JIS E 5012-3:2015 鉄道車両―電力用コンデンサ―第3部:電気二重層キャパシタ | ページ 3

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受渡当事者間の協定によって,同等又はより厳しい試験条件が適用される場合は,近似した設計のキャ
パシタを使用してもよい。
全ての形式試験を同じキャパシタのサンプルで行う必要はない。その選択は,製造業者に任されている。
5.2.3 受渡試験
品質要求の試験順序は,次による。
受渡試験は,出荷前に製造業者がキャパシタ全数に対して行う試験である。要求があれば製造業者は試
験結果を示す個別の試験成績書を添付し,キャパシタを出荷する。
5.2.4 受取試験
受渡試験及び/又は形式試験並びにそれらの中のどれを受取のための試験項目にするかは,発注者との
協定によって製造業者が行ってもよい。
繰返し行う試験に供するサンプル数,合格判定基準及びこれらのユニットの出荷を許可するかどうかは,
受渡当事者間で協定し,契約書で明示する。

5.3 静電容量及び内部抵抗の測定

5.3.1  静電容量及び内部抵抗の測定手順
キャパシタの静電容量及び内部抵抗は,JIS D 1401の4.1.14.1.4によるほか,次による。
a) 特別の規定がない場合,キャパシタの前処理は,5.1.4及び5.1.5による。
b) 特別の規定がない場合,測定温度は25±2 ℃(5.1.3参照)とする。
c) 電圧降下特性は,0.3URに降下するまで測定する。
静電容量及び内部抵抗を測定する場合の,時間とキャパシタ端子間電圧との特性を図1に示す。
ここに, UR : 定格電圧(V)
U1 : 算出開始電圧(V)
U2 : 算出終了電圧(V)
ΔU3 : 電圧降下(V)
TCV : 定電圧充電時間(s)
図1−静電容量及び内部抵抗を測定する場合の時間と端子間電圧との特性
5.3.2 静電容量及び内部抵抗の算出方法
静電容量及び内部抵抗の算出方法は,次による。
a) キャパシタの静電容量の算出は,JIS D 1401の4.1.5(容量の算出方法)によるほか,次による。

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− Wは,算出開始電圧(U1=0.9UR)算出終了電圧(U2=0.4UR)の電圧において,設定したサンプ
リング間隔ごとの放電電力量(J)になる。
b) キャパシタの内部抵抗の算出は,JIS D 1401の4.1.6(内部抵抗の算出方法)によるほか,次による。
− ΔU3は,算出開始電圧(U1=0.9UR)算出終了電圧(U2=0.4UR)の電圧降下特性を,最小二乗法
を用いて直線近似して,この直線の放電開始時刻における切片(電圧値)を算出した電圧値と定電
圧充電記録値との電圧差になる。
5.3.3 静電容量及び内部抵抗の合格判定基準
キャパシタの静電容量は,受渡当事者間で協定する範囲内とする。
キャパシタの内部抵抗は,受渡当事者間で協定する値を超えてはならない。

5.4 漏れ電流及び自己放電の測定

5.4.1  漏れ電流の測定
キャパシタの漏れ電流の測定は,JIS C 5160-1の4.7.1(測定方法)によるほか,次による。
a) 試験温度 25±2 ℃とする。
b) 電圧印加時間 24時間,48時間又は72時間とする。
キャパシタの漏れ電流は,受渡当事者間の協定する値を超えてはならない。
5.4.2 自己放電の測定
自己放電の測定は,JIS C 5160-1の4.8(電圧保持)によるほか,次による。
a) 試験温度 25±2 ℃とする。
b) 開放後の放置時間 16時間,24時間又は48時間とする。
規定の放置時間後の測定電圧は,受渡当事者間で協定する値を超えていなければならない。

5.5 端子一括とケースとの間の耐電圧試験

5.5.1  セル(端子付き金属ケースで適用できる場合で,要求がある場合)
5.5.1.1 形式試験
試験電圧は,端子一括と非金属ケース又は絶縁処理したケースとの間に印加する。試験電圧は,受渡当
事者間の協定がない場合には,製造業者が規定する。
試験方法は,受渡当事者間の協定がない場合には,製造業者が次の方法から選択する。
5.5.1.1.1 はく試験方法
金属はくは,セル本体の周囲を隙間なく覆う。
両面から端子が出る構造(アキシャル端子)のキャパシタでは,金属はくと端子間との1 mm/kVの最短
距離が確保できる場合,キャパシタの両端から5 mm以上,はみ出して巻く。金属はくと端子間との最短
間隔が確保できない場合,1 mm/kVの間隔が得られるように,はくのはみ出しを小さくする。
片面から端子が出る構造(ラジアル端子)のキャパシタでは,金属はくと各端子間との距離は,1 mm/kV
以上を確保する。
金属はくと各端子間との距離は,1 mm以上とする。
試験中,規定するどの試験箇所に対しても,絶縁破壊の発生,フラッシュオーバの発生又はそれらの痕
跡があってはならない。
5.5.1.1.2 Vブロック試験方法
Vブロック(図2参照)の端からキャパシタが,はみ出さない大きさで,Vの角度90°が金属製ブロッ

