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注記1 ある種の装置では,アイドル状態はないが,溶接回路に電力を供給するとき,アーク起動に
先行する動作状態は存在する。
注記2 アイドル状態は,電源がオフされる待機モードとは異なる。
3.5
携帯用(portable)
一人で可搬できること。
注記 携帯用か否かは,一般的に使用目的,装置設計及び/又は国内法に基づいて,製造業者が指定
する。
3.6
小形機器(small equipment)
床の上に直立するか,又は机の上に設置するもので,かつ,その機器のケーブルを含めて,大地面から,
高さ1.5 m及び直径1.2 mの円柱の試験空間内に収まる機器。
4 一般的試験要求
4.1 試験条件
試験は,シリーズ機種を代表する完全に組み立てられた試験装置を用いて実施する。
試験は,JIS C 9300-1又はJIS C 9300-6による運転条件並びに定格入力電圧及び定格周波数で行う。50 Hz
で得られたRFエミッション及びイミュニティの結果は,同一モデルの60 Hzにも有効であり,その逆も
有効である。
4.2 測定装置
測定装置は,CISPR 16-1-1の要求事項による。また,適宜,図1,図2及び図3の配置で参照した基本
規格を適用する。
4.3 擬似電源回路網
電源端子妨害波電圧の測定は,市販品の場合,CISPR 16-1-2に規定する50 Ω/50 μHのV形回路網を構
成する擬似電源回路網を用いる。
擬似電源回路網は,測定点におけるRFでの電源系統によるインピーダンスを提供し,試験装置から電
源ラインノイズを遮断するものとする。
4.4 電圧プローブ
擬似電源回路網を用いることができない場合は,CISPR 16-1-2に規定する電圧プローブを用いる。プロ
ーブは,各ラインと基準接地との間に順次接続する。プローブは,ラインと接地との間の総抵抗値が1 500
Ω以上になるように,ブロッキングコンデンサ及び抵抗器で構成する。測定受信機を危険な電流から保護
しているコンデンサ又はその他の装置による測定精度への影響は,1 dB未満にするか又はキャリブレーシ
ョンを許容する。
4.5 アンテナ
30 MHz1 GHzの周波数レンジにおけるアンテナは,CISPR 16-1-4による。測定は,水平及び垂直の両
偏波で行う。地面とアンテナ最下点との高低差は,0.2 m以上にする。
4.6 負荷・減結合回路網
シールド室が必要で,負荷をシールド室の外側に設置する場合,RFフィルタを介した室外負荷に接続す
る負荷・減結合回路網は,シールド室内で用いる。JIS C 61000-4-6:2006に規定する150 ΩのCDN-AF-2
を,適切な負荷電流及び電圧で用いる。CDNのRFポートは,50 Ωで終端する。
――――― [JIS C 9300-10 pdf 6] ―――――
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5 エミッション及びイミュニティのための試験時の配置
5.1 一般
携帯用ではない装置のエミッション及びイミュニティ試験は,図1の配置で行う。携帯用装置は,図1
又は図2に示す配置で行う。これらの配置のいずれかで試験したアーク溶接装置は,この規格の要求事項
を満たす。
出力電流リプルの測定に関して,配置構成のための特定の要求はしない。
この規格の要求事項によることを示すために装置を再試験する場合,製造業者が別の方法で試験するこ
とに同意しない限り,結果の整合性を保証するために,初回に選んだ配置を用いる。
RFエミッション,電磁界イミュニティ,コモンモードでのイミュニティ及びファストトランジェントで
のイミュニティの試験には,次の寸法を適用する。
図1のa : 1 m
図1及び図2のb : 0.4 m以下
図2のh : 0.8 m
a,b及びhの寸法は,エミッション試験及びイミュニティ試験以外の試験では定義されていない。
記号
1 溶接電源 7 溶接ケーブル(束にした)
2 冷却水循環装置 8 入力ケーブル(束にした)
3 ワイヤ送給装置 9 絶縁物
4 リモートコントローラ 10 基準大地面
5 接続ケーブル(束にした) 11 標準負荷又は負荷・減結合回路網
6 リモートコントローラ用ケーブル(束にした)
a 電源と負荷又は負荷・減結合回路網との間の距離
b ケーブルの束の長さ
注記1 2,3及び4は,適用可能な附属装置,及び装置製造業者の指定による典型的な配置を示す。
