JIS C 61000-4-3:2012 電磁両立性―第4-3部:試験及び測定技術―放射無線周波電磁界イミュニティ試験 | ページ 2

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C 61000-4-3 : 2012 (IEC 61000-4-3 : 2010)
び人体埋込み装置と同様に,人が持ち運び操作する手持ち形装置(例えば,携帯機器)も含む。
3.14
独立ウィンドウ法(independent window method)
EUTの試験面がUFA内に完全に収まらない場合の試験方法(0.5 m×0.5 mの固定UFA寸法を使用する。)。
この試験方法は,1 GHzを超える周波数に適用してもよい。
3.15
誘導界(induction field)
λ/2 π未満の距離dで支配的な電界及び/又は磁界。ここで,λは放射波の波長であり,波源の物理的な
大きさは距離dより十分小さい。
3.16
意図的RF放射機器(intentional RF emitting device)
意図的に電磁波を放射(送信)する機器。例えば,デジタル携帯電話及び他の無線機器。
3.17
等方性(isotropic)
全ての方向において等価な特性をもつこと。
3.18
最大RMS値(maximum RMS value)
変調されたRF信号において,変調の一周期で観測される短期間のRMS値(実効値)の最大値。短期間
のRMS値は,搬送波の一周期で求める。
3.19
非定包絡線変調(non-constant envelope modulation)
搬送波自身の周期と比較して,振幅がゆっくり変わるRF変調方式。例えば,通常の振幅変調及びTDMA。
3.20
校正進行波電力,Pc
UFA校正時の電磁界強度を得るために必要な進行波電力。
3.21
部分照射(partial illumination)
EUTの試験面がUFA内に完全に収まらない場合の試験方法(使用できる最小UFA寸法は,1.5 m×1.5 m。)。
この試験方法は,全ての試験周波数に適用できる。
3.22
偏波(polarization)
放射電磁界の電界ベクトルの方向。
3.23
シールドエンクロージャ(shielded enclosure)
外部の電磁環境から内部を隔離するために特別に設計した,遮蔽きょう体又は金属きょう体。この目的
は,性能劣化を引き起こすような外部からの電磁界を遮断し,かつ,外部装置に対して電磁障害を引き起
こす放射を防ぐことである。
注記 エンクロージャが部屋の場合,シールドルームという。
3.24
掃引(sweep)

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C 61000-4-3 : 2012 (IEC 61000-4-3 : 2010)
周波数を,連続的又は段階的に変化させる動作。
3.25
時分割多元接続,TDMA(time division multiple access)
割り当てられた周波数の搬送波上に,幾つかの通信チャネルを割り当てる時分割多重変調方式。各チャ
ネルに一つのタイムスロットを割り当て,それを用いる場合,RF信号のパルスとして情報を送信する。チ
ャネルを用いない場合,パルスは送信しない。したがって,搬送波の包絡線は一定ではない。パルス送信
中は振幅は一定であり,RF搬送波は周波数変調又は位相変調される。
3.26
トランシーバ(transceiver)
無線の送信機及び受信機を組み合わせ,一つのきょう体に収めた装置。
3.27
均一領域,UFA(uniform field area)
電界の変化が許容可能なほど小さい,電界校正のための仮想垂直面。電界校正の目的は,試験結果の妥
当性を保証することである(6.2参照)。

