をシミュレートするために,ダミー負荷を用いてもよい。
A.7 機能検査(箇条7及び箇条10参照)
A.7.1 部品及び機器
供試体への損傷は,性能の変化として検知する場合もあるが,通常は,ねじの緩み,機械部品の故障 及
び/又は接続部の損傷といった機械的性質のものである。試験の終了時には,この種の損傷及びその損傷
が性能に及ぼす影響を,特に注意することが望ましい。
A.7.2 輸送ケース又は包装を含む供試体
輸送ケース又は包装品を含む供試体の性能を評価する場合,ねじ又は留め具の僅かな緩み,又はケース・
附属品の損傷の有無,負荷分散用の部品の強度不足及び取付位置のずれ,並びにクッション又は隙間充
材が供試体を安定させる位置に落ち着いているか集まった場所について,注意することが望ましい。試験
では,例えば,こすれによる保護コーティングの損傷のような,耐候性保護の劣化を引き起こす可能性が
ある。

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附属書B
(参考)
衝突試験の比較
この附属書は,各種の衝突試験の違いについて記載する。それぞれの試験の目的は,表B.1を参照。
表B.1−異なる衝突試験の比較
この試験の目的は,輸送中又は各種のクラスの車両に搭
試験記号Ea : 衝撃(JIS C 60068-2-27) 載した部品及び動作中の機器が,遭遇するおそれのある繰
返し,又は非繰返しの衝撃の影響を再現することである。
この落下及び転倒試験は,修繕作業中又はテーブル上若
試験記号Ec : 落下試験及び転倒試験 しくはベンチ上での粗雑な取扱い中に,機器タイプの供試
(JIS C 60068-2-31) 体が主として受けるおそれがある,打撃又は急激な揺れの
影響を評価することを目的とした簡単な試験である。
この試験の目的は,不規則な道路面上を走る走行車両内
試験記号Ee : バウンス(この規格) で固定していない貨物として運ぶ供試体が受ける,繰り返
し衝撃の影響を再現することである。
衝撃試験では,供試体を衝撃試験機に取り付けて実施する。一方,落下及び転倒,自然落下,繰返し自
然落下並びにバウンス試験では,供試体を試験機に固定しないで実施する。

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  • IEC 60068-2-55:2013(IDT)

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