JIS C 7031:1993 小信号用半導体ダイオード測定方法 | ページ 5

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C 7031-1993
整流電流の 歛 する増分 (A)
P0 : 平均電力 (P+ 一 W)
Zif : 中間周波インピーダンス ( 圀
備考 RL/2 (b) 振幅変調方法 供試ダイオードを測定マウントに装着し,低周波で振幅変調された高周波信号を入
力する。供試ダイオードによる検波出力を負荷抵抗器の両端の電圧 (V) として測定する。そのとき
の変換損失 (Lc) を,次の式によって算出する。
m2 PRL 4
Lc 2 2
V 1 1
RLZif
RL Zif
もし,RL=Zifならば,次の式となる。
m2PRL
Lc
V2
ここに, m : 変調度 (%)
P : 入力電力 (W)
RL : 負荷抵抗 ( 圀
V : 負荷両端の変調電圧実効値 (V)
備考1. RL/2 2. この方法は,直流増分方法で変換損失値を決定したダイオードを標準とした比
較法として使用できる。その場合,m, P, RLの正確な測定を必要としない。
(c) ヘテロダイン方法 供試ダイオードでミキサ回路を構成し,規定の周波数及び電力の信号波及び局
部発振波を入力する。
変換損失 (Lc) は,有能信号入力電力に対する有能中間周波出力電力の比として求められる。
(d) 総合雑音指数方法 総合雑音指数 (F),中間周波雑音指数 (Fif) 及び出力雑音比 (Nr) が求まってい
るならば,変換損失 (Lc) を,次の式によって算出できる。
F
Lc
Fif Nr 1
(4) 個別規格に規定する事項 個別規格には,次の事項を規定する。
(a) 測定方法
(b) バイアス条件
(c) 測定周波数及び入力電力
(d) 負荷抵抗値
(e) 入力電力の増分(直流増分方法の場合)
(f) 振幅変調度(振幅変調方法の場合,10%以下が望ましい。)
(g) 局部発振波の周波数及び入力電力
(h) 周囲温度又は基準点温度

6.16 順直列抵抗測定

 順直列抵抗測定は,次による。
(1) 目的 この測定方法は,規定条件で,供試ダイオードの順直列抵抗を測定することを目的とする。
(2) 測定回路 測定回路の一例を,図22に示す。

――――― [JIS C 7031 pdf 21] ―――――

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C 7031-1993
図22 順直列抵抗測定回路
備考 測定マウントは可変リアクタンス構造をもつものであること。
(3) 手順 供試ダイオードを測定マウントに装着し,規定値に順バイアスして規定の周波数の信号につい
て透過損失を測定する。
測定マウントの可変リアクタンス構造を調整し,透過損失を最小とする。そのときの順直列抵抗値
(rfs) を,次の式によって算出する。
Z0
rfs
(2 T )1
ここに, Z0 : 伝送線路の特性インピーダンス ( 圀
Pの最小値
i
T :
Pt
ここに, Pi : 入力電力 (W)
Pt : 透過電力 (W)
(4) 個別規格に規定する事項 個別規格には,次の事項を規定する。
(a) 順バイアス条件
(b) 測定周波数,入力電力
(c) 周囲温度又は基準点温度

6.17 逆直列抵抗測定

 逆直列抵抗測定は,次による。
(1) 目的 この測定方法は,規定条件で,供試ダイオードの逆直列抵抗を測定することを目的とする。
(2) 測定回路 測定回路の一例を,図23に示す。
図23 逆直列抵抗測定回路
(3) 手順 供試ダイオードを測定マウントに装着し,規定値に逆バイアスして高周波信号について透過損
失を測定する。
信号周波数を変えるか又は測定マウントに可変リアクタンス構造を設け,これを調整して,透過損
失を最大とする。そのときの逆直列抵抗値 (rrs) を,次の式によって算出する。
Z0
rrs
(2 T )1
ここに, Z0 : 伝送線路の特性インピーダンス ( 圀

――――― [JIS C 7031 pdf 22] ―――――

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Pの最大値
i
T :
Pt
ここに, Pi : 入力電力 (W)
Pt : 透過電力 (W)
(4) 個別規格に規定する事項 個別規格には,次の事項を規定する。
(a) 逆バイアス条件
(b) 測定周波数,入力電力
(c) 周囲温度又は基準点温度

