JIS C 6850:2006 光ファイバケーブル通則 | ページ 5

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剰ひずみというリスクに留意する。
ケーブル布設段階において布設又は開放された防火管路,ガスシール,フロア通路及び建物引込み口は,
ガス,水及び異物が進入しないように承認された方法で密閉する。すべての遮へい物の保全性を維持する。
A3.8.3 狭い場所 狭い場所で作業する可能性がある場合には,本体の3.2に規定する予防措置を順守する。
A3.9 空気圧送システム 空気圧送システムでは,ネットワーク基盤は最適なケーブル布設法によって空
のプラスチックパイプの1本又は束を布設することによって構築される。その後,配線の必要が生じたと
きに,光ファイバ又はケーブルは圧縮空気によってパイプへ吹き出される。一般に光ファイバは特殊な形
で被覆,保護されている。
空気圧送システムには数種類あるが,一般にどのシステムでも光ファイバ,ケーブル,パイプ及び空気
圧送方法の組合せが正しいことが必要である。パイプ及び光ファイバ,又はケーブルの布設段階だけでは
なく,最大ルートの長さ,曲がりの数,曲がり間の距離を考慮してルート計画を立てる場合にも製造業者
の推奨を忠実に守る。通常,布設は2段階で実施する。第1段階はパイプの布設であり,第2段階は光フ
ァイバの布設である。
A3.9.1 パイプの布設 一般に屋内用の空気圧送光ファイバシステム用パイプは軽量であり,ルートは比較
的短いため,布設ではけん引装置を使用する必要はなく,平均的な長さは人手で布設できる。
屋外パイプは,屋内パイプよりも堅固で,重く,大きく及び長い距離にわたって布設される。屋外パイ
プは標準的な布設手順で布設できる。
一部のパイプの場合には,内面の保全性を維持するために特別な処理手順が必要であるが,一般に次の
予防措置を順守する。
− パイプの上には乗らない。乗るとパイプを押しつぶすことになり,光ファイバ空気圧送段階において
問題を発生させることになる。
− パイプを製造業者が指定している径よりも小さい径で曲げない。
− 過度な長さを布設しようとしたり,間違った繰出し装置を使ってパイプを伸ばさない。
− パイプをねじったり,ドラムを回転させて繰り出したり又はドラムのつば越しに繰り出したりしない。
− パイプを水又は汚物で汚染させない。必要があれば,布設の前にパイプを密閉する。
− 布設の後に成端していないパイプを再密閉する。
− 長尺パイプの布設の場合,ケーブルの場合よりも大きな面積が必要となることがある。
− ロープによって引っ張るときは,必ずより返し金物を使用する。
− 先端と後端とにおけるパイプを識別し,ラベルを付ける。
− ケーブルの固定は,パイプを所定位置に固定できるように十分に締め付けるが,パイプを変形させて
はならない。
A3.9.2 光ファイバ及びケーブルの布設 光ファイバを布設する前に,パイプルートが完全なものであるこ
とを確認するのがよい。これは,パイプ壁が完全であり,パイプ内径が均一であることを実証するために
空気試験と通過試験を実施することによって達成できる。圧縮空気を使用して,特にパイプ内径を小形の
球(屋内パイプ)又はより大形のシャトル(屋外パイプ)によってチェックする場合には,次の予防措置
を順守する。
− 試験現場を適切に監視し,警告標識を掲示する。
− 安全めがねを着用する。
− 加圧供給ホースを確実に固定する。
− 指定圧力を超えない。

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− 空気圧送球又はシャトルの試験は,球又はシャトルを遠端側で捕そく(捉)する用意がされているこ
と,及び被試験パイプが両端で明確に識別されていることを最初に確認してから,実施する。
光ファイバ又はケーブルをパイプネットワークに効率よく布設する場合には,特別設計の光ファイバ又
はケーブルを使用したり,空気供給装置,挿入工具,繰出しなど特別設計の装置を使用しなければならな
いことが多い。通常,製造業者がコンプレッサの圧力,容量,キンク及び座屈を防止する技術,潤滑材の
使い方に関する指示を与えてくれる。
ケーブルを長いパイプルートに布設するときは,ケーブルの先端に取り付けられているプリングシャト
ルを使用することが必要である。このようなシャトルは長さを短くし,独立した動きができるように取り
付ける。代わりに,シャトルの使用を避ける場合には,各空気圧送箇所の間のパイプ長さを短くした附属
書A図4に示す空気圧送直列法が使用できる。
附属書A図4 空気圧送直列法による光ファイバケーブル布設
A3.10 ケーブル布設位置 構造上金属材料をほとんど含まない場合,又はノンメタリック光ファイバケー
ブルを直埋布設する場合,後日に位置を探索する場合の問題を布設時点に考慮する。地上掲示システムを
採用する,ケーブルとともに探索用ワイヤを埋め込む,又は接続点に個別のマーカーを使用することが適
切である。
A.4 耐雷保護
A4.1 一般事項 光ファイバは雷サージの影響を受けにくいが,金属材料を含むケーブルの場合は影響さ
れることがよくある。そのため,ノンメタリックケーブル設計を採用する場合は別として,光ファイバケ
ーブルを保護するために用いる方法は,長いメタルケーブルに通常適用される方法と同一種類の方法とな
り,ITU−T勧告K.25を順守する。
A4.2 参考文献 ITU−T勧告K.25 : 2000,光ファイバケーブルの耐雷保護

