JIS D 5711:2004 自動車用緊急保安炎筒

JIS D 5711:2004 規格概要

この規格 D5711は、自動車の使用時に,非常信号用具として用いる緊急保安炎筒について規定。

JISD5711 規格全文情報

規格番号
JIS D5711 
規格名称
自動車用緊急保安炎筒
規格名称英語訳
Red Fusee for Motor Vehicles
制定年月日
1971年12月1日
最新改正日
2018年10月22日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

43.040.20
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1971-12-01 制定日, 1972-10-01 改正日, 1978-04-01 確認日, 1981-03-01 改正日, 1982-12-01 改正日, 1988-03-01 確認日, 2001-10-20 確認日, 2004-03-20 改正日, 2008-10-01 確認日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認
ページ
JIS D 5711:2004 PDF [10]
                                                                                   D 5711 : 2004

まえがき

  この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本保安炎筒工業
会(JSFIA)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を改正すべきとの申出
があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格(日本産業規格)である。
これによって,JIS D 5711:1982は改正され,この規格に置き換えられる。

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS D 5711 pdf 1] ―――――

D 5711 : 2004

pdf 目 次

ページ

  •  1. 適用範囲・・・・[1]
  •  2. 引用規格・・・・[1]
  •  3. 品質・・・・[2]
  •  3.1 性能・・・・[2]
  •  3.2 経時劣化性・・・・[2]
  •  4. 成分・・・・[2]
  •  5. 構造,形状及び寸法・・・・[2]
  •  5.1 構造・・・・[2]
  •  5.2 形状及び寸法・・・・[3]
  •  6. 試料採取方法・・・・[3]
  •  7. 試験方法・・・・[3]
  •  7.1 発炎剤の落つい感度・・・・[3]
  •  7.2 発炎剤の摩擦感度・・・・[3]
  •  7.3 発炎剤の起爆感度・・・・[3]
  •  7.4 発炎剤の安定度・・・・[4]
  •  7.5 水分・・・・[4]
  •  7.6 保安炎筒の安定度・・・・[4]
  •  7.7 保安炎筒の耐湿性・・・・[4]
  •  7.8 保安炎筒の耐衝撃性・・・・[4]
  •  7.9 保安炎筒の耐振動性・・・・[4]
  •  7.10 保安炎筒の燃焼時間・・・・[4]
  •  7.11 保安炎筒の光度・・・・[5]
  •  7.12 保安炎筒の色度・・・・[6]
  •  7.13 保安炎筒の耐雨性・・・・[6]
  •  7.14 保安炎筒の耐風性・・・・[7]
  •  7.15 保安炎筒の劣化促進試験・・・・[8]
  •  8. 検査・・・・[8]
  •  9. 表示・・・・[8]

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS D 5711 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
D 5711 : 2004

自動車用緊急保安炎筒

Red Fusee for Motor Vehicles

1. 適用範囲

 この規格は,自動車の使用時に,非常信号用具として用いる緊急保安炎筒(以下,保安炎
筒という。)について規定する。

2. 引用規格

 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 1609 照度計
JIS D 0203 自動車部品の耐湿及び耐水試験方法
JIS D 1601 自動車部品振動試験方法
JIS G 3452 配管用炭素鋼管
JIS K 4806 工業雷管及び電気雷管
JIS K 4809 火薬類分析試験方法
JIS K 4810 火薬類性能試験方法
JIS Z 8701 色の表示方法−XYZ表色系及びX10Y10Z10表色系
JIS Z 8724 色の測定方法−光源色

