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C 6825 : 2020
表1−光ファイバの種類
光ファイバの種類 JIS記号 IEC記号(参考)
石英系グレーデッドインデックス形マルチモード光ファイバ SGI A1
石英系ステップインデックス形マルチモード光ファイバ SSI A2
石英系疑似ステップインデックス形マルチモード光ファイバ SQI A2
多成分系ステップインデックス形マルチモード光ファイバ CSI −
プラスチッククラッドステップインデックス形マルチモード光ファイバ RSI A3
全プラスチックステップインデックス形マルチモード光ファイバ PSI A4
全プラスチックグレーデッドインデックス形マルチモード光ファイバ PGI A4
石英系1 310 nmゼロ分散形シングルモード光ファイバ SMA B1.1
石英系1 550 nmカットオフシフト形シングルモード光ファイバ SMA·T B1.2
石英系1 310 nmゼロ分散·低OH形シングルモード光ファイバ SMA·U B1.3
石英系1 550 nm分散シフト形シングルモード光ファイバ SMB B2
石英系分散フラット形シングルモード光ファイバ SMC −
石英系ノンゼロ分散シフト形シングルモード光ファイバ SMD B4
石英系広波長域ノンゼロ分散シフト形シングルモード光ファイバ SME B5
石英系低OH·曲げ損失低減形シングルモード光ファイバ SMF·A B6a
石英系曲げ損失低減形シングルモード光ファイバ SMF·B B6b
1 260 nm1 625 nmの波長帯でSMAとの使用に適したイントラコネクション光 ICA C1
ファイバ
1 260 nm1 360 nmの波長帯での使用に適したイントラコネクション光ファイバICB C2
1 530 nm1 625 nmの波長帯での使用に適したイントラコネクション光ファイバICC C3
980 nm波長帯での使用に適したイントラコネクション光ファイバ ICD C4
5 試験場所の状態
試験場所の状態は,JIS C 60068-1の4.3(測定及び試験に用いる標準大気条件)に規定する標準大気条
件(温度15 ℃35 ℃,相対湿度25 %75 %,気圧86 kPa106 kPa)とする。ただし,標準大気条件で試
験することが困難な場合は,判定に疑義が生じない限り,標準大気条件以外で試験を行ってもよい。その
場合は,試験状態を記録する。
6 開口数(NA)の試験方法
6.1 試験方法の概要
SGI,SSI,SQI,RSI及びPSIのマルチモード光ファイバの開口数(NA)は,光ファイバの集光能力を
表すのに重要なパラメータであり,出射効率,融着における接続損失並びにマイクロベント特性及び曲げ
ロス特性を予測するために用いる。開口数は,ファーフィールドパターンを測定することによって定義さ
れる[FFP(Far-Field Pattern)法]。場合によっては,コア及びクラッドの屈折率差の測定から得られた文
献の最大理論開口数(NAth)が使用される。理想的にはいずれの値を使用しても同じ値が得られるのがよ
い。
背景として,マルチモード光ファイバの最大理論開口数NAthは,次の式(1)によって定義する。
NAth sinm (1)
ここに, NAth : 最大理論開口数
θm : 光ファイバから放射される最大子午線角(rad)
――――― [JIS C 6825 pdf 6] ―――――
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光ファイバ屈折率プロファイルで表すと,
NAth n12 n22 (2)
ここに, n1 : コア最大屈折率
n2 : コア領域から離れたクラッド屈折率
図1は,グレーデッドインデックス形マルチモード光ファイバの屈折率プロファイルを示し,n1及びn2
を示す。
図1−代表的なグレーデッドインデックス形マルチモード光ファイバの屈折率プロファイル
ファーフィールド開口数NAffは,短い長さの光ファイバに対するFFP法から決定する方法及び光ファイ
バの屈折率プロファイルの測定から決定する方法の二つの方法がある。
6.2 基準試験方法
開口数の試験方法は,FFP法を基準試験方法(RTM)とする。ただし,全プラスチックマルチモード光
ファイバの理論開口数の測定には,反射法を用いてもよい。
6.3 FFP法
6.3.1 試験方法の概要
ファーフィールド開口数NAffは,FFP法を用いて得られた光ファイバの強度パターンI (θ ) が得られ,
強度が最大値のしきい(閾)値の割合(kNA %)になる半分の角度の正弦(sine)として定義する。使用す
るしきい(閾)値は,測定されるマルチモード光ファイバのタイプに依存し,測定する光ファイバの詳細
な製品仕様に記載されている。
6.3.2 試験装置
入射システム,出射システム及び検出系の構成は,箇条A.1による。
6.3.3 サンプリング方法及び試料
6.3.3.1 試料の長さ
ファーフィールド開口数NAffは,試料の長さによって影響を受ける可能性があるため,試料の長さを,
JIS C 6832,JIS C 6834,JIS C 6837及びIEC 60793-2-20を含むこれらの製品規格の製品仕様の一つとして
規定する。また,規定値を附属書Cに規定する。一部の製品では,定期的に測定する場合よりも長い試料
の長さが必要となる場合がある。これらの場合,附属書Bに記載しているようなマッピングファンクショ
――――― [JIS C 6825 pdf 7] ―――――
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ンを使用してもよい。
6.3.3.2 試料の端面
試料の入射端及び出射端は,光ファイバの軸に直角で平たん(坦)な端面とする。端面が垂直でない場
合には,測定精度に影響を生じる。端面の傾きは,2度未満が望ましい。
6.3.4 手順
次の手順に従う。
a) 試料の端末を支持装置に置く。入射側端面を光源から放射される光の焦点像のほぼ中心に設置する。
b) 光源を,要求される波長及びスペクトル幅に設定する。
c) 直径に沿ってファーフィールド放射パターンを走査し,角度位置に対する強度を記録する。
6.3.5 計算
6.3.5.1 ファーフィールドと最大理論値との関係
