JIS E 6004:1992 規格概要
この規格 E6004は、電気機関車及び電車の一般的な性能の値及びその相互関係を求める一般的な試験方法について規定。
JISE6004 規格全文情報
- 規格番号
- JIS E6004
- 規格名称
- 電気車―性能試験通則
- 規格名称英語訳
- Electric rolling stock -- General rules for performance tests
- 制定年月日
- 1992年4月9日
- 最新改正日
- 2019年11月25日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 45.060.10
- 主務大臣
- 国土交通
- JISハンドブック
- 鉄道 2019
- 改訂:履歴
- 1992-04-09 制定日, 1998-05-20 確認日, 2003-05-13 確認日, 2008-06-20 確認日, 2014-10-25 確認日, 2019-11-25 確認
- ページ
- JIS E 6004:1992 PDF [7]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
E 6004-1992
電気車−性能試験通則
Electric rolling stock−General rules for performance tests
1. 適用範囲 この規格は,電気機関車及び電車の一般的な性能の値及びその相互関係を求める一般的な
試験方法について規定する。
備考1. この規格で規定する電車は,主として普通鉄道,懸垂式鉄道,こ(跨)座式鉄道及び案内軌
条式鉄道に用いる車両とする。
2. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS A 1406 屋内換気量測定方法(炭酸ガス法)
JIS E 4001 鉄道車両用語
JIS E 4015 鉄道車両の冷房及び暖房の温度測定方法
JIS E 4016 鉄道車両の照度−基準及び測定方法
JIS E 4021 鉄道車両の車内騒音試験方法
JIS E 4023 鉄道車両の振動特性−測定方法
JIS E 4208 鉄道車両用台車の荷重試験方法
JIS E 6002 通勤用電車の性能通則
2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS E 4001及びJIS E 6002によるほか,次による。
(1) 計画速度 意図された性能を確認する試験をするときに,あらかじめ設定した運転速度。
(2) 力率 有効電力の皮相電力に対する比。電圧及び電流が正弦波交流の場合は,式(1)又は(2)に示すcos
(a) 単相交流回路の場合
P
cos (1)
EeIe
ここに, 替 交流電圧と交流電流との位相差 (rad)
P : 有効電力 (W)
Ee : 交流電圧の実効値 (V)
Ie : 交流電流の実効値 (A)
(b) 対称3相交流回路の場合
P
cos (2)
3 ElIl
ここに, El : 線間電圧の実効値 (V)
Il : 線電流の実効値 (A)
(3) 抑速均衡速度 下りこう配において抑速ブレーキを作用させたとき,重力・加速度によって生じる列
車の加速度と制動力及び列車抵抗とがつり合う速度。
(4) 最高許容速度 主電動機の最高使用回転速度に相当する電気車の速度。
――――― [JIS E 6004 pdf 1] ―――――
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E 6004-1992
(5) 主変換器 整流器,チョッパ,インバータ,サイクロンコンバータなどの主回路を構成する電力変換
装置。
3. 試験場所の環境条件 試験場所の環境条件は,JIS E 6002の3.1(環境条件)による。
4. 試験の種類 試験の種類は,表1のとおりとする。
表1 試験の種類
試験の種類 該当箇条番号
一般走行性能試験 5.2,表2
加速性能試験 5.3,表3及び表4
ブレーキ性能試験 5.4,表5,表6及び表7
振動特性試験 5.5
台車走行性能試験 5.6,表8
走行抵抗試験 5.7,表9
5.8,表10
冷房並びに暖房の温度及び換気特性試験
照度特性試験 5.9
車内騒音試験 5.10
集電性能試験 5.11,表11
誘導障害試験 5.12,表12
備考 実施する試験の種類は,受渡当事者間で定める。
5. 試験方法
5.1 一般 試験方法は,5.25.12による。
なお,測定項目の選択は受渡当事者間で定める。
5.2 一般走行性能試験 一般走行性能試験は,次による。
