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D 1012 : 2005
附属書1(参考)実路における燃費試験方法
この附属書は,本体1.に関連する事柄を参考として補足するもので,規定の一部ではない。
1. 実路での試験方法
1.1 一般 この試験方法は,ガソリン及び軽油を燃料とする自動車の,実路での一定車速燃費試験方法
について記載する。燃費の測定は,所定の車速で走行する車両の,所定の時間における燃料消費量を測定
し,燃料単位容積当たりの走行距離を求めることなどによって行う。
1.2 試験条件
1.2.1 試験車両 試験車両の状態は,JIS D 1010による。
1.2.2 試験路 試験路は,次の条件を満たすものが望ましい。
a) 様態は,直線,平たん,水平及び舗装状態でなければならない。
b) 測定路のこう配は,±0.5 %とする。
c) 試験路の全長は,安定した試験車速が得られる助走区間,燃費測定区間(以下,測定区間という。)及
び停止までの距離が確保できる長さとする。
d) )のうち,測定区間は,燃費測定時の燃料消費量が10 ml以上となるような長さ,又は300 m程度以
上の長さをもつ直線路とする。
1.2.3 気象条件 標準状態とは,気温20 ℃,大気圧100 kPaを示す。また,実路試験時の気象条件とし
ては,次の条件が望ましい。
a) 気温 : 535 ℃
b) 大気圧 : 91104 kPa
c) 大気密度 : 標準状態に対し,±7.5 %の範囲内
Pa a0 273
ρaρa 0
Pa 0 a 273
ここに, 懿 試験時の大気密度 (kg/m3)
愀 標準大気密度[= 1.189](kg/m3)
Pa : 試験時の大気圧 (kPa)
Pa0 : 標準大気圧[= 100](kPa)
θa : 試験時の気温 (℃)
θa0 : 標準気温[= 20](℃)
d) 相対湿度 : 95 %以下
e) 風速 : 試験路の走行方向に対する平行な成分の平均が3 m/s以下,及び垂直な成分の平均が2 m/s
以下
1.2.4 測定項目の精度 測定項目とその必要精度を次に示す。これらの測定に用いられる機器は,当該機
器の製造業者の定める取扱要領に基づいて点検・整備及び校正されたものとする。ただし,使用時には必
ず検査し,機能の良否・誤差などを確かめておく。
a) 距離 : ±1 %(測定距離)
b) 時間 : ±0.1 s
c) 車速 : ±0.5 km/h
――――― [JIS D 1012 pdf 26] ―――――
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D 1012 : 2005
d) 燃料流量 : ±1 %(測定流量)
e) 気温 : ±1 ℃
f) 大気圧 : ±300 Pa
g) 風向 : ±3°
h) 風速 : ±1 m/s
1.3 試験自動車への燃料流量計などの接続方法 試験自動車への燃料流量計などの接続は,次によって
行う。
1.3.1 燃料流量計
a) 接続は,燃料消費量の測定に影響を及ぼすことのないように行う。特に,燃料リターン回路などを備
えた車両では,その構造・機能などを損なわないように燃料流量計を装着する。また,燃料温度の変
化を少なくするように配慮する。
b) 接続部は,振動などによって破損又は離脱することのないように,かつ,空気が混入しないように確
実に取り付ける。
1.3.2 車速計 車速計を取り付ける場合は,次の点に留意する。
a) 車速計の取付けは,精度が確保できるような方法で行う。
b) 試験車両の走行性能に影響を及ぼさないように取り付ける。
1.4 試験方法
1.4.1 一般 燃料消費量は,試験車両を1.4.2による方法で運転し,1.4.3による方法で測定する。
1.4.2 試験車両の運転方法 試験車両の走行パターンは定速走行とし,運転方法は次による。
a) 試験走行車速及び変速機の変速位置は,試験の目的に応じたものとする。
b) 試験路には,必要な距離ごとに標点を設けて測定区間とする。ただし,他の方法によって走行距離を
測定する場合はこの限りではない。
c) 試験走行は,試験車速に達するまで助走を行い,試験車速に達した後,測定が終了するまでその車速
を保持する。
d) 試験走行は,往路,復路それぞれ複数回行うのが望ましい。
1.4.3 燃料消費量の測定方法 試験車両が試験車速に達し安定した後,燃料流量計によって燃料消費量の
測定を行うと同時に,所要時間及び走行距離を測定する。
1.5 燃費の算出 1.4.3の測定値によって,次の式を用いて燃費を求める。
L
Fe
Q
ここに, Fe : 燃費 (km/L)
L : 測定区間の実距離 (km)
Q : 燃料消費量 (L)
1.6 試験成績 試験の測定記録及び成績は,附属書1付表1及び附属書1付表2によって記入する。
――――― [JIS D 1012 pdf 27] ―――――
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D 1012 : 2005
附属書1付表 1 実路での燃費試験測定記録
試験車両 試験期日 年 月 日
積載質量・乗車人員 kg 人 試験場所
試験車両総質量 kg 路面の状況 (種類・乾・湿)
使用燃料 天候
オクタン価,セタン価 気温 ℃
密度 又はセタン指数 大気圧 kPa
距離計補正率 C= 相対湿度 %
使用変速位置 風向・風速 m/s
