JIS C 7031:1993 小信号用半導体ダイオード測定方法 | ページ 4

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C 7031-1993
N N2
F 1
kT0B N1
T N2
1 1
T0 N1
Tは既知であるから, Nが求まればFを決定することができる。
2
T0 N1
(2) 測定回路 測定回路の一例を,図17に示す。
図17 総合雑音指数測定回路
備考1. 帯域通過フィルタは,局部発振器で発生する雑音を最小にするために局部発振周波数で高いQをもつものと
する。
2. 結合回路は,ダイオードの出力インピーダンスを中間周波増幅器の帯域内にわたってその入力インピーダン
スと整合させるものである。
(3) 手順
(a) 二倍出力方法 供試ダイオードをマウントに装着し,規定の周波数及び電力の局部発振入力を加え
る。精密可変減衰器の減衰量を最大として,標準雑音源からの雑音入力が無視できるようにする。
中間周波増幅器の利得を調整し,そのときの電力計の指示値を適切な値 (N1) に設定する。
次に,精密可変減衰器の減衰量を減じ,電力計の読み (N2) を前の値の2倍にし,精密可変減衰
器の減衰量 (arf) を読む。このときの雑音源からの雑音出力が回路網内で発生する雑音に等しいこ
とになる。すなわち,N2=2N1であるから,総合雑音指数 (F) を,次の式によって算出できる。
N2=2N1
=2F・kT0BG
NG
F・kT0BG
arf
よって,

――――― [JIS C 7031 pdf 16] ―――――

                                                                                             15
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N
F arf
kT0B
T
1 arf
T0
ここに, arf : 高周波減衰量
Tは既知であるから,Fを求めることができる。
0T
なお,雑音入力が信号とイメージの両方に対して有能ならば,次の式となる。
T
F 1( r) 1 arf
T0
イメージ周波数における利得
ここに, r
信号周波数における利得
dB表示では次の式となる。
T
F(dB) 10 log(1r) 10 log 1 10 log arf
T0
(b) 中間周波減衰方法 中間周波減衰器を中間周波増幅器と電力計の間に挿入する。
供試ダイオードを測定マウントに装着し,規定の周波数及び電力の局部発振入力を加える。精密
可変減衰器の減衰量を最大として,中間周波増幅器の利得を調整し,その時の電力計の指示値を適
切な値 (N1) とする。なお,この時中間周波可変減衰器の減衰量をゼロとする。次に精密可変減衰
器の減衰量をゼロとし,中間周波可変減衰器の減衰量を増して,電力計の読みを前の値とし,中間
周波可変減衰器の減衰量 (aif) を読む。N2=N1・aifであるから,総合雑音指数 (F) を,次の式によっ
て算出する。
T
F 1 (aif )1
T0
Tは既知であるからFを求めることができる。
ここで 0T
雑音入力が信号とイメージの両方に対して有能ならば,
T
F 1( r) 1 (aif )1
T0
dB表示では次式となる。
T
F(dB) 10 log(1r) 10 log 1 10 log aif
T0
(c) 出力電力方法 供試ダイオードを測定マウントに装着し,規定の周波数及び電力の局部発振入力を
Nを電力計で読み取る。雑音指数は,次の式による。
2
加える。任意の雑音入力レベルでの出力雑音比 N
1
T N2
F 1 1
T0 N1
なお,雑音入力が信号とイメージの両方に対して有能ならば,
T N2
F 1( r) 1 1
T0 N1

――――― [JIS C 7031 pdf 17] ―――――

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C 7031-1993
dB表示では次の式となる。
T N2
F(dB) 10 log(1r) 10 log 1 10 log 1
T0 N1
(4) 個別規格に規定する事項 個別規格には,次の事項を規定する。
(a) 測定方法[(3)の(a),(b)及び(c)から選択する。]
(b) バイアス条件
(c) 局部発振周波数及び入力電力
(d) 中間周波数
(e) 雑音源の過剰雑音比
(f) 中間周波増幅器の雑音指数及び電力利得
(g) 負荷抵抗値
(h) 周囲温度又は基準点温度

