JIS D 0808:2015 高度道路交通システム―前方車両衝突軽減システム―操作,性能及び検証要求事項 | ページ 3

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D 0808 : 2015 (ISO 22839 : 2013)
表2−許容可能なシステム構成
タイプ MB SRB CW
1 0 1 1
2 1 0 1
3 1 1 1

6 仕様及び要求事項

6.1 最小性能要件

  SVは,必要なシステム性能要件を満足する少なくとも一つの制御機能を装備しなければならない。全
てのFVCMSは,図4に描かれたFVCMSの作動範囲についてJIS D 0802に従ってCWを提供するものと
する。
6.1.1 普通車両の必要機能
FVCMSを装備する普通車両は,次の機能を備えなければならない。
− FVの存在を検知できる。
− SVと被検知FVとの間の距離及び接近速度を測定できる。
− SV速度を測定できる。
− TVの一部がSVセンサから隠れている場合でも,横方向オフセットが20 %未満であるときに適切に
FVCMSが機能する。
− FVCMS要件に従って運転者への警報ができる。
− 運転者が制動の操作をするしないにかかわらず,ブレーキを作動させ制御できる。
− ブレーキランプを点灯させることができる。
− ヨー特性の安定化及びトラクションコントロールを装備する。必要に応じてESC又はRSCシステム
がABSに組み合わされる。
− タイプ2及びタイプ3のシステムについてMB作動中に少なくともFVCMSの要件に規定された要求
減速度を発生させる。
− タイプ1及びタイプ3のシステムについてSRBの要件に規定された制動を提供する特性をもつ。
− MB又はSRBが開始した後で,運転者が制動操作をした場合,可能な最大車両減速まで減速度の値を
上昇させることを許可する。
6.1.2 大型車両の必要機能
FVCMSを装備する大型車両は,普通車両と同じ機能に次の追加機能を備えなければならない。
− FVCMSは,ジャックナイフ現象(連結式車両が運転席車とトレーラとの間の連結部で運転席車とト
レーラとが“V”状を形成するほど屈曲すること)を招いてはならない。

6.2 作動モデル-状態遷移図

  FVCMSは,図2の状態遷移図に従って機能しなければならない。状態遷移について次の図以外の機能
については,製造業者に委ねられる。

――――― [JIS D 0808 pdf 11] ―――――

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D 0808 : 2015 (ISO 22839 : 2013)
SV速度≧VminかつSV速度≦Vmax
かつギア選択はドライブ又は別の前進ギアであり
故障は検出されていない
FVCMSアクティブ
6.2.1.3
イグニションオン
CW
故障の検出 SRB(タイプ1
(自動回復可能) 及び3だけ)
FVCMSオフ FVCMS非アクティブ
6.2.1.1 6.2.1.2
オーバライド
(SRBについて)
MB(タイプ2
イグニションオフ
又は故障判定中
及び3だけ)
SV速度Vmax
又はギア選択は前進に使用されない
ギアである
イグニションオフ
又は故障判定中
図2−FVCMS状態遷移図
FVCMSは,任意で図3の状態遷移図に従って機能するものとする。次に図示されていない状態遷移の
実施は,製造業者に委ねられる。
SV速度≧VminかつSV速度≦Vmax
かつギア選択はドライブ又は別の前進ギアであり
故障は検出されていない
イグニションオン
FVCMSアクティブ
又は(任意の)運転者
によるシステムオン 6.2.1.3
CW
故障の検出 SRB(タイプ1
(自動回復可能) 及び3だけ)
FVCMSオフ FVCMS非アクティブ
6.2.1.1 6.2.1.2 オーバライド
(MBは任意)
MB(タイプ2
イグニションオフ,
故障判定中 及び3だけ)
SV速度Vmax
又は(任意の)運転者
又はギア選択は前進に使用されない
によるシステムオフ
ギアである
イグニションオフ,
故障判定中
又は運転者による解除
図3−FVCMS状態遷移図(任意の内容を含む)
6.2.1 各状態の機能
この細分箇条は,FVCMSの各状態で実施する機能を定める。
6.2.1.1 FVCMSオフ状態
FVCMSオフ状態では,FVCMSのいずれの被害軽減機能も作動しない。