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クの上にキャパシタを置く。取付け力は,キャパシタとVブロックとが適度の接触を保持できる程度とす
る。キャパシタを次のように置く。
− 円筒形キャパシタの場合 : キャパシタの軸から最も離れた端子がVブロックの一つの面に最も近くな
るようにVブロックにキャパシタを置く。
− 角形キャパシタの場合 : キャパシタのりょう(稜)に最も近い端子がVブロックの一つの面に最も近
くなるようにVブロックにキャパシタを置く。
両面から出る端子の円筒形及び角形キャパシタでは,キャパシタ本体から出ている端子は,中心からず
れても無視できる。電源の内部抵抗を通じて規定の電圧を瞬時に印加し,試験時間は関連規格での規定に
よる。
試験中,規定するどの試験箇所に対しても,試験中に絶縁破壊の発生,フラッシュオーバの発生又はそ
れらの痕跡があってはならない。
図2−Vブロック
5.5.1.2 受渡試験
次の個別規定によるほか,形式試験(5.5.1.1参照)による。
試験電圧は,電源の内部抵抗を通して瞬時に印加する。試験電圧及び試験時間は,受渡当事者間の協定
による。
試験中,規定するどの試験箇所に対しても,試験中に絶縁破壊の発生,フラッシュオーバの発生又はそ
れらの痕跡があってはならない。
5.5.2 モジュール又はバンク
5.5.2.1 形式試験
モジュール又はバンクの試験電圧及び試験時間は,種別1又は種別2のいずれかによる。種別1又は種
別2のいずれを選択するかは,受渡当事者間の協定による。
a) 種別1 受渡当事者間の協定がない場合,試験電圧は,IEC 62497-1によるほか,次による。
− 試験時間は10秒間とする。
b) 種別2 試験電圧値(Ut,case)は,JIS E 5008の4.5.3.16[耐電圧試験(受渡試験)]によるほか,次に
よる。
− 試験時間は60秒間とする。
5.5.2.2 受渡試験
形式試験(5.5.2.1参照)と同一とする。

5.6 封止試験

  セルの封止能力が証明されている場合を除き,その封止試験は,試験溶剤として非導電性のシリコーン
油,又は等価な溶剤を使うことを規定するJIS C 60068-2-17の試験Qc,方法2による。
セルの上面の封止部を上にしてセルを試験溶剤に浸す。試験溶剤の温度はカテゴリ上限温度より5 K程

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高くする。
キャパシタの浸せき(漬)時間は,セル熱時定数の3倍以上とする。
セルの封止部からの気泡が試験溶剤中に継続して発生してはならない。もし判定が疑わしい場合,スリ
ーブなしで試験を行う。

5.7 短絡試験

5.7.1  一般
特別の規定がない場合,キャパシタの短絡試験は,次の手順で行う。
5.7.2 前処理
キャパシタは,5.1.4及び5.1.5によって処理する。
5.7.3 初期測定
キャパシタの静電容量及び内部抵抗は,5.3によって測定する。
5.7.4 試験方法
直流電源によってキャパシタを5分間以内に定格電圧URまで充電し,5分間保持する。その後,適切な
放電回路を通じて放電する。この試験を5回繰り返す。試験は,キャパシタ温度が周囲温度と同じ温度に
なった後に繰り返すのがよい。
放電回路の抵抗(電線,スイッチ,シャント及び電気品)の値は,最大でもキャパシタの内部抵抗以下
で,1 mΩを超えてはならない。この条件を満たすために,この試験はセルを直列接続して,行うことが
できる。
5.7.5 後処理
キャパシタは5.1.5によって処理し,適切な放電デバイスを通じて放電する。
5.7.6 最終測定
キャパシタの静電容量及び内部抵抗を,5.3によって測定する。
5.7.7 合格判定基準
キャパシタの静電容量変化及び内部抵抗変化は,受渡当事者間で規定した範囲内でなければならない。
著しい外観の異常及び電解液の漏れがあってはならない。

