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D 1047-2 : 2017
4.3.1.2 速度公差
速度公差は4.3.1.1に規定したテストサイクルのあらゆる時点において,上限及び下限によって定める。
上限は,定めた走行パターンの1秒間以内の最高点より3.2 km/h高い値である。下限は,定めた走行パ
ターンの1秒間以内の最低点より3.2 km/h低い値である。公差を超える速度変動は(ギヤシフト中に発生
する場合など),継続時間が各事例につき2秒間未満の場合は差し支えない。これらの規定を下回る速度は,
各事例において得られる最大出力で車両が走行している場合は差し支えない。図2に,典型的なポイント
に関して許容する速度公差の範囲を示す。上記の例外を除き,テストサイクルの定められた速度からのロ
ーラの速度のずれは,上記の要件に適合しなければならない。要件に適合しなかった場合は,試験の結果
をその後の分析に用いることはできず,再度試験を実施する必要がある。
a
a
1 1s
2 3.2 km/h
X 時間(s)
Y 速度(km/h)
a 許容範囲
図2−速度公差の許容範囲例
――――― [JIS D 1047-2 pdf 6] ―――――
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4.3.2 ギヤシフトの規定
4.3.2.1 自動変速機(ギヤの切り替えが自動的に行われる変速機又はギヤ比が自動的に変化する変速機)
を装備した試験二輪車
トランスファケース,複合スプロケットなどを装備した車両は,一般道路用又は高速道路用として試験
二輪車などの製造業者が推奨した構成で試験するものとする。全ての試験は,自動変速機の変速位置をド
ライブ(最も高いギヤ)に入れて実施するものとする。オートマチッククラッチ−トルクコンバータート
ランスミッションは,可能であればマニュアルトランスミッションとして変速してもよい。アイドリング
モードは,自動変速機をインギヤにして,ブレーキを掛けた状態で実施するものとする。自動変速機は,
通常のギヤの順序で自動的にギヤの切り替えが行われるものとする。減速モードでは,ギヤを入れた状態
で,定められた速度を維持するために必要な範囲でブレーキ又はアクセル装置を用いて走行するものとす
る。
4.3.2.2 手動又は足動変速機を装備した試験二輪車
4.3.2.2.1 必須条件
4.3.2.2.1.1 ステップ1−変速速度の計算
加速フェーズ中のキロメータ毎時(km/h)単位で表したシフトアップ速度(v1→2及びvi→i+1)は,次の式
(1)及び式(2)を用いて計算するものとする。
Pn
9.1
mk 75 1
v1 2 .0575 3e 1.0 s nidle nidle (1)
ndv1
Pn
9.1
mk 75 1
vi i 1 .0575 3e s nidlenidle , i=2からng−1 (2)
ndvi
ここに, i : ギヤ番号(≧2)
ng : 前進ギヤの総数
Pn : 定格出力(kW)
mk : 空車質量(kg)
nidle : アイドリング回転速度(min−1)
s : 定格エンジン回転速度(min−1)
ndvi : ギヤiにおける毎分(min−1)単位で表したエンジン回転速度
とキロメータ毎時(km/h)単位で表した車両速度との比
巡航フェーズ中及び減速フェーズ中のkm/h単位で表したシフトダウン速度(vi→i−1)は,次の式(3)を用
いてngからギヤ3までのシフトダウン速度を計算する。
Pn
9.1
mk 75 1
vi i 1 .0575 3e s nidlenidle , i=4からng (3)
ndvi2
ここに, i : ギヤ番号(≧4)
ng : 前進ギヤの総数
Pn : 定格出力(kW)
mk : 空車質量(kg)
nidle : アイドリング回転速度(min−1)
s : 定格エンジン回転速度(min−1)
ndvi−2 : ギヤi−2における毎分(min−1)単位で表したエンジン回転
速度とキロメータ毎時(km/h)単位で表した車両速度との比
――――― [JIS D 1047-2 pdf 7] ―――――
