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C 61000-4-6 : 2017 (IEC 61000-4-6 : 2013)
号源で,もう一つは電流の帰路)接続によって,EUTを試験することができる。
この試験方法では,意図するRF送信機から到来する電磁界を模擬した妨害源にEUTをさら(曝)す。
これらの妨害電磁界(電界E及び磁界H)は,図1 a) の中で示す試験系によって発生する電圧及び電流に
よる近傍電磁界で近似できる。
結合デバイス及び減結合デバイスを用いて,一つのケーブルに妨害信号を印加するとき他のケーブルに
は印加しないという方法[図1 b) 参照]は,全てのケーブルにレベル及び位相の異なった電圧を同時に印
加するという現実の状況を近似しているにすぎない。
結合デバイス及び減結合デバイスの特性は,6.2に規定する。この特性を満足する任意の結合デバイス及
び減結合デバイスを利用することができる。附属書Dの中の結合・減結合回路網(CDN)は,市販の回路
の一例である。
Zce : CDNのコモンモードインピーダンス, Zce=150 Ω
U0 : 試験信号発生源の電圧(起電力)
Ucom : EUTと基準グラウンド面との間のコモンモード電圧
Icom : EUTを通るコモンモード電流
Jcom : EUTの伝導表面における電流密度又はEUTの他の導体における電流
E,H : 電界及び磁界
注記 図中の端子A及びBに接続した100 Ωの抵抗器は,CDNに含む。左側の端子Aは,50 Ω負荷で接続し,
かつ,右側の端子Bは試験信号発生器の出力端子に接続する。
a) UTのケーブルのコモンモード電流によるEUT近傍の電磁界を示す図(概念図)
図1−RF伝導妨害に対するイミュニティ試験
――――― [JIS C 61000-4-6 pdf 6] ―――――
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C 61000-4-6 : 2017 (IEC 61000-4-6 : 2013)
CDNを用いるイミュニティ試験のためのセットアップ図
注入クランプを用いるイミュニティ試験のためのセットアップ図
T : 終端 50 Ω
T2 : 固定減衰器(6 dB以上)
CDN : 結合・減結合回路網
注入クランプ : 電流クランプ又はEMクランプ
h : CDNに接続するケーブルの高さ
L : CDNとEUTとの間の距離,注入クランプとEUTとの間の距離
L2 : 注入クランプとAEとの間の距離
b) F伝導妨害に対するイミュニティ試験のためのセットアップ図
図1−RF伝導妨害に対するイミュニティ試験(続き)
5 試験レベル
150 kHz80 MHzの周波数範囲におけるRF送信機からの電磁波によって誘導される伝導妨害に対して,
この規格に従った試験を行う。
実効値で示した無変調妨害信号の開放端試験レベル(起電力)は,表1による。
――――― [JIS C 61000-4-6 pdf 7] ―――――
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C 61000-4-6 : 2017 (IEC 61000-4-6 : 2013)
表1−試験レベル
周波数範囲 150 kHz80 MHz
起電力(e.m.f.)
レベル U0 U0
V dB(μV)
1 1 120
2 3 129.5
3 10 140
X a) 特殊
注a) “X”は,オープンレベルである。レベルは,個別装置の仕様書に明記しな
ければならない。
試験レベルは,結合デバイスのEUTポートで設定する(6.4参照)。この信号は,実際の脅威を模擬する
ために1 kHzの正弦波による変調度80 %の振幅変調を行う。振幅変調した場合の効果を図2に示す。試験
レベルを選択するための指針は,附属書Cに示す。
注記1 JIS C 61000-4-3もこの規格と同様に,放射電磁エネルギーに対する電気・電子装置のイミュ
ニティを確立するための試験方法を規定している。JIS C 61000-4-3は,80 MHz以上の周波
数を対象とする。製品規格は,これら二つの試験方法での適用領域の境界を80 MHz未満又
は以上の周波数に変更してもよい(附属書B参照)。
注記2 製品規格は,代替の変調方式を選択してもよい。
図2−試験レベル1に対する結合デバイスのEUTポートに発生する開回路波形
6 試験装置及びレベル調整手順
6.1 試験信号発生器
――――― [JIS C 61000-4-6 pdf 8] ―――――
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C 61000-4-6 : 2017 (IEC 61000-4-6 : 2013)
試験信号発生器は,適切な注入点で所要のレベルの妨害信号を各結合デバイスの入力ポートに供給する
ための全ての装置及び部品を含む。代表的には次に示す項目のもので構成し,これらは個々に独立になっ
ていてもよいし,一つ又は幾つかに統合してもよい(3.10及び図3参照)。
− RF信号発生器(G1) 対象の周波数帯の信号を発生でき,1 kHzの正弦波による変調度80 %の振幅
変調ができる。信号発生器は,例えば,周波数,振幅若しくは変調度を手動で制御し,又はRFシン
セサイザの場合,周波数に依存するステップの幅及び滞在時間(dwell time)をプログラムで設定でき
