JIS D 8005:2009 自動車―圧縮着火式内燃機関―排出ガスの不透過率測定及び光吸収係数測定用の機器 | ページ 2

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D 8005 : 2009 (ISO 11614 : 1999)
注記 対応国際規格 : IEC 60068-2-31, Environmental testing. Part 2: Tests. Test Ec: Drop and topple,
primarily for equipment-type specimens (IDT)
JIS C 61000-4-2 電磁両立性−第4部 : 試験及び測定技術−第2節 : 静電気放電イミュニティ試験
注記 対応国際規格 : IEC 61000-4-2, Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4-2: Testing and
measurement techniques−Electrostatic discharge immunity test (IDT)
JIS C 61000-4-3 電磁両立性−第4-3部 : 試験及び測定技術−放射無線周波電磁界イミュニティ試験
注記 対応国際規格 : IEC 61000-4-3, Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4: Testing and
measurement techniques−Section 3: Radiated, radio-frequency, electromagnetic field immunity test
(IDT)
JIS C 61000-4-4 電磁両立性−第4-4部 : 試験及び測定技術−電気的ファストトランジェント/バー
ストイミュニティ試験
注記 対応国際規格 : IEC 61000-4-4, Electromagnetic compatibility (EMC)−Part 4: Testing and
measurement techniques−Section 4: Electrical fast transient/burst immunity test−Basic EMC
publication (IDT)
CIE S 001, Colorimetric illuminants

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
3.1
透過率, τ
光源からの光が,排気煙で曇った経路を通過したとき,測定者又は測定器の受光部に到達する割合。
τ 100
0
3.2
不透過率,N
光源からの光が,排気煙で曇った経路を通過したとき,測定者又は測定器の受光部への到達を妨げられ
た割合。
N τ
3.3
有効光路長さ,LA
排煙濃度の密度分布及びフリンジ効果によって生じる濃度の不均一さに対して必要な補正を施した,排
出ガス流が通過する投光部と受光部との間の光束の長さ。
3.4
光吸収係数,k
ベア・ランベルトの法則で定義される係数。
1 τ
k ln
L 100
又は
1 N
k ln 1 (1)
LA 100

――――― [JIS D 8005 pdf 6] ―――――

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注記1 不透過率測定において測定領域の温度及び圧力は,光吸収係数 k に影響するため,適正な比
較を行うにはこれらを計測する必要がある。その基準条件を,7.1に示す。
注記2 用語“光吸収係数”は,一般的に使用されているため,この規格でも使用する。しかし,専
門用語としては,“光減衰係数”がより正確である。
この二つの用語は,厳密に同じパラメータを表す。

4 記号及び単位

  この規格で用いる記号及び単位を,表1に示す。
表1
記号 単位 定義 関連箇条
da dm3/s 最小ガス流量 11.7.1
db dm3/s 最大ガス流量 11.7.1
dc dm3/s 平均ガス流量 11.7.1
I cd 測定領域が排ガスで満たされたときの受光部での光強度 3.1
I0 cd 測定領域が清浄空気で満たされたときの受光部での光強度 3.1
k m−1 光吸収係数a) 3.4及び箇条7
kt m−1 温度Tにおける光吸収係数 7.3.7
kcor m−1 圧力及び温度で補正後に観測された光吸収係数 7.3.6及び7.3.7
kobs m−1 観測された光吸収係数 7.3.6及び7.3.7
LA mm 有効光路長さ 3.3及び7.3.4
LA1 mm 試験中の不透過率メータの有効光路長さ 11.6.5
LA2 mm 既知の不透過率メータの有効光路長さ 11.6.5
lm mm 11.6.1.1
温度が測定領域内の平均温度に等しい場合の,不透過率メータの
位置を示す距離
lm1, lm2 mm 不透過率メータの特定設計の,分割された相互間距離 11.6.1.1
l1, l2 mm 筒(チューブ)の長さ 附属書 A
N % 不透過率 3.2及び箇条6
N1 % 試験対象の不透過率メータの指示値 11.6.5
N2 % 既知又は修正された不透過率メータの指示値 11.6.5
P1, P2 dm3/s 製造業者が許容する通気の分割の先端の位置での流量 11.6.12
patm kPa 大気圧 7.3.6
pobs kPa 測定領域内の観測静圧 7.3.6
Q dm3/s 測定領域を流れるガスの流量 8.2.2
T K 温度 −
Ta K 最低サンプル温度及び最小サンプル流量での平均温度 11.6.1.1
Tb K 最高サンプル温度及び最大サンプル流量での平均温度 11.6.1.1
Tg K 混合ガスの温度 附属書 A
Tm K 測定ガスの平均温度 7.3.7
Ts K 掃気温度 附属書 A
T1 K 試験対象の不透過率メータ内の平均温度 11.6.5
T2 K 既知又は修正された不透過率メータの平均温度 11.6.5
t s 時間 −
tp s 物理的応答時間 8.2.2
te s 電気的応答時間 8.2.3
to s 総合応答時間 8.2.4
td s 物理的遅れ時間 8.3

