JIS C 8222:2004 住宅及び類似設備用漏電遮断器―過電流保護装置付き(RCBOs)

JIS C 8222:2004 規格概要

この規格 C8222は、電源電圧依存形のもの及び非依存形のものを含めて,定格電圧が交流440V以下(線間)又は交流300V以下(対地間),定格電流150A以下で,定格短絡容量25kA以下の50又は60Hz用で住宅及び類似設備用の過電流保護付漏電遮断器について規定。

JISC8222 規格全文情報

規格番号
JIS C8222 
規格名称
住宅及び類似設備用漏電遮断器―過電流保護装置付き(RCBOs)
規格名称英語訳
Residual current operated circuit-breakers with integral overcurrent protection for household and similar uses (RCBOs)
制定年月日
1999年3月20日
最新改正日
2014年10月20日
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‐ 
対応国際規格

ISO

IEC 61009-1:1996(MOD), IEC 61009-1:1996/AMENDMENT 1:2002(MOD)
国際規格分類

ICS

29.120.50
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
電気設備 II-1 2021, 電気設備 II-2 2021, 電気設備 III 2021
改訂:履歴
1999-03-20 制定日, 2004-12-20 改正日, 2009-10-01 確認日, 2014-10-20 確認
ページ
JIS C 8222:2004 PDF [183]
                                                                                   C 8222 : 2004

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日
本工業規格である。
これによって,JIS C 8222:1999は改正され,この規格に置き換えられる。
今回の改正では,日本工業規格(日本産業規格)を国際規格に整合させるため,IEC 61009-1:1996,Residual current operated
circuit-breakers with integral overcurrent protection for household and similar uses (RCBOs)−Part 1:General rules
及びAmendment 1(2002)を基礎として用いた。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS C 8222には,次に示す附属書がある。
附属書1(規定)JIS C 0364 建築電気設備規定対応形漏電遮断器
附属書2(規定)在来電気設備規定対応形漏電遮断器
附属書A(規定)適合性の検証(ISO/IECガイド2の13.5:1991)に適用する試験シーケンス及び供試品

附属書B(規定)空間距離及び沿面距離の決定
附属書C(規定)短絡試験時のイオン化ガス排出の検出のための取決め
附属書D(規定)受渡試験
附属書E(規定)安全特別低電圧(SELV)用補助回路に関する特別要求事項
附属書F(規定)同一回路内で使用する漏電遮断器と個別ヒューズとの間の協調
附属書G(規定)設置場所での組立用に設計された漏電遮断器及び漏電ユニットで構成する漏電遮断
器のための追加要求事項及び試験
附属書H(規定)電磁両立性(EMC)の要求について漏電遮断器の適合性検証のための試験一覧,試験
シーケンス及び供試品の数の追加
附属書IA(参考)短絡回路の力率の決定方法
附属書IB(参考)記号の解説
附属書IC(参考)端子の例
附属書ID(参考)ISOとAWG銅電線との対応表
附属書IE(参考)漏電遮断器のためのフォローアップ検査要領
附属書XA(規定)誘導電動機保護兼用漏電遮断器
附属書XB(規定)単相3線式中性線欠相保護付漏電遮断器
附属書XC(参考)電灯分電盤用協約形漏電遮断器
附属書XD(参考)住宅用分電盤分岐用漏電遮断器
附属書XE(規定)定格インパルス耐電圧を表示しない装置の絶縁距離
附属書XF(参考)互換性形漏電遮断器
附属書XG(参考)JISと対応する国際規格との対比表

