この規格ページの目次
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F 8073 : 2017 (IEC 60092-501 : 2013)
− 軸固定装置が開放されない場合
− 静止形コンバータが冷却されない場合(解除可能)
− 推進用電動機が冷却されない場合(解除可能)
− 推進用変圧器が冷却されない場合(解除可能)
− 励磁装置が異常の場合
− 静止形コンバータが異常の場合
− コンバータ制御装置 : シャットダウンが作動している場合
− 推進用配電盤が電源断になっている場合
− 非常停止が作動している場合
− 初期値,設定値又は基準値に戻ってない場合
− 軸受 : 潤滑油圧が低すぎる場合
− 冷却剤の導電率が高すぎる場合
− 保護機能が作動している場合
− 配電盤の遮断器が異常の場合
− 可変ピッチプロペラからの許可信号がない場合
“設備の起動可能”の表示灯は,全ての起動準備要件を満たしている場合だけ点灯することを可能とす
る。“設備の運転可能”の表示灯は,推進用設備が運転可能条件の設定値に対応している場合だけ点灯する
ことを可能とする。
14.9 工場立会試験(FAT)
シリーズで建造される最初の船舶について,遠隔制御は全ての制御ステーションを組み合わせて試験を
実施しなければならない。
15 試験
15.1 一般
IEC 60092シリーズの他の部に規定される標準試験に加えて,次の特別な試験を実施しなければならな
い。
製造,工場立会試験,ドック及び海上での試運転の工程において実施された構成要素又はサブシステム
若しくはシステムに関する全ての試験を,文書化しなければならない。試験結果は,構成要素の単位で特
定及びトレースできるように,文書化しなければならない。
ケーブル,母線システム並びにスリップリングの電流,電圧及び温度に関する性能を,形式試験又は定
期試験によって検証しなければならない。
15.2 製造中試験
製造業者及び下請け供給業者が実施する全ての試験を記した計画書を,製造前に作成しなければならな
い。
15.3 工場立会試験
工場立会試験の前に,試験手順を文書化しなければならない。
装置に関する全ての通常の立会試験は,実現可能な限り製造元の工場で実施し,それらがこの規格の要
求事項及び注文時の仕様を満たしていることを示さなければならない。
JIS F船用電気設備(IEC 60092シリーズ)の他の箇条に規定されている標準試験に加えて,全ての保護
装置を試験し,それらが電気的及び機械的に条件を満たしていることを示さなければならない。
――――― [JIS F 8073 pdf 26] ―――――
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F 8073 : 2017 (IEC 60092-501 : 2013)
15.4 ドック及び海上での試運転
ドック及び海上での試運転を行う前に,試験手順を文書化しなければならない。
ヒートラン試験及び操縦試験を含め,総合試験を実施しなければならない。これには全速力からゼロ速
度への船舶の危急停止を含めなければならない。
推進設備の各部分及びシステム全体が求められる仕様を満たしていることを実証するために必要となる
全ての試験を,実施しなければならない。
試験計画には,通常条件及び異常条件での推進装置の試験を含めなければならない。
次の項目別に,船の推進ネットワークにおける配電網の品質及び電源を確認しなければならない。
− 通常運航における様々な推進速度での計測
− 最も好ましくない電源及び推進装置の構成を決定するための計測
− 最も好ましくない電源及び推進装置の構成において,様々な推進速度での計測
− 可能な限り高調波フィルタのない計測の反復計測
計測の反復計測結果は記録しなければならない。
始動及び停止シーケンスを試験しなければならない。手動による起動及びパワーマネジメントシステム
による起動が関係する場合は,それによって起動するケースも試験しなければならない。
安全機能,警報及び表示器を試験しなければならない。全てのセンサに対する物理的検査を実施しなけ
ればならない。
FMEAが要求される場合,FMEA実証試験を実施しなければならない。FMEAにおいて想定されるそれ
ぞれの故障について試験手順は規定されなければならない。FMEA実証試験は,船舶の初回検査の前に完
了していなければならない。
全ての操作モードについて,全ての操作位置から試験しなければならない。
