JIS C 61280-2-3:2013 光ファイバ通信サブシステム試験方法―第2-3部:ジッタ及びワンダ測定 | ページ 5

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C 61280-2-3 : 2013 (IEC 61280-2-3 : 2009)
る。

8 出力ジッタの測定

8.1 一般事項

  この試験の目的は,ハイアラーキインタフェースの出力ジッタ及び個々のデジタル機器によって生成さ
れる本質的なジッタを測定することである。出力ジッタは,指定の周波数範囲におけるRMS又はピーク
振幅で測定され,統計的な特性評価が必要となる場合がある。

8.2 機器の接続

8.2.0A   使用する機器
測定に必要な機器を,次に示す。
− デジタル信号受信器
− デジタル信号発生器
− ジッタ受信器
− ジッタ測定フィルタ
− 電圧計
より高い精度が必要な場合に,次の機器を追加する。
− 周波数シンセサイザ
− スペクトラムアナライザ
8.2.1 機器設定
機器は,デジタル信号発生器と同じデータパターンを発生するように設定する。ジッタ振幅は,規定の
値に設定する。
8.2.2 測定手順
8.2.2.0A 一般事項
測定サンプルは,正常動作条件で使用され,システムの利用者から観測できる入力及び出力を標準的に
もつ光ファイバ伝送システムの一構成要素でなければならない。被試験機器としての測定サンプルを,図
11に示す。オプション機器の周波数シンセサイザは,より高確度な周波数設定を行う場合に使用する。
8.2.2.1 実トラフィック
機器を,図11に示すように接続する。適度に連続して,エラーのない動作をすることを確認する。
必要とするジッタフィルタを選択し,フィルタ後の出力ジッタを測定し,次いで特定の測定時間間隔で
発生した真のピーク間のジッタの振幅を測定する。
必要とする全てのジッタフィルタで,上記の手順を繰り返し測定する。
8.2.2.2 制御データ
制御されたジッタのないデータ(例えば,PRBS 223−1)を発生することのできるデジタル信号発生器を
用いて,被試験機器を図11に示すように接続する。適度に連続して,エラーのない動作をすることを確認
する。
必要とするジッタフィルタを選択し,フィルタ後の出力ジッタを測定し,次いで特定の測定時間間隔で
発生した真のピーク間のジッタの振幅を測定する。
必要とする全てのジッタフィルタで,上記の手順を繰り返す。

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C 61280-2-3 : 2013 (IEC 61280-2-3 : 2009)
周波数 被試験 デジタル
シンセサイザ ネットワーク 信号
(オプション) 受信器
ジッタ
デジタル信号 被試験 ジッタ 測定
発生器 機器 受信器 フィルタ
電圧計 スペクトラム
Peak/ アナライザ
rms (オプション)
図11−出力ジッタ測定

9 システマティックジッタの測定

9.1 使用する機器

  測定に必要な機器を,次に示す。
− クロック発生器
− デジタル信号発生器
− 遅延器
− オシロスコープ

9.2 基礎技術

9.2.1  機器の接続
システマティックジッタ測定方法の基礎技術構成を,図12に示す。
テスト テスト
シーケンス シーケンス
クロック クロック デジタル 被測定 オシロ
発生器 信号発生器 試験機器 スコープa)
トリガー
入力
フレーム
トリガー
遅延器
注a) 波形評価可能な別の位相検出測定器に置換え可能である。
図12−システマティックジッタ測定方法の構成 : 基礎技術

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C 61280-2-3 : 2013 (IEC 61280-2-3 : 2009)
9.2.2 機器設定
ランダム位相雑音を除去するために,64回以上のトレースを平均するようにオシロスコープを設定する。
クロックの立ち上がりエッジとデータ信号のエッジとが,一致するように,位相を調整する(この調整に
よって,オシロスコープの時間軸の非線形性の影響を最小にする。)。クロックエッジとデータ信号エッジ
との時間差(単位はUI)を測定する。測定可能範囲は,±0.5 UIとする。
9.2.3 測定手順
測定手順は,次による。
a) 信号発生器から必要とするパターンのフレーム試験信号を発生する。
b) オシロスコープの3 dB帯域幅が,データレートの0.75倍となる4次ベッセルトムソンフィルタ特性
と等価なものを使用し,データ及びクロック波形を取得する。
c) 64回以上のトレースを平均するようにオシロスコープを設定する。クロックの立ち上がりエッジとデ
ータ信号のエッジとが一致するように,位相を調整する。クロックエッジとデータ信号エッジとの時
間差(単位はUI)を測定する。測定可能範囲は,±0.5 UIとする。パターン依存によって発生する時
間差xiを,図13に示す。
図13−パターン依存によって発生する時間差xiの測定
d) 特定のiに対するデジタル信号エッジがない場合は,xi=0とする。デジタルフレーム信号の一周期を
含むようにxiを測定し,式(6)又は式(7)を用いて,エッジのない箇所の時間差xiを求める。
24
xi n
n1
x'i 24
(データ信号長がPRBS 223−1以下の場合) (6)
pi n
n1

