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度Ein ( ‰鉗 知器で測定し,そのときの被測定多接合太陽電池セルの短絡電流値Isc ( ‰
度及び面積で正規化した値を,更にある波長の値で規格化する。基準検知器の受光面積が単色光面積
よりも小さい場合で,単色光均一度を問題にするときは,基準検知器を被測定多接合太陽電池セルの
面内で移動して単色光各部の光量を測定し,その平均値から放射照度を算出する。
Isc () 1
q( ) (2)
Ein ()
q( )
Q( ) (3)
q(1 )
ここに, q( 分光感度 (A/W)
Q( 相対分光感度
Ein( 単色光入力の放射照度 (W/m2)
Isc( 短絡電流 (A)
S : 太陽電池の受光面積 (m2)
q( Y 譬 長 (nm)
測定波長 (nm)
b) 分光感度比較用基準セルによる場合 あらかじめa)の方法で分光感度特性を測定した分光感度比較用
基準セルと被測定多接合太陽電池セルとの比較測定から,式(4)及び式(5)によって算出する。ただし,
300 nm1 100 nmの波長範囲の測定の場合は,分光感度比較用基準セルは,単結晶シリコンセルで,
被測定多接合太陽電池セルと同等の面積をもつものでなければならない。
Isct
Ssct
q qr (4)
Iscr
Sscr
q( )
Q( ) 2
(pdf 一覧ページ番号 )
q( )
ここに, q( 分光感度 (A/W)
Q( 相対分光感度
qr ( あらかじめa)の方法で測定した分光感度比較用基準セル
の分光感度 (A/W)
Isct ( 被測定太陽電池セルの短絡電流の測定値 (A)
Iscr ( 分光感度比較用基準セルの短絡電流の測定値 (A)
Ssct : 被測定太陽電池セルの受光面積 (m2)
Sscr : 分光感度比較用基準セルの受光面積 (m2)
q( Y 譬 長 (nm)
6.3 測定手順
測定手順は,次による。測定手順のフローを,図3に示す。
参考として,測定手順の留意事項を附属書Aに示す。
――――― [JIS C 8944 pdf 6] ―――――
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C 8944 : 2009
a) 太陽電池の試料台への固定
b) 測定対象要素セルの決定
c) バイアス光照射
d) 電気バイアスの決定
e) 測定対象の要素セルの信号チェック
g) カラーバイアス光及び
電気バイアスの最適化
f) 測定対象外の
要素セルの信号チェック
f) 4) を不満足 g)の実行数=5
h) 分光感度特性の測定
i) 他の要素セルの測定
未測定要素セル数>0
j) 記録 測定不可能
図3−測定手順のフロー
a) 太陽電池の試料台への固定 多接合太陽電池を分光感度測定装置試料室内部の試料台に固定する。
b) 測定対象要素セルの決定 多接合太陽電池の分光感度特性測定対象の要素セル,測定波長範囲,測定
波長間隔,測定波長分解能及びその他の測定条件を決定する。
c) バイアス光照射 バイアス光照射は,次による。
1) 単色光の照射部分にカラーバイアス光を照射する。
2) 測定対象の要素セルの短絡電流が最小となるよう,カラーバイアス光の分光放射照度を調整する。
測定対象の要素セルを通常の使用条件と同等の放射照度で照射し,他の要素セルは,それよりも強
い照度で照射することが望ましいが,測定対象要素セルの出力電流と照射光照度との間に直線関係
が成立する場合は,弱い照度で照射してもよい。
カラーバイアス光の分光放射照度は,要素セルの材質又は設計によって予測される分光感度特性
に応じて選択する。このとき,測定対象の要素セルの感度波長外に分光放射照度の最大値をもつカ
ラーバイアス光を選択することが望ましい。
d) 電気バイアスの決定 電気バイアスの決定は,次による。
1) 開放電圧を測定する。
2) 測定対象外のすべての要素セルの開放電圧(VOCi)及び最大出力電圧(VMPPi)を推定し,その和の平均値
又は開放電圧の和をVBIASとする。
VBIAS 1 VOCiVMPPi 又は VBIAS VOCi
2
i i
3) 測定対象の要素セル両端電圧を0 Vとするため,2)で計算したVBIASを太陽電池に印加する。
e) 測定対象の要素セルの信号チェック 測定対象の要素セルの信号チェックは,次による。
