JIS D 5304:1996 自動車用品―小形バッテリチャージャ | ページ 2

6
D 5304-1996
表5 電源コード及び出力コードの公称断面積及び許容電流
公称断面積 素線の数/直径 電気絶縁物の使用温度の上限値
mm2 本/mm 60℃のもの 75℃のもの 80℃のもの 90℃のもの
塩化ビニル クロロプレンゴム ブチルゴム けい素ゴム
混合物(参考) 混合物(参考) 混合物(参考) 混合物(参考)
許容電流
A
0.75 30/0.18 7 8 9 10
1.25 50/0.18 12 14 15 17
2.0 37/0.26 17 20 22 24
3.5 45/0.32 23 28 29 32
5.5 70/0.32 35 42 45 49
備考 電気絶縁物は代表的なものを参考として示す。
(3) 電源コードの電源側接続端には,JIS C 8303に規定する差込プラグを取り付けること。
(4) 外装箱取出部からプラグ接続部までの電源コードの長さは,1m以上とする。
(5) 外装箱取出部からクリップ接続部までの出力コードの長さは,1.5m以上とする。
(6) 出力コードのマイナス側の色は,黒とする。
(7) コードには,汚れ,ひび割れ及び心線の露出がないこと。
6.7 クリップ チャージャのクリップは,次のとおりとする。
(1) クリップの導電部は,7.(2)に規定するものを用いる。
(2) 絶縁カバーの極性色別は,プラス側を赤,マイナス側を黒とする。
(3) クリップには,汚れ,さび及び人身を傷つけるような鋭利な突起がないこと。
6.8 出力極性表示 極性表示は,プラス側を+,マイナス側を−とし,クリップ,絶縁カバー又はその
近くに容易に消えない方法で表示する。
6.9 通電の表示 ランプ,メータなどによって,通電の表示を行う構造とする。
6.10 始動補助用機構 始動補助用機構として,専用スイッチ,ヒューズ以外の温度過昇防止装置,過負
荷保護装置などを備える。
7. 材料 チャージャに用いる材料は,次のとおりとする。
(1) 鉄及び鋼(ステンレス鋼は除く。)を用いる部分には,めっき,塗装などの適当なさび止めを施す。た
だし,酸化することによって,危険が生じるおそれがない部分に用いるものを除く。
(2) 導電材料は,銅,銅合金又はこれと同等以上の電気的,熱的及び機械的な安定性をもち,さびにくい
ものとする。ただし,弾性を必要とする部分,その他構造上やむを得ない部分に用いるもので,危険
の生じるおそれがないものを除く。
(3) 端子ねじ(接地用端子ねじを除く。)は,銅又は銅合金製とする。ただし,直接通電を目的としないも
の又は温度が100℃以上の部分に用いるものには,鉄及び鋼を用いてもよい。
(4) 装置の部品及び構造材料は,ニトロセルローズ系セルロイド又はこれに類する可燃性物質でないこと。
(5) アークが達するおそれがある部分に用いる電気絶縁物は,アークによる使用に耐えない変形及び絶縁
低下などの変質が生じないこと。
8. 試験方法
8.1 電気的性能試験