6.18 Q測定

 Q測定は,次による。
(1) 目的 この測定方法は,規定条件で,供試ダイオードのQを測定することを目的とする。
(2) 測定回路 透過電力方法及びインピーダンス変換方法(ハリソン方法)の測定回路の一例を,図24
及び図25に示す。
図24 Q測定回路(透過電力方法)
図25 Q測定回路[インピーダンス変換方法(ハリソン方法)]
(3) 手順
(a) 透過電力方法 供試ダイオードを測定マウントに装着し,規定値に逆バイアス(ゼロバイアスを含
む。)して高周波信号について透過損失を測定する。
信号周波数を変化させ,透過損失が最大(透過電力最小)となる周波数[直列共振周波数 (fs)]
を求める。
次に,直列共振周波数の両側で透過損失が共振時の21となる周波数 (f1, f2) を求める。そのとき,
Qを次の式によって算出する。
fs
Q
| f1 f2 |
又は,接合部静電容量 (Cj) (6.4参照)及び逆直列抵抗値 (rrs) (6.17参照)が測定されている
場合,Qを次の式によって算出する。
1
Q
2 fCjrrs
ここに, f : rrsの測定周波数

――――― [JIS C 7031 pdf 23] ―――――

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(b) インピーダンス変換方法(ハリソン方法) 供試ダイオードを測定マウントに装着し,ゼロバイア
ス状態で無損失変成器(例えば,E-Hチューナ)を調整してダイオードを線路に整合させる[(定在
波測定器で無損失変成器側をみた電圧定在波比V.S.W.R.≒1)]。
次に,バイアス電圧を規定の逆バイアス値から明らかに順電流の流れる順バイアス値までの範囲
で適宜数点変化させ,その各点での正規化インピーダンスを定在波測定器で測定してスミスチャー
ト上に記録する。
以上の測定点を図26に示すように, R 1 の円上に重なるようにスミスチャート上で移相回転す
Z0
る。そのとき,規定の逆バイアスでの供試ダイオードのQは,短絡点(順電流を流したときの測定
点)を基準にした正規化リアクタンスの差 ( 堀 ‰死 地 地
図26 スミスチャート
(4) 個別規格に規定する事項 個別規格には,次の事項を規定する。
(a) 測定方法
(b) バイアス条件
(c) 測定周波数(インピーダンス変換方法の場合)
(d) 周囲温度又は基準点温度

――――― [JIS C 7031 pdf 24] ―――――

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C 7031-1993

6.19 遮断周波数測定

 遮断周波数測定は,次による。
(1) 目的 この測定方法は,規定条件で,供試ダイオードの遮断周波数を測定することを目的とする。
(2) 手順 6.18によるQ値と,直列共振周波数(透過電力方法の場合)又は測定周波数との積として規定
のバイアスでの供試ダイオードの遮断周波数 (fc) を求める。
(3) 個別規格に規定する事項 個別規格には,次の事項を規定する。
(a) バイアス条件
(b) 周囲温度又は基準点温度

6.20 直列インダクタンス測定

 直列インダクタンス測定は,次による。
(1) 目的 この測定方法は,規定条件で,供試ダイオードの直列インダクタンスを測定することを目的と
する。
(2) 測定回路 定在波方法及び透過電力方法による測定回路の一例を,図27及び図28に示す。
図27 直列インダクタンス測定回路(定在波方法)
図28 直列インダクタンス測定回路(透過電力方法)
(3) 手順
(a) 定在波方法 供試ダイオードを測定マウントに装着し,明らかに順電流が流れるように順バイアス
して電圧定在波が最小となる定在波測定器(スロッテッドライン)上の位置lmを測定する。次に,
供試ダイオードと同一外形の金属ブロックを測定マウントに入れ換え,lmに最も近い電圧定在波最
小の位置lsを求める。この位置は,lmよりやや信号源側にくる。このときのダイオードのリアクタ
ンス (X) を,次の式によって算出する。
|2 (lmls |)
X Z0tan
ここに, Z0 : 線路の特性インピーダンス ( 圀
測定周波数での線路上の波長 (m)
lm : 供試ダイオード装着時の定在波測定器上で電圧定在波最小
の位置 (m)
ls : ダミー金属ブロック装着時の定在波測定器上で電圧定在波
最小の位置 (m)
このときの試験周波数をfとすると,直列リアクタンス (Ls) は,X=2 湟
出できる。

――――― [JIS C 7031 pdf 25] ―――――

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JIS C 7031:1993の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60747-3:1985(MOD)

JIS C 7031:1993の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 7031:1993の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISC0301:1990
電気用図記号
JISC1102:1981
指示電気計器