JIS C 61000-4-2:2012 電磁両立性―第4-2部:試験及び測定技術―静電気放電イミュニティ試験 | ページ 10

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C 61000-4-2 : 2012 (IEC 61000-4-2 : 2008)
VS t A Hni
t
IS t C l h Eti
t
ここに, A=l×h : ループの面積
C : ラインの1 m当たりの静電容量
r=45 cmの距離における放射磁界
実線 測定値
点線 I / (2πr) を用いた計算値(Iは,ESD電流の測定値)
図D.9−放射磁界

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C 61000-4-2 : 2012 (IEC 61000-4-2 : 2008)
附属書E
(参考)
測定不確かさ(MU)の考察
E.1 一般
EMC試験の再現性は,多くの要因に依存し,試験結果に影響を与える。これらの影響によって,ランダ
ム又は系統的な効果に分類することができる妨害量を発生するために誤差が生じる。現実の妨害量とこの
規格で定義する妨害量との一致は,通常,一連の測定によって確認できる(例えば,減衰器を使用したオ
シロスコープでの立上り時間の測定)。各測定の結果は,測定量の近似にすぎず,測定した量は,真の値か
ら測定不確かさ(MU)に依存するある量だけ異なる場合がある。MUを決める決定的な要素は,試験機器
の校正に付随する不確かさである。
校正結果の高信頼性を達成するため,測定機器構成に含まれる不確かさの発生源を明確にし,測定の不
確かさを記載することが必要である。
E.2 不確かさの分類
測定の誤差は,一般的にランダム成分及び系統的成分の二つの成分がある。ランダム不確かさは,予測
できない要因に関連する。系統的不確かさは,一般に測定に用いる機器構成に関係する。系統的成分は,
ある場合には補正又は減少させることができるが,ランダム成分は定義上できない。与えられた測定シス
テム内に,それらの成分のいずれかに影響を与え得る多くの要因が存在する場合がある。
ある試験方法のランダム不確かさは,その結果を適用する別の試験方法では,系統的不確かさになる場
合がある。この起こり得る混乱を避けるために,ランダム不確かさ及び系統的不確かさの代わりに,不確
かさの寄与を,次の二つのタイプに分類する。
− タイプA : 一連の試験の標準偏差を推定する統計的手法によって評価する方法。これは一般的には,
正規分布又はガウス分布に従う。
分布 合成標準不確かさ 注記
n
1 2
正規又はガウス UC y uju 一般に立証記録から得られる。
n 1 j 1
− タイプB : 他の手段によって評価する方法。それらは通常,機器構成における,不整合,ケーブル損
失,及び非線形特性のような要因に関連する。分析では,タイプBの不確かさの大きさ及び分布は,
校正データ,機器製造業者の仕様,又は単純に知識及び経験に基づいて推定することができる。
成分の固有の性質の違いではなく,それらの性質の評価に基づいて,タイプA又はタイプBに分類する。
両タイプとも確率分布をもち,いずれかのタイプによって得られる不確かさ成分は,標準偏差によって定
量化する。
E.3 制限
この附属書は,次の制限及び条件を適用する。
− 不確かさバジェットは,測定機器構成(タイプB)による不確かさに限定する。ただし,試験所は,
タイプAの不確かさの影響を無視するのではなく,MUをより完全にするために,それを個別に別途

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評価することが望ましい。
− 全ての寄与は,相関がないと仮定している。
− 信頼水準95 %は,許容する。
注記 表E.1表E.3に,タイプBの不確かさバジェット例を示す。
E.4 タイプB不確かさの計算
標準不確かさは,その確率分布の除数を適用することによって決定した値で計算する。
この附属書で使う個々の確率分布の除数を,次に示す。
分布 除数 注記
信頼水準95 %でk=2
正規 包含係数k 一般に校正証明書から得られる。
方形 3 一般に測定器の製造業者のデータから得られる。
不整合不確かさ
U形 2
上下限で起こり得る不確かさの寄与
不確かさの分布が未知である場合は,全て方形分布とみなす。
試験の合成標準不確かさの計算では,個々の標準不確かさを組み合わせる。これは,全ての量が同じ単
位であり,相関がなく,対数スケール(通常dB)での加算で合成していれば成り立つ。しかしながら,測
定と同様にESD試験器を校正するときの単位は,次のように計算し,%の単位とすることが望ましい。
unit in dB
20
10 100
この計算の結果は,合成標準不確かさuC(y)となり,次の式で表す。
m 2
uC y ui
i 1
y
ここに, ui(y) : 個々の標準不確かさ
正規分布に従う出力変数yを仮定したとき,ステューデントt分布は,不確かさの包含係数(すなわち
乗数)を与える。
uC(y)に包含係数kを乗じることによって,より大きな信頼性レベルを与える拡張不確かさUCが得ら
れる。包含係数は,タイプA及びタイプBの不確かさの関係から,計算した自由度によって得られる。
E.5 不確かさのバジェット表の作成
不確かさのバジェットは,確率分布の推定を基に測定の誤差を引き起こす可能性のある要因を表にした
ものである。
不確かさのバジェットの計算は,次の手順で行う。
a) 妨害量の特性を特定する(すなわち,測定機器によって何が発生するか)。
b) 不確かさへの寄与成分及びその値を特定する。
c) 各寄与成分の確率分布を決める。
d) 各寄与成分の標準不確かさu(xi)を計算する。
e) 合成標準不確かさuC(y),包含係数k,及び拡張不確かさUC=uC(y)×kを計算する。
f) 計算した拡張不確かさを測定値に適用する。