――――― [JIS D 8005 pdf 7] ―――――

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表1(続き)
記号 単位 定義 関連箇条
tT s 温度応答時間 8.4
V dm3 測定領域の容積 8.2.2
v m/s ガス流速 −
va m/s 最小ガス流速 11.7.1
vb m/s 最大ガス流速 11.7.1
vc m/s 平均ガス流速 11.7.1
τ % 透過率 3.1
注a) 特に明記しない限り,通常,定常状態 (SS)でのkは,kcorを意味する。

5 不透過率メータの原理

5.1 一般

  測定原理として,光が規定された長さの測定すべきスモークを通過したときの,受光部(例えば,光電
デバイス)に到達する入射光の割合で,被測定物質の遮光性を評価する。
不透過率を測定するための“スモークの長さ”は,測定器の設計に依存する。それは,排気管内を流れ
る全排出ガス(インライン全流形不透過率メータ,図1参照),大気中へ放出した排出ガス(エンドオブラ
イン又はプルーム形の全流形不透過率メータ,図2参照),又は排気管から抽出した排出ガスのサンプル(サ
ンプリング式又は分流形不透過率メータの場合)でもよい。
ここで重要なことは,不透過率の指示値は,常に計測した光路長さとともに明記すべきということであ
る。測定値は,測定時の光路長さ抜きでは意味がない。
さらに,ガス温度は指示値に大きく影響し,このガス温度が測定器によって制御されないか又は測定さ
れない場合には,明記することが望ましい。

5.2 光吸収係数の測定

  不透過率を測定する機器が,すべて光吸収係数の測定に適切であるとは限らない。その理由は,有効光
路長さが必ずしも容易に決定できず,エンドオブライン(又はプルーム)測定器では,測定される排出ガ
スは,非反射性の容器内に存在しないからである。すべての不透過率メータに適合する一般的仕様を,箇
条6に示す。光吸収係数を計測する不透過率メータの追加仕様を,箇条7に示す。

5.3 使用条件

  不透過率メータは,次の試験条件で使用してもよい。
− 定常状態 (SS): エンジンは,一定速度及び一定負荷の安定した状態で運転
− 過渡状態 (TC): エンジンは,速度及び/又は負荷が過渡状態で運転
過渡状態下で測定するための不透過率メータの追加仕様を,箇条8に示す。

6 不透過率測定用の不透過率メータの仕様

 1)
注1) 測定値の比較は,不透過率が規定の有効光路長さLA (例えば,430 mm)及び規定のスモーク
温度 T [例えば,373 K (100 ℃)]で示される場合に限り可能である。

6.1 基本仕様

6.1.1 測定するガスは,排気管内(インライン測定器),又は排気管出口から拡散するプルーム(エンド
オブライン測定器),又は特別に設計されたチャンバ内(排出ガスの全流又は分流採取)のいずれであって
もよい。

――――― [JIS D 8005 pdf 8] ―――――

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6.1.2 表示器の表示単位は不透過率であり,不透過率の分解能は,少なくともフルスケールの0.1 %とす
る。
6.1.3 測定器のゼロ及びフルスケールの設定値は,1時間又は試験時間のいずれか短い方において,不透
過率 0.5 %,又はフルスケールの2 %のいずれか小さい値を超えてドリフトしてはならない。
6.1.4 光源及び受光部を保護(例えば,掃気)するための方法が,測定するガスの有効光路長さに2 %を
超える変化を与えてはならない。
6.1.5 測定領域の上下流に設置するデバイスは,フルスケールの約50 %のガスにおいて,不透過率0.5 %
又はフルスケールの2 %のいずれか小さい値を超える影響を与えてはならない。
6.1.6 不透過率メータは,光源又は受光部を汚すことなく測定するのに十分な時間使用できるものでなけ
ればならない。測定器全体のドリフトが1時間又は試験時間のいずれか短い時間内で,不透過率0.5 %又
はフルスケールの2 %のいずれか小さい値未満であるならば,この測定器は適合しているものとする。
6.1.7 製造業者が規定する,測定器のあらゆる保守[10.2 m)参照]は,使用者が簡単に,かつ,測定器
の正しい機能を損なうことなく実施できるものでなければならない。
6.1.8 測定器の測定前条件調整(暖機及び安定化)は,15分を超えてはならない。この間,スモークメ
ータでの測定は,禁止されなければならない。
6.1.9 測定器は,次に示す事項に対して大きな影響を受けてはならない。
− 気候影響(JIS C 60068-2-1,JIS C 60068-2-2及びJIS C 60068-2-78)
− 機械的衝撃 (JIS C 60068-2-31)
− 電磁両立性(JIS C 61000-4-2,JIS C 61000-4-3及びJIS C 61000-4-4)
− 外光影響
6.1.10 商用車用として規定された測定器は,垂直排気管及びシャーシ直下にある中央排気管も含む標準的
車両の排気管に接続する実用的で安全な手段を装備していなければならない。
6.1.11 屋外又は車両の周辺で移動して使用する測定器の部分(例えば,測定ヘッド)は,供給電源の安全
性が示されない限り,50 V以下の絶縁電源を使用しなければならない。

