JIS C 61000-4-6:2017 電磁両立性―第4-6部:試験及び測定技術―無線周波電磁界によって誘導する伝導妨害に対するイミュニティ | ページ 3

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C 61000-4-6 : 2017 (IEC 61000-4-6 : 2013)
50 Ω同軸線
電源,信号又はグラウンドケーブル
50 Ω 終端器
150 Ω−50 Ω変換アダプタ
入出力ポート間に100 Ωの直列抵抗器を入れた箱
50 Ω系信号源
50 Ω系測定装置,
例えば,選択電圧計
50 Ω系10 dB減衰器
EUTポート,入力ポート及びAEポートを
もつ結合・減結合回路網(CDN)
固定減衰器(6 dB以上)
これらの記号は,他の図にも用いる。
a) セットアップの説明に用いる記号の一覧
図4−結合及び減結合の原理

――――― [JIS C 61000-4-6 pdf 11] ―――――

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C 61000-4-6 : 2017 (IEC 61000-4-6 : 2013)
詳細は,6.2.4参照。
b) 遮蔽ケーブルに対する直接注入の原理
c) DNを用いた場合の無遮蔽ケーブルに対する結合の原理
図4−結合及び減結合の原理(続き)

――――― [JIS C 61000-4-6 pdf 12] ―――――

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C 61000-4-6 : 2017 (IEC 61000-4-6 : 2013)
例 一般的にはCdecは47 nF(無遮蔽ケーブル),150 kHzのときのLは,280 μH以上
低周波数インダクタ : フェライトトロイダルコアに17回巻,材料 : ニッケル亜鉛フェライト,
μR=1 200
高周波数インダクタ : 2個4個のフェライトトロイダルコア(チューブ),材料 : ニッケル亜鉛フェライト,
μR=700
d) 減結合の原理
図4−結合及び減結合の原理(続き)
6.2.2 結合・減結合回路網(CDN)
6.2.2.1 一般
CDNは,一つの箱の中に結合回路及び減結合回路を組み込んだものである。CDNの代表的な原理は,
図4のc) 及びd) に示す。附属書Dで記載する異なる種類のCDNの選択方法を表4に示す。選択したCDN
は目的の信号に過剰に影響を及ぼしてはならない(図12参照)。信号への影響に対する制限を,製品規格
の中で規定することができる。
表4−CDNの選択方法
線種 例 用いるCDNの種類
電源(交流及び直流) 商用電源, CDN-Mxa)
及び 工業用施設の直流電源, (図D.2参照)
接地 接地
遮蔽ケーブル 同軸ケーブル CDN-Sxa)
LAN及びUSBの接続に用いるケーブル (図D.1参照)
オーディオシステムに用いるケーブル
無遮蔽平衡線路 ISDN回線 CDN-Txa)
電話回線 (図D.4,図D.5,図D.7及び附属書H参照)
無遮蔽不平衡線路 上記に属さないその他の線 CDN-AFxa)又はCDN-Mxa)
(図D.3及び図D.6参照)
注a) は線数。
6.2.2.2 電源線用CDN
CDNは,全ての電源線に接続するのが望ましい。ただし,より大きい電力システム(電流16 A以上)
及び/又は複合電源システム(多相又は各種の並列の供給電圧)に対しては,その他の注入方法を選択し
てもよい。