式(3)に示すようなファーフィールド開口数NAffと最大理論開口数NAthとの関係は,ファーフィールドと
プロファイルとの測定波長に依存する。ほとんどのファーフィールド測定は,850 nmで行うが,プロファ
イル測定は,通常,540 nm又は633 nmで行う。これらの波長では,NAffとNAthとの関係は,式(3)によっ
て決まる。
NAff NAth (3)
ここに, NAff : ファーフィールド開口数
プロファイル測定が540 nmで行われたときはβ=0.95,633 nmで
行われたときはβ=0.96とする。
NAth : 最大理論開口数
850 nmにおけるNAffを光ファイバの開口数とする。この値は,直接850 nmにおけるファーフィールド
測定又はプロファイル測定から式(6)を用いて求める。
なお,表2に記載する全プラスチックマルチモード光ファイバのファーフィールド及びプロファイルの
測定波長は,通常,633 nm又は650 nmとする。
表2−通常波長633 nm又は650 nmで測定する光ファイバの種類
PSI-485/500 PSI-735/750 PSI-980/1000-A1及びA2 PSI-980/1000-B PGI-500/750
6.3.5.2 しきい(閾)値強度角θk
走査されたパターンをピーク強度で規格化する。手法1,手法2及び手法3での強度が最大値のkNA %
となるパターン上のポイントを記録する。kNAの値は品種固有である。このため,JIS C 6832,JIS C 6834,
JIS C 6837及びIEC 60793-2-20を含むこれらの製品規格の製品仕様の一つとして規定する。測定には,附
属書Cに規定する既定値を用いる。これらのポイント間の角度の半分の値をθkとして記録する。
6.3.5.3 ファーフィールド開口数NAff
手法1及び手法2を使用してNA測定を行う場合,ファーフィールド開口数は,次の式(4)によって算出
する。
NAff sin k (4)
ここに, NAff : ファーフィールド開口数
θk : しきい(閾)値強度角(°)
――――― [JIS C 6825 pdf 8] ―――――
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図2は,NAff=0.20のSGI-50/125-A2マルチモード光ファイバのファーフィールド走査の例を示している。
1の最大値が走査の中心であり,kNA=5 %レベルが破線で示されるようにデータは正規化される。
典型的な遠距離場データ(SGI-50/125-A2ファイバ)
850 nm 100メートル
1
0.75
強度(任意単位)
0.50
0.25
0
−0.3 −0.2 −0.1 0 0.1 0.2 0.3
NA(sin θ)
図2−ファーフィールドNA測定の例
6.3.5.4 手法3を使用する場合のFFP法計算
手法3を使用する場合,距離yは角度θに変換される。これは次のアプローチを用いて行われる。
典型的な中心化技法(強度が50 %となる距離の平均値をy0とする。)によって走査内の中心y位置のy0
を求める。記録されたyの位置からy0を減じて,補正位置y'を得る。ここで,式(5)を使用してθを計算す
る。
/)
arcsin( y'f (5)
最後に,式(4)を使用してファーフィールドNAを計算する。
6.3.5.5 手法4を使用する場合のNA計算
手法4を使用する場合,ファーフィールドパターンの局所最小値を使用してNAを決定する。図3は,
この測定での代表的なデータを示す。
――――― [JIS C 6825 pdf 9] ―――――
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ファーフィールドパターン
100
80
強度(任意単位)
60
40
20
θ1 θ2
0
−40 −30 −20 −10 0 10 20 30 40
角度(度)
図3−手法4を使用して測定したPSI-980/1000-B光ファイバのサンプル出力
二つの角度θ1及びθ2は,図3に示されるような局所最小値を見つけることによって決定され,NAffは,
次の式(6)を使用して決定される。
1 2
NAff sin (6)
2
6.3.6 結果
6.3.6.1 測定ごとに提供すべき情報
測定ごとに提供すべき情報は,次による。
− 測定実施期日及び題目
− 試料の識別
− 光源波長
− 6.3.5から得た測定結果
6.3.6.2 要求に応じて提供すべき情報
要求に応じて提供すべき情報は,次による。
− 使用した場合は,干渉フィルタの中心波長及びスペクトル幅
− 使用した検出手法(附属書Aに規定する方法)
− 検出系の校正及び角度分解能
− 出射スポットの大きさ及び開口数
− クラッドモード除去の方法
− 試料の長さ
――――― [JIS C 6825 pdf 10] ―――――
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JIS C 6825:2020の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60793-1-1:2017(MOD)
- IEC 60793-1-43:2015(MOD)
- IEC 60793-1-44:2011(MOD)
- IEC 60793-1-45:2017(MOD)
JIS C 6825:2020の国際規格 ICS 分類一覧
- 33 : 電気通信工学.オーディオ及びビデオ工学 > 33.180 : 光ファイバ通信 > 33.180.10 : 光ファイバ及び光ケーブル
JIS C 6825:2020の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC60068-1:2016
- 環境試験方法―電気・電子―第1部:通則及び指針
- JISC6820:2018
- 光ファイバ通則
- JISC6823:2010
- 光ファイバ損失試験方法
- JISC6832:2019
- 石英系マルチモード光ファイバ素線
- JISC6834:1999
- プラスチッククラッドマルチモード光ファイバ素線
- JISC6837:2015
- 全プラスチックマルチモード光ファイバ素線