JIS C 6180:1991 レーザ出力測定方法 | ページ 2

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(1) 全出力測定 全出力測定の場合の測定系の構成は,5.2.2又は5.2.3による。
(2) 単一波長光出力測定 単一波長光出力測定の場合の測定系の構成は,5.2.2又は5.2.3によることとし,
検出器の前に光フィルタ又は波長分散素子を挿入する。
備考 使用条件(入射角など)による光フィルタの挿入損失及び各測定波長に対する波長分散素子の
挿入損失をあらかじめ評価して,測定結果を補正しなければならない。
5.3 検出器の位置決めの方法
5.3.1 一般事項 被測定光の検出器への入射方向及び入射位置は,検出器の指定による。指定がない場合
は,被測定光の入射方向は受光面に垂直とし,また入射位置は検出器開口の機械的中心がビームの中心と
一致するようにする。
5.3.2 低光パワーの場合 初めに,光軸合わせをする。検出器に窓がある場合は,それからの反射光を入
射ビームに一致させることによって行う。窓がないか,反射光が少ない場合は,検出器前面に適当な反射
板を付けて行う。
次に,検出器開口の機械的中心に一致するようにピンホールをもつ基準板を検出器に取り付け,光パワ
ーメータの指示値が最大となるように検出器の位置を調節する。ピンホールの直径は,有効受光面寸法の101
以下,ビーム直径の51以下とすることが望ましい。この方法は,ガウスビームのようにビーム中心の光パ
ワー密度が最大で,比較的単調な光パワー密度分布をもつビームに対してだけ有効である。
光パワー密度分布に複数の極大値をもつような複雑なビーム形状,又は,リング形状のビームの場合は,
検出器にビームを直接入射し,指示値が最大となるように検出器の位置を調節する。
可視光の場合は,ピンホールをもつ基準板の代わりに,中心位置を示すマーカをもつ基準板を検出器の
開口に取り付け,目視によって位置合わせをすることができる。
5.3.3 高光パワーの場合 高光パワーの測定では,測定時以外はシャッタ,光減衰器などによって,人体
への被爆を防止する措置をとる。
光軸合わせは,被測定ビームを遮断又は,十分低パワーに減衰した状態でガイド光を用いて5.3.2の方法
によって行う。次に,検出器を除く測定系の配置完了後,レーザ光のバーントパターンをとり,その中心
位置に検出器開口の機械的中心又は検出器に指定された位置を合わせる。ただし,バーントパターン観測
時は,安全確保のため可能な限り発振出力を減少させて位置決め作業を行い,最終的に測定する発振出力
に設定する。
5.3.4 光ファイバ出射光の場合 光ファイバ出射光の場合は,検出器に指定された裸光ファイバアダプタ
又はコネクタプラグを,検出器のレセプタクルにかん合又は締結する。
5.4 背景光,迷光などの不要光に対する対策
5.4.1 一般事項 測定レベルと所要の測定精度に応じて対策を施さなければならない。
5.4.2 背景光対策 遮光筒又は遮光板を用いて,外光(太陽光,照明光など),励起光,蛍光などを遮断
する。特に,励起光,蛍光などに対しては検出器までの距離を大きくする。必要に応じて,励起光,蛍光
などの波長を遮断する光フィルタなどを用いてもよい。この場合には,光フィルタの被測定光波長での挿
入損失をあらかじめ評価して,測定結果を補正しなければならない。
5.4.3 迷光対策 検出器外囲器,光減衰器保持金具などは,すき間のない構造とする。光フィルタを複数
重ねて使用するときは,その表面反射光が保持金具内面の反射を経て検出器に達しないように,黒色拡散
仕上げのスペーサを挿入する。
5.5 背景光,迷光などの不要光がないことの確認
5.5.1 背景光がないことの確認

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(1) 外光がないことの確認 光源を断にした状態で,光パワーメータの指示値は,許容された誤差以内で
なければならない。
(2) 励起光,蛍光などがないことの確認 検出器の位置を上下左右にずらして,レーザ光が検出器に入ら
ない状態で光源を発振させたとき,光パワーメータの指示値は,許容された誤差以内でなければなら
ない。
パルス出力測定で波形測定を併用するときは,予想されるパルス波形と実際に得られた波形を比較
して,励起光の波形が現れていないことを確認する。
5.5.2 迷光がないことの確認 レーザ光を検出器へ入射して,その入射角又は入射位置を,検出器に指定
された範囲内で変化させたとき,光パワーメータの指示値の変化が,検出器に指定された受光面の感度偏
差以内でなければならない。
5.6 予熱 光パワーメータ,波形測定器など,電源を投入する測定機器は,機器の指定に従い十分な予
熱を行う。
6. 測定手順
6.1 測定レンジの設定 測定レンジの設定は,次による。
(1) 光源の出力の概略値が既知の場合は,その値がフルスケールを超えない範囲で最も感度の高いレンジ
に設定する。
(2) 光源の出力の概略値が未知の場合は,まず最大レンジに設定する。
なお,起こり得る最大値に対して,光減衰器などの補助光学素子を含めて,測定レベル範囲内にあ
ることが確認されていなければならない。
自動レンジ切換可能な光パワーメータを使用する場合も,手動レンジ設定が可能であれば,まず最
大レンジに設定する。
光源の出力の概略値が得られた後,(1)によってレンジを再設定する。
6.2 ゼロ点の確認 ゼロ点の確認は,次による。
(1) シャッタなどによって検出器入力を断にし,ゼロ点を確認し,必要に応じて調整を行う。
(2) 背景光,迷光などの不要光が微少であり,この出力を含めてゼロ点の調整が可能な場合は,不要光を
含めてゼロ点調整を行ってもよい。
(3) 不要光がゼロ点調整範囲を超える場合は,不要光入力を補正する必要がある。この場合は,検出器開
口端面で不要光を遮断した状態でゼロ点調整を行った後,不要光入力値を測定し,光パワー測定後そ
の値を差し引く。
6.3 連続光出力の測定 連続光出力の測定は,次による。
(1) シャッタなどを作動させて被測定光を検出器に入射し測定する。入射の継続時間は,光パワーメータ
の応答時間を考慮し,許容誤差以内になるように十分に長くなければならない。
(2) 指示値のばらつきが5.6の各誤差要因に許容された値を超える場合は,測定回数の増加によって平均
化を行い,誤差を軽減する。
(3) シャッタなどを作動させて検出器への入射を断にして,ゼロ点への復帰を確認する。反復測定では,
各測定ごとに入射前後でゼロ点を確認し,必要に応じて調整する。
6.4 パルス光出力の測定
6.4.1 光エネルギーの測定
(1) 単一パルス 単一パルスレーザの発振を行い光エネルギーメータの指示値を読み取る。