5.8 環境試験

5.8.1  温度変化試験
5.8.1.1 一般
特別の規定がない場合,キャパシタの温度変化試験は,次の手順で行う。
5.8.1.2 前処理
キャパシタは,5.1.4及び5.1.5によって処理する。
5.8.1.3 初期測定
キャパシタの静電容量,内部抵抗を,5.3によって測定する。
5.8.1.4 試験方法
キャパシタの温度変化試験は,次の詳細規定を踏まえたキャパシタ温度の上限,下限に関する受渡当事
者間の協定に基づき,JIS C 60068-2-14の試験Na(規定時間で移し換える温度急変試験)によって行う。
a) 上限温度 カテゴリ上限温度。
b) 下限温度 カテゴリ下限温度。
c) サイクル数 受渡当事者間の協定による。
注記 1サイクルの試験は,室温(試験室の温度)から始まり上限の試験温度,次に下限の試験温

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度に移行し,室温に戻して終了する。
5.8.1.5 後処理
キャパシタは,5.1.5によって処理する。
5.8.1.6 最終測定
キャパシタの静電容量,内部抵抗を5.3によって測定する。
5.8.1.7 合格判定基準
キャパシタの静電容量変化及び内部抵抗の変化は,受渡当事者間で規定した範囲内でなければならない。
注記 モジュールでは,受渡当事者間で特別な協定がない場合,IEC 60529に規定されるIPコード試
験による絶縁試験が追加される。
5.8.2 高温高湿(定常)試験
5.8.2.1 一般
特別な規定がない場合,キャパシタの高温高湿(定常)試験は次の手順で行う。
5.8.2.2 前処理
キャパシタは,5.1.4及び5.1.5によって処理する。
5.8.2.3 初期測定
キャパシタの静電容量,及び内部抵抗を5.3によって測定する。
5.8.2.4 試験方法
JIS C 60068-2-78及び受渡当事者間の協定による厳しさの度合い(表2参照)によって,この試験を行
う。この試験中に結露が発生してはならない。
表2−高温高湿(定常)試験
厳しさ 試験環境 期間
温度 ℃ 湿度 %RH 日
A 40 93 56
B 40 93 21
高温高湿(定常)試験終了後,セル(適用する場合)又はモジュールに対して,5.5による端子一括とケ
ースとの間の耐電圧試験を行う。
5.8.2.5 後処理
キャパシタは,5.1.5によって処理する。
5.8.2.6 最終測定
キャパシタの静電容量及び内部抵抗を,5.3によって測定する。
5.8.2.7 合格判定基準
試供サンプルの端子一括とケースとの間の耐電圧試験(5.5参照)中,このサンプルに絶縁破壊又はフラ
ッシュオーバが発生してはならない。
キャパシタの静電容量変化及び内部抵抗の変化は,受渡当事者間で規定した範囲内でなければならない。

5.9 機械的試験

5.9.1  端子の機械的強度試験
受渡当事者間の協定によって,キャパシタは端子の適切な強度の確認試験を行う(表3を参照)。

――――― [JIS E 5012-3 pdf 15] ―――――

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JIS E 5012-3:2015の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61881-3:2013(MOD)

JIS E 5012-3:2015の国際規格 ICS 分類一覧

JIS E 5012-3:2015の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISC5101-1:2019
電子機器用固定コンデンサ―第1部:品目別通則
JISC5160-1:2018
電気及び電子機器用固定電気二重層コンデンサ―第1部:品目別通則
JISC5160-2:2009
電子機器用固定電気二重層コンデンサ―第2部:品種別通則―パワー用電気二重層コンデンサ
JISC60068-1:2016
環境試験方法―電気・電子―第1部:通則及び指針
JISC60068-2-14:2011
環境試験方法―電気・電子―第2-14部:温度変化試験方法(試験記号:N)
JISC60068-2-17:2001
環境試験方法―電気・電子―封止(気密性)試験方法
JISC60068-2-20:2010
環境試験方法―電気・電子―第2-20部:試験―試験T―端子付部品のはんだ付け性及びはんだ耐熱性試験方法
JISC60068-2-21:2009
環境試験方法―電気・電子―第2-21部:試験―試験U:端子強度試験方法
JISC60068-2-78:2015
環境試験方法―電気・電子―第2-78部:高温高湿(定常)試験方法(試験記号:Cab)
JISC60721-3-5:2004
環境条件の分類―第3-5部:環境パラメータとその厳しさのグループ別分類―車載機器の条件
JISD1401:2009
ハイブリッド電気自動車用電気二重層キャパシタの電気的性能の試験方法
JISE4001:2011
鉄道車両―用語
JISE4031:2013
鉄道車両用品―振動及び衝撃試験方法
JISE5008:2017
鉄道車両―電力変換装置
JISE5012-1:2015
鉄道車両―電力用コンデンサ―第1部:紙及びフィルムコンデンサ
JISE5012-2:2015
鉄道車両―電力用コンデンサ―第2部:アルミニウム非固体電解コンデンサ