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C 60068-2-80 : 2009
− 1回の測定時間に比べ,十分長い時間が経過した後の測定。
− 測定器の使用条件の違い。
注記 “再現性がある”という用語は,これらの条件の一部だけを考慮した場合にも適用する(IEC
60050-300参照)。
3.30
rms値 (root-mean-square value)
f1とf2との間の区間全体にわたり平たん(坦)なスペクトルの場合は,この区間全体にわたる関数の二
乗平均の平方根(図1参照)。
注記 この試験方法では,加速度,速度及び変位のrms値は,ランダム振動だけ又は混合モードのサ
イン・オン・ランダム振動 (SoR) 及びランダム・オン・ランダム振動 (RoR) について計算で
きる(B.2.4参照)。
3.31
信号値 (signal value)
混合モード信号のランダム成分の場合は,加速度スペクトル密度。混合モード信号の正弦波成分の場合
は,振幅値。
3.32
標準偏差,σ (standard deviation)
偏差の二乗平均の平方根。振動理論では,振動の平均値はゼロに等しいため,ランダム波の時刻歴の場
合,標準偏差はrms値に等しくなる。
3.33
統計的確度 (statistical accuracy)
表示加速度スペクトル密度に対する真の加速度スペクトル密度の比。
注記 混合モード信号のランダム成分だけにかかわるものである。
3.34
統計的自由度 (statistical degrees of freedom)
ある量を推定するときの独立変数の数(JIS B 0153参照)。
時間平均法によってランダムデータの加速度スペクトル密度を推定する場合,有効な統計的自由度数は,
振動数分解能及び有効平均化時間から求める。
3.35
掃引サイクル (sweep cycle)
規定振動数範囲を1回往復する動作(JIS C 60068-2-6参照)。
例 5 Hz → 500 Hz → 5 Hz
注記 “掃引サイクル”と対照的に,1掃引とは,上昇又は下降のいずれか一方向だけを示す。
3.36
掃引速度 (sweep rate)
正弦波振動で振動数が掃引する速度。1分間当たりのオクターブ数(オクターブ/min)又は1秒間当た
りのヘルツ (Hz/s) で表す。
3.37
真の加速度スペクトル密度 (true acceleration spectral density)
供試品に作用するランダム波の加速度スペクトル密度。
――――― [JIS C 60068-2-80 pdf 11] ―――――
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4 試験装置に関する要求事項
4.1 一般
この要求事項は,電力増幅器,振動発生機,試験用取付具及び制御システムを含む,動電式又はサーボ
油圧式の振動試験システム全体に適用する。
基本運動及び横運動は,制御器の追加モニタチャネル入力を使用して,試験の開始前又は試験中に確認
する。製品規格には,この試験レベル及び手順を記載する。
標準的な試験方法は,次の試験手順で構成され,供試品の互いに直交する軸のそれぞれについて適用す
る。
a) 低レベルの正弦波加振又はランダム加振を用いた,初期振動応答検査(5.4及び9.2参照)。
b) 負荷試験又は耐久試験としての混合モード加振。
c) 初期振動応答検査の結果との比較,及び動的挙動の変化による潜在的な機械的故障を検出するための,
最終振動応答検査(5.4及び9.5参照)。
ただし,供試品の動的挙動が分かっているか又は重要な意味をもたない場合には,製品規格で応答検査
に関する要求事項を省略してもよい。
4.2 制御システム
制御システムには,ランダム・オン・ランダム振動又はサイン・オン・ランダム振動を分析及び制御す
る能力をもつ,特別なソフトウェアが必要になる。
4.3 基本運動
製品規格で規定し,同一の運動をしなければならない供試品の固定点の運動は,直線運動でなければな
らない。複数の固定点が,実質的に同一の運動をすることが困難な場合は,多点制御を使う。
基本運動の特性は,基本的に,ランダム振動の場合は,正規(ガウス)分布であり,また,周期的成分
の場合は,正弦波でなければならない。
4.4 横運動
横運動は,試験前に製品規格で規定するレベルの正弦波振動若しくはランダム振動で調査するか,又は
試験中に追加モニタチャネルを利用して監視することが望ましい。
規定の軸に直交する各軸の監視点での各振動数の信号値は,500 Hzを超える振動数では基本運動の規定
値を超えてはならず,また,500 Hz以下では規定値の−3 dB以下とする。また,規定の軸に直交する各軸
のrms値は,規定した軸に対するrms値の50 %以下とする。例えば,小形の供試品のような場合,製品規
格で,横運動の許容値を,基本運動の−3 dB以下に制限してもよい。
大形の若しくは質量の大きな供試品,又はある振動数においては,これらの値を実現することが困難な
場合がある。また,製品規格に,広いダイナミックレンジをもつ厳しさを要求する場合にも,同じように
困難なことがある。そのような場合,次の要求事項のいずれを適用するかを製品規格に規定する。
a) この箇条で規定する値を超える横運動を監視し,試験報告書に記載する。
b) 横運動の監視を必要としない。