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D 1047-2 : 2017
次の式(4)を用いて,ギヤ3からギヤ2(v3→2)へのシフトダウン速度を計算する。
Pn
9.1
mk 75 1
v3 2 .0575 3e 1.0 s nidle nidle (4)
ndv1
ここに, Pn : 定格出力(kW)
mk : 空車質量(kg)
nidle : アイドリング回転速度(min−1)
s : 定格エンジン回転速度(min−1)
ndv1 : ギヤ1における毎分(min−1)単位で表したエンジン回転速度
とキロメータ毎時(km/h)単位で表した車両速度との比
次の式(5)を用いて,ギヤ2からギヤ1(v2→1)へのシフトダウン速度を計算する。
1
v2 1 .003 s nidlenidle (5)
ndv2
ここに, ndv2 : ギヤ2における毎分(min−1)単位で表したエンジン回転速度
とキロメータ毎時(km/h)単位で表した車両速度との比
巡航フェーズは,後述のフェーズインジケータによって定義されるため,緩やかな速度上昇が必要な場
合は,シフトアップさせることが望ましい。巡航フェーズ中のシフトアップ速度(v1→2,v2→3及びvi→i+1)
は,次の式(6)式(8)を用いて計算する。
1
v1 2 .003 s nidlenidle (6)
ndv2
Pn
9.1
mk 75 1
v2 3 .0575 3e 1.0 s nidle nidle (7)
ndv1
Pn
9.1
mk 75 1
vi i 1 .0575 3e s nidle nidle , i=3からng−1 (8)
ndvi 1
変速速度の計算結果は,小数第一位で四捨五入する。
4.3.2.2.1.2 ステップ2−各サイクルサンプルにおけるギヤの選択
加速,減速,巡航,停止フェーズの各フェーズについての解釈の相違を避けるため,各フェーズに対応
する指標を速度パターンに追加する(4.8の表3表26参照)。
個々のサンプルにおける適切なギヤは,次の各フェーズに示す4.3.2.2.1.1の変速速度の計算式によって
得られる車両速度範囲とギヤとの関係から選択する。
停止フェーズ中のギヤの選択 : 停止フェーズ中における最後の5秒間は,ギヤ1にし,クラッチを切る。
停止フェーズの前は,ギヤをニュートラルにする又はクラッチを切る。
加速フェーズ中のギヤの選択 :
v≦v1→2であればギヤ1
v1→2v2→3 v3→4 v4→5 v>v5→6であればギヤ6
――――― [JIS D 1047-2 pdf 8] ―――――
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D 1047-2 : 2017
減速フェーズ中又は巡航フェーズ中のギヤの選択 :
vv v3→2≦v v4→3≦v v5→4≦v v≧v4→5であればギヤ6
次のいずれかの場合は,クラッチを切る。
a) 試験二輪車の速度が10 km/h未満となった場合
b) エンジン回転速度が nidle .003 s 未満となった場合
nidle
c) 冷機始動状態においてエンジンが停止する可能性がある場合
4.3.2.2.1.3 ステップ3−追加要件による補正
次の要件に従って,ギヤの選択を修正する。
a) 加速フェーズから減速フェーズへの移行時には,ギヤは変更しない。加速フェーズの最後の1秒間に
使われていたギヤは,それに続く減速フェーズでも維持する。ただし,速度がシフトダウン速度を下
回った場合は,この限りではない。
b) シフトアップ及びシフトダウンは,1ギヤずつ行う。ただし,ギヤ2からニュートラルに入れて停止
する場合は,この限りではない。
例1 4→4→4→4→3→3→3→3→1→1→1→1は4→4→4→4→3→3→3→3→2→1→1→1とする。
c) ギヤ変更の計算において,シフトアップ又はシフトダウンから4秒間以内に元のギヤに戻る場合には,
ギヤチェンジは行わない。
例2 2→3→3→3→2は2→2→2→2→2,4→3→3→3→3→4は4→4→4→4→4→4とする。
連続して繰り返す場合は,より長く使うギヤに置き換える。
例3 2→2→2→3→3→3→2→2→2→2→3→3→3は2→2→2→2→2→2→2→2→2→2→3→3→3とす