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64
hnxi n
n1
x'i 64
(データ信号長がPRBS 231−1の場合) (7)
hnpi n
n1
ここに, pi : パターン密度情報
pi=1(データエッジがある場合)
pi=0(データエッジがない場合)
hn : カットオフ周波数0.032 foのLPF係数
fo : データレート
xiの実測値がない場合は,x'iの値を代わりに使う。
e) 数列xiを,適切な高域通過フィルタ及び低域通過フィルタで数学的にフィルタリングし,パターン依
存ジッタ数列yiを求める。

10 BERTスキャン法の測定

10.1 一般事項

  ジッタは,ビット誤り率の劣化をもたらす一般的な根本原因と考えられる。一般的なシステムでは,ビ
ット誤り率性能は受信した1兆ビット当たり1ビット(1E-12)未満となるため,同程度の確率に対してジ
ッタの特性評価を行うことが重要である。こうすることによって,全体のビット誤り率性能においてジッ
タの影響を正確に見積もることができる。ジッタの影響を可視化する一つの方法に,アイパターンがある。
アイパターンは,共通の時間軸上にデジタルストリームの全ビットを重ねて表示したものである。信号に
ジッタがない場合,全ての立ち上がりエッジ(0から1への遷移)は理想的な時間位置にあり,信号が相
互に重なっている。立ち下がりエッジ(1から0への遷移)に対しても同様である。データストリームに
ジッタがある場合,アイパターンのデータエッジは,同じ時間位置にはない。早いエッジ及び遅いエッジ
によって,アイパターンは時間軸方向で閉じ始める。
一般的には,理想からの最大偏差をもつエッジは,最も低い確率で発生する。特に,ランダムジッタ成
分があるときには当てはまる。被試験信号を,ビット誤り率試験器(BERT)の誤り検出器に入力し,かつ,
誤り検出器の識別をアイの中心で行うように設定した場合,ジッタが極端に大きくなければ誤りは検出さ
れない。識別点をアイの中心から離した場合,最も大きいジッタを含むビットが,ある論理状態から別の
論理状態に遷移しているときに識別が行われると,誤りが検出される。最も大きいジッタの発生確率は低
いため,このような誤りは一般的に非常に低い頻度で発生する。識別点が中心から離れるにつれて,デー
タ遷移の前に,より頻繁に識別が行われるようになるため,誤りの可能性は増える。ビット誤り率を識別
回路の時間位置の関数として記録する場合,これは単位間隔又はビット周期にわたって変化するため,ジ
ッタの累積分布関数を図示できる。これを,一般にジッタバスタブ曲線と呼ぶ(図14参照)。単位間隔の
中心においては,誤りの確率(それは,ジッタのあるエッジが発生する確率を表す。)は極端に小さくなり,
測定することができない。中心から離れた位置では,ビット誤り率が増えるため,バスタブに似た形とな
る。

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実線はジッタ小,破線はジッタ大
図14−ジッタバスタブ曲線
この方法によって,一兆回に一回(又はそれ以下)の割合で発生するエッジ位置のような,極端に低い
水準までジッタ確率を直接測定することができる。ただし,このような低い確率までジッタを評価しよう
とするとき,何兆ビットも観察しなければならない。いかなる時間位置に対する誤り率も,有意の数の誤
りが測定されるまでは正確に決定できないため,測定に長い時間を要する。アイパターンのエッジ付近を
測定する時間は短くなるが,アイパターンの中心領域を測定する時間は長くなる。

10.2 使用する機器

  測定に必要な機器を,次に示す。
− 誤り率検出器
− 理想的なジッタ性能をもつクロック信号源(例 クロック抽出及び可変遅延器)

10.3 基礎技術

10.3.1 機器の接続
被測定信号を,誤り率検出器のデータ端子に入力する。理想的なクロック信号を,誤り率検出器のクロ
ック端子に入力する。
10.3.2 機器設定
誤り率検出器は,振幅及び時間において,データのアイパターンの内部で理想的なサンプリングポイン
トを識別するように設定する。クロック信号は,誤り検出器の識別を行う基準となる。全てのジッタは,
この基準に対して測定する。クロック信号にジッタがなく,データストリームに同期している場合,測定
したジッタは信号のタイミング偏差を全て含んでいる。対照的に,クロック信号が,あるクロック抽出装
置を通してデータストリームから得たものである場合,クロック信号及びデータストリームの両方に共通
するジッタは,BERTスキャン法では測定できない(図15参照)。測定されるジッタ領域は,クロック抽
出装置のジッタ帯域幅を除いたものになる。ジッタ帯域幅は一般的には低域通過の機能になるので,タイ
ミング基準用として抽出クロックを使うことは,一般的には高域通過したのと同じ結果となる。したがっ
て,クロック抽出装置のジッタ帯域幅よりも高域のジッタが測定されることになる。これは,低周波ジッ

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JIS C 61280-2-3:2013の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61280-2-3:2009(IDT)

JIS C 61280-2-3:2013の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 61280-2-3:2013の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISC6802:2014
レーザ製品の安全基準