JIS C 60695-11-10:2015 耐火性試験―電気・電子―第11-10部:試験炎―50W試験炎による水平及び垂直燃焼試験方法 | ページ 2

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C 60695-11-10 : 2015 (IEC 60695-11-10 : 2013)
着火源を除去し,有炎燃焼が終わった後に持続する赤熱燃焼。
3.4
残じん時間(afterglow time)
規定する試験条件の下で,残じんが持続する時間の長さ。
3.5
受理状態(as received)
試験室条件の下で,規定する時間の状態調節処理を行った後の,試験片の状態。
3.6
燃焼する(burn)(自動詞)
自ら燃焼すること。
3.7
燃焼挙動(burning behaviour)
規定する試験条件の下で,火に対する反応又は耐火性を求めるときの,試験片の反応。
3.8
燃焼(combustion)
物質と酸化剤との発熱反応。
注記 燃焼は,一般に火炎及び/又は赤熱を伴って,燃焼放出物を発生する。
3.9
ドラフトフリー環境(draught-free environment)
試験時の気流速度が,試験結果に影響を与えない環境。
注記 次の例が該当する。
− 定性的には,ろうそくの火炎が乱れない環境
− 定量的には,気流速度を0.1 m/s又は0.2 m/s以下と規定する燃焼試験の環境
3.10
きょう(筐)体(enclosure)
装置の電気的及び機械的部位を保護する外装ケース。
注記 この規格では,電線ケーブルは除外している。
3.11
火災危険性(fire hazard)
火災による傷害若しくは生命の喪失及び/又は財産の損傷が生じる可能性。
3.12
火災危険性評価(fire hazard assessment)
想定される火災の原因,火災の広がりの可能性及び性質,並びに想定される火災の結果についての評価。
3.13
難燃剤(fire retardant)
材料の燃焼を抑え,弱める又は遅らせるための添加剤又は処理。
注記 難燃剤を用いる場合でも,一概に,火災を抑制する,又は燃焼が終了するとはいえない。
3.14
火災リスク(fire risk)
次の値の組合せ。

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C 60695-11-10 : 2015 (IEC 60695-11-10 : 2013)
a) 火災が発生する確率
b) 火災の結果を数値化した度合い
注記 しばしば,確率a) と結果b) との積によって算出する。
3.15
火災試験(fire test)
火災の挙動を測定する試験,又は対象物を火の影響下にさらす試験。
注記 火災試験の結果は,試験片の耐火性若しくは火に対する反応の決定,又は火災過酷性の定量化
に用いることができる。
3.16
火炎を上げる(flame)(動詞)
火炎を生じること。
3.17
火炎(flame)(名詞)
通常は光の放射を伴う,気相における急速,持続的かつ亜音速の燃焼。
3.18
火炎の前線(flame front)
材料表面に沿って気相で有炎燃焼している部分の進行方向の境界。
3.19
火炎の広がり(flame spread)
火炎の前線が伝ぱ(播)する現象。
3.20
有炎燃焼性(flammability)
規定する試験条件の下で,火炎を伴って材料又は製品が燃える能力。
3.21
着火(ignition)(広義の場合)
燃焼が開始すること。
3.22
着火(ignition)(有炎燃焼の場合)
持続火炎が開始すること。
3.23
線燃焼速度(linear burning rate)
規定する試験条件で,単位時間当たりに燃焼した長さ。
注記 メートル毎秒(m/s)で表すが,この規格ではミリメートル毎分(mm/min)を用いている。
3.24
溶融滴下物(molten drip)
溶融した試験片の小さな滴下物。
注記 炎の有無に関わらない。
3.25
自己消火する(self-extinguish)(動詞)
外的要因に影響されずに燃焼を終えること。

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C 60695-11-10 : 2015 (IEC 60695-11-10 : 2013)

4 原則

  短冊試験片の一端を水平又は垂直に保持し,もう一方の自由端を規定する試験炎にさらす試験である。
水平に保持した試験片の燃焼挙動は,規定する試験条件の下で,線燃焼速度を測定することによって評価
できる。垂直に保持した試験片の燃焼挙動は,規定する試験条件の下で,残炎時間,残じん時間(材料が
自己消火するか),燃焼の程度,及び有炎落下物の有無によって評価できる。