る。
もし,同じ時間であれば,連続するギヤをその前の連続するギヤに置き換える。
例4 2→2→2→3→3→3→2→2→2→3→3→3は2→2→2→2→2→2→2→2→2→3→3→3とする。
d) 加速フェーズ中のシフトダウンはしない。
4.3.2.2.2 オプション規定
ギヤの選択は,次に従って修正してもよい。
− いかなるサイクルにおいても,4.3.2.2.1に基づき計算して得られるギヤよりも低いギヤを使用するこ
とができる。4.3.2.2.1によって得られたギヤよりも高いギヤでなければ,製造業者が推奨するギヤを
使用する。
注記1 次のURLで国連ウェブサイト上にある計算プログラムのギヤ選定を目的として使用する
ことができる。
http://www.unece.org/trans/main/wp29/wp29wgs/wp29grpe/wmtc.html
解説は,GTR No.2(WMTC国際連合欧州経済委員会,ECE/TRANS/180/Add.2/Corr.3)の
Annex 13にある。
――――― [JIS D 1047-2 pdf 9] ―――――
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D 1047-2 : 2017
注記2 フェーズインジケータ
ギヤシフトの計算について相違を避け,試験の均一性の向上を図るために,次のフェー
ズインジケータを適用する。フェーズインジケータは,表1のとおり,四つのフェーズに
よって定義される。
表1−運転フェーズの定義
4フェーズ 定義
停止フェーズ 速度<5 km/h及び0.5 km/h/s(−0.139 m/s2)<加速度<0.5 km/h/s(0.139 m/s2)
加速フェーズ 加速度≧0.5 km/h/s(0.139 m/s2)
減速フェーズ 加速度≦−0.5 km/h/s(−0.139 m/s2)
巡航フェーズ 速度≧5 km/h/s及び0.5 km/h/s(−0.139 m/s2)<加速度<0.5 km/h/s(0.13 m/s2)
フェーズインジケータは,一定の運転フェーズを規定することによって,頻繁なギヤチ
ェンジを避け,運転性を向上させることを目的として,設定する。図3に例を示す。
図3−フェーズインジケータの例
4.4 タイプ2試験
4.4.1 適用
この試験は,火花点火式エンジンを備える全ての試験二輪車に適用する。
4.4.2 気体汚染物質の測定
一酸化炭素(CO)の含有量(体積比)は,タイプ1試験の直後に測定する。
4.4.3 エンジンの試験回転速度
試験は,通常のアイドリング回転速度で行う。
4.4.4 変速位置
手動又は半自動変速機のギヤボックスを装備した試験二輪車などの場合,変速位置をニュートラルに入
れ,クラッチを接続した状態で試験を実施するものとする。
自動変速機のギヤボックスを装備した試験二輪車などの場合,変速位置をゼロ又はパーキング位置のい
ずれかに入れて試験を実施するものとする。
――――― [JIS D 1047-2 pdf 10] ―――――
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JIS D 1047-2:2017の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 6460-2:2014(MOD)
JIS D 1047-2:2017の国際規格 ICS 分類一覧
- 43 : 自動車工学 > 43.140 : モーターサイクル及びモペット
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.040 : 気質 > 13.040.50 : 交通機関からの排気ガス
JIS D 1047-2:2017の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISD0101:1993
- 自動車の種類に関する用語
- JISD0108:1985
- 自動車排出物質の公害防止関連用語
- JISD0109:2007
- 二輪自動車―用語
- JISD1047-1:2017
- 二輪自動車―排出ガス及び燃料消費率試験方法―第1部:一般要求事項