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附属書B(参考)
光ファイバケーブル中の水素の影響に関する指針
この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。
1. 一般 光ファイバケーブルは,多年にわたり安定した伝送特性を提供してきたために,陸上及び海底
用に世界中で広範囲に使用されている。
1980年代初期には,あるケーブル構造内の幾つかの光ファイバ設計には,水素によって損失が増加する
傾向があることが分かっていた。水素によるロス発生のメカニズムはすぐに確立され,広範囲な研究開発
の後,その影響を最小限に抑えるように光ファイバは設計された。ケーブル設計者は適切な設計規定を確
立し,ケーブル材料の選定を規定することで,ケーブル耐用期間中の水素による損失増加の影響を最小限
に抑えた。
水素による影響の大きさは,そのケーブルの種類(光ファイバの設計を含む。)及び使用環境に依存する。
適切に設計された陸上用シングルモード光ファイバケーブルの場合,光損失増加を引き起こす著しい水素
に対して,ケーブル試験でいかなる要求も必要としないほど十分な実績がある。
部分圧が104 Pa(98.692×10−6)に及ぶ水素によるシングルモード光ファイバのロス増は,1 310 nmで
0.03 dB/km以下,1 550 nmで0.06 dB/km以下である。
ハーメチック層のない陸上用ケーブル内の水素の動的均等圧は,104 Paより著しく小さいため光学的な
信頼性は確保される。管路用ケーブルでは,布設後数年間にわたり測定されてきた代表値は,40.5 Pa(400×10
−6)である。このような水素分圧では,損失増加は問題とならない。
2. 水素による影響の評価 ケーブルの種類及び予定された使用環境によっては,水素による影響の評価
は妥当である場合とそうでない場合がある。附属書B表1は,水素による損失増加に対するケーブル評価
の必要性の指針を示している。
附属書B表1 シングルモードとマルチモード光ファイバケーブル用の評価基準
適用環境
ケーブル構造 直埋 ダクト 架空 水底(3) 海底
SM MM SM MM SM MM SM MM SM MM
メタリック形 ×(1) × × × × × ○ ○ ○ −
ノンメタリック形 × × × × × × × ○ − −
異種金属構成形(4) × × × × × × ○ ○ ○ −
ハーメチックコート
○(2) ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
(金属パイプ)
注(1) ×は評価不要。
(2) ○はケーブル構造の研究開発段階で評価することを推奨。
(3) 河川横断―短距離(水素を吸収する材料がケーブル内に含まれる場合,評価不要)
(4) 異種金属構成形とは,ケーブル構成材に2種以上の金属を含むケーブル構造を示す。

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3. 光ファイバケーブル中の水素の影響 シングルモード光ファイバケーブル及びマルチモード光ファイ
バケーブルは,その寿命期間にケーブル構造内に水素ガスが蓄積されると,光学的に劣化する。
その影響の度合いは,次の要因による。
・光ファイバの種類,ドープ材の組成・濃度,水素への本質的な感応性
・耐用期間中にケーブル内で発生した水素ガス(部分的圧力)のレベル
・ケーブルの設計,特にケーブル内に使用される材料の選択及び組合せ
・使用温度を含む布設環境
次のことからケーブル内部で水素ガスは発生する。
・ケーブル材料の長期エージング結果と関連する構成材からの水素発生
・ケーブル内に送り込まれる圧搾空気内の水素
・湿気による金属材料の腐食
・バクテリアを減らす硫酸塩による生物腐食
水素による光損失発生のメカニズムは以下のように分類する。
・可逆性の影響は,石英ガラスファイバ中へのH2分子の拡散に関係する。その影響はすべての種類の
光ファイバ(マルチモード及びシングルモード)において非常に似ており,その拡散は水素の分圧に
比例する。
・永久な化学的影響は,拡散した水素分子と石英ガラスファイバ中の欠陥とが化学的に結合することに
よる水酸化物の生成に依存する。
シングルモード光ファイバは,マルチモード光ファイバと比較して,H2による永久な化学的影響に対
して23段階感度が低く,好ましくない環境で25年間使用された後も,永久的なロスは格子間ロス
よりもはるかに小さい。このことは,マルチモード光ファイバの場合とは全く対称的である。
・シングルモード光ファイバ中で,高温(60 ℃以上)でだけ発生する波長依存性損失もまた,周囲温
度下で観察される格子間ロスよりもはるかに小さい。
・1 240 nmと1 380 nmの波長におけるロス増加を監視することによって,内在する影響及び永久な化学
的影響をうまく知ることができる。

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附属書C(参考)
適用領域ごとに規定されたケーブル後の
光ファイバ伝送損失に関する指針
この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。
附属書C表1 適用領域ごとに規定されたケーブル化後の光ファイバ伝送損失
ケーブル化後の光ファイバ最大伝送損失
規格 適用領域(1) 波長 : 850/1 300 nm
dB/km
IEEE 802.3:1000BASE-SX&LX Gigabit Ethernet ≦3.5/≦1.5
ISO/IEC 8802-3 10BASE FL&FB 10BASE-F(2) ≦3.75/≦適用外
ISO/IEC 9314-3 FDDI(3) (4) 適用外
ISO/IEC 14165 Fiber channel(4) 適用外
ATM LAN 622-08M bit/sec ATM(4) 適用外
EIA/TIA 568B3 TIA 568B3 ≦3.5/≦1.5
ISO/IEC 11801 ISO/IEC 11801 ≦3.5/≦1.5
注(1) 伝送損失に適用される要求値は,ケーブルの伝送損失値である。
(2) 10BASE-Fは,850 nm波長でだけ規定
(3) DDIは,1 300 nm波長でだけ規定
(4) 伝送損失が規定されていない場合は,代わりに光パワーレベルで規定される。

――――― [JIS C 6850 pdf 25] ―――――

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JIS C 6850:2006の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60794-1-1:2001(MOD)

JIS C 6850:2006の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 6850:2006の関連規格と引用規格一覧