(1) 試験条件 試験条件は,編成,荷重,走行距離,試験線区などを,できるだけ実際の使用状態とし,
計画速度に従った通し運転とする。ただし,電車については,空車状態又は荷重を積載しないで編成
中の一部の電動車ユニットを不動の状態で,電気機関車については,けん引荷重又は駆動軸数を減じ
た状態で試験を行ってもよい。
(2) 測定項目及び測定方法 測定項目及び測定方法は,表2による。
――――― [JIS E 6004 pdf 2] ―――――
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E 6004-1992
表2 一般走行性能試験の測定項目及び測定方法
測定項目 測定方法
速度及び運転時間 速度を連続して測定するとともに,指定された(1)距離
の走行に要した運転時間を測定する。
電車線,主電動機及び指定された(1)主回路装置の電
電圧,電流及び力率(2)
圧,電流及び力率(2)を連続して測定する。
温度上昇 主電動機,主抵抗器,主変換器,主変圧器(2)及び指定
された(1)主回路装置の温度上昇を測定する。
消費電力量 電車線の電圧と電流を連続して測定し,これらに基づ
いて全回路の消費電力量を測定する。
空気圧縮機の稼動率 式(3)に示す時間を測定し,稼動率を算出する。
t
100 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・(3)
t t1
ここに, 空気圧縮機の稼動率 (%)
t : 指定された(1)距離の走行に要した運
転時間中の空気圧縮機の込め時間
(s)
t1 : 指定された(1)距離の走行に要した運
転時間中の空気圧縮機の休止時間
(s)
注(1) 受渡当事者間で定めた事項。
(2) 交流電気車又は交直流電気車の交流区間における場合だけとする。
5.3 加速性能試験 加速性能試験は,次による。
(1) 試験条件 試験条件は,編成,荷重,試験線区などを,できるだけ実際の使用状態とする。ただし,
電車については,空車状態,電気機関車については,けん引荷重を減じた状態で試験を行ってもよい。
(2) 測定項目及び測定方法
(a) 平たん線加速性能 平たん線加速性能は,平たん区間で始動加速を行って測定する。
測定項目及び測定方法は,表3による。
表3 平たん線加速性能の測定項目及び測定方法
測定項目 測定方法
平均加速度 速度を連続測定するとともに,指定された
(1)速度範囲での平均加速度を測定する。
衝動 振動加速度を連続測定し,衝動を調べる。
空転状態 主電動機の電圧,電流及び車軸回転速度を
連続測定し,空転状態を調べる。
電圧,電流及び力率(2)表2の規定による。
(b) こう配線加速性能 こう配線加速性能は,電気車が使用される線区の最急こう配区間で始動加速を
行って測定する。
なお,編成中の電動車のユニットの開放条件又は救援運転の条件がある場合は,その条件で測定
を行う。
測定項目及び測定方法は,表4による。
――――― [JIS E 6004 pdf 3] ―――――
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E 6004-1992
表4 こう配線加速性能の測定項目及び測定方法
測定項目 測定方法
平均加速度 表3の規定による。
衝動
空転状態
電圧,電流及び力率(2)表2の規定による。
温度上昇
5.4 ブレーキ性能試験 ブレーキ性能試験は,次による。
(1) 試験条件 試験条件は,5.3(1)の規定による。
(2) 測定項目及び測定方法
(a) 常用ブレーキ性能 常用ブレーキ性能の測定項目及び測定方法は,表5による。
表5 常用ブレーキ性能の測定項目及び測定方法
測定項目 測定方法
速度を連続測定し,指定された(1)速度範囲での減速度を測
指定された(1)種類の減速度
定する。
空走時間 ブレーキ指令を与えてから,制動力が作用し始めるまでの
時間を測定する。
制動距離 ブレーキ指令を与えてから,指定された(1)速度範囲の速度
の低減がなされるまでに走行した距離を測定する。
衝動 表3の規定による。
滑走状態 主電動機の電圧,電流又は車軸回転速度を連続測定し,滑
走状態を調べる。
電圧,電流及び力率(3) 電車線,主電動機及び指定された(1)主回路装置の電圧,電
流及び力率(3)を連続測定する。
空気圧力 ブレーキシリンダ圧力及び指定された(1)ブレーキ系統の
空気圧力を連続測定する。
注(3) 回生ブレーキ装置をもつ交流電気車又は交直流電気車の交流区間における場
合だけとする。
