JIS C 61340-4-4:2021 静電気―第4-4部:特定応用のための標準的試験方法―フレキシブルコンテナの静電気的分類 | ページ 2

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この規格に規定する試験方法は,例えば,リスクアセスメントの結果,関連する物質の最小着火エネル
ギーが0.14 mJ未満である場合,静電気の発生電流が3.0 Aを超える場合,周囲条件(温度及び相対湿度)
がこの規格に規定する範囲外であった場合など,これらの状況に対応する試験方法として用いることも可
能である。
この規格に規定する要求事項に適合することは,必ずしも,通常のFIBCを用いた作業においてFIBCか
ら人体への静電気の電撃が生じないことを保証するものではない。
注記4 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
IEC 61340-4-4:2018,Electrostatics−Part 4-4: Standard test methods for specific applications−
Electrostatic classification of flexible intermediate bulk containers (FIBC)(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
警告 この規格に示す試験方法には,高電圧電源及び可燃性ガスを用いる方法が含まれており,特に,
不適格又は経験不足の者が誤って用いた場合,危険を生じることがある。この規格の使用者は,
試験を実行する前に的確なリスクアセスメントを実施し,かつ,国内法令を遵守することが求
められる。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)
は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 2110-1:2016 固体電気絶縁材料−絶縁破壊の強さの試験方法−第1部 : 商用周波数交流電圧印
加による試験
注記 対応国際規格 : IEC 60243-1:2013,Electric strength of insulating materials−Test methods−Part 1:
Tests at power frequencies
JIS C 2110-2 固体電気絶縁材料−絶縁破壊の強さの試験方法−第2部 : 直流電圧印加による試験
注記 対応国際規格 : IEC 60243-2,Electric strength of insulating materials−Test methods−Part 2:
Additional requirements for tests using direct voltage
JIS C 2170:2004 静電気電荷蓄積を防止する固体平面材料の抵抗及び抵抗率試験方法
注記 対応国際規格 : IEC 61340-2-3:2000,Electrostatics−Part 2-3: Methods of test for determining the
resistance and resistivity of solid planar materials used to avoid electrostatic charge accumulation
JIS Z 1651:2017 非危険物用フレキシブルコンテナ
注記 対応国際規格 : ISO 21898:2004,Packaging−Flexible intermediate bulk containers (FIBCs) or
non-dangerous goods
JIS Z 8834: 2016 粉じん·空気混合物の最小着火エネルギー測定方法
注記 対応国際規格 : ISO/IEC 80079-20-2,Explosive atmospheres−Part 20-2: Material characteristics
−Combustible dusts test methods
ISO/IEC 80079-20-1,Explosive atmospheres−Part 20-1: Material characteristics for gas and vapour
classification−Test methods and data
IEC 60079-10-1,Explosive atmospheres−Part 10-1: Classification of areas−Explosive gas atmospheres
IEC 60079-10-2,Explosive atmospheres−Part 10-2: Classification of areas−Explosive dust atmospheres

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IEC 60417,Graphical symbols for use on equipment
ISO 7000,Graphical symbols for use on equipment−Registered symbols
ASTM E582,Standard test Method for Minimum Ignition Energy and Quenching Distance in Gaseous
Mixtures

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 1651:2017,IEC 60079-10-1及びIEC 60079-10-2によるほ
か,次による。
3.1
多層材料(multi-layer material)
二つ以上の層で構成される材料であり,これらの層の組合せは,共押出し,コーティング,ラミネーシ
ョン,その他のプロセスで,全ての層を互いに恒久的に貼り合わせる方法によって形成されるもの。
3.2
消炎(quenching)
固体が,ガスの近傍において,熱吸収物として作用すること。
3.3
臨界消炎距離(critical quenching distance)
特定のエネルギー条件において,消炎によって着火が妨げられる電極間隙の最大値。
注記 着火が生じるとき,電極間隙は,臨界消炎距離を超えている。
3.4
可燃性物質(flammable substance)
ガス,蒸気,液体,固体又はこれらの混合物であって,着火源にさらしたときに燃焼の伝ぱ(播)が生
じるもの。
3.5
爆発性雰囲気(explosive atmosphere)
大気圧の条件下で,ガス,蒸気,ミスト又は粉じんの状態の可燃性物質と空気との混合物であって,着
火が生じた場合,火炎が未燃域全体に広がるもの。
3.6
危険な爆発性雰囲気(hazardous explosive atmosphere)
着火に対して予防措置を必要とする規模の爆発性雰囲気。
3.7
最小着火エネルギー,MIE(minimum ignition energy)
粉じん,ガス又は蒸気を着火させるために必要な純静電容量性火花放電(インダクタンスなし)のエネ
ルギーの最小値。
3.8
発生電流(charging current)
1秒間にFIBCに流れ込む電荷量。
3.9
コーン放電(cone discharge)
大きな容器の中で,強く帯電した非導電性の堆積粉体の頂点から,その表面に沿って外向きに走る静電