――――― [JIS D 5304 pdf 6] ―――――

                                                                                              7
D 5304-1996
8.1.1 絶縁抵抗 8.1.6に示す試験の前及び直後に,チャージャの充電部と非充電金属部との間の絶縁抵
抗を,500V絶縁抵抗計で測定する。
8.1.2 耐電圧 8.1.1に示す試験を終わった後に,チャージャの表6に示す箇所に,同表に示す交流電圧
を1分間加えて,異状の有無を調べる。
表6 耐電圧
箇所 交流電圧
V
変圧器の一次側と,地絡するおそれがある1 000
非充電金属部との間,及び二次側との間
変圧器の二次側と,地絡するおそれがある 500
非充電金属部との間
8.1.3 交流入力容量 チャージャの出力側に、試験用バッテリを接続し,入力側に定格周波数の定格交流
入力電圧を加え,通電開始から5分後の入力電圧及び入力電流を測定し,交流入力容量を入力電圧と入力
電流との積によって求める。
なお,試験用バッテリは,チャージャの取扱説明書に記載した使用可能な最大容量のものを完全に充電
した後,その容量の21を放電したものを用いる。
8.1.4 出力充電特性 チャージャの出力側に,8.1.3に示す試験用バッテリを接続し,入力側に定格周波
数の定格交流入力電圧を加え,5分後の直流出力電流を測定し,これと定格直流出力電流との比を求める。
8.1.5 始動補助用出力特性 切換スイッチを始動補助専用の位置に入れ,チャージャの出力側に抵抗負荷
を接続し,入力側に定格周波数の定格交流入力電圧を加えて,出力側端子電圧が定格電圧の21になったと
きの直流出力電流を測定し,これと短時間定格直流出力電流との比を求める。
なお,直流出力電流の値は,出力側端子電圧が定格電圧の21前後の2点で測定し,等間隔目盛の直交す
る電流軸及び電圧軸のグラフ上から求めることができる。
8.1.6 平常温度上昇 チャージャを厚さが10mm以上の表面が平らな木台の上に置き,次に示す方法で試
験をし,巻線では抵抗法,その他の箇所では熱電温度計法によって,各部の最高温度を測定する。
(1) チャージャの出力側に,8.1.3に示す試験用バッテリを接続し,入力側に定格周波数の定格交流電圧を,
温度上昇がほぼ一定値を示すまで連続して加える。
(2) 始動補助用と兼用のチャージャでは,更に,入力側に定格周波数の定格交流電圧を加え,始動補助用
短時間定格直流出力電流に等しい電流を3秒間通電し,7秒間休止する操作を10回繰り返す。
8.1.7 異常温度上昇 チャージャを,厚さが10mm以上の表面が平らな木台の上に置き,次の(1),(2)及
び(3)に示す条件で定格周波数の定格交流入力電圧を,温度上昇値がほぼ一定値を示すまで(温度過昇防止
装置又は過負荷保護装置が作動したときには,そのときまで)加えたとき,又は巻線が焼損して通電しな
くなるまで加えたときの異状の有無を調べる。ただし,自動復帰をする温度過昇防止装置又は過負荷保護
装置をもつチャージャでは,上記の入力電圧を7時間加えた後に,異状の有無を調べる。
その後,更に,8.1.1に示す方法によって,絶縁抵抗を測定する。
(1) 出力コードを短絡する。
(2) 温度過昇防止装置又は過負荷保護装置をもつチャージャでは,出力コードの間に抵抗負荷を接続し,
温度過昇防止装置又は過負荷保護装置にこれらの最大不動作電流を通じる。
(3) 始動補助用では更に,始動補助用短時間定格直流出力電流を連続通電する。
8.2 機械的性能試験