なければならない。
− 可変減衰器(T1) 妨害試験信号源出力レベルを制御するための,適切な周波数特性をもつRF信号
減衰器(通常0 dB40 dB)。T1はRF信号発生器に組み込んでもよい。
− RFスイッチ(S1) EUTのイミュニティ試験中に妨害試験信号をON/OFFできる。RF信号発生器に
組み込んでもよい。
− 広帯域電力増幅器(PA) RF信号発生器の出力電力が不十分なとき,その信号を増幅するために用
いる。
− ローパスフィルタ(LPF)及び/又はハイパスフィルタ(HPF) 幾つかの種類のEUT(例えば,RF
受信機)では高調波(高次又は副次)による干渉を避けるために用いる場合がある。これらが必要な
場合には,PAとT2との間に挿入する。
− 固定減衰器(T2) 十分な電力定格をもつ固定減衰器(6 dB以上)。T2は結合デバイスの不整合に起
因する電力増幅器に対するVSWRを減らすために用いる。
注記 T2は,CDNの中に組み込んでもよく,広帯域電力増幅器の出力インピーダンスがいかなる負
荷条件の下でも規定の範囲内にある場合,取り付けなくてもよい。
試験信号発生器の特性は,表2による。
表2−試験信号発生器の特性
出力インピーダンス 50 Ω,VSWRは1.5未満
高調波及びひずみb) 結合デバイスのEUTポートにおいて,150 kHz80 MHzの周
波数帯域の全ての不必要な信号(スプリアス)は搬送波レベ
ルに比べ15 dB以上小さくなければならない。また,アンプ
の出力を直接測定した場合も同様に15 dB以上小さくなけれ
ばならないa) 。
振幅変調 内部変調又は外部変調
変調信号は,1 kHz±0.1 kHzの正弦波
変調度m(%)は,次の式による
m (80 5 ) %
20
ここに
U,p-p min
U,p-p max
m 100
U,p-p min
U,p-p max
(記号は,図2参照。)
出力レベル 試験レベルを満足するために十分な大きさ
(附属書Eも参照)
注a) 結合デバイスとして電流クランプを用いる場合,試験ジグのEUT又はAEいずれか
の側を測定することによってスプリアスの検証(搬送波レベルに比べ15 dB以上)
ができる。
b) 高調波及びひずみは,出力レベルの1.8倍の無変調連続波で測定できる。
――――― [JIS C 61000-4-6 pdf 9] ―――――
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C 61000-4-6 : 2017 (IEC 61000-4-6 : 2013)
G1 : RF信号発生器 T1 : 可変減衰器
PA : 広帯域電力増幅器 T2 : 固定減衰器(6 dB以上)
S1 : RFスイッチ
LPF/HPF : ローパスフィルタ及び/又はハイパスフィルタ(任意)
図3−試験信号発生器の概念図
6.2 結合デバイス及び減結合デバイス
6.2.1 一般
結合デバイスは,EUTに接続する各種のケーブルへ,EUTポートにおける規定のコモンモードインピー
ダンスで,全周波数範囲にわたり妨害信号を適切に結合(注入)するために用いる。減結合デバイスは,
結合した妨害信号によって試験の対象としないデバイス,装置及びシステムが影響を受けるのを防ぐため
に用いる。
結合デバイス及び減結合デバイスは,CDN又はEMクランプとして一つの箱に組み込むことができるが,
幾つかの部分に分けて構成することもできる。
試験の再現性及びAEの保護のための望ましい結合デバイス及び減結合デバイスは,CDN(6.2.2参照)
である。結合デバイスと減結合デバイスとを組み合わせた場合の主なパラメータである,EUTポートから
見たコモンモードインピーダンスは,表3による。CDNが適切でない,又は入手不可能な場合,他のデバ
イスを用いた注入方法を使うことができる。適切な注入方法の選択は,7.4に示す。ただし,他のデバイス
を用いた注入方法は,その電気的特性のために表3のパラメータの要求を満たすことは容易ではない。
注記1 目的の信号に対して,CDN内部の減衰によって生じる影響が容認できない場合,CDNの使
用は適切ではない。
表3−結合デバイスと減結合デバイスとを組み合わせた場合の主なパラメータ
パラメータ 周波数帯
0.15 MHz24 MHz 24 MHz80 MHz
60
|Zce| 150 Ω±20 Ω 150 Ω
注記2 Zceの位相(偏角),及びEUTポートとAEポートとの間の減結合係数は,共に規定していな
い。これらの係数は,|Zce|の許容差が,AEポートと基準グラウンド面との間を短絡及び開放
した条件で満たされるという要求事項(6.3.1参照)に含まれる。
注記3 クランプの詳細は,附属書A参照。
――――― [JIS C 61000-4-6 pdf 10] ―――――
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- IEC 61000-4-6:2013(IDT)
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- 33 : 電気通信工学.オーディオ及びビデオ工学 > 33.100 : 電磁両立性(EMC) > 33.100.20 : イミュニティ
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- 規格番号
- 規格名称
- JISC60050-161:1997
- EMCに関するIEV用語