4 一般事項

  多くの電子装置は,何らかの形で電磁放射の影響を受ける。電磁放射は,作業者,保守者及び警備員が
用いる小形の携帯用トランシーバなどの一般無線,ラジオ及びテレビの固定放送局,車載無線機及び種々
の電磁波を生じる産業用装置から頻繁に発生している。
近年,0.8 GHz6 GHzの周波数帯を用いる無線電話及びその他の無線周波発生機器の顕著な増加が見受
けられる。これらの多くが,非定包絡線変調技術(例えば,TDMA)を用いている(5.2参照)。
意図して発生させる電磁エネルギーのほかに,溶接機,サイリスタ,蛍光灯,誘導負荷の開閉などによ
る放射がある。その干渉は大部分において伝導性の電気的な干渉として現れ,それ自体は,JIS C 61000-4
規格群及び/又はIEC 61000規格群で規定している。電磁界からの影響を防止する方法とは,これらの発
生源からの影響を低減することであるといってもよい。
電磁環境は,電磁界の強度で表現する。周囲の構造物又は近くにある装置によって,電磁波が反射する
及び/又はひずむことがあるため,電界強度は高性能な測定器なしでは測定が容易ではなく,また,古典
的な公式を用いて算出することも,容易ではない。

5 試験レベル

5.0A 試験レベルの選択

  試験レベルは,表1による。

――――― [JIS C 61000-4-3 pdf 7] ―――――

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C 61000-4-3 : 2012 (IEC 61000-4-3 : 2010)
表1−試験レベル
レベル 試験電界強度
V/m
1 1
2 3
3 10
4 30
X a) 特殊
注a) は,任意の試験レベルであって,試験電界強度はどのような値でもよ
い。このレベルは,製品規格で規定してもよい。
この規格は,全周波数帯で一つの試験レベルを適用することを意図していない。試験する周波数範囲,
及び各々の周波数範囲における適切な試験レベルは,製品規格に規定する(附属書E参照)。
試験電界強度の欄は,無変調搬送波信号の電界強度を示す。試験装置が試験に用いる搬送波信号は,実
際の妨害を模擬するため,1 kHzの正弦波による80 %振幅変調とする(図1参照)。試験方法の詳細は,箇
条8に示す。
注記1 ここでいう無変調搬送波信号は,CWを意味する。
注記2 製品規格は,代替の変調方法を選んでもよい。デジタル無線電話からのRF放射に対するイ
ミュニティ試験に正弦波変調を使用する背景を,附属書Aに示す。
注記3 試験レベルの選択に関する指針を,附属書Eに示す。

5.1 汎用無線システムからの放射を模擬した試験周波数

  試験は,80 MHz1 000 MHzの周波数範囲で切れ目なく実施する。
注記 JIS C 61000-4-6でも,放射する電磁エネルギーに対するEUTのイミュニティを確立するための
試験方法を規定している。JIS C 61000-4-6は,80 MHz以下の周波数を範囲としている。製品
規格は,この規格とJIS C 61000-4-6との切換周波数を,80 MHzより低い又はより高い周波数
に選定してもよい(附属書F参照)。

5.2 デジタル無線電話及びその他の意図的RF放射機器からの放射を模擬した試験周波数

  試験は,通常800 MHz960 MHz及び1.4 GHz6.0 GHzの周波数範囲で実施する。
試験のために選択する周波数及び周波数帯は,実際に使用しているデジタル無線電話,及びその他の意
図的RF放射機器によって,限定できる。1.4 GHz6.0 GHzまでの周波数範囲全体にわたって,連続して
試験を行うことを意図していない。デジタル無線電話及びその他の意図的RF放射機器が使用している周
波数帯に合わせて,特定の試験レベルを適用してもよい。
さらに,製品が我が国の要求にだけ適合するように作られている場合,1.4 GHz6.0 GHzの試験範囲を,
我が国のデジタル携帯電話,及びその他の意図的RF放射機器に割り当てられている特定の周波数帯に合
わせて,狭めてもよい。この場合,狭い周波数範囲で試験したことを試験報告書に記載しなければならな
い。
注記1 周波数範囲1.4 GHz6 GHzは,一般にデジタル無線電話に割り当てられている周波数帯であ
る(特定のデジタル無線電話に割り当てられている周波数の一例を,附属書Gに示す。)。
注記2 800 MHzを超える周波数での主な妨害は,デジタル無線電話と同等の電力レベルをもった無
線電話システム,及び他の意図的RF放射機器からの妨害である。この周波数範囲で動作す
るほかのシステム(例えば,2.4 GHz以上の周波数で動作している無線LAN)は,一般に非
常に低電力(一般的には100 mW以下)である。したがって,重大な問題を引き起こす可能