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C 61000-4-2 : 2012 (IEC 61000-4-2 : 2008)
g) 必要に応じて,品質文書に拡張不確かさを表記する(要求されない限り,試験所は,これらの数値を
試験報告書に表記する必要はない。)。
寄与成分による不確かさのバジェットの例及び関連する値を,E.6に示す。校正機関又は試験所は,こ
れらが指針であることに注意し,個々の試験セットアップの実際の寄与成分及び値を確認することが望ま
しい(すなわち,最終的に考慮する要因の最低限のバジェットを決定してもよい。試験所は,追加の要因
を確認する必要がある。これは試験所間の,不確かさについてのよい比較となる。)。
E.6 ESDの不確かさ要因
ESD試験では,数値による結果を出すことはなく,試験結果を単に合否だけで判断することから,ESD
試験と同様に,ESD校正時の不確かさをエミッション測定及びその他の測定と同様の方法で扱うことはで
きない。ESD試験中では,幾つかのパラメータによって特徴付けた妨害量をEUTに適用する。EUTの一
つ以上の信号を監視又は観察し,試験結果(合否)の基準となる合意基準と比較する。
EUTの信号の測定には,通常一般のMUが適用できる。モニタリングのための測定プロセスは,EUT
特有なので,モニタリングシステム(観察者)のMUを基本規格で扱わないことが望ましいが,扱う場合
もある。
注記1 校正に関してのEUTは,校正時のESD発生器を示す。
不確かさは,妨害量のパラメータで指定することもできる。そのことは,この基本規格の仕様で規定し
た測定機器の合意度合いを記載している。
特定の測定機器で得られた不確かさは,この規格で定義した電磁現象を模擬したものと,試験所の外で
の実際の電磁現象との間で一致の程度を説明できない。したがって,妨害量の規定に関する疑義(例えば,
ESDガンのターゲット面に対する位置決め)は,測定機器の不確かさと関係しない。
注記2 ここでいう測定機器とは,校正に使う機器を指す。
EUTに対する妨害波の量のパラメータが及ぼす影響は,未知のものであり,ほとんどの場合,EUTは非
線形のシステム挙動を示すことから,単一の不確さの数値を,全体の不確かさとして決定することはでき
ない。妨害波の量の各パラメータには,特定の不確かさが伴うが,その特定の不確かさは,試験における
複数の不確かさのバジェットに置き換えることも可能である。
測定機器及び試験セットアップの影響を評価するためにに用いる寄与成分を,次に示す。
− ピーク値の指示値
− ピーク値10 %の指示値
− ピーク値90 %の指示値
− 30 ns及び60 nsでの指示値
− 低周波伝達インピーダンスZsys
− 静電電圧
− オシロスコープの接続部のミスマッチ
− ターゲット・減衰器・ケーブルから成る測定チェーン
− オシロスコープの水平軸の寄与成分
− オシロスコープの垂直軸の寄与成分
− 測定系の再現性(タイプA)
− ESD発生器の角度(タイプA)
− ESD発生器の位置(タイプA)

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− 試験セットアップの変化(タイプA)
− ターゲット,オシロスコープ及び減衰器の校正
試験及び校正に適用する寄与成分が同じでない場合もあることに注意する。これは,各プロセスの不確
かさのバジェットの(僅かな)違いとなる。
ESD発生器の印加角度などについては,タイプAの不確かさとみなす。そのような不確かさは,一般的
にこの規格では扱わない。この例外は,校正と同様に測定における再現性を保つために導入している。
注記3 この附属書は,一例として,校正のための不確かさに着目している。
E.7 校正結果の不確かさ
各校正項目Ip,I30,I60及びtrに対して,それぞれの不確かさのバジェットの作成を推奨する。ESD試験
での妨害量は,EUTに適用したESD発生器からの放電電流である。この妨害量の校正項目は,Ip,I30,I60
及びtrである。E.6で説明したように,それぞれの不確かさのバジェットは,これらのパラメータごとに
計算するのが望ましい。
これらのパラメータに関する不確かさのバジェットの計算例を,表E.1表E.3に示す。この表は例で
あり,最も重要と考えられる不確かさのバジェットの寄与成分及び各寄与成分の詳細(数値,分布タイプ
など),並びにそれぞれの不確かさのバジェットを決定するために必要な計算結果を含んでいる。

――――― [JIS C 61000-4-2 pdf 50] ―――――

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JIS C 61000-4-2:2012の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61000-4-2:2008(IDT)

JIS C 61000-4-2:2012の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 61000-4-2:2012の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISC60050-161:1997
EMCに関するIEV用語