JIS C 61340-4-4:2021 静電気―第4-4部:特定応用のための標準的試験方法―フレキシブルコンテナの静電気的分類 | ページ 3

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測定する。
4.2.4 タイプL1内袋
タイプL1内袋は,少なくとも一方の面の表面抵抗率が,8.3に規定する条件において測定したとき,1.0
×108 Ω以下となる材料で製造する(附属書F参照)。タイプL1内袋は,導電性内層があってはならない。
導電性内層をもつ内袋は,タイプL1Cに分類される(4.2.5参照)。タイプL1内袋は,タイプCと組み合
わせて用いることが可能である。
一方の面が1.0×1012 Ωを超える表面抵抗率をもつ材料の場合,その絶縁破壊電圧は,8.2に規定する条
件において9.2の規定に従って測定したとき,4 kV未満とする。
内袋とFIBCの内側とが偶然接触するだけでは,内袋が正しく接地されていることを保証することは不
可能である。したがって,1.0×108 Ω未満の表面抵抗率をもつ面は,専用の接続具(例えば,クリップ)
を介して接地接続系統にしっかりと接続しなければならない。FIBCの接地接続系統への接続具は,充,
輸送及び排出中に生じる応力に耐えるような十分な強さをもち,かつ,電気的連続性を保持するものでな
ければならない。
内袋の内側(粉体と接触する側)の材料が表面抵抗率1.0×1012 Ωを超える層(一つ以上)をもつ場合,
その層の総合厚さは700 m未満とする。
タイプL1内袋に適用可能な構造及びその要求事項を,表1に示す。
表1−タイプL1内袋に適用可能な構造及びその要求事項(導電性内層がない場合)
構成名 性能
外側の表面抵抗率(ρo)
内側の表面抵抗率(ρi) 絶縁破壊電圧(VB) 厚さ(d)
Ω Ω kV μm
1 ρi≦1.0×108 ρo≦1.0×108 測定不要 制限なし
2A ρi≦1.0×108 ρo≦1.0×1012 測定不要 制限なし
2B ρi≦1.0×1012 ρo≦1.0×108 測定不要 制限なし
3 ρi≦1.0×108 ρo>1.0×1012 VB<4 制限なし
4 ρi>1.0×1012 ρo≦1.0×108 VB<4 d<700
表面抵抗率1.0×108 Ω未満の全ての層は,FIBCに取り付けるときには確実に接地接続する。
4.2.5 タイプL1C内袋
タイプL1C内袋は,1.0×108 Ω以下(附属書F参照)の表面抵抗率の内層をもつ多層材料から製造する。
タイプL1C内袋は,タイプCと組み合わせて用いることが可能である。
表面抵抗率1.0×1012 Ωを超える各面と導電性内層との間の絶縁破壊電圧は,8.2に規定する条件におい
て9.2に従って測定したとき,4 kV未満とする。
内袋の内側の材料が表面抵抗率1.0×1012 Ωを超える層(一つ以上)をもつ場合,その層の総合厚さは
700 m未満とする。
内袋とFIBCの内側とが偶然接触するだけでは,内袋が正しく接地されていることを保証することは不
可能である。したがって,1.0×108 Ω未満の表面抵抗率をもつ面は,専用の接続具(例えば,クリップ)
を介して接地接続系統にしっかりと接続しなければならない。FIBCの接地接続系統への接続具は,充,
輸送及び排出中に生じる応力に耐えるような十分な強さをもち,かつ,電気的連続性を保持するものでな
ければならない。
FIBCの内側と接触する内袋の面の表面抵抗率が1.0×108 Ω未満である場合でも,内袋とFIBCの内側と