注記2 製造業者の指定がある場合は,1と3との間に絶縁物(9)を置く。
図1−一般的なアーク溶接装置のための試験配置
――――― [JIS C 9300-10 pdf 7] ―――――
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アーク溶接装置の設計上,これらの試験が行えない場合,製造業者の推奨方法(例えば,一時的バイパ
ス又は制御回路の無効)は,これらの試験目的に合うようにすることが望ましい。この場合,アーク溶接
装置へのいかなる一時的な変更も,記録する。
附属装置が溶接電源に接続可能な場合,溶接電源は,ポートを動作させるのに必要な附属装置の最小限
の構成によって試験を行う。溶接電源が多数の類似ポート又は多くの類似の接続を備えるポートをもつ場
合は,実際の動作条件を模擬し,全ての異なる種類の終端方法を含むことを保証する十分な数のポートを
選定する。
電源端子妨害波電圧の試験を行う場合は,溶接電源を,可能であれば4.3に規定するV形回路網を用い
て入力電源と接続する。このV形回路網の最も接近した表面と試験中の装置の最も近い面との距離が,0.8
m以上になるように配置する。入力ケーブルの長さは,2 m以上とする。
記号
1 溶接電源 6 絶縁物
2 リモートコントローラ(テーブルの下) 7 基準大地面
3 溶接ケーブル(束にした) 8 非導電テーブル
4 リモートコントローラ用ケーブル(束にした) 9 標準負荷又は負荷・減結合回路網(テーブルの下)
5 入力ケーブル(束にした)
b ケーブルの束の長さ
h 非導電テーブルの高さ
注記 2は,適用可能な附属装置を示す。
図2−携帯用アーク溶接装置のための試験配置
――――― [JIS C 9300-10 pdf 8] ―――――
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記号
1 溶接装置 3 試験アンテナ(水平偏波の場合を示す。)
2 溶接ケーブル(束にした) 4 標準負荷又は負荷・減結合回路網
e 試験する装置とアンテナの放射中央との距離
i 試験する装置とアンテナの最も近い点との距離
図3−図1に示す試験配置の上面図
溶接電源は,出力電流に対して適切な断面積をもつ溶接ケーブル,又はアダプタを用いた適切なトーチ
若しくは電極ホルダによって標準負荷に接続する。溶接ケーブルの長さは,2 m以上とする。
負荷をシールド室の外側に置く場合,4.6に定義した負荷・減結合回路網は,シールド室の内部に置く。
負荷・減結合回路網は,基準大地に終端し,適切なフィルタを介して外部の負荷に接続する。
図1の試験配置によるRFエミッション試験を行う場合,溶接電源は,厚さ12 mm以下の絶縁マット(又
はブロック),又は該当する場合は絶縁された溶接装置自身によって絶縁する。
図1の試験配置による電磁放射妨害及び電磁界イミュニティ試験を行う場合,溶接電源及び標準負荷(又
は該当する場合,負荷・減結合回路網)は,図3に示す試験アンテナに対して,静止位置にする。図3の
分離距離eは,CISPR 11:2009の箇条6による。図3の分離距離iは,JIS C 61000-4-3による。
ケーブルは,基準大地面に自然に垂らす。余分なケーブルは,それぞれ別々に,可能な限り長さ0.4 m
以下の束に束ねる。
イミュニティ試験のために規定する試験配置は,図1,図2及び図3で参照した基本規格によってもよ
い。
EUTの配置は,試験レポートに記載する。
5.2 負荷
試験中,アーク溶接の動作は,装置をJIS C 9300-1に規定する標準負荷によって模擬する。RFエミッシ
ョン試験でCDNを用いない場合,標準負荷は,厚さ12 mm以下の絶縁マット(又はブロック),又は絶縁
された溶接装置自身によって絶縁する。
出力電流リップルの測定に関して,基本波での溶接ケーブルを含む負荷のインダクタンスを,総合抵抗
――――― [JIS C 9300-10 pdf 9] ―――――
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100 mΩ当たり10 μH未満にする。
5.3 附属装置
5.3.1 一般要求
附属装置は,溶接電源に接続して試験を行う。接続及び取付けは,製造業者の推奨による。
附属装置の動作に対する個別要求は,5.3.25.3.5による。
5.3.2 ワイヤ送給装置
ワイヤ送給装置は,設計に従って,溶接電源の上又は近傍に設置する。溶接電源の外箱の内側又は外側