――――― [JIS D 5711 pdf 3] ―――――

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D 5711 : 2004

3. 品質

3.1 性能

 性能は,表1の規定に適合しなければならない。
表1
項目 性能
発 落つい感度 30 cmの落高で発火してはならない。
炎 摩擦感度 荷重156.9 Nで発火してはならない。
剤 起爆感度 鋼管が全長にわたり裂けてはならない。
安定度 温度102 ℃で発火せず,かつ,常温に冷却後,点火したとき正常に燃焼しなければ
ならない。
水分 1 %以下とする。
保 安定度 温度72 ℃で発火せず,常温に冷却後,点火したとき正常に着火し,かつ,正常に
安 燃焼しなければならない。
炎 耐湿性 加湿後直ちに点火したとき,正常に着火し,かつ,正常に燃焼しなければならない。
筒 耐衝撃性 1 mの高さから落下させたとき発火せず,点火したとき正常に着火し,かつ,正常
に燃焼しなければならない。
耐振動性 加振後点火したとき,正常に着火し,かつ,正常に燃焼しなければならない。
燃焼時間 燃焼時間は5分以上とする。表示燃焼時間が5分以上,10分以下の製品では,表示
時間に対して0+2分,また,表示燃焼時間10分を超える製品では,表示時間に
対して0+3分以内の範囲とする。
光度 炎の平均光度は,140 cd以上とする。
色度 JIS Z 8701に規定する色度座標によって,炎の色が次の座標の範囲内とする。
y≦0.076 x+0.294(黄方向の限界)
x+y≧0.910 (白方向の限界)
耐雨性 雨量50 mm/hで点火したとき,正常に着火し,かつ,燃焼が中断してはならない。
耐風性 風速18 m/sで点火したとき,正常に着火し,かつ,燃焼が中断してはならない。
劣化促進試験 高温多湿 高温多湿後,室温に10日間放置して点火したとき,正常に着火し,かつ,正常に
試験 燃焼しなければならない。
温度サイ 温度サイクル後,室温で点火したとき,正常に着火し,かつ,正常に燃焼しなけれ
クル試験 ばならない。

3.2 経時劣化性

 保安炎筒は,製造から4年経過した時点で,3.1に規定する性能を満足しなければなら
ない。ただし,劣化促進試験を除く。

4. 成分

 発炎剤は,過塩素酸アンモニウム,過塩素酸カリウム,硝酸ストロンチウム,炭酸ストロンチ
ウムなどを主成分とし,成分中に硫黄を含有するものは,2.6 %以上の塩素酸塩(塩素酸カリウム,塩素酸
ナトリウムなど)を含んではならない。また,成分中に塩素酸塩を含有するものは,アンモニウム塩を含
んではならない。

5. 構造,形状及び寸法

5.1 構造

 保安炎筒の構造は,図1に示すような筒内に発炎剤を詰め,その頭部には完全に覆われた摩
擦式点火部(すり付け薬,発火薬及び伝火薬)を取り付けたもので,筒は紙,合成樹脂などの可燃性材料
を用いる。支持具を取り付ける場合,支持具の材料は,できる限り可燃性材料を用いる。

――――― [JIS D 5711 pdf 4] ―――――

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D 5711 : 2004
a) キャップあり構造
b) キャップなし構造
図 1 保安炎筒の構造の例

5.2 形状及び寸法

 保安炎筒は全長360 mm以下,燃焼部分の断面積5 cm2以下とし,発炎剤が外部に露
出しないで,かつ,容易には取り出すことができないものとする。筒の厚さは,発炎剤が粉末のものは1 mm
以上,固形のものは0.4 mm以上とする。

6. 試料採取方法

 試料は,品質を同一とみなすことができるロットの製品から採取する。ロットの設定
及び試料採取方法は,当事者間の協定による。

7. 試験方法

7.1 発炎剤の落つい感度

 発炎剤の落つい感度の試験は,JIS K 4810の5.2.1(落つい感度試験)による。
この場合,落高30 cmで発火の有無を10回調べる。

7.2 発炎剤の摩擦感度

 発炎剤の摩擦感度の試験は,JIS K 4810の5.2.3(摩擦感度試験)による。この
場合,荷重156.9 Nで発火の有無を10回調べる。

7.3 発炎剤の起爆感度

 発炎剤の起爆感度の試験は,次による。
a) 点火部を取り除いた試料をJIS G 3452に規定するSGP25Aに図2に示すように入れ,鋼管のほぼ中央
に保持する。
b) IS K 4806に規定する雷管1本を用いて起爆させ,鋼管の裂け具合を調べる。

――――― [JIS D 5711 pdf 5] ―――――

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JIS D 5711:2004の国際規格 ICS 分類一覧

JIS D 5711:2004の関連規格と引用規格一覧