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が偶然接触するだけでは,内袋が正しく接地されていることを保証できないため,専用の接地接続具(例
えば,クリップ)が必要である。
タイプL1C内袋に適用可能な構造及びその要求事項を,表2に示す。
表2−タイプL1C内袋に適用可能な構造及びその要求事項[導電性内層がある場合a)]
構成名 性能
外側の表面抵抗率(ρo)
内側の表面抵抗率(ρi) 絶縁破壊電圧(VB) 厚さ(d)
Ω Ω kV μm
1 ρi≦1.0×1012 ρo≦1.0×1012 測定不要 制限なし
2 ρi≦1.0×1012 ρo>1.0×1012 VB<4 b) 制限なし
3 ρi>1.0×1012 ρo≦1.0×1012 VB<4 b) d<700
4 ρi>1.0×1012 ρo>1.0×1012 VB<4 b) d<700
注a) 表面抵抗率1.0×108 Ω未満の全ての層は,FIBCに取り付けるときには確実に接地接続する。
b) 絶縁破壊電圧は,表面抵抗率1.0×1012 Ωを超える面と導電性内層との間を測定する。
4.2.6 タイプL2内袋
タイプL2内袋の外層は,少なくとも一方の面の表面抵抗率が,8.3に規定する条件において測定したと
き,1.0×109 Ω以上1.0×1012 Ω以下となる材料で製造しなければならない(附属書F参照)。タイプL2
内袋は,タイプB,タイプC又はタイプDと組み合わせて用いることが可能である。
表面抵抗率1.0×108 Ω未満の材料は,タイプL2内袋のいかなる内層にも用いてはならない。
タイプC内でタイプL2内袋を用いる場合,内袋とFIBCの内側とが偶然接触するだけでは,内袋を正し
く確実に接地することは不可能である。したがって,1.0×109 Ω1.0×1012 Ωの表面抵抗率をもつ面は,
特定の接続具を介して接地接続系統にしっかりと接続しなければならない。FIBCの接地接続系統への接続
具は,充,輸送及び排出中に生じる応力に耐えるような十分な強さをもち,かつ,電気的連続性を保持
するものでなければならない。
一方の面が1.0×1012 Ωを超える表面抵抗率をもつ材料の場合,その絶縁破壊電圧が,8.2に規定する条
件において9.2の規定に従って測定したとき,4 kV未満とする。
内袋の内側(粉体と接触する側)の材料が,1.0×1012 Ωを超える表面抵抗率をもつ場合,その層の厚さ
は700 μm未満とする。
タイプL2内袋に適用可能な構造及びその要求事項を,表3に示す。
表3−タイプL2内袋に適用可能な構造及びその要求事項
構成名 性能
外側の表面抵抗率(ρo)
内側の表面抵抗率(ρi) 絶縁破壊電圧(VB) 厚さ(d)
Ω Ω kV μm
1 1.0×109≦ρo≦1.0×1012
1.0×109≦ρi≦1.0×1012 測定不要 制限なし
2 1.0×109≦ρi≦1.0×1012 ρo>1.0×1012 VB<4 a) 制限なし
3 1.0×109≦ρo≦1.0×1012
ρi>1.0×1012 VB<4 a) d<700
注a) 1.0×1012 Ωを超える表面抵抗率をもつ層の厚さが20 mを超える場合,絶縁破壊電圧4 kV未満を達成できな
いことがある。
4.2.7 タイプL3内袋
タイプL3内袋の外層は,表面抵抗率が,8.3に規定する条件において測定したとき,1.0×1012 Ω以上の

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材料で製造しなければならない。タイプL3内袋は,タイプBと組み合わせて用いることが可能である。
表面抵抗率1.0×108 Ω未満の材料は,タイプL3内袋のいかなる内層にも用いてはならない。
材料の絶縁破壊電圧が,8.2に規定する条件において9.2の規定に従って測定したとき,4 kV未満とする。
タイプL3内袋に適用可能な構造及びその要求事項を,表4に示す。
表4−タイプL3内袋に適用可能な構造及びその要求事項
構成名 性能
外側の表面抵抗率(ρo)
内側の表面抵抗率(ρi) 絶縁破壊電圧(VB) 厚さ(d)
Ω Ω kV
1 ρi>1.0×1012 ρi>1.0×1012 VB<4 制限なし

4.3 FIBCと内袋との組合せ

  FIBC内で内袋を用いるときは,内袋及びFIBCは,それぞれがその対応する要求事項(すなわち,内袋
については4.2,FIBCについては箇条7)に適合し,かつ,組合せにおける表6の要求事項の全てに適合
しなければならない。この組合せにおける要求事項には,タイプCとタイプL1内袋,タイプL1C内袋又
はタイプL2内袋との組合せにおける4.2.4,4.2.5又は4.2.6に規定する接地の要求事項,及びタイプDと
タイプL2内袋との組合せにおける7.3.2に規定する着火試験の要求事項を含む。FIBCに内袋を入れても
FIBCの分類には変化はない。例えば,タイプL1内袋をタイプAに入れてもタイプAのままであり,タ
イプAの使用上の全ての制限を受ける。
FIBC及び内袋に要求する絶縁破壊電圧は,各々に適用する。タイプB,タイプC及びタイプDに絶縁
破壊電圧の要求事項をもつ内袋を入れる場合,二つの9.2に規定する絶縁破壊電圧測定試験を要求する。
すなわち,一つはFIBC材料に対する試験であり,もう一つは内袋の材料に対する試験である。例えば,
タイプBとタイプL3内袋との組合せの場合,FIBCの材料の絶縁破壊電圧は,材料そのものを測定して6 kV
未満とし,それとは別に,内袋の材料に対する絶縁破壊電圧測定を行い,4 kV未満とする。