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS C 8222 pdf 1] ―――――

C 8222 : 2004

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1. 適用範囲・・・・[1]
  •  2. 引用規格・・・・[3]
  •  3. 定義・・・・[4]
  •  4. 分類・・・・[12]
  •  5. 漏電遮断器の特性・・・・[14]
  •  6. 表示及び他の製品情報・・・・[18]
  •  7. 標準使用及び取付条件・・・・[20]
  •  8. 構造及び動作に対する要求事項・・・・[20]
  •  9. 試験・・・・[20]
  •  附属書1(規定)JIS C 0364 建築電気設備規定対応形漏電遮断器・・・・[49]
  •  附属書2(規定)在来電気設備規定対応形漏電遮断器・・・・[92]
附属書A(規定)適合性の検証(ISO/IECガイド2の13.5:1991)に適用する試験シーケンス及び
供試品数 109
  •  附属書B(規定)空間距離及び沿面距離の決定・・・・[114]
  •  附属書C(規定)短絡試験時のイオン化ガス排出の検出のための取決め・・・・[116]
  •  附属書D(規定)受渡試験・・・・[118]
  •  附属書E(規定)安全特別低電圧(SELV)用補助回路に関する特別要求事項・・・・[119]
  •  附属書F(規定)同一回路内で使用する漏電遮断器と個別ヒューズとの間の協調・・・・[120]
附属書G(規定)設置場所での組立用に設計された漏電遮断器及び漏電ユニットで構成する
漏電遮断器のための追加要求事項及び試験 121
附属書H(規定)電磁両立性(EMC)の要求について漏電遮断器の適合性検証のための試験一覧,
試験シーケンス及び供試品の数の追加 124
  •  附属書IA(参考)短絡回路の力率の決定方法・・・・[126]
  •  附属書IB(参考)記号の解説・・・・[127]
  •  附属書IC(参考)端子の例・・・・[128]
  •  附属書ID(参考)ISOとAWG銅電線との対応表・・・・[131]
  •  附属書IE(参考)漏電遮断器のためのフォローアップ検査要領・・・・[132]
  •  附属書XA(規定)誘導電動機保護兼用漏電遮断器・・・・[135]
  •  附属書XB(規定)単相3線式中性線欠相保護付漏電遮断器・・・・[137]
  •  附属書XC(参考)電灯分電盤用協約形漏電遮断器・・・・[141]
  •  附属書XD(参考)住宅用分電盤分岐用漏電遮断器・・・・[143]
  •  附属書XE(規定)定格インパルス耐電圧を表示しない装置の絶縁距離・・・・[144]
  •  附属書XF(参考)互換性形漏電遮断器・・・・[153]
  •  附属書XG(参考)JISと対応する国際規格との対比表・・・・[154]

――――― [JIS C 8222 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
C 8222 : 2004
住宅及び類似設備用漏電遮断器−
過電流保護装置付き(RCBOs)

Residual current operated circuit-breakers with integral overcurrent protection for household and similar uses (RCBOs)

序文

 この規格は,1996年に第2版として発行されたIEC 61009-1:1996,Residual current operated
circuit-breakers with integral overcurrent protection for household and similar uses (RCBOs)−Part 1:General rules
及びAmendment 1(2002)を翻訳し,技術的内容を変更して作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変
更の一覧表をその説明を付けて,附属書XG(参考)に示す。
附属書1,2,A,B,C,D,E,F,G,H,XA,XB及びXEは,この規格の本体に対する追加適用部
分である。附属書IA,IB,IC,ID,IE,XC,XD,XF及びXGは,参考である。