――――― [JIS C 8944 pdf 7] ―――――
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C 8944 : 2009
1) サンプル出力端子を測定装置入力端子に接続する。
2) 測定対象の要素セルの感度帯域波長であると予測した波長の単色光を照射する。
3) 予測された分光感度特性に合致した値が得られるかを確認する。
f) 測定対象外の要素セルの信号チェック 測定対象外の要素セルの信号チェックは,次による。
1) 測定対象外の要素セルの感度帯域内の波長の単色光を照射する。
2) 測定信号が量子効率1 %以内であることを確認する。
3) 1)及び2)をすべての測定対象外の要素セルについて行う。
4) 測定対象外の要素セルすべての量子効率が1 %以下で,かつ,予測される分光感度特性に合致した
値が得られたら,ステップ h) 分光感度特性の測定に進む。
5) それ以外の場合は,ステップ g) に進む。
6) 既にステップ g) が5回実行されている場合は,その要素セルは,低い並列抵抗,又はカラーバイ
アス光の制限のため,確からしい測定はできないと判断する。測定する場合は,ステップ h) に進
む。
注記1 測定対象とする多接合太陽電池の各要素セルが低い並列抵抗値のとき,測定誤差が発生す
る。カラーバイアス光は,測定対象外の要素セルの感度波長領域において十分な照度がな
いと測定値に誤差を生じる。
各要素セルの並列抵抗値及びカラーバイアス光の分光放射照度に注意して測定するこ
とが望ましい。測定されたデータの利用に当たっては,測定対象外の要素セルの特性に由
来する測定値の不確かさを十分に考慮することが望ましい。
g) カラーバイアス光及び電気バイアスの最適化 カラーバイアス光及び電気バイアスの最適化は,次に
よる。
1) ) 1)3) で,単色光波長を測定対象外の要素セルの量子効率が最大となる波長に設定する。
2) カラーバイアス光の分光放射照度を測定対象外の要素セルの応答が最小となるように設定する。特
に,測定対象外の要素セルの応答波長範囲内のカラーバイアス光照度を強く,かつ,測定対象の要
素セル波長範囲内のカラーバイアス光照度を弱くする。
3) 測定対象外の要素セルの応答が最小となるように,バイアス電圧を設定する。バイアス電圧の調整
は,セルの開放電圧の5 %よりも小さい電圧ステップで変化させる。
4) 単色光の波長を測定対象の要素セルの感度帯域内の波長に設定する。
5) カラーバイアス光及び電気バイアスを,測定対象の要素セルの応答が最大になるように調整する。
こうして最適化されたカラーバイアス光及びバイアス電圧は,2)及び3) で測定対象外の要素セルに
ついて調整したものとほぼ同じものとなる。
6) ステップ e) に戻り,f) 6)を満足するまで繰り返す。
h) 分光感度特性の測定 6.2によって分光感度の測定を実施する。
i) 他の要素セルの測定 測定対象とする要素セルを順次変更してb) h) を繰り返す。
j) 記録 箇条7に示す内容を記録する。
注記2 6.3に規定する測定手順は,“Spectral response measurements of monolithic
GaInP/Ga(In) As/Ge triple-junction solar cells: measurement artifacts and their explanation”,
M. Meusel, C. Baur, G. Letay et al.(参考文献 [2])に基づき,規定した。
6.4 測定上の留意点
多接合太陽電池分光感度の測定上の留意点は,次による。
――――― [JIS C 8944 pdf 8] ―――――
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C 8944 : 2009
参考として,計測についての諸事項を附属書Bに示す。
a) ロックインアンプによる電流測定 ロックインアンプの読取値を電流値に変換するため,装置固有の
変換係数を事前に求める。この変換係数の値は,4端子固定抵抗器の抵抗値及びチョッパによる単色
光照度の時間変化の影響を受けるので,装置固有の定数となる。