5 FIBCの安全な使用方法

  FIBCが適合しなければならない要求事項及び仕様,並びにFIBCの使用方法は,充及び排出作業中に
存在する爆発性雰囲気の性質及び感度によって異なる。FIBCの構造を決める究極的な目標は,その意図す
る使用中において,FIBCから発生する着火性放電を除去することである。この規格の要求事項に適合する
構造をもつFIBCは,コーン放電,帯電した導電性の物体からの火花放電などの危険な静電気放電がFIBC
の内容物によって発生しないことを保証するものではない。コーン放電に関連したリスクについての情報
を附属書Eに示す。
静電気放電,例えば,火花放電,ブラシ放電及び沿面放電の着火能力は,それぞれの放電で異なる。こ
れら放電の除去の必要性,並びにそのためのFIBCの要求事項及び仕様はFIBCの用途に依存する。各タイ
プのFIBCの用途条件を,表5に示す。

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表5−各タイプのFIBCの用途
FIBCの内容物 周囲の条件
粉体の最小着火エネルギー不燃性雰囲気 ゾーン21-22b) ゾーン1-2b)
(MIE)a) (1 000 mJ≧MIE>3 mJ)a) (爆発グループのIIA及びIIBに
限る。)b)
又は
mJ ゾーン21-22b)
(MIE≦3 mJ)a)
タイプA, タイプB,タイプC, タイプC,タイプDc)
タイプB, タイプD
MIE>1 000
タイプC,
タイプD
タイプB, タイプB,タイプC, タイプC,タイプDc)
1 000≧MIE>3 タイプC, タイプD
タイプD
タイプC, タイプC,タイプD タイプC,タイプDc)
MIE≦3d)
タイプD
可燃性ガス又は蒸気の雰囲気がFIBCの内部に存在する場合(例えば,溶剤を含浸した粉体の場合),通常,追加
的な注意が必要になる。
注記 MIE>1 000 mJの粉体は,不燃性雰囲気に含まれる。
注a) IS Z 8834:2016の規定に従って測定した値(インダクタンスを付加しない容量性放電)。
b) ゾーン及び爆発グループは,附属書Dによる。
c) タイプDの使用は,爆発グループIIA及び爆発グループIIBで,MIE≧0.14 mJのものに限る。
d) 3 mJの制限については,コーン放電と関連がある。附属書E参照。
内袋がFIBCに装着される場合,危険な爆発性雰囲気でFIBCを安全に用いる能力が変化することがある。
危険な爆発性雰囲気で安全に用いることができるFIBCと内袋との組合せを,表6に示す。FIBC及び内袋
それぞれの要求事項に加えて,それぞれのFIBCと内袋との組合せが適合しなければならない要求事項が
ある。この要求事項もまた,表6に示す。
表6−内袋及びFIBC : 危険な爆発性雰囲気で使用可能及び使用不可能な組合せ
FIBC 内袋
タイプL1 タイプL1C タイプL2 タイプL3
タイプB 使用不可 使用不可 使用可 使用可
タイプC 使用可a) 使用可b) 使用可c) 使用不可
タイプD 使用不可 使用不可 使用可d) 使用不可
注意事項
·内袋のタイプに関係なく,タイプAは危険な爆発性雰囲気で用いてはならない。
·危険な爆発性雰囲気において,排出後,空になったFIBCから内袋を取り外してはならない。
注a) 内袋が確実に接地されていることを保証するために,内袋の少なくとも1面からFIBCの接地可能接続点まで
の抵抗値は,8.2に規定する条件において9.4の規定に従って測定したとき,1.0×108 Ω未満でなければなら
ない。
b) 内袋が接地されていることを保証するために,内袋のいかなる導電性内層からFIBCの接地可能接続点までの
抵抗値も,8.2に規定する条件において9.4に従って測定したとき,1.0×108 Ω未満でなければならない。
c) 内袋が接地されていることを保証するために,内袋のいかなる電荷拡散性内層からFIBCの接地可能接続点ま
での抵抗値も,8.2に規定する条件において9.4に従って測定したとき,1.0×1012 Ω未満でなければならない。
d) IBCと内袋との組合せは,8.4に規定する条件において試験したとき,7.3.2に規定する要求事項に適合しな
ければならない。