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C 61000-4-3 : 2012 (IEC 61000-4-3 : 2010)
性は極めて低い。

6 試験装置

  推奨する試験装置を次に示す。
− 電波無響室 EUTに対し,十分広い電界均一性が得られる大きさとする。電波吸収体が全面に内張り
していない無響室においては,反射を抑制するために吸収体を追加してもよい。
− EMIフィルタ 接続するフィルタラインに余分な共振現象が発生してはならない。
− RF信号発生器 対象の周波数帯の信号を発生でき,1 kHzの正弦波による変調度80 %の振幅変調が
できる。信号発生器は,例えば,周波数,振幅,変調度を手動又はRFシンセサイザで制御する。RF
シンセサイザを用いる場合,周波数に依存するステップサイズ及び滞在時間(Dwell time)をプログラ
ムで設定できなければならない。高調波によって生じる問題を避けるために,低域又は帯域フィルタ
の使用が必要となる場合がある。
− 電力増幅器 信号(無変調信号及び変調信号)を増幅し,必要な電磁界強度となるようにアンテナに
電力を供給する。電力増幅器によって発生した高調波は,UFA内での高調波周波数の電界強度が,基
本周波数の6 dB以下でなければならない(附属書D参照)。
− 電磁界発生アンテナ(附属書B参照) バイコニカル,ログペリオディック,ホーン又は周波数要求
事項を満たすことができるその他の直線偏波アンテナ。
− 等方性電界プローブ 測定する電界強度に対して,十分なイミュニティをもつ前置増幅器及び光−電
気変換器をもつものであって,室外の表示器に光ファイバで接続する。適切にフィルタ処理した信号
リンクを用いてもよい。参考として,附属書Iに,電界プローブの校正方法を示す。
− 電力レベルを記録及び制御する関連装置 要求する電磁界強度を得るために必要な電力レベルを記録
する。試験のときに記録した電力レベルの発生を制御する。関連装置は,十分なイミュニティを確保
できるように注意しなければならない。

6.1 試験設備

  試験は,発生する電磁界強度が大きいので,無線通信への干渉を禁止する国内及び国際法に従うために,
シールドルームで実施しなければならない。さらに,データを収集するための試験設備は,イミュニティ
試験中に発生する電磁界に敏感に反応するため,シールドルームは,EUTと試験設備との間の必要な“隔
壁”となる。シールドルームを貫通する相互接続配線は,伝導及び放射雑音を十分に減衰し,かつ,EUT
の信号及び電力応答の正当性が維持されていることを確認しなければならない。
試験設備は,一般的にEUTを設置したときに電磁界強度の制御が十分に行える広さの電波吸収体を内張
りしたシールドルームをもつ。これは,電波無響室又は改良半電波無響室を含む。この例を図2に示す。
シールドルームの前室には,電磁界発生装置,モニタ装置及びEUTを動作させる装置を配置することが望
ましい。
電波無響室は,低い周波数では電波吸収損失効果が低くなる場合があるので,発生する電磁界の均一性
を確保するために特別な注意が必要である。詳細な指針を,参考として,附属書Cに示す。

6.2 電界校正

  電界校正の目的は,EUTの周囲の電界均一性が,試験結果の妥当性を得るのに十分であるかどうかを確
認することにある。この規格では,“均一領域(UFA)”という概念(図3参照)を用いる。UFAは,電界
の仮想垂直面であり,この面内の電界の変化は,許容可能な程度に小さくなければならない。電界校正の
共通の手順の中で,このような電界を生成するための試験設備及び試験装置の性能を示す。同時に,イミ