――――― [JIS D 5304 pdf 7] ―――――

8
D 5304-1996
8.2.1 コード取付部の強さ チャージャを,表面が平らな台上に固定し,プラグ及びクリップに,それぞ
れチャージャに働く重力の3倍に相当する力(ただし,チャージャの質量の3倍が10kgを超えるチャージ
ャでは100N,その質量の3倍が3kg未満のチャージャでは30N)をコードの引出し方向に15秒間加えた
後,コード取付部の異状の有無を調べる。
8.2.2 とっ手の強さ チャージャを,表面が平らな台上に固定し,とっ手の握り部の中央部分に,チャー
ジャに働く重力の3倍に相当する力をとっ手面に対して垂直方向に加えた後,とっ手及びとっ手取付部の
異状の有無を調べる。
8.2.3 クリップの強さ チャージャのクリップを,表7に示す金属製の試験用丸棒に,200回以上脱着操
作を行った後,異状の有無を調べる。
表7 試験用丸棒
定格直流出力電流 丸棒の直径
mm
3A以下のもの 13.5
3Aを超えるもの 18.5
8.2.4 耐振動性 チャージャにJIS C 0911の3.2(定振動数耐久試験装置)に示す定振動数耐久試験装置
を用いて,振動数30Hz,複振幅1.2mmの条件で上下方向に1時間振動を加えた後,異状の有無を調べる。
8.2.5 落下強度 コンクリート床上に,厚さ30mmのラワン板をおき,チャージャを床面に水平に保持し
て,70cmの高さから1回落下させた後,外観の異状の有無を調べる。
その後,更に,8.1.2に示す方法によって異状の有無を調べる。
9. 製品の呼び方 チャージャの呼び方は,製品の名称,及び種類の記号による。
例 小形バッテリチャージャ 12V-S/24V-S
10. 表示 チャージャの見やすい位置に,紛らわしくなく,かつ,容易に消えない方法で,次の事項を表
示する。ただし,電気用品取締法に基づく表示事項は,図2に示すように枠内に入れ,その他は枠の近く
に表示する。
(1) 電気用品取締法による型式認可番号
(2) 製造業者名又はその略号
(3) 定格交流入力電圧 (V)
(4) 定格周波数 (Hz)
(5) 定格交流入力容量 (VA)
(6) 定格直流出力電圧 (V)
(7) 定格直流出力電流 (A)
(8) 始動補助用に使用するものではその旨
(9) 名称及び種類,又は名称及び種類の記号
(10) 製造年又はその略号
(11) 始動補助用に使用するものでは,始動補助専用スイッチの位置でバッテリを充電できない旨
(12) 始動補助用短時間定格直流出力電流 (A)
(13) 注意事項

――――― [JIS D 5304 pdf 8] ―――――

                                                                                              9
D 5304-1996
図2
11. 取扱説明書 チャージャには,次の事項を記載した取扱説明を表示するか,又は取扱説明書を添付す
る。
なお,取扱説明書の内容は,使用者が容易に理解できるように,できるだけ図解などの方法で記述し,
説明文については,特に重要な事項は,太文字又は色文字とすることが望ましい。
(1) 適合バッテリ容量
(2) 接続方法
(3) 充電方法
(4) 注意事項
例 始動補助用装置を使用する場合には,通電3秒以下,休止7秒以上,繰返し回数10回以下である
こと。
(5) 保管方法
(6) 製造業者名又は販売業者名
(7) 所在地及び電話番号
(8) 名称及び種類,又は名称及び種類の記号
(9) その他

――――― [JIS D 5304 pdf 9] ―――――

10
D 5304-1996
社団法人日本自動車部品工業会自動車用小形バッテリチャージャ
JIS改正原案作成委員会委員 構成表
氏名 所属
(委員長) 室 伏 公 夫 財団法人日本電気用品試験所企画部
(幹事) 池 田 清 依田電機産業株式会社開発部
(委員) 前 川 武 也 工業技術院標準部
林 洋 和 通商産業省機械情報産業局
中 込 常 雄 日本工業標準調査会
加 山 英 男 財団法人日本規格協会技術部
酒 谷 眞佐彦 社団法人日本蓄電池工業会
住 野 耕 三 株式会社オートバックスセブン
鍵 山 秀三郎 株式会社ローヤル
林 広 敏 社団法人日本自動車連盟業務部
山 村 敏 夫 国民生活センター商品テスト部
小 林 康 男 全国自動車用品卸商組合
阿 部 雅 春 セルスター工業株式会社生産購買部
藤 井 啓之介 日本電池株式会社自動車電池事業部市販部
岩 崎 徹 株式会社ユアサコーポレーション商品事業部開発部
小 河 幸 男 大自工業株式会社東京営業所
小 沢 美 徳 株式会社カーメイト第一事業部
牧 野 悦 治 新神戸電機株式会社電池機器事業部技術部
小 林 隆 二 社団法人日本自動車部品工業会技術部
(関係者) 笹 尾 照 夫 工業技術院標準部
遠 藤 一 善 株式会社ローヤル商品部
大 下 進 セルスター工業株式会社技術部
浜 浦 紀代輝 大自工業株式会社
(事務局) 冨 樫 晃 社団法人日本自動車部品工業会技術部

JIS D 5304:1996の国際規格 ICS 分類一覧

JIS D 5304:1996の関連規格と引用規格一覧