――――― [JIS D 0808 pdf 12] ―――――

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D 0808 : 2015 (ISO 22839 : 2013)
なお,SVが運転されているときにFVCMSがオフ状態であってもよい。
SVのエンジンが始動した時点で,FVCMSはFVCMSオフ状態からFVCMS非アクティブ状態に移行し
なければならない。また,運転者が手動でFVCMSをオンにした場合にも(オン/オフスイッチの設定は
製造業者の任意),FVCMSオフ状態からFVCMS非アクティブ状態へ移行しなければならない。
6.2.1.2 FVCMS非アクティブ状態
FVCMS非アクティブ状態では,FVCMSはSVの速度及びギア状態を監視し,FVCMSアクティブ状態
に移行するか否かを判断する。
ギアがドライブなどの前進の選択であり,車両速度がVmin(6.3.3.1.1に規定)以上かつVmax(6.3.3.1.2に
規定)未満である場合には,FVCMSはFVCMS非アクティブ状態からFVCMSアクティブ状態に移行しな
ければならない。イグニションオフになった場合,FVCMSが十分な性能を発揮できないと自己診断機能
が判断した場合,又は運転者が手動でFVCMSをオフした場合(オン/オフスイッチの設定は製造業者の
任意)には,FVCMSはFVCMS非アクティブ状態からFVCMSオフ状態へ移行しなければならない。
注記 点線の下線を施した箇所は,対応国際規格の誤記のため,追記した。
6.2.1.3 FVCMSアクティブ状態
FVCMSアクティブ状態では,被害軽減機能を作動する条件について監視し,条件を満たした時点で被
害軽減機能を作動する又は運転者が運転操作を行った場合にはそのオーバライドを許容するか否か(オー
バライドを許容する機能は製造業者の任意)を判断する。
イグニションオフになった場合,又は運転者が手動でFVCMSをオフした場合(オン/オフスイッチの
設定は製造業者の任意)には,FVCMSはFVCMSアクティブ状態からFVCMSオフ状態へ移行しなければ
ならない。FVCMSアクティブ状態の条件が満足されていない場合には,FVCMSはFVCMSアクティブ状
態からFVCMS非アクティブ状態に移行しなければならない。システム故障が発生する又は被害軽減機能
の作動が不可能である場合において,(システムが自己診断に失敗したなど)運転者の介入を伴わない自動
復帰が可能でなければ,FVCMSはFVCMSオフ状態に移行しなければならない。製造業者が規定する故
障モードに入った場合において,自動復帰(自動復帰機能の設定は製造業者の任意)が可能である場合に
は,いったんFVCMS非アクティブ状態に移行してFVCMSアクティブ状態の全て又は一部の機能を復帰
するとともに,FVCMS非アクティブ状態からFVCMSアクティブ状態へ再び移行してもよい。
なお,これらの故障を運転者に通知する手段は,製造業者が任意に設定することとする。

6.3 性能要件

  この細分箇条の要件は,平たんで乾燥し,汚れていない舗装道路での走行に適用する。
6.3.1 TVの類型
FVCMSが機能する対象は,公道及び私道用を目的とした自動車,すなわち二輪車,乗用車,ライトト
ラック,バス,観光バス及び他の大型車両とする。
なお,歩行者,自転車などの小型目標物を対象に含めてもよい。
6.3.2 衝突類型
FVCMSは,いずれのTVの後端部への追突に対しても機能しなければならない。
6.3.3 作動速度
被害軽減機能の作動に関するSVの速度及びSVとTVとの相対速度についての要件は,図4によって整
理される。薄い灰色の領域(斜めの一点鎖線より上方)は被害軽減機能の作動に制約(6.3.3.3に規定)が
ある領域を表し,濃い灰色の領域(斜めの一点鎖線及びその下方)は被害軽減機能の作動が認められる領
域,そのうちの白抜きの領域は被害軽減機能の作動が必須の領域を,それぞれ示している。