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(2) 繰返しパルス 被測定光の繰返し周波数が低い場合は,光エネルギーメータに指定の最大測定光エネ
ルギーを超えない時間,シャッタを開とし,光エネルギーメータの指示値をシャッタ開時間内のパル
ス数で除す。被測定光の繰返し周波数が高い場合,繰返し時間間隔より十分長い時定数をもつ光パワ
ーメータによって,平均光パワーを測定し繰返し周波数で除す。ここでいう繰返し周波数は,波形観
測によって得られる1周期時間の逆数,又は発振器側の光パルス駆動用電気信号の周波数のいずれで
もよい。
6.4.2 光平均パワーの測定 繰返しパルスの光平均パワーの測定は,6.3による。
6.4.3 光ピークパワーの測定
(1) 単一パルス 5.2.4の測定系を用いて,次の(a)(c)のいずれかの方法により測定する。ただし(c)の方
法が適用できるのは,パルス波形が一つの極大値をもち,その前後が対称とみなしてよい場合に限る。
(a) 比較的ピーク値が低い場合は,同一測定系で前もって連続波によって波形観測装置の出力を校正し
た後,光ピークパワーを測定する。
(b) 光エネルギーの測定と波形観測を同時に行い,次の式によって光ピークパワーを算出する。
なお,積分範囲は,1パルスの持続時間とする。
Pp kD (tp)
E
k
D(t) dt
ここに, PP : 光ピークパワー (W)
E : 光エネルギー (J)
D (tp) : ピーク点での波形観測値
D (t) : 時刻tでの観測値
(c) 6.4.1と同様に光エネルギーを測定すると同時に波形観測を行い,次の式によって光ピークパワーを
算出する。
Pp E
T
ここに, T : パルス波形の半値幅 (s)
(2) 繰返しパルス
(a) 比較的ピーク値が低い場合は,(1)の(a)による。
(b) その他の場合は,(1)の(b)又は(c)による。ただし,光エネルギーEは,光エネルギー測定値を測定時
間内のパルス数で除し,単一パルスの光エネルギーに変換するか,又は光平均パワーを測定し,繰
返し周波数で除して単一パルスの光エネルギーに変換する。
7. 測定結果のまとめ
7.1 一般事項 測定内容に応じて,測定値に影響を与える事項及び測定結果を記録する。
7.2 測定値に影響を与える事項 主な事項は,次のとおりである。
(1) 測定条件 被測定光源,検出器,補助光学素子,指示計など測定機器の種類並びに形番,及び電源の
種類,その変動など。
(2) 測定方法 測定内容に応じ,この規格の適用項目を記録するほか,必要に応じ,測定系の配置図,測
定機器の校正の有無,その方法など。
(3) 環境条件 測定の年月日,時刻,時間,場所(室内,暗室など),雰囲気(大気中,真空中など),温
度,湿度及び冷却水の流量,水温,その変動など。

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7.3 測定結果 適切な形式を定め,測定結果を整理し,記録する。
また,必要に応じ,測定結果に理由を付して補正値を記録する。

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附属書1 測定レベル範囲の拡大
検出器の最大測定光パワー,最大測定光パワー密度が入射光パワー(又は,光パワー密度)より小さい
ときは,次の方法によって測定範囲を拡大する。
1. 光減衰器の挿入 光減衰器は校正されていて,校正条件と同一又は同一とみなせる条件(波長,レベ
ル,偏光,入射角,ビーム形状など)で使用しなければならない。
減衰した入射光パワーなどは,次の式を満足しなければならない。
Pmax aP Pmin
Pd maxaPd
ここに, Pmax : 検出器の最大測定光パワー
Pmin : 検出器の最小測定光パワー
P : 被測定光パワー
a : 光減衰器の減衰比
Pdmax : 検出器の最大測定光パワー密度
Pd : 被測定光パワー密度
2. ディフューザの挿入 検出器への入射光パワー密度を下げるために光減衰器を使用したときに,検出
器への入射光パワーが最小測定光パワー以下になる場合は,光減衰器に替えてディフューザを使用する(被
測定光パワー密度が大きい場合に適する。)。ただし,使用するディフューザの損失は校正されているか,
ディフューザを装着した状態で校正された検出器でなければならない。
また,ディフューザは,校正条件と同一又は同一とみなせる条件(波長,レベル,偏光,入射角,ビー
ム形状など)で使用しなければならない。

――――― [JIS C 6180 pdf 10] ―――――

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