――――― [JIS C 61340-4-4 pdf 14] ―――――

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絶縁された導体(例えば,工具,ボルト,クリップ)は,FIBCの充及び排出作業中,いかなるタイプ
のFIBCにも格納,取付け,及び一時的保管をしてはならない。タイプCであっても,材料の大まかな性
質,例えば,表面の凹凸など,によっては,FIBC上に置かれた導体がFIBCの素材の導電性部分と良好に
接触しないことがあり,そのような場合,導体は接地から絶縁された状態となる。
一般安全指針(IEC/TS 60079-32-1参照)に従って,人体,タイプC及びFIBCの導電性の内容物を含む,
危険な爆発性雰囲気にある全ての導体は,正しく接地しなければならない。タイプDは,導体となること
を考慮しておらず,接地することを要求していない。
着火危険性を生じたり,電荷の拡散が阻害したりしないようにするため,FIBCが,例えば,水,さび,
油,グリースなどによって汚染されないよう予防措置を行うことが望ましい。

6 表示

  この規格の全ての要求事項に適合したFIBCには,FIBCの表面の見やすい箇所に恒久的なラベルを貼る
か又は他の手段(例えば,表面に直接印字する。)によって,少なくとも次の項目を容易に消えない方法で
表示する。
a) 規格番号JIS C 61340-4-4
b) タイプB,タイプC及びタイプDでは,FIBCタイプの表示(タイプ表示は,目視で容易に識別でき
るように強調する。)。
c) タイプB,タイプC及びタイプDでは,静電気保護を示すISO 7000-2415(2004-01)のシンボル。
d) タイプBでは,“粉じん危険ゾーン21-22(MIE>3 mJの粉じんに限る。)で使用可能。”の表記
e) タイプCでは,“粉じん危険ゾーン21-22及びガス危険ゾーン1-2(爆発グループIIA又は爆発グルー
プIIBに限る。)で使用可能。”の表記
f) タイプDでは,“粉じん危険ゾーン21-22及びガス危険ゾーン1-2(爆発グループIIA又は爆発グルー
プIIBでMIE≧0.14 mJに限る。),かつ,静電気の発生電流が3 A以下のときに使用可能。”の表記
g) タイプCでは,“FIBCは製造業者の指示に従い,正しく接地する。”の表記
h) タイプDでは,“FIBCは接地不要。”の表記
i) タイプB,タイプC及びタイプDでは,“電気的特性は,通常の使用,汚損及び修繕によって影響を
受ける可能性がある。”の表記
j) タイプB,タイプC及びタイプDでは,“FIBCの充及び排出作業中は,作業員を含む全ての導体を
接地する。”の表記
タイプAには,ラベル表示は要求しない。
ラベル又はマークの背景の色は黄色が望ましいが,他の色を用いてもよい。タイプCのラベルには黒い
導電性材料を用いてもよいが,タイプB又はタイプDのラベルには導電性材料を用いてはならない。
タイプCにおける接地接続点には,図5に例示するように,接地シンボル[IEC 60417-5019(2006-08)
参照]のラベルを貼るか,又はマークを描く。ラベル又はマークの背景の色は黄色とし,文字は黒とする
か,又は背景の色は黒とし,文字は黄色とするのが望ましいが,他の色を用いてもよい。ラベル又はマー
クは,その他の目的で設けられた別のラベル又はマークに統合してもよい。FIBCには,その構造,材料,
力学的強度等を規定する別の規格(例えば,JIS Z 1651:2017)があり,その要求事項に従って,ラベル又
はマークが表示される。ラベル又はマークはFIBCの静電気的特性に影響するため,複数あるときは統合
して,一つにするのが望ましい。

――――― [JIS C 61340-4-4 pdf 15] ―――――

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JIS C 61340-4-4:2021の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61340-4-4:2018(MOD)

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