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C 61000-4-7 : 2007 (IEC 61000-4-7 : 2002)
分Gnは,必要に応じて電流の記号In又は電圧の記号Unに置き換える。
注記2 記号Ckは,式 (2) のm=kに対するスペクトル成分Cmの実効値を表す。
注記3 この規格では,タイムウィンドウは,N=10(50 Hzのシステム)又はN=12(60 Hzのシス
テム)の基本周期の幅,すなわち,約200 msの幅をもつ(4.4.1参照)。これから,Gn=C10n
(50 Hzのシステム)及びGn=C12n(60 Hzのシステム)となる。
3.2.4
高調波グループの実効値,Gg,n (r.m.s. value of a harmonic group)
タイムウィンドウ内の一つの高調波の実効値とそれに隣接するスペクトル成分の実効値との2乗和の平
方根。したがって,隣接する複数のスペクトルのエネルギー成分とその高調波自身のエネルギー成分とが
足し合わされている。式 (8) 及び図4参照。高調波次数は,考慮対象の高調波によって割り当てられる。
3.2.5
高調波サブグループの実効値,Gsg,n (r.m.s. value of a harmonic subgroup)
高調波の実効値とすぐそれに隣接した二つのスペクトル成分の実効値との2乗和の平方根。電圧検査中
の電圧変動の影響を含めるために,一つの高調波に隣接する周波数成分のエネルギー成分に,その高調波
自身のエネルギー成分を足し合わせることによって,DFTの出力成分のサブグループを得ている[式 (9)
及び図6参照]。高調波次数は,考慮対象の高調波によって割り当てられる。
3.3 ひずみ率に関連する定義
3.3.1
総合高調波ひずみ率,THD,THD(記号)(total harmonic distortion)
基本波成分の実効値 (G1) に対する指定された次数 (H) 以下のすべての高調波成分の実効値 (Gn) の比。
2
H
Gn
THD (4)
n 2 G1
注記1 記号Gは,高調波成分の実効値を示す(3.2.3参照)。必要に応じて,電流の記号I又は電圧
の記号Uに置き換える。
注記2 Hの値は,限度値に関する各規格(JIS C 61000-3及びIEC 61000-3の規格群)で規定する。
3.3.2
グループ総高調波ひずみ率,THDG,THDG(記号)(group total harmonic distortion)
基本波に関連しているグループの実効値に対する高調波グループの実効値 (g) の比。
2
H
G,gn
THDG (5)
n 2G1,g
3.3.3
サブグループ総高調波ひずみ率,THDS,THDS(記号)(subgroup total harmonic distortion)
基本波に関連しているサブグループの実効値に対する高調波サブグループの実効値 (sg) の比。
2
H
Gsg ,n
THDS (6)
n 2 Gsg 1,
3.3.4
――――― [JIS C 61000-4-7 pdf 6] ―――――
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C 61000-4-7 : 2007 (IEC 61000-4-7 : 2002)
部分重み付け高調波ひずみ率,PWHD,PWHD(記号)(partial weighted harmonic distortion)
基本波の実効値に対する選択された高次高調波グループ(次数HminからHmaxまで)の高調波次数nで重
み付けされた実効値の比。
Hmax 2
Gn
PWHD n (7)
n Hmin G1
注記1 部分重み付け高調波ひずみの概念は,高次高調波成分の集合に対して単一の限度値を規定す
る可能性を考慮するために導入する。部分重み付けグループ高調波ひずみは,GnをGg,nに置
き換えることによって測定可能である。部分重み付けサブグループ高調波ひずみは,Gnを
Gsg,nに置き換えることによって測定可能である。
注記2 Hmin及びHmaxの値は,限度値に関する各規格(JIS C 61000-3-2及びIEC 61000-3の規格群)
で規定する。
注記3 PWHDは,IEC 61000-3-4及びJIS C 61000-3-2第2版で用いているため,この規格で規定し
ている。
3.4 次数間高調波に関する定義
3.4.1
次数間高調波成分の実効値 (r.m.s. value of an interharmonic component)
二つの連続する高調波周波数間の周波数をもつ信号のスペクトル成分の実効値(図4参照)。
注記1 次数間高調波成分の周波数は,スペクトルの周波数によって表す。この周波数は,基本周波
数の整数倍ではない。
