この規格ページの目次
4
C 61215-2 : 2020
3.3
電気的に安定した出力レベル(electrically stable power output level)
JIS C 60721-2-1に定義されている屋外気候群において,長期太陽光暴露条件下で動作するPVモジュー
ルの状態。
3.4
測定精度<測定結果の>(repeatability <of results of measurements>)
同じ測定量を,同じ測定条件の下で,すなわち,次を用いて,比較的短い間隔で連続的に測定した結果
間の一致程度[ VIM 3.6]。
− 同じ測定手順に従って
− 同じ観察者が
− 同じ測定装置を
− 同じ条件で
− かつ,同じ測定実施機関で
注記 “測定手順”の概念は,VIM 2.5に定義されている。
3.5
再現精度<測定の>(reproducibility <of measurements>)
ある量の同じ値の複数の測定結果が互いに一致する程度のことであって,個々の測定が,次の異なる測
定条件。
− 異なる測定原理
− 異なる測定方法
− 異なる観察者
− 異なる測定装置
− 異なる適合規格
− 異なる測定実施機関
− 習慣的に使用するのとは異なる測定装置の使用条件
− 単一測定と比較すると長めの測定時間間隔
注記1 “測定原理”及び“測定方法”の概念は,それぞれVIM 2.3及びVIM 2.4で定義されている。
注記2 用語“再現精度”は,明記することを条件に,上記の条件の一部だけが考慮される場合にも
適用する。
4 試験方法
4.1 目視検査(MQT 01)
4.1.1 目的
PVモジュールの目視欠陥を検出する。
4.1.2 手順
JIS C 61215-1に規定されている条件及び観察項目について,1 000 lx以上の照度で各PVモジュールを
注意深く検査する。
後続の試験において悪化し,PVモジュールの性能を低下させる可能性のあるひび割れ,気泡,離,
その他の特徴と位置とを記録及び/又は写真撮影する。
――――― [JIS C 61215-2 pdf 6] ―――――
5
C 61215-2 : 2020
4.1.3 要求事項
JIS C 61215-1に規定されている著しい目視欠陥があってはならない。
4.2 最大出力の決定(MQT 02)
4.2.1 目的
安定化後における,及び各種ストレス試験の前後におけるPVモジュールの最大出力を決定する。スト
レス試験による出力損失を決定する上で,試験の再現精度は極めて重要な要素である。
4.2.2 試験装置
試験装置は,次による。
a) 光源(自然太陽光,又はJIS C 8904-9に規定されているクラスB-B-A以上のソーラシミュレータ)。
b) IS C 8904-2に適合する基準太陽電池デバイス。クラスB-B-A以上のソーラシミュレータを使用する
場合,基準デバイスは,分光感度特性を一致させるために同じセル技術による同じサイズの基準モジ
ュールとする。このように一致する基準デバイスを使用できない場合は,次の二つの要求事項のいず
れかに従わなければならない。
1) クラスA-A-Aのソーラシミュレータを使用する。
2) IS C 8904-8によるPVモジュールの分光感度特性とソーラシミュレータのスペクトル分布とを測
定し,JIS C 8904-7に従ってPVモジュールデータを補正する。
c) 供試体と基準デバイスとを照射光に垂直な平面内に支持するのに適したマウント。
d) IS C 8904-1に従ってI-V特性曲線を測定するための装置。
4.2.3 手順
自然太陽光又はJIS C 8904-9の要求事項に適合するクラスB-B-A以上のソーラシミュレータを使用し,
放射照度と温度との条件の特定の組合せにおいて(推奨範囲はセル温度25 ℃50 ℃,放射照度700 W/m2
1 100 W/m2),PVモジュールのI-V特性をJIS C 8904-1に従って決定する。PVモジュールがこれらとは
異なる条件範囲で動作するように設計されているといった特殊な場合は,期待動作条件と同様の温度レベ
ル及び放射照度レベルを用いてI-V特性を測定してもよい。JIS C 8904-10に規定する線形モジュールの場
合は,環境試験の前後に同じPVモジュールについて行った測定結果を比較するために,JIS C 60891に従
って温度及び放射照度を補正することができる。JIS C 8904-10に規定する非線形モジュールの場合は,指
定された放射照度の±5 %以内,及び指定された温度の±2 ℃以内で測定を行わなければならない。ただ
し,最大出力の測定が同様の動作条件下で行われるようにする。すなわち,特定のPVモジュールについ