5 燃焼試験の概要

5.1 水平燃焼試験及び垂直燃焼試験

  規定する条件の下での材料に対する燃焼試験は,異なる材料の燃焼挙動の相対的な比較,製造工程の管
理,又は燃焼挙動の変化の評価に対して有用である。これらの燃焼試験によって得た結果は,試験片の形
状及び配向,並びに試験中の周囲の環境及び着火条件に依存する。
これらの燃焼試験の重要な特徴は,試験片を水平又は垂直に設置することである。試験片の設置方法に
よって,材料の有炎燃焼性に関する分類の違いを識別することができる。
注記1 水平燃焼性(HB)及び垂直燃焼性(V)の試験方法で得た結果は,同等ではない。
注記2 これらの試験方法(HB及びV)で得た結果は,JIS C 60695-11-20に規定する5 VA及び5 VB
燃焼試験方法で得た結果とは,同等ではない。この規格で用いる試験炎の大きさは50 Wで
あり,JIS C 60695-11-20で用いる試験炎の大きさは500 Wである。

5.2 試験結果の使用に関する注意事項

  実際の火災状況の下での特定の材料による火災危険性を記載又は評価するために,この規格によって得
た結果だけを用いてはならない。火災危険性を評価する場合は,燃料が寄与する度合い,燃焼の激しさ(熱
放出速度),燃焼生成物,並びに着火源の大きさ,着火源にさらされる材料の配向及び換気状態を含む環境
などの要因についても考慮する必要がある。

5.3 燃焼挙動に影響する物理的特性

  この試験方法によって測定した燃焼挙動は,試験片の密度,異方性,厚さなどの要因の影響を受ける。

5.4 試験片の収縮及び変形

  試験片は,着火せずに収縮して試験炎から外れたり,変形したりする場合がある。この場合,有効な試
験結果を得るために,同じ厚さの追加の試験片が必要になる。追加の試験片によっても有効な試験結果が
得られない場合は,この材料を当該厚さにおいてこの試験方法で評価することは適切ではない。
注記 薄くて可とう性のある試験片の場合,及び2個以上の試験片が着火せずに収縮して試験炎から
外れてしまう場合は,JIS K 7341で試験することが望ましい。

5.5 試験片の状態調節による影響

  プラスチック材料は,時間とともに燃焼挙動が変化する場合がある。この場合,材料を適切な手順によ
って劣化処理し,その前後で試験するのが望ましい。オーブンによる状態調節は,70 ℃±2 ℃で168時間
±2時間行う。ただし,受渡当事者間の合意がある場合には,規定以外の温度及び時間で行ってもよい。
その場合には,その旨を試験報告書に記載する。

6 試験装置

6.1 燃焼試験箱

  燃焼試験箱の内容積は,0.5 m3以上とする。また,燃焼試験箱は,試験の進行状況を観察できるものと
し,燃焼中は,ドラフトフリー環境で,試験片の周囲に生じる空気の対流以外に空気の流れがあってはな

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C 60695-11-10 : 2015 (IEC 60695-11-10 : 2013)
らない。燃焼試験箱の内部表面は暗色にする。照度計は試験片を設置する場所に設置し,燃焼試験箱の背
面に向けた状態での照度は,20 lx未満とする。燃焼試験箱のきょう(筐)体は,完全に密閉できるととも
に,安全性及び利便性を考慮し,有毒である燃焼生成物を排出するために,排気ファンのような換気装置
を取り付けることが望ましい。換気装置は,試験中は停止し,試験後直ちに運転して燃焼放出物を取り除
くことができるようにする。換気装置には,確実に閉まるダンパが必要である。
注記 燃焼試験箱内に,試験片の裏側が見えるように鏡を置くことが有用である。

6.2 試験用バーナ

  試験用バーナは,JIS C 60695-11-4による。

6.3 リングスタンド

  リングスタンドは,クランプ又はこれと同等の器具によって試験片の位置を調整できなければならない
(図1及び図3参照)。

6.4 時間計測器

  時間計測器は,0.5 sまで読み取れなければならない。
注記 接炎時間を計測するために,音の鳴るタイマが有用である。

6.5 スケール

  スケールは,1 mm目盛とする。

6.6 金網

  金網は,直径0.40 mm0.45 mmの鋼線製で,20メッシュ(25 mm当たりの網目数約20)とし,約125 mm
四方に切断したものとする。

6.7 状態調節用チャンバ

  状態調節用チャンバは,温度23 ℃±2 ℃,相対湿度(50±10)%に維持できなければならない。
注記 プラスチック材料の状態調節及び試験の標準雰囲気は,JIS K 7100に規定している。