注記2 二つの連続するスペクトル間の周波数間隔は,タイムウィンドウの間隔の逆数であり,この
規格では約5 Hzである。
注記3 この規格では,次数間高調波成分は,k≠n×Nの場合,スペクトル成分Ckとみなす。
3.4.2
次数間高調波グループの実効値,Cig,n (r.m.s. value of an interharmonic group)
二つの連続する高調波周波数間にあるすべての次数間高調波成分の実効値(図4参照)。
注記 この規格では,高調波次数nとn+1との間の次数間高調波グループの実効値を “Cig,n” と表す。
例えば,第5次と第6次との間のグループは,“Cig,5” と表す。
3.4.3
次数間高調波中心サブグループの実効値,Cisg,n (r.m.s. value of an interharmonic centred subgroup)
高調波周波数に隣接する周波数成分を除く,連続した高調波周波数間の次数間高調波成分の実効値(図
6参照)。
注記 この規格では,高調波次数nとn+1との間の次数間高調波中心サブグループの実効値を “Cisg,n”
と表す。例えば,第5次と第6次との間の次数間高調波中心サブグループは,“Cisg,5” と表す。
3.4.4
次数間高調波グループ周波数,fig,n (interharmonic group frequency)
次数間高調波グループが位置している両側の,二つの高調波周波数の平均。
3.4.5
次数間高調波中心サブグループ周波数,fisg,n (interharmonic centred subgroup frequency)
次数間高調波中心サブグループが位置している両側の,二つの高調波周波数の平均。
――――― [JIS C 61000-4-7 pdf 7] ―――――
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C 61000-4-7 : 2007 (IEC 61000-4-7 : 2002)
3.5 表記方法
3.5.1 記号及び略語
この規格では,特に断りがない限り,電圧及び電流の値は,実効値を示す。
a フーリエ級数の正弦成分の振幅係数
b フーリエ級数の余弦成分の振幅係数
c フーリエ級数の振幅係数
d ひずみ率
f 周波数,関数
f1 基本波周波数
fs サンプリング周波数
j 1
p 累積確率関数の百分率
t 実行時間
x サンプリングした値
B 帯域幅
C スペクトルの実効値
D 重み付けしたひずみ率
Fc 周波数成分
H 考慮対象となる高調波の最大次数
Hz ヘルツ
I 電流(実効値)
K 3秒間のウィンドウ数
M 整数,ウィンドウ幅内のサンプル数
N ウィンドウ幅内の周期数
P 電力
PCC 共通結合点
T 時間間隔
T1 基本波周波数の周期
Tw NT1のウィンドウ幅(基本波周期のN倍)
U 電圧(実効値)
ω 角周波数
ω1 基本波の角周波数
位相角
3.5.2 添字
b 中心帯域周波数
i 連続した整数
k 連続した整数
m 次数mのスペクトル値(整数でなくてもよい)
m 測定値
max 最大値
――――― [JIS C 61000-4-7 pdf 8] ―――――
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C 61000-4-7 : 2007 (IEC 61000-4-7 : 2002)
min 最小値
n 高調波次数,連続数(整数)
g,n 高調波次数nに関する高調波グループ次数
g,1 基本波に関する高調波グループ次数
sg,n 高調波次数nに関する高調波サブグループ次数
sg,1 基本波に関する高調波サブグループ次数
ig,n 高調波次数nの上の次数間高調波グループ
isg,n 高調波次数nの上の次数間高調波中心サブグループ
nom 公称値
r 定格値
s サンプリングされた,同期のとれた
1 基本波
4 あらゆる種類の計装についての一般概念及び共通要求事項
4.1 計測対象の信号の特性
次の種類の測定を行うための計器を対象とする。
a) 高調波エミッション測定
b) 次数間高調波エミッション測定
c) 高調波周波数範囲を超え9 kHz以下の測定
厳密にいえば,高調波の測定は,定常信号に対してだけ行うことができる。変動信号(時間とともに変
化する信号)は,その高調波だけで正しく表すことはできない。ただし,相互比較可能な結果を得るため
に,変動信号に対し,容易で再現可能な手法を示している。
4.2 測定器の精度クラス
簡単で低価格な計装の使用を可能とするために,その用途の要求事項に応じた二つの精度クラス(I及
びII)を考慮する。エミッション試験において,エミッションが限度値に近い場合は,上位クラスIを適
用する。
4.3 測定の種類
高調波及び次数間高調波測定の要求事項を規定する。9 kHz以下の周波数範囲の測定も対象とする。