て,全ての最大出力測定をほぼ同じ温度及び放射照度で行うことによって,補正幅を最小にするように努
めることが望ましい。
4.3 絶縁試験(MQT 03)
4.3.1 目的
PVモジュールが充電部と接触可能箇所との間で十分に絶縁されているか否かを決定する。
4.3.2 試験装置
試験装置は,次による。
a) 500 V又は1 000 Vに加えてPVモジュールの最大システム電圧の2倍を印加できる,電流制限付きの
直流電圧源(JIS C 61215-1)。
b) 絶縁抵抗を測定するための装置。
4.3.3 試験条件
試験は,大気の周囲温度(JIS C 60068-1参照)及び75 %を超えない相対湿度で行わなければならない。
――――― [JIS C 61215-2 pdf 7] ―――――
6
C 61215-2 : 2020
4.3.4 手順
手順は,次による。
a) Vモジュールの短絡させた出力端子を電流制限付きの直流抵抗計の正極に接続する。
b) Vモジュールの露出金属部分は抵抗計の負極に接続する。PVモジュールがフレームをもっていない
か,もっていてもフレームの導電性が低い場合は,縁部の周りを導体はく(箔)で包む。PVモジュ
ールの全ての樹脂表面(フロントシート,バックシート及び端子箱)を導体はくで覆う。導体はくで
覆われた全ての部分も抵抗計の負極に接続する。
PVモジュール技術によっては,PVモジュールをフレームに対して正電圧に維持したとき,静的分
極が生じやすい場合がある。この場合は,抵抗計の接続を正負逆にする。該当する場合,静的分極へ
の敏感性に関する情報が製造業者によって提供されなければならない。
c) 抵抗計によって印加する電圧を,500 V/sを超えない速度で,1 000 VにPVモジュールの最大システ
ム電圧の2倍を加えた最大電圧まで上げる(JIS C 61215-1参照)。最大システム電圧が50 Vを超えな
い場合,印加電圧は500 Vとする。電圧を1分間,このレベルに維持する。
d) 印加電圧をゼロにまで下げ,試験装置の端子間を短絡させて,PVモジュール内の残存電荷を放電さ
せる。
e) 短絡回路を除去する。
f) 試験装置による印加電圧を,500 V/sを超えない速度で,500 V又はPVモジュールの最大システム電
圧の高い方まで上げ,電圧をこのレベルに2分間維持する。その後,絶縁抵抗を測定する。
g) 印加電圧をゼロにまで下げ,試験装置の端子間を短絡させて,PVモジュール内の残存電荷を放電さ
せる。
h) 短絡回路を除去し,試験装置とPVモジュールとの接続を外す。
4.3.5 要求事項
要求事項は,次による。
a) 4.3.4 c)の間に絶縁破壊又は表面トラッキングが起こってはならない。
b) 面積が0.1 m2未満のPVモジュールの場合,絶縁抵抗は400 M未満であってはならない。
c) 面積が0.1 m2以上のPVモジュールの場合,測定した絶縁抵抗とPVモジュール面積との積が40 M・
m2未満であってはならない。
4.4 温度係数の測定(MQT 04)
JIS C 60891に基づくPVモジュール測定結果から,電流の温度係数(α),電圧の温度係数(β)及び最
大出力の温度係数(δ)を決定する。このように決定された係数は,測定が行われたときの放射照度におい
て有効である。それとは異なる放射照度レベルにおけるPVモジュールの温度係数の評価については,JIS
C 8904-10を参照。
注記 JIS C 8904-10に規定されている線形モジュールの場合,温度係数は,このレベルの±30 %の放
射照度範囲にわたって有効である。
4.5 公称モジュール動作温度(NMOT)の測定(MQT 05)
(この規格では不採用のため,削除した。)
4.6 基準状態(STC)における性能(MQT 06)
4.6.1 目的
STC(JIS C 8904-3の基準分光放射照度をもつ1 000 W/m2,セル温度25 ℃)におけるPVモジュールの
電気特性を決定する。
――――― [JIS C 61215-2 pdf 8] ―――――
7
C 61215-2 : 2020
STCにおける測定は,PVモジュールの表示ラベルの情報を検証するために使用する。
4.6.2 試験装置
試験装置は,次による。
a) 光源(自然太陽光,又はJIS C 8904-9に規定されているクラスB-B-A以上のソーラシミュレータ)。
b) IS C 8904-2に適合する基準太陽電池デバイス。クラスB-B-A以上のソーラシミュレータを使用する
場合,基準デバイスは,分光感度特性を一致させるために同じセル技術による同じサイズの基準モジ
ュールとする。このように一致する基準デバイスを使用できない場合は,次の二つの要求事項のいず
れかに従わなければならない。