(b) 抑速ブレーキ性能 抑速ブレーキ性能は,下りこう配で制動力と列車抵抗がつり合った状態で測定
する。
測定項目及び測定方法は,表6による。
表6 抑速ブレーキ性能の測定項目及び測定方法
測定項目 測定方法
抑速均衡速度 速度を連続測定し,抑速均衡速度を求める。
温度上昇 主抵抗器及び指定された(1)機器の温度上昇を測定する。
電圧,電流及び力率(3)
表5の規定による。
(c) 非常ブレーキ性能 非常ブレーキ性能は,指定された(1)速度で直線平たん区間及び指定された(1)下
りこう配区間を走行中に,非常ブレーキによって停止し,測定する。
非常ブレーキ性能の測定項目及び測定方法は,表7による。
――――― [JIS E 6004 pdf 4] ―――――
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E 6004-1992
表7 非常ブレーキ性能の測定項目及び測定方法
測定項目 測定方法
指定された(1)種類の減速度
速度を連続測定し,停止するまでの減速度を測定する。
空走時間 表5の規定による。
制動距離 ブレーキ指令を与えてから,停止するまでに走行した距離を測定する。
衝動 表3の規定による。
滑走状態 表5の規定による。
空気圧力
電圧,電流及び力率(3)(4)
温度上昇 車輪踏面又はブレーキディスクの温度上昇を測定する。
注(4) 電圧,電流及び力率の測定は,非常ブレーキとして電気ブレーキを使用する場合だけとする。
5.5 振動特性試験 振動特性試験は,次による。
(1) 試験条件 試験条件は,JIS E 4023の4.(測定条件)による。
(2) 測定項目及び測定方法 測定項目は,JIS E 4023の3.(測定項目)によるものとし,測定方法は,JIS
E 4023の5.(測定方法)による。
5.6 台車走行性能試験 台車走行性能試験は,次による。
(1) 試験条件 試験条件は,編成,荷重,試験線区などをできるだけ実際の使用状態とする。ただし,電
車については,空車状態,電気機関車については電気機関車単機で行ってもよい。
(2) 測定項目及び測定方法 測定項目及び測定方法は,表8による
表8 台車走行性能試験の測定項目及び測定方法
測定項目 測定方法
速度 連続測定する。
横圧 測定用車輪によって,測定する。
輪重
脱線係数 横圧と輪重の比を算出する。
台車各部の振動加速度 指定された(1)箇所の振動加速度を連続測定する。
台車各部の応力 指定された(1)箇所の応力をひずみゲージで連続測定する。ひずみゲージの使
用方法は,JIS E 4208の3.3(ひずみゲージの使用方法)の規定による。
台車と車体間の相対変位指定された(1)箇所について,測定する。
車軸軸受温度 走行中又は走行終了直後に測定する。
5.7 走行抵抗試験 走行抵抗試験は,次による。
(1) 試験条件 試験条件は,車両の編成,荷重などをできるだけ実際の使用状態とし,線路は平たんな直
線区間とする。ただし,電気機関車については,できるだけ単機の状態で行う。
(2) 測定項目及び測定方法 測定項目及び測定方法は,表9による。
表9 走行抵抗試験の測定項目及び測定方法
測定項目 測定方法
走行抵抗 種々の速度から惰行走行を行い,減速状態(速度,
時間又は距離)から,走行抵抗を算出する。
5.8 冷房並びに暖房の温度及び換気特性試験
(1) 試験条件 試験条件は,次による。
(a) 冷房及び暖房の温度並びに換気量の試験条件は,JIS E 4015の3.(測定条件)による。
(b) 循環風量及び車内の風速分布の測定の試験条件は,定置空車とし,窓・戸は閉,送風機器は入り状
態とする。
――――― [JIS E 6004 pdf 5] ―――――
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JIS E 6004:1992の国際規格 ICS 分類一覧
JIS E 6004:1992の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISA1406:1974
- 屋内換気量測定方法(炭酸ガス法)
- JISE4001:2011
- 鉄道車両―用語
- JISE4015:1989
- 鉄道車両の冷房及び暖房の温度測定方法
- JISE4016:1992
- 鉄道車両の照度―基準及び測定方法
- JISE4021:2008
- 鉄道車両―車内騒音の測定方法
- JISE4023:1990
- 鉄道車両の振動特性―測定方法
- JISE4208:2004
- 鉄道車両―台車―荷重試験方法
- JISE6002:1989
- 通勤用電車の性能通則