4.4 計器の一般的構成
計器の新規設計では,離散形フーリエ変換 (DFT) を用いる場合が多く,通常,高速フーリエ変換 (FFT)
と呼ばれる高速アルゴリズムを用いている。したがって,この規格では,この構成だけを考察しているが,
その他の解析法を除外するものではない(箇条6参照)。
一般的構成を図1に示す。計装は,示されているすべてのブロック及び出力を構成する必要はない。
4.4.1 主計器
主計器は,次で構成する。
− アンチエイリアシングフィルタ付き入力回路
− サンプルホールドユニットを装備したA/D変換器
− 必要な場合,同期及びウィンドウ生成ユニット
− フーリエ係数am及びbmを算出するDFTプロセッサ(出力端子1)
主計器は,電流測定及び/又は電圧測定専用の特殊部品によって補完する。
――――― [JIS C 61000-4-7 pdf 9] ―――――
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C 61000-4-7 : 2007 (IEC 61000-4-7 : 2002)
注記1 詳細は,5.5を参照。
注記2 高調波及び次数間高調波の解析では,解析する信号f (t) は,前処理によって計器の可動範囲
よりも高い周波数を除去する。
この規格に完全に適合するために,タイムウィンドウは,レクタンギュラ重み付けを行い10(50 Hzシ
ステム)又は12(60 Hzシステム)周期とする(箇条7参照)。ハニング重み付けは,同期外れの場合にだ
け認める。同期外れのときは,計器の画面上に表示し,得られたデータには,目印を付ける。
タイムウィンドウは,50 Hz又は60 Hzの電力供給システムの周波数に応じて,10又は12周期から成る
各グループに同期させる。最初のサンプリングパルスの立上がりから (M+1) 番目のサンプリングパルス
(Mは,サンプルの数。3.5.1参照。)の立上がりまでの時間は,最大許容誤差を±0.03 %としたうえで,
電力供給システムに応じた指定サイクル数の持続時間と同じでなければならない。フェーズロックループ
又はその他の同期手法を備えた計器は,少なくともシステムの公称周波数の±5 %範囲内における測定に
ついて,精度及び同期の要求事項を満足しなければならない。ただし,一体形電源を備えた計器,すなわ
ち,電源と測定システムとが本質的に同期するものについては,同期及び周波数精度についての要求事項
を満足している場合,使用入力周波数範囲についての要求事項は,適用しない。
出力(出力端子1,図1参照)は,電流又は電圧について,DFTの個別係数am及びbm,すなわち,計算
された各周波数成分の値を出力しなければならない。
サンプリング
周波数生成
入力電圧 前処理
主計器 サンプリング DFT 出力端子1
入力電流 前処理
グループ化
有効電力の入力
出力端子2a
(注記1参照)
平滑化
出力端子2b
適合の確認
出力端子3
図1−測定器の一般的構成
別の出力端子(DFTからでなくてもよい)が,高調波に用いられたものと同じタイムウィンドウ全体に
わたって測定された有効電力Pを提供しなければならない。JIS C 61000-3-2に従って高調波エミッション
測定を行うためには,この電力に直流成分の電力が含まれてはならない。
注記3 有効電力Pは,グループ化処理ではなく,平滑化処理に対する入力として提供する。
注記4 直流成分の測定及びそれに伴う電力の測定を選択肢として含めてもよいが,この規格では要
求していない。
4.4.2 後処理部
――――― [JIS C 61000-4-7 pdf 10] ―――――
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JIS C 61000-4-7:2007の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61000-4-7:2002(IDT)
JIS C 61000-4-7:2007の国際規格 ICS 分類一覧
- 33 : 電気通信工学.オーディオ及びビデオ工学 > 33.100 : 電磁両立性(EMC) > 33.100.20 : イミュニティ
- 33 : 電気通信工学.オーディオ及びビデオ工学 > 33.100 : 電磁両立性(EMC) > 33.100.10 : エミッション
JIS C 61000-4-7:2007の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC60050-161:1997
- EMCに関するIEV用語
- JISC61000-3-2:2019
- 電磁両立性―第3-2部:限度値―高調波電流発生限度値(1相当たりの入力電流が20A以下の機器)