1) クラスA-A-Aのシミュレータを使用する。
2) IS C 8904-8によるPVモジュールの分光感度特性とソーラシミュレータのスペクトル分布とを測
定し,JIS C 8904-7に従ってPVモジュールデータを補正する。
c) 供試体と基準デバイスを照射光に垂直な平面内に支持するのに適したマウント。
d) 供試体及び基準デバイスの温度を,±1 ℃の確度及び±0.5 ℃の測定精度で監視するための装置。
e) IS C 8904-1に従ってI-V特性曲線を測定するための装置。
4.6.3 手順
自然太陽光又はJIS C 8904-9の要求事項に適合するクラスB-B-A以上のソーラシミュレータを使用し,
JIS C 8904-1に従って,放射照度(1 000±100) /m2(適切な基準デバイスで測定)において,PVモジュー
ルの温度を(25±2) ℃に維持し,I-V特性を測定する。
(25±2) ℃の範囲外のPVモジュール温度の場合は,温度係数並びにJIS C 8904規格群及びJIS C 60891
を適用して25 ℃に補正することができる。
注記 この項目は,対応国際規格ではSTC及びNMOT(Normal module operating temperature)の二つ
の条件に分けられていたが,この規格ではSTC条件だけ残した。
4.7 低放射照度における性能(MQT 07)
4.7.1 目的
JIS C 8904-1に基づき,自然太陽光又はJIS C 8904-9に基づくクラスB-B-A以上のソーラシミュレータ
を用いて,セル温度25 ℃及び200 W/m2(適切な基準デバイスで制御)の照射強度におけるPVモジュー
ルの電気特性を決定する。
4.7.2 試験装置
試験装置は,次による。
a) 光源(自然太陽光,又はJIS C 8904-9に規定されているクラスB-B-A以上のソーラシミュレータ)。
b) IS C 8904-10に従って,分光放射照度分布及び放射照度の場所むらに影響することなく放射照度を
200 W/m2に変化させるために必要な装置。
c) IS C 8904-2に適合する基準太陽電池デバイス。クラスB-B-A以上のソーラシミュレータを使用する
場合,基準デバイスは,分光感度特性を一致させるために同じセル技術による同じサイズの基準モジ
ュールとする。このように一致する基準デバイスを使用できない場合は,次の二つの要求事項のいず
れかに従わなければならない。
1) クラスA-A-Aのシミュレータを使用する。
2) IS C 8904-8によるPVモジュールの分光感度とソーラシミュレータのスペクトル分布とを測定し,
JIS C 8904-7に従ってPVモジュールデータを補正する。
d) 供試体及び基準デバイスを照射光に垂直な平面内に支持するのに適したマウント。
――――― [JIS C 61215-2 pdf 9] ―――――
8
C 61215-2 : 2020
e) 供試体及び基準デバイスの温度を,±1 ℃の確度及び±0.5 ℃の測定精度で監視するための装置。
f) JIS C 8904-1に従ってI-V特性曲線を測定するための装置。
4.7.3 手順
自然太陽光又はJIS C 8904-9の要求事項に適合するクラスB-B-A以上のソーラシミュレータを使用し,
JIS C 8904-1に従って,温度(25±2) ℃,及び放射照度(200±20) /m2(適切な基準デバイスで制御)にお
けるPVモジュールのI-V特性を決定する。
放射照度は,中性フィルタ又はスペクトル放射照度分布に影響することのない他の技術手段を用いて指
定レベルまで低減しなければならない(スペクトル分布を変化させることなく放射照度を低減する方法に
関する手引については,JIS C 8904-10を参照)。
(25±2) ℃の範囲外のPVモジュール温度の場合は,温度係数並びにJIS C 8904規格群及びJIS C 60891
を適用して25 ℃に補正することができる。
4.8 屋外暴露試験(MQT 08)
4.8.1 目的
PVモジュールの屋外環境条件での暴露に耐える能力の予備的評価を行い,また,試験所での試験によ
っては検出できない可能性のある相乗劣化効果を明らかにする。
4.8.2 試験装置
試験装置は,次による。
a) 供試体(単数又は複数)及び太陽光照射モニタを指定の方法で支持するためのオープンラック。この
ラックは,PVモジュールからの熱伝導を最小に抑えるように,また,PVモジュールの前面及び後面
からの自由な熱放射になるべく干渉しないように設計しなければならない。
オープンラックに取り付けるように設計されていないPVモジュールの場合は,製造業者の推奨に
従ってPVモジュールを取り付けなければならない。