1. 適用範囲

 この規格は,電源電圧依存形のもの及び非依存形のものを含めて,定格電圧が交流440 V
以下(線間)又は交流300 V以下(対地間),定格電流150 A以下で,定格短絡容量25 kA以下の50又は60 Hz
用で住宅及び類似設備用の過電流保護付漏電遮断器(以下,漏電遮断器 という。)について規定する。
この規格では,電気設備規定の技術的要求事項の差異によって,性能が異なる二つの漏電遮断器を,次
の附属書に分けて規定する。
附属書1 : JIS C 0364建築電気設備規定対応形漏電遮断器
附属書2 : 在来電気設備規定対応形漏電遮断器
備考1. 在来電気設備規定とは,電気事業法に基づく電気設備の技術基準の解釈の第3条から第271
条の規定をいう。
なお,附属書1の漏電遮断器を在来電気設備規定の回路に使用してはならず,附属書2の漏電遮断器を
JIS C 0364による回路に使用してはならない。
これらの機器は,適切な接地極に接続された電気設備の露出導電部への,間接接触に対する人体の保護,
並びに建築電気設備及び類似設備の配線の過電流保護を目的とする。これらは,過電流保護装置が動作し
ない永続性の地絡電流に起因する火災に対する保護の目的に用いてもよい。
30 mA以下の定格感度電流をもつ漏電遮断器は,感電に対する保護手段が失われた場合の付加的な保護
手段としても用いられる。
この規格は,漏電電流の検出,漏電電流値及び感度電流値との比較,設定値を超えた漏電電流が流れた
場合の回路保護のための開路動作を同時に行い,さらに,規定条件の下での投入,通電並びに過電流遮断
を行う装置について規定する。
備考2. 漏電電流の条件下での動作に関するこの規格の内容は,JIS C 8221を基本としている。過電
流保護に関するこの規格の内容は,JIS C 8211を基本としている。

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3. この規格における漏電遮断器は,専門知識のない人によって操作され,保守を要求しない設
計を本質的に意図している。
非時延形漏電遮断器は,サージ電圧(過渡開閉過電圧又は誘導雷過電圧)によって設備にフラッシオーバ
が発生せずに負荷電流が継続する場合を含めて,不要動作に耐えなければならない。
時延形漏電遮断器は,サージ電圧がフラッシオーバ及び続流を発生させた場合にも,不要動作に対して
十分な耐力をもつと考えられる。
備考4. 非時延形漏電遮断器の負荷側に取り付けられ,かつ,コモンモード(漏電遮断器の電源側の接
地線又は保護導体など)に接続したサージアレスタは,不要動作の原因になるおそれがある。
電源側に過度の過電圧が生じるようなとき(例えば,架空電線から進入する場合)には,特別な予防策(ギ
ャップアレスタなど)が必要である(JIS C 0364-4-443参照)。
備考5. IP20より高い保護等級が必要な漏電遮断器には,追加の構造要件が必要である。
この規格は,配線用遮断器と組合せ可能な漏電保護装置を組み合わせたものにも適用する。機械的組合
せは製造業者によって工場で行われるか,又は,設置場所で附属書Gの要求事項に従って行わなければな
らない。これはまた,複数の定格電流をもつ漏電遮断器にも適用し,ある定格から他の定格に切り替える
ために備えられた手段は,通常の給電状態では切替えができず,また,工具の使用なしで切替えができて
はならない。
差込形漏電遮断器には,追加の構造要求が必要である。
住宅及び類似設備用の一般用の機器の接続器,差込みプラグ及びコンセントの一体形,又は,それらと
組み合わせた漏電遮断器に対して,個別の要求事項が必要である。
備考6. 当面,差込接続式(差込みプラグとコンセントとの一体形及び組合せ形)の漏電遮断器に対し
ては,この規格の要求事項及びJIS C 8282-1の要求事項をできる限り適用しなければならな
い。
この規格の附属書1で規定する漏電遮断器は,断路用に適している。附属書2で規定する漏電遮断器は,
製造業者が断路用に適しているか否かを宣言する。
この規格の附属書1で規定する漏電遮断器は,インパルス耐電圧(Uimp)の値をもっている。附属書2で規
定する漏電遮断器は,製造業者がインパルス耐電圧値を宣言するか否かを宣言する。
この規格は,附属書XAを除いて次のものには適用しない。
− 誘導電動機保護を目的とした漏電遮断器
− 通常使用状態で使用者が電流設定することができる定格電流可調整形漏電遮断器
この規格の要求事項は,標準使用条件(7.1参照)で適用する。これより厳しい環境条件の場所で使用する
漏電遮断器には,追加要求事項が必要である。
漏電遮断器とヒューズとの協調指針は,附属書Fに示す。
誘動電動機保護兼用漏電遮断器に対する追加要求事項は,附属書XAに示す。
単相3線式回路の中性線欠相保護を備えた漏電遮断器に対する追加要求事項は,附属書XBに示す。
電灯分電盤用協約形漏電遮断器に対する追加要求事項は,附属書XCに示す。
JIS C 8328(住宅用分電盤)に適用される住宅用分電盤分岐用漏電遮断器に対する追加要求事項は,附属書
XDに示す。
定格インパルス耐電圧を表示しない遮断器の絶縁距離は,附属書XEに示す。
参考 JIS C 0364-4-41の413.1.4.4には,“過電流保護器をTT系統の間接接触保護に使用できるのは,
Ra(露出導電部を接続する保護導体の抵抗と接地極の接地抵抗の合計)が非常に低い値の場合だ

