JIS C 6189:2022 光反射減衰量測定器試験方法 | ページ 2

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5 試験の概要

5.1 試験の種類

  被試験器の性能は,光反射減衰量に対する不確かさ及び確度の試験,並びに出力光の光パワー,中心光
波長及び光スペクトル幅の試験の各試験を行って評価する。ただし,これらの各試験は評価の次元が異な
るので,これらによって得られた誤差は,各項目の評価値とし,それを加算して総合評価とすることはし
ない。
なお,上記試験とは別に,被試験器の機械的強度を確認するため,箇条8に規定する強度試験を行う。

5.2 不確かさの算出方法

  被試験器の光反射減衰量について,そのかたより及び不確かさを評価する。評価方法は,まず,標準試
験条件における不確かさ及び確度の試験で指示値のかたより及び測定のばらつきに伴う標準不確かさを算
出し,次に各動作条件に対する不確かさ及び確度の試験で,それぞれの動作条件に対する被試験器の不確
かさの寄与を,附属書Aによって算出する。各かたより及び不確かさは,測定値と同一の次元(単位),
又は測定値に対する百分率(%)で表記する。
評価対象に対する被試験器の不確かさは,式(1)によって算出する。
p
ut= uto2+ (1)
uti2
i=1
ここで, ut : 被試験器の合成標準不確かさ
uto : 標準試験条件における不確かさ
uti : 各動作条件に対する不確かさの寄与
i : 各動作条件に対する添字
p : 動作条件の数
また,式(1)で算出した不確かさの値を式(2)に代入して,拡張不確かさを算出する。被試験器の精度(誤
差の限界)を表示する場合は,拡張不確かさの値を用いる。
U = k ut (2)
ここで, U : 拡張不確かさ
k : 包含係数
包含係数kの値は,ISO/IEC Guide 98-3:2008の記載に沿って,その有効性を確認することが望ましい。
有効でない場合,より大きい包含係数を,これらの信頼の水準を達成するために用いることが望ましい。

5.3 確度の算出方法

  被試験器の確度の評価方法は,まず,標準試験条件における不確かさ及び確度の試験で指示値のかたよ
り及び不確かさを求め,次に各動作条件に対する不確かさ及び確度の試験で被試験器の不確かさの寄与を
求める。次に,これらのかたより及び不確かさの値を式(3)に代入することによって動作誤差の限界を算出
し,被試験器の確度とする(A.6を参照)。
p
εtuεtl uto2+
k ut = Dto±k uti2

(pdf 一覧ページ番号 )

                                                  i=1

――――― [JIS C 6189 pdf 6] ―――――

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ここで, εtu : 動作誤差の上限
εtl : 動作誤差の下限
Dto : 被試験器のかたより
k : 包含係数
ut : 被試験器の合成標準不確かさ
uto : 標準試験条件における不確かさ
uti : 各動作条件に対する不確かさの寄与
i : 各動作条件に対する添字
p : 動作条件の数
包含係数kの値は,求めるべき確度の信頼の水準に応じて適切に選択するとともに,その値を明記する。
なお,かたより補正ができる場合は,式(3)の第1項を除いてよい。
注記1 式(3)で算出した誤差の限界値の区間は,式(2)で算出した拡張不確かさと同じになる。
注記2 かたよりDtoは,各被試験器ごとに固有の値をもつ。Dtoを被試験器ごとのばらつきとみなし,
式(B.1)又は式(B.2)を適用して誤差の限界値を算出すれば,この値を同一反射減衰量測定器製品
群の仕様値としての確度の評価に利用することが可能である。ただし,対象となる光反射減衰
量測定器の台数が少なく,製品ごとのDtoの分布を精度よく求められない場合は,評価結果が
不正確となる可能性があるため,その利用に当たっては十分な注意が必要である。

5.4 不確かさの対数表示

  百分率(%)で表示した不確かさは,式(4)を用いて対数(dB)表示に変換することが可能である。
udB = 10 log10 椀
100 (4)
ここで, udB : 不確かさ(dB)
ulin : 不確かさ(%)
なお,百分率(%)で表示した不確かさulinが2(%)以下の場合,式(5)を用いて対数表示に変換しても
よい。
udB = 最 攀 椀 椀
ここで, e : 自然対数の底(=2.718·)

6 光反射減衰量の不確かさ及び確度の試験

6.1 試験の概要

  基準光反射器を用いる試験方法では,光反射減衰量の不確かさを決める要因は,標準試験条件下での被
試験器固有のかたより及び測定の不確かさ,並びに標準試験条件の範囲を超えて被試験器を動作させた場
合に対応する動作条件(温度依存特性,直線性及び偏光依存特性)に依存した不確かさである。前者を標
準試験条件における光反射減衰量の不確かさ及び確度の試験で求め,後者を動作条件における光反射減衰
量の不確かさ及び確度の試験で求める。光反射減衰量の不確かさは,各試験の結果を式(1)及び式(2)に代入
して算出する。また,試験結果を式(3)に代入することによって,被試験器に対する確度(動作誤差の限界)
を求めることが可能である。
なお,6.2及び6.3で規定する光反射減衰量の不確かさは,特に記載がない限り,1回の測定によって得
た測定値に対するものである。

――――― [JIS C 6189 pdf 7] ―――――

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6.2 標準試験条件における光反射減衰量の不確かさ及び確度の試験