6.2 設計仕様

6.2.1  測定領域
測定領域とは,測定器の中で測定が行われる部分である。
6.2.1.1 測定室をもつ不透過率メータ
測定領域は,次の条件によって境界付けられる。
− 光源及び受光部を保護する二つのデバイスの末端部分
− ガス流に平行方向で,スモーク室の末端部分
− 適用可能な場合,ガス流に直角であり,光束への直線区間を形作る二つの仮想面(一方の仮想面は流
入するガスの前面であり,他方の面は流入するガスの背面である。)
6.2.1.2 エンドオブライン不透過率メータ
測定領域は,二つの仮想面の間の距離に等しいプルームの奥行きの区間である。一面はガス流の前面で,
他面はガス流の背面であり,かつ,光束に対して平行である。
プルームの光路長さを正確に定義することは大変難しく,また,プルームの光路長さは,スモークプル
ーム (smoke plume) を通過する光束が排気管出口にいかに近いかに依存する。有効光路長さを正確に定義
することが困難なため,測定値の k 値への変換は,条件付きで行うことが望ましい。

――――― [JIS D 8005 pdf 9] ―――――

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6.2.2 光源
光源は,色温度2 800 K3 250 Kの範囲の白熱電球(CIE S 001に準拠),又はスペクトルピーク550 nm
570 nmの緑色発光ダイオード (LED)とする。
6.2.3 受光部
受光部(必要である場合には,フィルタを備えた)は,光電セル又はフォトダイオードとする。白熱電
球を光源とした場合,550 nm570 nmの範囲において人間の目の明所視曲線(最大感度)に類似したスペ
クトル感度を備え,430 nm未満及び680 nmを超える範囲では,その最大感度の4 %未満でなければなら
ない。
6.2.4 光源及び受光部の結合特性
6.2.4.1 測定器の設計は,次のように行う。
− 光束は,光軸に対して3°の公差内で平行でなければならない。
− 受光部は,光軸に対して3°を超える入射角の直射光線又は反射光線による影響を受けてはならない。
同等な結果が得られるならば,他のいかなるシステムも適用可能である。
6.2.4.2 指示部を含む電気回路の設計は,回路の調整範囲,及び光源と受光部との動作温度範囲において,
指示部の指示と受光強度との関係が,±0.5 %以内の直線となるようにしなければならない。
6.2.5 測定器の調整及び校正
6.2.5.1 清浄空気で満たされた測定領域,又は同等の領域を光束が通過するとき,光源及び受光部の回路
は,指示出力をゼロにリセットできるよう調整可能でなければならない。負値及びフルスケールを超える
値を表示する機能を備えていなければならない。
測定器は,フルスケールの設定及び検査を行う手段を備えていなければならない(例えば,光束に直角
な遮光板若しくは中間濃度フィルタの使用,又は不透過率100 %を指示する測定器の場合には,光源を完
全に作動停止するか又は遮光するかのいずれかによる。)。測定器は,測定開始前に測定器が確実にゼロ及
びスパンを正しく調整するための,自動又は半自動のシーケンスをもたなければならない。
6.2.5.2 中間点チェックは,光束に直角で不透過率がフルスケールの15 %80 %で±1 %の精度の遮光板
又は中間濃度フィルタで実施されなければならない。この中間濃度フィルタは,測定器に組み込まれてい
る部品であってはならない。
準備は,清浄空気で満たされた測定領域を通る光束の経路にフィルタを挿入することで行われなければ
ならない。この試験は,工具を使用せず,かつ,機器のケースを開けずに行えるものでなければならない。
光源と受光部との間にフィルタを挿入したときの指示部の指示は,フィルタの既知の値に対し,不透過
率で2 %以内でなければならない。
6.2.6 記録計出力端子
測定器は,視覚的な表示と併せて記録計出力端子を備えなければならない。

7 光吸収係数測定用の不透過率メータの追加仕様

7.1 基準条件

  実際のエンジン試験においては,大気の基準圧力及び基準温度 373 K (100 ℃)を使用するのが便利であ
る。これは,目視できるスモークの排出は大気圧下であり,実際に不透過率メータは,おおよそ大気圧下
で使用されるからである。また,大気圧のスモークへの影響と同様に,大気圧の変化がエンジンのスモー
ク生成に与える影響を含むスモークの修正係数も,大気圧及び基準温度 373 K (100 ℃)でのスモーク測定
から得られる。ただし,二つの排出ガスの絶対値比較が要求された場合(エンジン性能に影響するいかな

――――― [JIS D 8005 pdf 10] ―――――

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JIS D 8005:2009の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 11614:1999(IDT)

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