JIS F 0701:1989 船用電気器具のプラスチック選定基準

JIS F 0701:1989 規格概要

この規格 F0701は、船用の照明器具及び配線器具,船内通信器具,航海計器などの船用電気器具の構造材料及び部品材料に用いるプラスチックの性能及び選定基準について規定。

JISF0701 規格全文情報

規格番号
JIS F0701 
規格名称
船用電気器具のプラスチック選定基準
規格名称英語訳
Criteria for selection of plastics used for marine electrical appliances
制定年月日
1981年9月11日
最新改正日
2016年10月25日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

47.020.60
主務大臣
国土交通
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1981-09-11 制定日, 1987-03-01 確認日, 1989-06-15 改正日, 1994-04-01 確認日, 2000-03-01 確認日, 2006-08-10 確認日, 2012-02-24 確認日, 2016-10-25 確認
ページ
JIS F 0701:1989 PDF [8]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
F 0701-1989

船用電気器具のプラスチック選定基準

Criteria for Selection of Plastics Used for Marine Electrical Appliances

1. 適用範囲 この規格は,船用の照明器具及び配線器具,船内通信器具,航海計器などの船用電気器具
(以下,器具という。)の構造材料,電気絶縁材料及び部品材料に用いるプラスチックの性能及び選定基準
について規定する。
備考 この規格の中で{}を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,参
考として併記したものである。
引用規格 :
JIS K 6900 プラスチック用語
JIS K 6911 熱硬化性プラスチック一般試験方法
JIS K 7207 硬質プラスチックの荷重たわみ温度試験方法
JIS Z 8701 XYZ表色系及びX10Y10Z10表色系による色の表示方法
関連規格 : JIS A 1415 プラスチック建築材料の促進暴露試験方法
JIS C 0028 環境試験方法(電気・電子)温湿度組合せ(サイクル)試験方法
JIS K 6717 メタクリル樹脂成形材料
JIS K 7110 硬質プラスチックのアイゾット衝撃試験方法
JIS K 7113 プラスチックの引張試験方法
JIS K 7203 硬質プラスチックの曲げ試験方法
JIS K 7208 プラスチックの圧縮試験方法
ASTM D 638 Standard Test Method for Tensile Properties of Plastics
ASTM D 648 Standard Test Method for Deflection Temperature of Plastics under Flexural Load
ASTM D 695 Standard Test Method for Compressive Properties of Rigid Plastics
ASTM D 790 Standard Test Method for Flexural Properties of Plastics and Electrical Insulating
Materials
2. 用語の意味 この規格で用いる主な用語の意味は,JIS K 6900(プラスチック用語)によるほか,次
による。
(1) 熱変形温度 JIS K 7207(硬質プラスチックの荷重たわみ温度試験方法)によって測定した荷重たわ
み温度。
(2) 耐熱温度 JIS K 6911(熱硬化性プラスチック一般試験方法)の耐熱性試験を行い,有害なひび,割
れ,ふくれ,変形などが生じない限界温度。

