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C 60079-11 : 2004 (IEC 60079-11 : 1999)
附属書C(参考)沿面距離,空間距離及び充てん物と固体絶縁物を通しての
離隔距離の測定
この附属書(参考)は,本体及び附属書(規定)に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではな
い。
C.1 空間距離,充てん物及び固体絶縁物を通しての離隔距離 用いる電圧は,6.4.2によって決定しなけ
ればならない。
空間距離は,二つの導電部間の空間の最短距離であり,導電部間の絶縁部,例えば,障壁がある場合に
は,その距離は,図C.1に示されるようにぴんと張った糸でつなげるような経路に沿って測定する。
3
1 1 1 1
2
2
1 導体 2 空間距離 3 障壁
図C.1 空間距離の測定
導電部間の距離が,ある部分は空間距離,ある部分は充てん物及び/又は固体絶縁物を通しての離隔距離
である場合には,等価な空間距離,又は充てん物を通しての離隔距離は,次の方法で計算できる。その値
を,表4の該当する行の値と比較する。
図C.2において,Aは空間距離,Bは充てん物を通しての離隔距離,及びCは固体絶縁物を通しての離
隔距離とする。
1
1
1 導体
図C.2 組み合わされたものの距離の測定
――――― [JIS C 60079-11 pdf 76] ―――――
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C 60079-11 : 2004 (IEC 60079-11 : 1999)
Aが表4の規定値より少ない場合,次の表の一つを利用できる。表4に決められた該当する値の3分の
1を下回る空間距離,又は離隔距離は,これらの計算に加算してはならない。
これらの計算の結果を加算し,表4の適切な値と比較する。
表4の2行目を用いる場合,次の係数を測定値に乗じる。
電位差 U<10 V 10 V≦U<30 V U≧30 V
A 1 1 1
B 3 3 3
C 3 4 6
表4の3行目を用いる場合,次の係数を測定値に乗じる。
電位差 U<10 V 10 V≦U<30 V U≧30 V
A 0.33 0.33 0.33
B 1 1 1
C 1 1.33 2
表4の4行目を用いる場合,次の係数を測定値に乗じる。
電位差 U<10 V 10 V≦U<30 V U≧30 V
A 0.33 0.33 0.33
B 1 0.75 0.55
C 1 1 1
C.2 沿面距離 用いる電圧は,6.4.2によって決定しなければならない。
沿面距離は,絶縁材の表面に沿って測定しなければならない。したがって,次の図に示されるように測
定する。
3
1
2 4
1 基台 2溝 3 障壁 4 セメント
図C.3 沿面距離の測定
図C.3に示された次の点を考慮しなければならない。
a) 沿面距離は,溝の幅が3 mm以上の場合,表面上のすべての意図する溝に沿って測定する。
b) 6.4.1による絶縁隔壁,又は障壁が挿入されているが固着されていない場合,沿面距離は隔壁の上下両
方向について測定し,いずれか小さい方の値を沿面距離とする。
c) )に記載された隔壁が固着されている場合,沿面距離は常に隔壁の上側を測定する。
――――― [JIS C 60079-11 pdf 77] ―――――
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C 60079-11 : 2004 (IEC 60079-11 : 1999)
2
2
1
3
1 ワニス 2 導体 3 基台
図C.4 組み合わされたものの沿面距離の測定
要求される沿面距離を減少させるためにワニスを用いる場合で,図に示されるように沿面距離の一部だ
けにワニスを塗布する場合は,合計の有効な沿面距離は,次の計算によって表4の5行目,又は6行目を
適用する。表4の5行目を適用する場合には,Bを1倍,Aを3倍し,表4の6行目を適用する場合には,
Bを0.33倍,Aを1倍し計算結果を合計する。
備考 導体は,ワニスで覆っても覆わなくてもよい。
――――― [JIS C 60079-11 pdf 78] ―――――
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C 60079-11 : 2004 (IEC 60079-11 : 1999)
附属書D(規定)樹脂充てん
備考 図D.1は,充てん物による樹脂充てんの適用例を示す。図D.2は,容器を用いない場合の樹脂
充てんの適用例を示す。
D.1 接着
備考 回路のいかなる部分が樹脂充てんから現れていても,シール性は維持しなければならない。同
時に充てん物は回路が露出する境界部において接着していなければならない。
充てん物で樹脂充てんされる部品を沿面距離の要件から除外するということは,汚染の可能性が除去さ
れていることに基づいている。CTIの測定は,実際には導電部間の分離がブレークダウンを引き起こすの
に必要な汚染の程度の一つの測定値を求めることである。次の推測は,この基本的な考察から導かれる。
− すべての電気的な部分及びその取付部が全体的に囲まれている場合,すなわち,樹脂充てん部から何
も現れていなければ,汚染の危険性はなく,汚染によるブレークダウンは発生しない。
− 回路のいかなる部分,例えば,むき出し,又は絶縁された導体,部品若しくはプリント基板の基材が
樹脂充てんから出ている場合,充てん物が境界部に接着されていなければ,境界部から汚染物が侵入
しブレークダウンを引き起こす。
D.2 温度 充てん物は,6.4.4による温度定格をもっていなければならない。
備考 すべての充てん物は最高温度をもっており,その温度を超えると規定された諸特性が失われる
か変化することがある。充てん物の劣化は,爆発性雰囲気にさらされている充てん物の表面温
度よりも高い内部部品表面に生じる可能性がある割れ又は変質の原因になり得る。
樹脂充てんされた部品は,充てん物の熱伝導度によって,空気中よりも,より熱くなるか,又はより冷
たくなることに,注意しなければならない。
――――― [JIS C 60079-11 pdf 79] ―――――
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C 60079-11 : 2004 (IEC 60079-11 : 1999)
4
1
2
3
3
5
図D.1a 囲いがない場合 図D.1b 完全に囲われた容器
1 5
2
4
3
3
5 5
図D.1c 開口部をもつ容器 図D.1d カバーがある容器
1 外部表面
2 樹脂充てん材 − 表4の3行目の1/2(最小1 mm)
3 コンポーネント − 樹脂充てん材の浸透が不要
4 樹脂充てん材 − 厚さの規定なし
5 金属又は絶縁物による容器
− 金属製の容器のため厚さは規定されないが,6.4参照。
− 絶縁物の厚さは,表4の4行目による。
図D.1 6.4.4及び6.7に適合する樹脂充てんされた組立品の例
――――― [JIS C 60079-11 pdf 80] ―――――
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JIS C 60079-11:2004の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60079-11:1999(IDT)
JIS C 60079-11:2004の国際規格 ICS 分類一覧
- 29 : 電気工学 > 29.260 : 特殊条件で使用する電気設備 > 29.260.20 : 爆発性雰囲気で作動する電気装置
JIS C 60079-11:2004の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC0920:2003
- 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
- JISC0934:1993
- 電気機器の安全増防爆構造
- JISC2134:2007
- 固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
- JISC2134:2021
- 固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
- JISC4003:2010
- 電気絶縁―熱的耐久性評価及び呼び方
- JISC60079-0:2010
- 爆発性雰囲気―第0部:電気機器―一般要件
- JISC6575-1:2009
- ミニチュアヒューズ―第1部:ミニチュアヒューズに関する用語及びミニチュアヒューズリンクに対する通則
- JISC6575-2:2016
- ミニチュアヒューズ―第2部:管形ヒューズリンク
- JISC6575-3:2016
- ミニチュアヒューズ―第3部:サブミニチュアヒューズリンク