JIS C 6760:2014 弾性表面波デバイス用単結晶ウェハ―仕様及び測定法 | ページ 2

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還元反応処理を行ったLTウェハ。
注記 ブラックLTともいう。

3.3 全ての結晶

3.3.1
格子定数(lattice constant)
結晶の単位格子の長さ。
3.3.2
コングルエント組成(congruent composition)
溶融液の組成のうち,溶融液組成と一致した組成の単結晶が得られるもの。
3.3.3
双晶(twin)
結晶学上の法則に従って,2個以上の単結晶が,互いに特定の面又は軸に関して対称の関係で接合して
いるもの。

3.4 平たん(坦)度

3.4.1
FQA(fixed quality area)
エッジ部からXの距離にある端面除外領域を除き,平たん(坦)度パラメータの規格値を適用するウェ
ハ表面。
注記 FQAの境界は,名目上の外径(エッジ部)からXの距離に位置している。
3.4.2
基準面(reference plane)
平たん(坦)度の測定において,次の条件のいずれかを満たす面。
a) クランプした状態で,ウェハ裏面に接触する平たん(坦)な表面。
b) クランプしない状態で,表面のFQAの中において,規定した領域での3ポイントによる面。
c) クランプしない状態で,FQAの中において,全ての測定点を用いたウェハの表面に適合する最小二乗
値による面。
3.4.3
サイト(site)
ウェハの表面において,一辺がオリエンテーションフラットに平行な正方形の領域。
注記 平たん(坦)度のパラメータはFQA全体,又は各々の独立したサイトによって割り当てている。
3.4.4
TV5(thickness variation for five point)
図1で示す5か所で測定した厚さの,最大値と最小値との差。ウェハの厚さのばらつきを,簡易的に表
す。
注記 厚さは,図1のように,周辺の4か所及び中央で測定できる。

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図1−ウェハの形状及びTV5の測定点
3.4.5
TTV(total thickness variation)
3.4.2 a) で定義する面を基準面とする場合において,全測定サイトでの基準面からウェハ表面までの距
離の最大値 |A| と最小値 |B| との差(図2参照)。ウェハ全体の厚さのばらつきを表す。
図2−TVVの模式図
3.4.6
ワープ,Warp(warp)
3.4.2 b) で定義する面を基準面とする場合において,全測定サイトでの基準面からの下方向最大距離 |A|
と上方向最大距離 |B| との和(図3参照)。ウェハ全体の変形を表す。
図3−ワープ(Warp)の模式図

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3.4.7
ソリ,Sori(sori)
3.4.2 c) で定義する面を基準面とする場合において,全測定サイトでの基準面からの下方向最大距離 |A|
と上方向最大距離 |B| との和(図3A参照)。ウェハ全体のうねりを表す。
図3A−ソリの模式図
3.4.8
FPD(focal plane deviation)
3.4.2 b) で定義する面を基準面とする場合において,正負の符号が付いた基準面からウェハ表面までの
最大の距離。ウェハの凹凸を表す。FPDには正負の符号が付き,正は基準面から上側に,負は下側に変位
していることを表す。
3.4.9
LTV(local thickness variation)
3.4.2 a) で定義する面を基準面とする場合において,図4の1nで示す各サイトの内部での,基準面か
らウェハ表面までの距離の最大値 |A| と最小値 |B| との差(図5の矢印を参照)。サイトごとの厚さのば
らつきを表す。
図4−LTV測定のサイト例

――――― [JIS C 6760 pdf 8] ―――――

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図5−サイトごとのLTVの模式図
3.4.10
PLTV(percent local thickness variation)
規定値を満足するLTVをもつサイト数の,そのウェハ全体のサイト数に対する比率を,パーセント表示
したもの。

3.5 外観欠陥

3.5.1
汚れ(contamination)
洗浄で除くことができなかった異物。
注記 汚れは,面状の汚れ及び点状の汚れがある。また,しみ,変色,斑点といった部分的に集中し
た異物,及びヘイズ(haze)又はくもり(cloud)と呼ばれる薄く広がった異物に起因するもの
がある。
3.5.2
クラック(crack)
ウェハの表面に達した,貫通又は貫通していないへき開(cleavage)又は割れ目(fracture)。
3.5.3
キズ(scratch)
ウェハの表面に形成された,長さの幅に対する比が5 : 1以上の溝。
3.5.4
カケ(chip)
ウェハの表面又はエッジ部からウェハの物質が欠落している状態。
注記 表面のカケの大きさは,欠けた部分の最大長径及び深さの組合せで表す。エッジ部のカケの大
きさは,直径方向の長さ及び円周方向の長さの組合せで表す。
3.5.5
ディンプル(dimple)
直径3 mm以上のなだらかなくぼ(窪)み。
3.5.6
ピット(pit)
化学的なエッチングでウェハ表面に現れる,結晶の欠陥に起因する穴若しくはくぼ(窪)み,又は前工
程の加工に起因する穴若しくはくぼ(窪)み。
3.5.7
オレンジピール(orange peel)
目視で確認できる,ウェハ表面の広範囲な荒れ。梨地ともいう。

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3.6 その他

3.6.1
製造ロット(manufacturing lot)
一度に製造する単位。製造業者と顧客との協定による。
3.6.2
オリエンテーションフラット,OF(orientation flat)
結晶方向を表す目的でウェハのエッジ部に設けた直線部分。
注記1 一般に,SAW伝搬方向と一致する。
注記2 オリエンテーションフラットは,プライマリフラットということもある(図1及び図A.3参
照)。
3.6.3
セカンダリフラット,SF(secondary flat)
オリエンテーションフラットより短い,ウェハのエッジ部に設けた直線部分。
注記1 ウェハの種別及び区分のために,ウェハに二次的に設けている。
注記2 セカンダリフラットは,サブオリエンテーションフラットということもある。
3.6.4
裏面粗さ(back surface roughness)
裏面に達するバルク波を散乱させ,SAWデバイスの副振動を抑制するために,裏面に施した凹凸。
3.6.5
面方位(surface orientation)
ウェハ表面に垂直な結晶学的軸方位。ウェハ方位,又は単に方位ともいう。
3.6.6
面方位及びSAW伝搬方向の表記法(description of orientation and SAW propagation)
面方位及びSAW伝搬方向の両者をハイフンでつな(繋)いで表記する方法。圧電単結晶のオイラ角に
よる面方位表示法を,附属書Aに規定する。
注記1 方位が0°の場合は省略する。
注記2 典型的な面方位の表記の例を,表1に示す。
表1−面方位及びSAW伝搬方向の表記の例
材料 LN LT 水晶 LBO LGS
128°Y-X
X−112°Y
表記の例 Y-Z ST-X 45°X-Z yxlt/48.5°/26.6°
36°Y-X
64°Y-X
3.6.7
STカット(ST-cut)
ゼロ温度係数をもたせるためのカット方位。
注記 STカットの本来の定義は42.75°Yカットをいうが,デバイス構造に応じて実際に用いる場合
はおよそ2043°の幅がある。

――――― [JIS C 6760 pdf 10] ―――――

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JIS C 6760:2014の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 62276:2012(MOD)

JIS C 6760:2014の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 6760:2014の関連規格と引用規格一覧