――――― [JIS F 0701 pdf 1] ―――――

2
F 0701-1989
(3) 異種材料との化学反応 器具を構成するプラスチックとゴム,接着剤,異質プラスチック,金属,潤
滑剤,絶縁電線などの異種材料との間に生じる化学反応。
(4) 後収縮 器具が使用中に受ける温度サイクルなどによって,プラスチックが収縮し,元に戻らなくな
る現象。
(5) 低温性能 器具を低温下で使用したとき,器具を構成するプラスチックが,ぜい(脆)性破壊するこ
となく,器具の機能を維持できる低温に対する能力。
(6) 耐燃性 JIS K 6911による垂直燃焼試験及び水平燃焼試験を行い,着火炎の燃焼状態がV-0級,V-1
級,HB級に区分した条件に適合する耐燃焼性能。
3. 選定区分 プラスチックの選定区分は,器具各部の使用目的,環境条件などによって,表1のとおり
とする。
表 1
選定区分
選定区分 適用区分 適用例
の記号
スイッチ用ボタン,部品取付座,つまみ,
一般構造部材 A1
非防水器具体
接続箱体及びふた,レセプタクル体,作
容器外被 A2
機械的強度を必要 業灯体,蛍光灯ケース
とする部分 取付足,電線貫通金物体及び同締付グラ
長期応力発生部 A3
ンド,ねじ締付部
可動部及びしゅう動部 A4 スイッチの可動部,軸受,カム,歯車
衝撃を受ける部分 A5 ガード,容器の外被
電気絶縁部分 B1 電気的性能を必要 端子絶縁体,裸導電体支持部
アーク発生部 B2 とする部分 スイッチなどの火花発生部付近
常時高温になる部分 C1 電球受金及びヒータ付近
温度変化が大きい部
分のねじ及び精密は C2 熱的強度を必要と 白熱灯ガード枠のねじ部
めあい部 する部分
温湿度サイクルを受
C3 防水形照明器具のグローブ及びガード
ける部分
防水形照明器具の外被,防水形電路器具
暴露部 D1
環境条件への適合 の外被
多湿下で使用される部分D2 を必要とする部分 浴室用照明器具の外被
低温下で使用される部分D3 冷凍室内の器具
自動車運搬船のカーホールド,バッテリ
薬品又は特定のガス 化学的性能を必要
E1 ールーム,ペイントストアなどに装備す
に触れる部分 とする部分
る器具
光線透過を目的とす 光学的性能を必要
F1 照明器具のグローブなどの透光体
る部分 とする部分

――――― [JIS F 0701 pdf 2] ―――――

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F 0701-1989
4. 性能区分
4.1 機械的性能 プラスチックの機械的性能は,表2による。
表2
機械的性能
引張強さ 伸び 圧縮強さ 曲げ強さ 衝撃強さ
等級 適用例
N/mm2 N/mm2 N/mm2 J/m
[{kgf/mm2}] % [{kgf/mm2}] [{kgf/mm2}] [{kgf・cm/cm}]
74 [{7.5}] 以上 74 [{7.5}] 以上 150 [{15}] 以上 強い外的衝撃を受ける
01 60 [{6}] 以上 150以下
おそれがある部分
軽度な外的衝撃を受け
たり,強い外力又は振
02 30 [{3}] 以上 150以下 60 [{6}] 以上 40 [{4}] 以上 15 [{1.5}] 以上
動を受けるおそれがあ
る部分
15 [{1.5}] 以上 軽度な外力を受けるお
03 20 [{2}] 以上 400以下 40 [{4}] 以上 30 [{3}] 以上
それがある部分
04 20 [{2}] 以上 400以下 30 [{3}] 以上 20 [{2}] 以上 10 [{1}] 以上 外力を受けない部分
JIS K 7113 JIS K 7113 JIS K 7208 JIS K 7203 JIS K 7110

参 験 JIS K 6911 JIS K 6911 JIS K 6911 JIS K 6911
考 方 ASTM D 638 ASTM D 638 ASTM D 695 ASTM D 790

備考 衝撃強さは,アイゾット衝撃値を示し,試験片の幅は,熱硬化性プラスチックの場合12.7mm,熱可塑性プ
ラスチックの場合3.2mmを基準とする。
4.2 電気的性能 プラスチックの電気的性能は,表3及び表4による。
表3
絶縁抵抗 圀 耐アーク 耐トラッ 吸水率
等級 耐電圧 適用例
常態 煮沸後 性 キング性 %
0.3以下 定格電圧500V以下
11 表4に示す電 1011以上 1010以上
の導電部材支持部
位傾度とな
受渡当事者間の協定 0.4以下 定格電圧250V以下
12 る試験電圧 1010以上 109以上
による。 の導電部材支持部
に1分間耐え
0.5以下 定格電圧125V以下
13 ること。 109以上 108以上
の導電部材支持部