b) チョッパ周波数 ロックインアンプで太陽電池の出力電流を測定する場合は,チョッパによって単色
光を変調する。チョッパの周波数は,電源周波数の整数倍の周波数を避ける。チョッパ周波数が太陽
電池の応答周波数以上に高い周波数を選択した場合は,分光感度測定値が低くなることに注意する。
c) 分光器の半値幅 分光器の半値幅は,通常10 nm,最大値は20 nmとする。
d) 分光装置波長特性 測定システム全体の波長特性をできるだけ平たん(坦)にする。
e) 波長間隔及び半値幅 測定波長間隔は,式(6)に示すように,半値幅の整数分の1とする。
泰 (6)
n
ここに, 測定波長間隔
半値幅
n : 正整数 1,2,3 ···
f) 単色光の放射照度の場所むら 単色光の放射照度の場所むらは,5 %以上とすることが望ましい。
g) 単色光の空間的波長均一度 試料照射面の各部において,照射光は,同一波長の単色光とする。回折
格子分光器の場合,回折格子表面を試料上に結像することでこれを実現できる。
h) 光源の時間的安定度 単色光は,その一部をビームスプリッタで取り出し,照度をモニタし,変動を
補正する。カラーバイアス光源は,安定度が高いことが望ましい。
i) 単色光スペクトル波形 キセノンランプのように輝線スペクトルが多数存在する光源を単色光用光源
として使用する場合,重心波長と回折格子分光器又は干渉フィルタの読み波長とには差異があるため,
分光放射計で実測して補正するなど,留意することが望ましい。
j) 迷光 回折格子分光器は,シングルモノクロメータとする。分光器内部の迷光を低減するため,ガラ
スカットフィルタ及び内部遮光処理を施す。
照射及び集光光学系の窓板表面からの反射は,迷光の原因となるので,光軸に対して傾けて配置す
る。
k) 光量調整 単色光照度の調整に,透過率が連続的に変化する回転型透過率可変NDフィルタを使用す
る場合には,フィルタ像が試料上に結像しないように設計する。
l) チョッパ位相 チョッパの光学配置は,太陽電池表面に対して無限遠とし,太陽電池表面の各部に同
一位相で光をチョッピングする。
7 記録
カラーバイアス光に用いた光源の種類及び形式,フィルタ形式及び特性,並びにバイアス電圧の値及び
最高感度を示す波長を付記した,次のデータを記録する。
a) 分光感度データ(波長,分光感度値)
b) 特性曲線(波長対相対分光感度)
――――― [JIS C 8944 pdf 9] ―――――
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C 8944 : 2009
附属書A
(参考)
多接合太陽電池の出力特性
序文
この附属書は,多接合太陽電池の分光感度特性の測定のための参考として,記載するものであって,規
定の一部ではない。
A.1 多接合太陽電池の電気出力特性
図A.1の等価回路及び電気出力特性をもつ単接合太陽電池に対し,多接合太陽電池は複数の単接合太陽
電池(要素セル)が直列接続された構造をもつ(図A.2)。各要素セルを通過する電流値Iはすべて同じで,
各要素セルの電流値Iにおける出力電圧Vtop(I),Vmid(I)及びVbot(I)を加算した値が全体の出力電圧Vとなる。
多接合太陽電池の電気出力特性は,各要素セルの特性の結合である(図A.3)。その短絡電流値は,最も
小さい短絡電流をもつ要素セルの短絡電流とほぼ同じ値となる。
図A.1−単接合太陽電池の等価回路及び電気出力特性
――――― [JIS C 8944 pdf 10] ―――――
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JIS C 8944:2009の国際規格 ICS 分類一覧
- 27 : エネルギー及び熱伝達工学 > 27.160 : 太陽エネルギー工学
JIS C 8944:2009の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC8915:1998
- 結晶系太陽電池分光感度特性測定方法
- JISC8934:1995
- アモルファス太陽電池セル出力測定方法
- JISC8936:1995
- アモルファス太陽電池分光感度特性測定方法
- JISZ8103:2019
- 計測用語
- JISZ8113:1998
- 照明用語
- JISZ8120:2001
- 光学用語