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けである。”との規定がある。Raを低く管理するのは難しいので,通常我が国では遮断器(過電
流保護機能)で感電保護を行わずに漏電遮断器で行っている。
備考7. この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD
(修正している),NEQ(同等でない)とする。
IEC 61009-1:1996,Residual current operated circuit-breakers with integral overcurrent protection for
household and similar uses (RCBOs)−Part 1:General rules 及びAmendment 1(2002) (MOD)

2. 引用規格

 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格のうちで,発効年(又は発行年)を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの
規格の規定を構成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年(又は発行年)を付
記していない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 0364 シリーズ 建築電気設備
備考 IEC 60364(all part) lectric installations of buildingsが,この規格と一致している。
JIS C 0364-4-443:2001 建築電気設備 第4部 : 安全保護 第44章 : 過電圧保護 第443節 : 大気現
象又は開閉による過電圧保護
備考 IEC 60364-4-443:1995 Electrical installations of buildings−Part 4:Protection for safety−Chapter
44: Protection against overvoltages−Section 443: Protection against overvoltages of atmospheric
origin or due to switchingが,この規格と一致している。
JIS C 0364-5-53:1999 建築電気設備 第5部 : 電気機器の選定と施工 第53章 : スイッチギヤ及び
コントロールギヤ
備考 IEC 60364-5-53:1994 Electrical installations of buildings−Part 5: Selection and erection of
electrical equipment−Chapter 53: Switchgear and controlgearが,この規格と一致している。
JIS C 0920:2003 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
備考 IEC 60529:2001 Degrees of protection provided by enclosures (IP Code)が,この規格と一致して
いる。
JIS C 8201-1 低圧開閉装置及び制御装置−第1部 : 通則
JIS C 8201-2-1 低圧開閉装置及び制御装置−第2-1部 : 回路遮断器(配線用遮断器及びその他の遮断
器)
JIS C 8201-2-2 低圧開閉装置及び制御装置−第2-2部 : 漏電遮断器
JIS C 8211 住宅及び類似設備用配線用遮断器
JIS C 8221 住宅及び類似設備用漏電遮断器−過電流保護なし(RCCBs)
JIS C 8282-1:2003 家庭用及びこれに類する用途のプラグ及びコンセント−第1部 : 通則
備考 IEC 60884-1:1994 Plugs and socket-outlets for household and similar purposes−Part 1: General
requirementsからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS C 60068-2-28:1993 環境試験方法−電気・電子−耐湿性試験−指針
備考 IEC 60068-2-28:1990 Environmental testing−Part 2:Test−Guidance for damp heat testsが,この
規格と一致している。
JIS C 60068-2-30:1988 環境試験方法(電気・電子)温湿度サイクル(12+12時間サイクル)試験方法
備考 IEC 60068-2-30:1980 Environmental testing−Part 2:Tests. Test-Db and guidance : Damp heat ,

――――― [JIS C 8222 pdf 5] ―――――

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JIS C 8222:2004の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61009-1:1996(MOD)
  • IEC 61009-1:1996/AMENDMENT 1:2002(MOD)

JIS C 8222:2004の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 8222:2004の関連規格と引用規格一覧