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C 61000-4-6 : 2017 (IEC 61000-4-6 : 2013)
妨害信号は,CDN-Ml(単線),CDN-M2(2線),CDN-M3(3線)又はこれらと同等の回路網(附属書
D参照)を用いて電源線に結合しなければならない。同様の回路網は,三相電源にも適用できる。この結
合回路は,図4 c) に示す。
CDNの性能は,EUTに流れる電流による磁性体の飽和によって過度に低下してはならない。CDNは,
可能な限り順方向電流の磁化効果が逆方向電流による効果で確実に相殺できるように構成するのが望まし
い。
実際の設置状態で,電源線を1線ずつ別々の経路で配線している場合,各々にCDN-Mlを用い,更に全
ての入力ポートを別々に扱わなければならない。
EUTが機能接地端子を備えている場合(例えば,RF機器又は漏れ電流が大きい機器)は,次に示す条
件で基準グラウンド面に接続する。
− EUTの特性又は仕様で,CDN-Ml回路網を接続できる場合は,CDN-Mlを用いる。この場合,電源は,
CDN-Mxを通して供給する。
− EUTの特性又は仕様(例えば,RF又は他の理由で)によって,CDN-Ml回路網をEUTの接地端子と
接続できない場合は,接地端子は基準グラウンド面に直接接続する。この場合,保護接地導体による
RFでの短絡を防ぐために,EUTに電源を供給するのに用いる回路網は,CDN-M3回路網の使用を避
け,CDN-M2回路網を用いる。装置が既にCDN-Ml又はCDN-M2回路網を通して電源を供給してい
る場合は,その状態にしておく。
− 三相電源の場合においても,適切なCDN-Mx回路網の使用に関して,上記二つの条件と同様に扱う。
警告 CDNの中のコンデンサは,充電部に接続している。この結果,大きい漏れ電流が発生する可能
性があるため,安全上,CDNを基準グラウンド面に接続する(CDNの構造によっては,基準
グラウンド面に置くことで実現できる場合がある。)。
6.2.2.3 無遮蔽平衡線路用のCDN
無遮蔽の平衡ケーブルに対する妨害信号の結合及び減結合は,次のとおりCDN-T2,CDN-T4又は
CDN-T8を用いる。図D.4,図D.5及び図D.7にこれらの回路の例を示す。
− 一対の平衡線(2線)をもつケーブルはCDN-T2
− 二対の平衡線(4線)をもつケーブルはCDN-T4
− 四対の平衡線(8線)をもつケーブルはCDN-T8
目的の周波数範囲において適切であり,かつ,6.2.1の要求事項に適合する場合は,他のCDN-Txを用い
てもよい。例えば,CDN-Txのディファレンシャルモードからコモンモードへの変換損は,敷設している
ケーブル又はケーブルを接続しているEUTの指定の変換率よりも大きな値であることが望ましい。変換率
の指定値がケーブルとEUTとで異なる場合は,小さいほうの値を適用する。多対平衡ケーブルに対しては,
クランプ注入がより適している。
6.2.2.4 無遮蔽不平衡線路用のCDN
無遮蔽の不平衡線路への妨害信号の結合及び減結合は,一対の場合は,図D.3に示すCDNを,四対の
場合には,図D.6に示すCDNを用いることができる。
無遮蔽不平衡線路に対して,CDNが適用できない場合には,図12に従って注入方法を決定する。
6.2.2.5 遮蔽ケーブル用のCDN
遮蔽ケーブルへの妨害信号の結合及び減結合は,CDN-Sxを用いる。図D.1に同軸ケーブル用のCDN
(CDN-S1)の例を示す。
妨害信号の結合にCDN-Sxを用いて遮蔽ケーブルを試験する場合には,遮蔽の両端を接地する。この条

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C 61000-4-6 : 2017 (IEC 61000-4-6 : 2013)
件が満足できない場合には,そのケーブルは無遮蔽ケーブルとして取り扱うことが望ましい。
6.2.3 クランプ注入デバイス
6.2.3.1 一般
クランプ注入デバイスを用いる場合,結合と減結合とは,別のデバイスを用いる。結合は,クランプ注
入デバイスで行い,コモンモードインピーダンスの確立及び減結合機能は,AEで実現する。
このように,AEは,結合デバイス及び減給合デバイスの一部となる(図5参照)。クランプ注入デバイ
スを用いる場合,AEにもEUTに注入した電流が流れるので,適用する試験レベルに対応した電流に耐え
ることが望ましい。
注記1 クランプ注入法を,AEのコモンモードインピーダンス要求事項に適合することができない
状態で用いる場合,Zceの要求事項に適合しないことがある。ただし,7.4.2に従った場合には,
その注入クランプは受容可能な試験結果を提供できる。
注記2 EMクランプは,10 MHzを超える周波数では,幾らかの減結合機能をもつ。附属書A参照。
クランプ注入デバイスの適切な選択及び適用手順は,7.6による。
EMクランプ又は電流クランプが7.6の要求事項に適合していない場合は,7.7に規定する手順に従う。
試験電圧は,6.4.2と同じ方法で設定する。さらに,結果として生じる電流を監視し,Imax(7.7参照)に制
限しなければならない。この手順においては,より低いコモンモードインピーダンスを用いてもよい。た
だし,コモンモード電流は,150 Ωを負荷としたときに流れる電流を超えてはならない。
AE及びEUTに接続したCDN,例えば,接地したCDN-M1又はCDN-M3は,その入力ポートを50 Ωで終端しなけ
ればならない(7.7参照)。
図5−クランプ注入法における結合及び減結合のセットアップ図
6.2.3.2 電流クランプ
電流クランプは,EUTに接続したケーブルへの誘導結合を実現する。例えば,5:1の巻数比で変換した
コモンモード直列インピーダンスは,AEによって実現した150 Ωに比べて極めて小さいため無視できる。
この場合,試験信号発生器の出力インピーダンス(50 Ω)は,2 Ωに変換される。その他の巻数比を用い
てもよい。
電流クランプの挿入によって発生する試験ジグの伝送損失は,1.6 dBを超えてはならない。伝送損失検
証のための回路の一例を,図7に示す。
注記1 性能検証は次の二つの手順で実施できる。第一の手順では,電流クランプがない状態でその

――――― [JIS C 61000-4-6 pdf 15] ―――――

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JIS C 61000-4-6:2017の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61000-4-6:2013(IDT)

JIS C 61000-4-6:2017の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 61000-4-6:2017の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISC60050-161:1997
EMCに関するIEV用語