b) 試験アレイから0.3 m以内のPVモジュールと同一平面内に取り付けられた,確度±5 %の太陽光照射
モニタ。
c) 製造業者が推奨するとおりにPVモジュールを,太陽光照射モニタとの同一平面内に取り付ける手段。
d) VモジュールがSTCにおいて自己の最大出力点の付近で動作するように設定された負荷抵抗,又は
最大出力点追従装置(MPPT)。
4.8.3 手順
手順は,次による。
a) 供試体は,設置場所の緯度に対して垂直±5°の位置に取り付けなければならない。試験報告書には,
供試体の傾斜角を記載する。
b) 負荷抵抗又は最大出力点追従装置をPVモジュールに取り付け,太陽光照射モニタと同一平面内に位
置するように製造業者が推奨する方法で屋外に設置する。製造業者がホットスポット保護装置の使用
を推奨している場合は,試験を行う前に保護装置を設置しなければならない。
c) IS C 60721-2-1に規定されている屋外気候群に適合する条件下で,60 kWh/m2(モニタで測定)以上
の照射量にPVモジュールをさらす。
4.8.4 最終測定
MQT 01及びMQT 15の試験を繰り返す。
4.8.5 要求事項
要求事項は,次による。
――――― [JIS C 61215-2 pdf 10] ―――――
次のページ PDF 11
JIS C 61215-2:2020の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61215-2:2016(MOD)
JIS C 61215-2:2020の国際規格 ICS 分類一覧
- 29 : 電気工学 > 29.220 : 電池及び蓄電池 > 29.220.99 : その他の電池及び蓄電池
- 27 : エネルギー及び熱伝達工学 > 27.160 : 太陽エネルギー工学
JIS C 61215-2:2020の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC60068-1:2016
- 環境試験方法―電気・電子―第1部:通則及び指針
- JISC60068-2-21:2009
- 環境試験方法―電気・電子―第2-21部:試験―試験U:端子強度試験方法
- JISC60068-2-78:2015
- 環境試験方法―電気・電子―第2-78部:高温高湿(定常)試験方法(試験記号:Cab)
- JISC60721-2-1:2018
- 環境条件の分類―第2-1部:自然環境の条件―温度及び湿度
- JISC60891:2019
- 太陽電池デバイス―I-V特性測定における温度及び照度補正法
- JISC61215-1:2020
- 地上設置の太陽電池(PV)モジュール―設計適格性確認及び型式認証―第1部:試験要求事項
- JISC61215-1-1:2020
- 地上設置の太陽電池(PV)モジュール―設計適格性確認及び型式認証―第1-1部:結晶シリコン太陽電池(PV)モジュールの試験に関する特別要求事項
- JISC61215-1-2:2020
- 地上設置の太陽電池(PV)モジュール―設計適格性確認及び型式認証―第1-2部:薄膜テルル化カドミウム(CdTe)太陽電池(PV)モジュールの試験に関する特別要求事項
- JISC61215-1-3:2020
- 地上設置の太陽電池(PV)モジュール―設計適格性確認及び型式認証―第1-3部:薄膜非晶質系シリコン太陽電池(PV)モジュールの試験に関する特別要求事項
- JISC61215-1-4:2020
- 地上設置の太陽電池(PV)モジュール―設計適格性確認及び型式認証―第1-4部:薄膜CIS系太陽電池(PV)モジュールの試験に関する特別要求事項
- JISC62790:2020
- 太陽電池(PV)モジュール用端子箱―安全性要求事項及び試験
- JISC8904-1:2019
- 太陽電池デバイス―第1部:I-V特性の測定
- JISC8904-10:2017
- 太陽電池デバイス―第10部:線形性の測定方法
- JISC8904-2:2011
- 太陽電池デバイス―第2部:基準太陽電池デバイスに対する要求事項
- JISC8904-3:2011
- 太陽電池デバイス―第3部:基準太陽光の分光放射照度分布による太陽電池測定原則
- JISC8904-7:2011
- 太陽電池デバイス―第7部:太陽電池測定でのスペクトルミスマッチ補正の計算方法
- JISC8904-8:2019
- 太陽電池デバイス―第8部:太陽電池デバイスの分光感度特性測定方法
- JISC8904-9:2017
- 太陽電池デバイス―第9部:ソーラシミュレータの性能要求事項
- JISC8960:2012
- 太陽光発電用語