6.2.1 試験系及び装置
図1に,標準試験条件における光反射減衰量の不確かさ及び確度の試験の試験系を示す。試験は標準試
験条件で行う。図1では,基準光反射器及び被試験器の接続形態をレセプタクル形で例示してあるが,測
定に支障がない場合は,プラグ形又はピグテイル形の接続形態でもよい。
光ファイバ
被試験器 基準光反射器
図1−標準試験条件における試験系
装置は,次による。
a) 基準光反射器
b) 光ファイバ 表1による。
6.2.2 測定における注意事項
測定の際には,次の事項について十分な注意を払わなければならない。
a) 測定の前に,電源をあらかじめ投入しておき,試験系を十分長い時間,測定環境の下に保つ。
b) 測定の前後を通じて被試験器に過度の通風,日光又はその他の熱源からの直接の熱放射など,測定に
影響を及ぼすような要因が入らないようにする。
c) 光コネクタ接続部は必要に応じて清掃し,ごみなどのないよう清浄を保つ。
d) 測定中は,伝ぱ(播)光の状態を一定に保つよう,光ファイバを動かさない。
6.2.3 試験の手順
試験は,次の手順で行う。
a) 被試験器に反射減衰量Rs(dB)の基準光反射器を接続し,光反射減衰量を10回以上繰り返し測定す
る。このときのi番目の測定における被試験器の指示値をRi(dB)とする。
b) 式(6)によって,リニア表示に変換した指示値の平均R'を算出する。
m Ri
1
R 10 10 (6)
m i 1
ここで, m : 繰返し測定の回数
c) 式(7)によって,指示値のばらつきに伴う百分率不確かさuRd(%)を算出する。
Ri 2
m
10
10 R
i 1
1
uRd 100 (7)
R m 1
d) 標準試験条件における被試験器の百分率のかたよりDR(%)及び標準不確かさuR(%)を,それぞれ
式(8)及び式(9)によって算出する。

――――― [JIS C 6189 pdf 8] ―――――

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Rs
R 10 10
DR Rs
100 (8)
10 10
2 + ust2 (9)
uR= 刀
ここで, ust : 基準光反射器の反射減衰量の百分率標準不確かさ(%)
上記の手順d)において,基準光反射器の反射減衰量の不確かさustが,ばらつきに伴う不確かさuRdの
1/10未満の場合は,ustは無視してもよい。
なお,複数回(例えば,m'回)の測定結果の平均を測定値として用いる場合,式(9)のばらつきに伴う不
確かさuRdの値をuRd√m'
に置き換えて算出したuRを,標準試験条件での標準不確かさとする。

6.3 動作条件における光反射減衰量の不確かさ及び確度の試験

6.3.1 不確かさ及び確度の要因
動作条件において光反射減衰量の不確かさ(確度)に寄与する要因として,次の3項目による不確かさ
を評価する。なお,複数回の測定結果の平均を測定値とする場合も,ここで評価した不確かさを,そのま
ま動作条件における不確かさとして用いてよい。
a) 温度依存特性
b) 直線性
c) 偏光依存特性
6.3.2 温度依存特性
6.3.2.1 試験系及び装置
温度依存特性試験の試験系を,図2に示す。
光ファイバ
被試験器 基準光反射器
恒温槽
図2−温度依存特性試験の試験系
装置は,次による。
a) 恒温槽 槽内の温度分布が被試験器の試験結果に影響を与えないくらい十分に小さいもの
b) 基準光反射器
c) 光ファイバ 表1による。
なお,この測定の注意事項は,6.2.2による。

――――― [JIS C 6189 pdf 9] ―――――

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6.3.2.2 試験の手順
試験は,次の手順で行う。
a) 恒温槽内の温度に対し,被試験器の使用温度範囲内で,かつ,その下限及び上限を含めた5点以上の
試験温度を設定し,そのj番目の温度をTjとする。
b) 被試験器の温度がj番目の試験温度Tjとなるように恒温槽内の温度を設定し,光反射減衰量を測定す
る。そのときの被試験器の指示値をRTj(dB)とし,式(10)によって,温度Tjにおける百分率のかたよ
りDR,Tj(%)を算出する。
RTj
10
10 R
DR,Tj 100 (10)
R
ここで, R' : 標準試験条件での試験における反射減衰量の指示値の
平均(dB)
c) b)の測定を,設定した全ての温度に対して実施する。各温度におけるかたよりDR,Tj(j=1,2,·)の
値から,式(11)によって,温度依存性に伴う不確かさの寄与uR,T(%)を算出する。
uR,T=1√3max
j 刀 Tj (11)
6.3.3 直線性
6.3.3.1 試験系及び装置
図3に直線性試験の接続を示す。試験は標準試験条件で行う。
光ファイバ 光ファイバ
被試験器 可変光減衰器 基準光反射器
図3−直線性試験の接続
装置は,次による。
a) 可変光減衰器 被試験器の測定ダイナミックレンジの1/2以上の光減衰量(dB単位)の可変幅をもち,
被試験器の出力光波長に対して光減衰量が校正され,光反射減衰量が十分に小さいもの
b) 基準光反射器
c) 光ファイバ 表1による。
なお,この測定の注意事項は,6.2.2による。
6.3.3.2 試験の手順
試験は,次の手順で行う。
a) 可変光減衰器の減衰量X0(dB)を,式(12)の算出結果に従って設定し,被試験器によって光反射減衰
量を10回以上繰り返し測定する。このときのi番目の測定における被試験器の指示値をRX0,i(dB)と
する。

――――― [JIS C 6189 pdf 10] ―――――

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JIS C 6189:2022の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 6189:2022の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISC1002:1975
電子測定器用語
JISZ8103:2019
計測用語
JISZ8120:2001
光学用語