の両方に置くことができるワイヤ送給装置は,外側に置く。RFエミッション試験では,床置きとして設計
されたワイヤ送給装置は,厚さ12 mm以下の絶縁マット(又はブロック),又は絶縁された溶接装置自身
によって絶縁する。
ワイヤ送給装置と溶接電源とを接続する溶接ケーブルは,接続するために長さ2 m以上とし,かつ,適
切な電流定格をもつものとする。製造業者が2 mを超える溶接ケーブルを提供した場合は,2 mを超える
部分を0.4 m以下の実用的な束に折りたたむ。溶接ケーブルを装置と一緒に提供する場合は,溶接ケーブ
ルの接続は,2 mよりも短くてもよい。
ワイヤ送給装置と溶接電源との間の接続ケーブルは,製造業者の推奨による形式及び長さとする。余分
なケーブルは,0.4 m以下の実用的な束に折りたたむ。
製造業者の推奨による溶接トーチは,ワイヤ送給装置と標準負荷との接続のための溶接ケーブルの代わ
りに用いてもよい。
5.3.3 リモートコントローラ
溶接電源がリモートコントローラを用いる場合は,リモートコントローラを接続して試験を行う。これ
によって最も高いエミッション及び/又は最も低いイミュニティを得ると見込まれる。リモートコントロ
ーラは,できるだけ負荷の近くの大地面に絶縁して置く。RFエミッション試験の場合,その絶縁は,厚さ
12 mm以下とする。アーク溶接装置の使用中に取り付けて用いるように設計されたリモートコントローラ
は,意図したとおりに設置する。
余分なケーブルは,0.4 m以下の実用的な束に折りたたむ。
専用電源から独立して使用可能な複合的なコントローラは,製造業者の指定によって,電源に接続して
試験してもよいし,又は単独装置として試験してもよい。
5.3.4 アーク起動装置及びアーク安定化装置
アーク起動装置及びアーク安定化装置は,試験装置を保護するため,RFエミッション試験以外の全ての
試験中,無効にする。また,RFエミッション試験の測定は,これらの装置の動作開始から5秒後に開始す
る。
5.3.5 冷却水循環装置
冷却水循環装置は,設計に従って,溶接電源の上又は近傍に設置する。溶接電源の外箱の内側又は外側
の両方に置くことができる冷却水循環装置は,外側に置く。RFエミッション試験では,床置きとして設計
された冷却水循環装置は,厚さ12 mm以下の絶縁マット(又はブロック)又は絶縁された溶接装置自身に
よって絶縁する。
冷却水が流れるように,入口と出口とは,製造業者の推奨によってホースでつないでもよい。
――――― [JIS C 9300-10 pdf 10] ―――――
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JIS C 9300-10:2018の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60974-10:2014(MOD)
- IEC 60974-10:2014/AMENDMENT 1:2015(MOD)
JIS C 9300-10:2018の国際規格 ICS 分類一覧
- 25 : 生産工学 > 25.160 : 溶接,ろう付け及びはんだ付け > 25.160.30 : 溶接設備
JIS C 9300-10:2018の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC61000-4-11:2008
- 電磁両立性―第4-11部:試験及び測定技術―電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動に対するイミュニティ試験
- JISC61000-4-2:2012
- 電磁両立性―第4-2部:試験及び測定技術―静電気放電イミュニティ試験
- JISC61000-4-3:2012
- 電磁両立性―第4-3部:試験及び測定技術―放射無線周波電磁界イミュニティ試験
- JISC61000-4-34:2017
- 電磁両立性―第4-34部:試験及び測定技術―1相当たりの入力電流が16Aを超える電気機器の電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動に対するイミュニティ試験
- JISC61000-4-4:2015
- 電磁両立性―第4-4部:試験及び測定技術―電気的ファストトランジェント/バーストイミュニティ試験
- JISC9300-1:2020
- アーク溶接装置―第1部:アーク溶接電源
- JISC9300-6:2013
- アーク溶接装置―第6部:限定使用率アーク溶接装置