参 験 JIS K
考 方 JIS K 6911 JIS K 6911
6911

表4
等級 耐電圧試験における電位傾度kV/mm
11 10
12 9
13 8

――――― [JIS F 0701 pdf 3] ―――――

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F 0701-1989
4.3 熱的性能 プラスチックの熱的性能は,耐熱性能,寸法安定性能及び耐燃性によって区分し,次に
よる。
(1) 耐熱性能 耐熱性能は,使用最高温度の区分によって,表5に示す熱変形温度及び耐熱温度に適合す
ること。
表5
単位 ℃
等級 使用最高温度 熱変形温度 耐熱温度
21 180 208以上 226以上
22 160 186以上 202以上
23 140 164以上 178以上
24 120 142以上 154以上
25 100 120以上 130以上
26 80 98以上 106以上
27 60 76以上 82以上

参 験 JIS K 7207
考 方 JIS K 6911
ASTMD648

備考1. 熱変形温度測定時の曲げ応力は,原則として182N/cm2
[{18.6kgf/cm2}] とし,使用応力が小さい場所(例えば4.1の等級03,
04)に適用する場合は,45N/cm2 [{4.6kgf/cm2}] とすることができ
る。
2. 耐熱温度の試験時間は2hとする。
(2) 寸法安定性能 寸法安定性能は,プラスチック製品成形後に温度試験を行い,後収縮による寸法変化
率で分類し,表6による。
試験温度及び時間は,表7による。ただし,成形後アニーリングして使用するものでは,アニーリ
ングした後に試験する。
表6
寸法変化率
等級 適用例
%
回転軸受,取外しを行うねじはめあい部など比較
31 0.2以下
的精度の高い部分で寸法安定性を必要とする部分
取外しを行わない固定はめあい部など比較的精度
32 0.5以下
の高い部分で寸法安定性を必要とする部分
寸法安定性は必要とするが,寸法変化に対する余
33 1.0以下
裕が十分とれる部分
備考1. 寸法変化率は,完成品の中で特に必要な箇所について適用する。
2. 寸法変化率は,次式によって算出する。ただし,初期寸法は加熱前の寸法,
後期寸法は加熱後,室温まで自然に冷却した後の寸法とする。
l1 l2
100
l1
ここに, 寸法変化率 (%)
l1 : 初期寸法 (mm)
l2 : 後期寸法 (mm)

――――― [JIS F 0701 pdf 4] ―――――

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F 0701-1989
表7
使用最高温度 試験温度 試験時間
℃ ℃ h
180 208以上
160 186以上
140 164以上
120 142以上 3
100 120以上
80 98以上
60 76以上
(3) 耐燃性 耐燃性は,表8による。
表8
等級 耐燃性 試験方法
41 V-0級
42 V-1級 JIS K 6911による。
43 HB級
備考 燃焼試験における試験片の寸法は,JIS K 6911
による。
4.4 耐候性 プラスチックの耐候性は,表9による。
表9
参考
等級 耐候性 適用例
試験方法
日光,雨雪などの自然条件の影響を受けて JIS A 1415のWS
51 暴露部で使用するもの
も,使用上有害な損傷が生じないこと。 形
風雨,温度,湿度などの自然条件の影響を受
日光を直接受けない高温多JIS C 0028の試
52
湿の場所で使用するもの
けても,使用上有害な損傷が生じないこと。 験方法
備考1. 等級51の耐候性試験は,サンシャインカーボンアーク灯を用い,原則として製品完成状態で行い,試
験時間は200hとする。ただし,試験片で行う場合は,試験時間は500hとする。
2. 等級52の耐候性試験は,製品完成状態及び正規に近い取付け状態で行い,試験は2サイクル行う。
ただし,照明器具では,点灯時1サイクル,消灯時1サイクルとする。
4.5 低温性能 プラスチックの低温性能は,器具を正規の取付け状態で規定試験温度に2時間放置した
後,その温度下で器具の機能を維持しなければならない。
なお,試験温度は使用最低温度の区分によって表10による。
表10
単位 ℃
等級 使用最低温度 試験温度
61 −60 −60
62 −50 −50
63 −40 −40
64 −30 −30
65 −20 −20
66 −10 −10

――――― [JIS F 0701 pdf 5] ―――――

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