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気放電。
3.10
ブラシ放電(brush discharge)
非導電性の固体又は液体の表面から発生する静電気放電。
3.11
火花放電(spark)
絶縁した導電性物体又はその表面から発生する静電気放電。
3.12
沿面放電(propagating brush discharge)
導電性物体の表面に密着した絶縁性のシート,層若しくはコーティング,又は抵抗率が高く,かつ,絶
縁破壊強度が大きな面状物体で,その両面が互いに逆極性に帯電したものから発生する非常に強力な放電。
3.13
内袋(inner liner)
一体化した又は脱着式の袋であってFIBCに適合するもの[内装袋(liner)と同義である。]。
3.14
表面抵抗率(surface resistivity)
正方形の対辺に電極を配置して測定した物体の表面抵抗値と等価な抵抗率。
3.15
体積抵抗率(volume resistivity)
一辺が単位長(1 m)の立方体の対向する面に電極を配置して測定した体積抵抗値と等価な抵抗率。
3.16
形式認証試験(type qualification testing)
FIBCのタイプを決定し,かつ,FIBCが要求事項に適合することを証明するために行う試験。
3.17
品質管理試験(quality control testing)
製造業者及び使用者に対して,製造及び頒布した全てのFIBCが,FIBCの形式認証試験に用いた試験用
FIBCと実質的に同一のものであることを示す情報を提供するように計画した試験。
3.18
接地可能接続点(groundable point)
FIBCを接地するため,接地ケーブル,ボンディングケーブル,又はその他の器具を接続する,製造業者
が設計した端子。

4 分類

4.1 FIBCの分類

4.1.1 分類に関する原則
FIBCは,タイプA,タイプB,タイプC及びタイプDの4タイプに分類する。各タイプは,FIBCの構
造,用途の性質及び関連する性能要求によって定義する。
各々の設計で作られたFIBCのタイプの割当ては,一つに限られる。例えば,一つのFIBCを,同時にタ
イプB及びタイプDの両方若しくはタイプB及びタイプCの両方に,又はタイプC及びタイプDの両方
に分類してはならない。

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4.1.2 タイプA
タイプAは,織布又は樹脂シートで作り,静電気の蓄積に対して何ら対策をしない。箇条7に規定する
要求事項に適合しないFIBC,又は,試験を受けていないFIBCはタイプAに分類する。
4.1.3 タイプB
タイプBは,織布又は樹脂シートで作り,火花放電及び沿面放電の発生を防止できるように設計する。
例えば,タイプCの製造に用いる導電性材料は,タイプBの製造には用いてはならない。
注記 タイプBは,通常,接地されない。接地されていない導電性材料は,着火性の火花放電のリス
クを生じる。
4.1.4 タイプC
タイプCは,導電性の織布若しくは樹脂シート,又は導電性の糸若しくは繊維を織り込んで作り,着火
性の火花放電,ブラシ放電及び沿面放電の発生を防止できるように設計する。タイプCは,内容物の充
及び排出作業を開始する前に接地し,かつ,これらの操作中は接地が維持できるように設計する。
4.1.5 タイプD
タイプDは,帯電防止織布で作り,FIBCを接地することなく着火性の火花放電,ブラシ放電及び沿面
放電を防止できるように設計する。

4.2 内袋の分類及び要求仕様に関する一般事項

4.2.1 内袋の構成物
内袋に用いる材料は,単層としても多層としてもよい。後者の場合,通常,各層は互いに恒久的に接合
する。単層内袋をもつFIBC及び多層内袋をもつFIBCの例を,図1に示す。
この規格では,単層内袋及び多層内袋の両方において,内袋の外面とは,FIBCに物理的に接触する面の
ことをいい,内装の内面とは,FIBCが充されているとき,内容物と物理的に接触する面のことをいう。
図1において,多層内袋は,3層で構成されるように示されているが,4層以上で構成してもよい。この
規格では,内層とは,多層内袋において,FIBCに物理的に接触することも,FIBCが充されているとき
に内容物と物理的に接触することもない層のことをいう。
単層内袋又は多層内袋の外面の電気的特性は,内面と同一の特性としても,異なった特性としてもよい。
例えば,いずれか一方の面は,表面抵抗率を下げるために局所仕上げをしてもよい。
多層内袋においては,同等の特性又は異なった特性をもつ層の様々な組合せが可能である。
内袋は多くの材料の組合せが可能であるが,この規格で重要なのは外面及び内面の電気的特性並びに導
電性内層の存在である。

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凡例
1 FIBC 5 多層内袋の内面
2 単層内袋の外面 6 多層内袋の外層
3 単層内袋の内面 7 多層内袋の内層
4 多層内袋の外面 8 多層内袋の外層
注記 表現上,多層内袋の各層は分離して示している。実際には,通常,これらは恒久的に貼り合わされて
いる。
図1−FIBCに用いる内袋の例
4.2.2 内袋の表面抵抗率の特性値及び測定法
表面抵抗率は,JIS C 2170:2004の規定に従って測定する。内袋の表面全体に均等に10点以上測定する。
全ての測定値がそのタイプの許容値以内とする。
4.2.3 内袋の絶縁破壊電圧の特性値及び測定法
絶縁破壊電圧は,8.2に規定する条件において9.2に従って測定する。絶縁破壊電圧の測定値は,絶縁材
の厚さ(全体の厚さに加えて,共押出しされた内袋については各層の厚さを含む。)及び電気抵抗率に強く
依存する。僅かな変化が絶縁破壊電圧に影響することがあるため,この測定結果は試験に用いた内袋だけ
に適用する。
絶縁層と内部導電層との間の絶縁破壊電圧を測定する場合は,導電層との電気的接触を確保する必要が
生じる。電気的接続部(例えば,仕上げ層にある接地接続点)がある場合,この電気的接続部を用いても
よい。
接地接続点がないフィルムを測定する場合は,導電層との電気的接触を,フィルムを貫通するステープ
ルで確保するか,又は電極を当てようとする絶縁層の箇所から100 mm以上離れた箇所の絶縁層を部分的
に切除して確保してもよい。この場合,導電層との電気的接触を確認するため,ステープルを二つ以上打
ち込むか,又は絶縁フィルムの2か所以上を切除して,ステープル間又は露出した導電箇所間の抵抗値を

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