風速(絶対風速/垂直成分) / m/s
測定者
運転者
試験 試験 走行 冷却液 燃料消費量 所要 路面標点 実距離 実車速 燃費
回数 指定 向き 温度 Q 時間 L V Fe
車速 (℃) (L) (s) 初 終 (km) (km/h) (km/L)
(km/h)
備考
算式
儀
燃費 Fe km/L
――――― [JIS D 1012 pdf 28] ―――――
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D 1012 : 2005
附属書1付表 2 実路での燃費試験成績
試験車両 試験期日 年 月 日
積載質量・乗車人員 kg 人 試験場所
試験車両総質量 kg 路面の状況 (種類・乾・湿)
使用燃料 天候
オクタン価,セタン価 気温 ℃
密度 又はセタン指数 大気圧 kPa
使用変速位置 相対湿度 %
風向・風速 m/s
風速(絶対風速/垂直成分) / m/s
測定者
運転者
試験指定車速 実車速 燃料消費量 走行距離 所要時間 燃費 備考
V Q L Fe
(km/h) (km/h) (L) (km) (s) (km/L)
燃費
km/L
実車速 km/h
算式 燃費
儀
Fe km/L
――――― [JIS D 1012 pdf 29] ―――――
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D 1012 : 2005
附属書2(参考)車載風向風速計方式の走行抵抗測定方法
この附属書は,本体2.2.3に関連する事柄を参考として説明するもので,規定の一部ではない。
本体2.2及び2.3による走行抵抗測定方法の代替法として,車両に搭載した風向風速計で測定された相対
風向及び相対風速を用いて惰行時間による走行抵抗を補正する方法が一部実用化されている。ここでは,
その基本的な概念を説明するにとどめる。
1. 試験時の風の条件 試験時の風速は,平均10 m/s以下(瞬間風速は14 m/s以下)とする。
2. 走行抵抗計算の原理 試験中に測定される総走行抵抗は,次の式で表す。
1 dV
(m mr) FrollFaero
6.3 dt
Frollamech bmechVcmechV2
1 2 2 3 4
Faero SVr (a0 a1 a2 a3 a4 )
2
ここに, Froll : 試験中に測定される転がり抵抗 (N)
Faero : 試験中に測定される空気抵抗 (N)
m : 試験時車両質量 (kg)
mr : 車両の回転部分相当慣性質量(通常,空車質量×0.03とす
る。)(kg)
V : 車速 (m/s)
Vr : 相対風速 (m/s)
θ : 相対風向 (°)
試験時の空気密度 (kg/m3)
S : 前面投影面積 (m2)
惰行中にV,Vr及びθを測定し,重回帰分析などにより係数amech,bmech,cmech,ao,a1,a2,a3及びa4
を求める。
3. 標準大気条件への補正 求める空気抵抗は,進行方向に平行な成分だけのため,θの1次4次の項
は省略する。また,無風時には,VrはVと等しくなる。したがって,標準大気条件補正後の走行抵抗は,
次の式で表す。
備考 標準大気条件は,気温20 ℃,大気圧100 kPaとする。
1
F*
2 2
(amechbmechV cmechV )1[{ K0 (T 20)}] Sa0K2V
2
ここに, K0 : 転がり抵抗の温度補正係数 (0.008 1)
K2 : 空気抵抗の温度補正係数 (T+273)×100/(293×P)
T : 試験時の気温 (℃)
P : 試験時の大気圧 (kPa)
――――― [JIS D 1012 pdf 30] ―――――
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JIS D 1012:2005の国際規格 ICS 分類一覧
JIS D 1012:2005の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISD0102:1996
- 自動車用語―自動車の寸法,質量,荷重及び性能
- JISD1030:1998
- 自動車―排気ガス中の一酸化炭素,二酸化炭素,全炭化水素及び窒素酸化物の測定方法
- JISK2202:2012
- 自動車ガソリン
- JISK2204:2007
- 軽油
- JISK2240:2013
- 液化石油ガス(LPガス)
- JISK2249:1995
- 原油及び石油製品―密度試験方法及び密度・質量・容量換算表
- JISK2254:2018
- 石油製品―蒸留性状の求め方
- JISK2255:1952
- 石油製品腐食試験方法
- JISK2255:2015
- 石油製品―ガソリン―鉛分の求め方
- JISK2258:1998
- 原油及び燃料油 ― 蒸気圧試験方法 ― リード法
- JISK2261:2000
- 石油製品―自動車ガソリン及び航空燃料油―実在ガム試験方法―噴射蒸発法
- JISK2265:1996
- 原油及び石油製品 ― 引火点試験方法
- JISK2280:1996
- 石油製品―燃料油―オクタン価及びセタン価試験方法並びにセタン指数算出方法
- JISK2283:2000
- 原油及び石油製品―動粘度試験方法及び粘度指数算出方法
- JISK2536:1996
- 石油製品 ― 成分試験方法
- JISK2541:1996
- 原油及び石油製品―硫黄分試験方法