――――― [JIS D 0808 pdf 13] ―――――

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D 0808 : 2015 (ISO 22839 : 2013)
6.3.3.1 SV
FVCMSは,SVの速度がVmin(6.3.3.1.1に規定)とVmax(6.3.3.1.2に規定)との間で作動条件が満たさ
れた場合には,被害軽減機能(MBについては6.3.6.4.1に,SRBについては6.3.6.5.1にそれぞれ規定)を
作動しなければならない。
6.3.3.1.1 SVの最小速度(Vmin)
FVCMSのVminは,8.4 m/s(30 km/h)以下に設定されていなければならない。
FVCMSは,SVの速度がVminよりも低下し,かつ,MB又はSRBが作動中でない場合には,FVCMS非
アクティブ状態に移行するものとする。また,製造業者はVminの値をSVの取扱説明書に明記しなければ
ならない。
図4−FVCMSの作動範囲
6.3.3.1.2 SVの最大速度(Vmax)
FVCMSのVmaxは,27.8 m/s(100 km/h)以上に設定されていなければならない。ただし,SVの最大速
度が27.8 m/sを下回る場合においては,SVの最大速度をVmaxとする。
Vmaxの値が自動車の最大車両速度より低い場合には,製造業者はVmaxの値をSVの取扱説明書に明記し
なければならない。
6.3.3.2 TV
6.3.3.2.1 TVの最小速度
FVCMSが機能するTVの最小速度は,4.2 m/s以下に設定されていなければならない。ただし,FVCMS
がTVを検知する時点でのTVの最小速度については,SVの製造業者によって別途設定されるものとする。
FVCMSは,被害軽減機能が作動しているとき,TVが検知範囲(6.3.4に規定)内にある限りは,TVの速
度が0 m/sに低下するまで被害軽減機能の作動を継続し続けなくてはならない。
6.3.3.2.2 TVの最大速度
FVCMSが被害軽減機能を作動するTVの最大速度は,図4に整合するようなVmaxよりも相対速度の下

――――― [JIS D 0808 pdf 14] ―――――

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限値(6.3.3.3に規定)分だけ低い速度に設定されていなければならない。
6.3.3.2.3 最大横方向オフセット(横方向の識別)
FVCMSは,SVとの横方向オフセットが左右いずれの方向も20 %以下であるTVに機能しなければなら
ない。
なお,20 %を超える横方向オフセットのTVに機能してもよい。
6.3.3.2.4 最大横方向速度
横方向オフセットがある場合において,SVとTVとの左右方向の相対速度が0.2 m/s未満のときは,
FVCMSは機能しなければならない。
なお,左右方向の相対速度が0.2 m/s以上の状況でFVCMSは,機能してもよい。
6.3.3.3 相対速度
SVがTVと至近距離にあって,その相対速度vr(t)が−4.2 m/s(−15 km/h)と−20 m/s(−72 km/h)との
間の状況である場合,FVCMSは機能しなくてはならない。
なお,製造業者は,相対速度の上限を−20 m/sを超えた値,下限を−4.2 m/sを下回った値に設定し,作
動範囲を拡大してもよい。
TVが減速したことによって,追突を回避するために必要な減速度がMBに要求される最小減速度
(6.3.6.4.2に規定)を超えた場合には,SVは図4の条件付き作動領域であってもMB及びSRBの作動が
許される。ETTCが4秒間より短い場合には,条件付き作動領域であってもSRBの作動が許される。
6.3.4 TVの検知領域
FVCMSアクティブ状態では,FVCMSは常にSVの前方を監視しなくてはならない。前方を監視するた
めのセンサタイプ及び装着箇所は製造業者が任意に設定できる。対応するカーブ曲率半径ごとの検知領域
の幅は,JIS D 0802に規定されている対応するカーブ曲率半径の要件と同等に設定されていなければなら
ない。
6.3.4.1 最小検知領域
FVCMSは,最小でも図5,表3及び表4に規定されるTVの検知範囲をもっていなくてはならない。
図5−最小検知範囲

――――― [JIS D 0808 pdf 15] ―――――

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JIS D 0808:2015の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 22839:2013(IDT)

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JIS D 0808:2015の関連規格と引用規格一覧