4.5 取付け
供試品は,JIS C 60068-2-47に従って取り付ける。通常,防振装置とともに使用する供試品を,防振装
置のない状態で試験する必要がある場合は,そのことを考慮して,加振レベルを修正しなければならない。
この場合,JIS C 60068-2-6の付図A.1から該当する伝達率曲線を選択して,規定の加速度スペクトル密度
に,この曲線から得た値を二乗するか,又は正弦波の場合は曲線から得た値をそのまま乗じる。
――――― [JIS C 60068-2-80 pdf 12] ―――――
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4.6 測定系
測定系の特性は,基準点の試験軸方向で測定した振動レベルが,試験で要求する許容差内であることを
判断できる特性とする。
センサ,シグナルコンディショナ及びデータ収集・処理装置を含む計測系全体の振動数応答は,測定の
精度に重大な影響を与える。測定系の振動数範囲は,試験振動数範囲内の最低振動数 (f1) の0.5 倍から最
大振動数 (f2) の2.0 倍より広くする(図1参照)。測定系の振動数応答は,この振動数範囲において,±5 %
以内で平たんとする。
図1−加速度スペクトル密度に対する境界(5.1.1参照)
5 混合モード振動試験に関する要求事項
この規格は,広帯域ランダム振動に狭帯域ランダム振動及び/又は正弦波振動を重畳させて適用する試
験方法について規定する。狭帯域ランダム成分及び正弦波成分は,製品規格で規定した振動数範囲を掃引
してもよい。混合モード振動試験では,次の点を考慮する。
製品規格には,狭帯域ASD値が最大スペクトルレベルであるか(最大値法)又は広帯域ASD値に加算
するか(加算値法)を記載する。
加速度スペクトルは,次のいずれであってもよい。
a) 正弦波成分がフーリエスペクトルラインでしか発生できない制御システムの場合は,広帯域ランダム
振動,狭帯域ランダム振動及び正弦波成分を重畳させた加速度スペクトル。
b) 正弦波成分が振動数領域で連続的に発生する制御システムの場合は,正弦波成分は単独に規定し,広
帯域ランダム振動と狭帯域ランダム振動とを重畳させた加速度スペクトル。
――――― [JIS C 60068-2-80 pdf 13] ―――――
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5.1 振動の許容差-ランダム振動
5.1.1 監視点及び基準点
監視点及び基準点の規定の軸方向での試験振動数範囲内(図1のf1とf2との間)の表示加速度スペクト
ル密度は,計器誤差を含んで規定値の加速度スペクトル密度の±3 dB以内とする。偶然誤差及び偏り誤差
は,この許容差に含めない。f1とf2との間で測定又は計算した加速度rms値は,規定の加速度スペクトル
密度に基づくrms値の±10 %以内とする。これらの値は,基準点及び架空の基準点のいずれの場合にも適
用する。
ある振動数において,これらの値を実現することが困難な場合がある。また,大形の供試品又は質量の
大きな供試品の場合にも,これらの値を実現することが困難なことがある。このようなとき,製品規格に,
より広い許容差を規定してもよい。
初期傾斜は+6 dB/オクターブ以上,最終傾斜は−24 dB/オクターブ以下とする(B.2.3参照)。
狭帯域ランダムを掃引した試験の場合,掃引した成分に関する許容差は,広帯域成分に対するものと同
じ許容差とする。ただし,掃引速度によって,これらの許容差を実現できない場合,これらの成分に関す
る許容差の要求事項を製品規格に記載する。
5.1.2 分布
基準点における加速度瞬時値は,図2に示すように,ほぼ正規(ガウス)分布でなければならない。こ
のことを,通常のシステム校正時に確認する。正弦波をもつ混合モード信号については,図4を参照する。
図2−確率論的な励振,信号クリッピング及びガウス(正規)確率の表現
駆動信号クリッピングは,2.5以上とする。製品規格に特に規定がない限り,基準点における加速度波形
の波高率を調べて,信号が規定のrms値の3倍以上のピークを含むことを確認する。
架空の基準点を制御に使用する場合,波高率の要求事項は,制御加速度スペクトル密度の計算に用いる
すべての監視点に適用する。
確率密度関数は,試験時間の最初,中間及び終了時にそれぞれ2分間,基準点について計算する。
5.1.3 統計的確度
統計的確度は,統計的自由度及び信頼水準から求める(図3参照)。統計的自由度は,式 (1) によって
求める。
Nd 2Be Ta (1)
――――― [JIS C 60068-2-80 pdf 14] ―――――
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ここに, Nd : 統計的自由度
Be : 振動数分解能
Ta : 有効平均化時間
統計的自由度は,製品規格に特に規定がない限り,120以上とする。製品規格が試験中に信頼水準を満
たすように規定する場合には,図3を使用して統計的確度を計算するとよい。
図3−種々の信頼水準及び統計的自由度に対する加速度スペクトル密度の統計的確度
――――― [JIS C 60068-2-80 pdf 15] ―――――
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