6.14 出力雑音比測定

 出力雑音比測定は,次による。
(1) 目的 この測定方法は,規定条件で,供試ダイオードの出力雑音比を測定することを目的とする。
(2) 測定回路 測定回路の一例を,図18に示す。
図18 出力雑音比測定回路
備考1. 帯域通過フィルタは,高周波発生器で発生する雑音を最小にするためにその周波数で高いQ
をもつものとする。
2. 結合回路は,ダイオードの出力インピーダンスを中間周波増幅器の帯域内にわたってその入
力インピーダンスと整合させたものであって,電力消費は避けなければならない。
3. 中間周波増幅器の雑音指数は,供試ダイオードの雑音出力より低くなければならない。
4. 比較標準抵抗Rは,供試ダイオードの中間周波インピーダンスにほぼ等しく,物理的及び電
気的にダイオードと等価な位置にマウントしなければならない。
(3) 手順 供試ダイオードを測定マウントに装着し,規定の周波数及び電力の高周波信号を入力してそ
のときのダイオードからの雑音出力を電力計で測定する。
次に,同一条件でダイオードの位置に比較標準抵抗器を装着してこの雑音を測定する。

――――― [JIS C 7031 pdf 18] ―――――

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C 7031-1993
出力雑音比 (Nr) を,次の式によって算出する。
eIR N2
Nr 1 1
2kT0 N1
ここに, e : 電荷 (1.60×10−19C)
k : ボルツマン定数 (1.38×10−23J/K)
I : 雑音源である雑音ダイオードの平均電流 (A)
T0 : 周囲温度(通常298K)
R : 比較標準抵抗値(≒中間周波インピーダンス) ( 圀
N2 : 供試ダイオード入力に対する雑音出力
N1 : 比較標準抵抗入力に対する雑音出力
もし,N2=2N1であれば,
eIR
Nr 1
2 0
≒±20IR+1
Nrの測定は測定回路条件が厳しいため,総合雑音指数 (F),変換損失 (Lc) 及び中間周波増幅器の雑
音指数 (Fif) から,次の式によって算出する方がより正確な場合が多い。
F
Nr Fif 1
Lc
(4) 個別規格に規定する事項 個別規格には,次の事項を規定する。
(a) バイアス条件
(b) 測定周波数及び入力電力
(c) 中間周波数
(d) 比較標準抵抗値
(e) 負荷抵抗値
(f) 周囲温度又は基準点温度

6.15 変換損失測定

 変換損失測定は,次による。
(1) 目的 この測定方法は,規定条件で,供試ダイオードの変換損失を測定することを目的とする。
(2) 測定回路 直流増分方法,振幅変調方法及びヘテロダイン方法の測定回路の一例を,図19,図20及
び図21に示す。
図19 変換損失測定回路(直流増分方法)

――――― [JIS C 7031 pdf 19] ―――――

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C 7031-1993
図20 変換損失測定回路(振幅変調方法)
図21 変換損失測定回路(ヘテロダイン方法)
(3) 手順
(a) 直流増分方法 供試ダイオードを測定マウントに装着し,規定の周波数及び電力(P) の高周波信号
を入力する。そのときの整流電流 (I0) を完全に相殺するように,電圧源を調整して直流電流を供給
する。
次に,高周波信号の入力信号を微小量 ( 青 して整流電流の変化 ( ‰ 定する。その
きの変換損失 (Lc) を,次の式によって算出する。
1 4
LC 2 2
I0 1 1
2P0RL RLZif
P RL Zif
もし,RL=Zifならば,次の式となる。
1
LC 2
I0
2P0RL
P
ここに, 高周波電力の増分 (W)

――――― [JIS C 7031 pdf 20] ―――――

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JIS C 7031:1993の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60747-3:1985(MOD)

JIS C 7031:1993の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 7031:1993の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISC0301:1990
電気用図記号
JISC1102:1981
指示電気計器