6.8 マイクロメータ

  マイクロメータは,次の精度をもっていなければならない。
a) 試験片厚さが0.250 mm以上の場合,0.01 mmまで読み取れる。
b) 試験片厚さが0.250 mm未満の場合,0.001 mmまで読み取れる。

6.9 HB試験用支持具

  HB試験用支持具は,自立ができない試験片の支持に用いる(図2参照)。

6.10 デシケータ

  デシケータは,無水塩化カルシウム又はその他の乾燥剤を入れたもので,温度23 ℃±2 ℃,相対湿度
20 %以下に維持できなければならない。

6.11 空気循環式オーブン

  空気循環式オーブンは,1時間に5回以上換気でき,関連する規定に規定がない場合には,温度70 ℃±
2 ℃に維持できなければならない。

6.12 脱脂綿の敷物

  脱脂綿の敷物は,綿100 %の脱脂綿とする。

7 試験片

7.1 試験片の準備

  試験片は,JIS又はISO規格に規定する適切な方法,例えば,注型成形,JIS K 7152-3による射出成形,

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C 60695-11-10 : 2015 (IEC 60695-11-10 : 2013)
JIS K 7151若しくはISO 295による圧縮成形,又はトランスファ成形を用いて必要とする形状に成形する。
上記の方法による成形が不可能な場合,製品の該当する部分を成形する方法と同じ条件で試験片を作成
する。この方法も不可能な場合,試験片を最終製品から適切な寸法に切り出して用いる。
注記 上記の方法によっても試験片が準備できない場合には,代替の燃焼試験方法が適用できること
がある。
例 JIS C 60695-11-5(ニードルフレーム試験)
試験片を切り出した後,表面からほこり及び微粒子を注意して除去し,切り出した端面を滑らかに仕上
げる。

7.2 試験片の寸法

  短冊試験片の寸法は,長さ125 mm±5 mm,幅13.0 mm±0.5 mmとする。厚さは,少なくとも同一の燃
焼性に関する分類において供給する最小及び最大厚さとする(図4参照)。試験片の推奨厚さは,0.1 mm,
0.2 mm,0.4 mm,0.75 mm,1.5 mm,3.0 mm,6.0 mm及び/又は12.0 mmとする。
注記1 図9及び図10に示すゲージは,適切な試験片寸法の測定に役立つ。
試験片厚さは,13 mm以下とする。ただし,受渡当事者間の合意がある場合は,これ以外の厚さの試験
片を用いてもよい。その場合には,その旨を試験報告書に記載する。
端面は,滑らかで,かつ,角の部分の半径は1.3 mm以下とする。
A法では,6個以上,B法では20個以上の試験片を準備する。
試験片厚さは,マイクロメータを用いて試験片の中心及び両端部分を測定する。測定した3点の平均値
を,試験片厚さとする。
硬い試験片は,JIS K 7153に従い,次のとおり厚さを測定する。
a) ラチェット付きのマイクロメータを用いる場合,スケール又はデジタル表示が読み取れる範囲の速度
でマイクロメータを閉じる方向に回し続ける。
b) ラチェットが3回鳴ったとき,摩擦用の指貫が滑ったとき,又はマイクロメータと試験片とが完全に
接触したと思われるような箇所に届いたとき,マイクロメータを回すことをやめる。
c) 表示値を記録する。
硬くない,可とう性のある試験片,ゴム状の試験片などは,ダイヤルゲージ付きマイクロメータが望ま
しい。マイクロメータが試験片に接触したとき,マイクロメータを回すことをやめる。
注記2 十分な測定結果が取得できる場合,マイクロメータと同等の計測器を用いてもよい。
試験片の公称厚さを正確に表すために,各測定値及び平均値は,表1に示す許容範囲を満足しなければ
ならない。

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JIS C 60695-11-10:2015の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60695-11-10:2013(IDT)

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JIS C 60695-11-10:2015の関連規格と引用規格一覧