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C 61000-4-3 : 2012 (IEC 61000-4-3 : 2010)
ュニティ試験に必要な電界強度を設定するためのデータベースが得られる。電界校正は,ケーブルを含む
全ての面をUFAで完全に包含できるEUTに有効である。
電界校正は,図3に示すようにEUTのない状態で実行する。この手順の中で,UFA内の電界強度及び
アンテナに供給する進行波電力の関係を決定する。試験中,要求する進行波電力は,この関係及び目標電
界強度から計算する。校正結果は,試験セットアップを変更なく用いる限り有効である。このため,校正
セットアップ(アンテナ,追加した電波吸収体,ケーブルなど)は,記録する。電磁界発生アンテナ及び
ケーブルの配置を正確に記録することが重要である。小さな場所のずれは,電界に大きな影響を与えるた
め,イミュニティ試験でも同じ位置としなければならない。
全領域の校正は,1年ごとに,かつ,室内構成を変更(吸収体の交換,領域の移動,装置の交換など)
したときに実施することが望ましい。各試験(箇条8参照)の前に,電界校正の有効性を確認しなければ
ならない。
送信アンテナは,UFAが送信電界のビームの内側に入るように十分な距離を離して配置しなければなら
ない。電界プローブは,送信アンテナから1 m以上離さなければならない。送信アンテナとUFAとの距離
は,3 mを推奨する(図3参照)。この寸法は,バイコニカルアンテナの中心,又はログペリオディックア
ンテナ,複合アンテナ,ホーンアンテナ若しくはダブルリッジドウェーブガイドアンテナの先端から測定
する。校正記録及び試験結果は,試験に用いたこの距離情報を示さなければならない。
UFAの大きさは,1.5 m×1.5 m以上とし,UFAの下端は床面から0.8 mの高さとする。ただし,この大
きさより小さい面でもEUT及びこれに附属する配線が十分に照射される場合は,この値より小さくてよい
が,0.5 m×0.5 mより小さくしてはならない。
イミュニティ試験のときは,EUTの照射面がUFA面と一致するように設置する(図5及び図6参照)。
金属大地面の近くで試験するEUT及びケーブルに対する厳しさを確立するために,0.4 mの高さにおいて
も電界強度を記録する。得られたデータは校正記録で報告するが,試験設備の適合性評価とは無関係であ
り,校正データベースには用いない。
半電波無響室では,床面の反射があるので,金属大地面の近傍にUFAを作ることが難しい。その場合は,
金属大地面に吸収体を追加すれば,この問題を解決できる(図2参照)。
UFAは,0.5 m間隔の格子に分割する(1.5 m×1.5 mのUFAの例は,図4参照)。各周波数において,全
ての格子点(測定点)の75 %以上の点において,電界強度が公称値の0 dB+6 dBの範囲内にある場合,
電界は均一とみなす(例えば,16測定点中12点以上が許容値の範囲内にある)。0.5 m×0.5 mの最小UFA
では,格子の4点全てが公称値の0 dB+6 dBの範囲内でなければならない。
注記1 周波数が異なる場合は,許容値の範囲内に入る測定点は異なってもよい。
許容偏差6 dBは,実際の試験設備で最低限達成できるものとみなす。
1 GHzまでの周波数範囲において,次の全ての条件を満足する場合は,0 dB+6 dBの許容範囲を逸脱
してもよい。
− 試験周波数全てにおいて,許容値0 dBを下回らない。
− 試験周波数測定個数の総数のうち,逸脱する個数が3 %以下である。
− 許容偏差は,+6 dBを超えて+10 dB未満である。
− 実際の許容範囲を試験報告書に明記する。
疑義がある場合は,0 dB+6 dBの偏差値を優先する。
実際のEUTの面の占める領域が1.5 m×1.5 mより大きい場合,かつ,全面照射のための十分な寸法の
UFAが実現できない場合,EUTの占める領域を連続した複数の部分照射で試験してもよい(表2参照)。

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JIS C 61000-4-3:2012の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61000-4-3:2010(IDT)

JIS C 61000-4-3:2012の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 61000-4-3:2012の関連規格と引用規格一覧