試運転の直前及び直後に電力回路の絶縁抵抗を測定し,記録しなければならない。
試験は,可能な限りドックでの試運転時に実施しなければならない。
16 文書化
関係する全ての構成要素及びシステムについて,完全な形の文書が確実に用意されることについて指定
機関(4.2参照)は,責任を負わなければならない。
それぞれの製造業者は,自社の装置がこの規格の要求事項を満たしていることを示す証書を提出しなけ
ればならない。
――――― [JIS F 8073 pdf 27] ―――――
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F 8073 : 2017 (IEC 60092-501 : 2013)
附属書A
(規定)
保護及び警報マトリックス
A.1 一般
この附属書は,各電動機別の警報マトリックスを示す。具体的には,永久励磁式電動機(表A.1),同期
電動機(表A.2),誘導電動機(表A.3)及び直流電動機(表A.4)である。
A.2 保護及び警報
警告,警報,低減及び停止の設定値は,次の保護レベルへ進む前に,乗組員が介入できるように,可能
な限り幅をもたせるか又は時間を遅らせる必要がある。
オプション
1 変圧器 4 シャフト 7 巻線
2 コンバータ 5 冷却剤 8 給電,電源及び補助装置
3 電動機 6 コア 9 軸受
監視要件については,表A.1,表A.2,表A.3及び表A.4参照。
図A.1−監視アイテムを備えた推進装置
――――― [JIS F 8073 pdf 28] ―――――
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F 8073 : 2017 (IEC 60092-501 : 2013)
表A.1−保護及び警報 : 永久励磁式電動機
図 監視対象値 制限値 ローカル ECR制御 船橋制御 第1段階 第2段階最終段階
A.1 診断 ステーション
ステーション 措置 措置 措置
索引 装置 の表示 の表示(該当す警報 低減 停止/
る場合) 引き外し
3 電動機
9 軸受油潤滑
温度 高 X C X − X
充レベル 低 検査用 X C X − −
ガラス窓
9 軸受ハウジング温度 最大値 温度計 X C X − X
7 固定子巻線温度 最大値 − X C X X i.a.
5 外部冷却
冷却空気温度 最大値 温度計 X C X − −
冷却剤 漏えい − X C X − −
4 速度 過速度 − X C X − X
4 回転子拘束保護 アクティブ − X C X − Xa)
3 地絡監視 最小値 − X C X − −
3 電動機保護 短絡 − X X X − Xb)
3 電動機保護 過電流 − X C X − X
3 電動機保護 内部故障 − X C X − Xc)
1 変圧器/リアクトル,i.a.
7 変圧器,巻線温度 最大値 − X C X X −
6 変圧器,コア温度 i.a. 最大値 − X C X X −
5 外部冷却 i.a.
冷却空気温度 最大値 − X C X − −
冷却剤 漏えい − X C X − −
1 電気的保護 過電流 − X C X − X
1 電気的保護 短絡 − X C X − X
1 最大値
差動電流(リアクトルには不要) − X C X − X
2 コンバータ
8 電源(入力) 喪失 − X C X − Xd)
8 喪失
補助電源及びバスシステムi.a. − X − X − −
5 外部冷却
冷却空気温度 最大値 − X C X − −
冷却剤 漏えい − X C X − −
高
冷却剤導電率(半導体直接冷却の場 X X C X − X
合)
2 半導体ヒューズ i.a. 溶断 表示器 X C X − X
6 出力過電流 最大値 − X C X − X
高調波フィルタ i.a. 故障 − X C X − −
X=必要
C=一括警報
ECR=機関制御室
i.a.=該当する場合
ローカル診断ツールが不可能又はアクセス不能の場合,独立した測定器を別途実装しなければならない。
自動低減は,制御ステーションに表示する。
注a) 砕氷船には特別な措置が必要。
b) 永久励磁式電動機の緊急停止及び自動切断。断路器より下流の装置は,電動機の停止に要する時間の間に,電
動機の短絡電流に耐えることができなければならない。
c) 故障の場所によっては,安全状態を確保するために異なる措置を講じる必要がある。
d) 主制御ステーションからだけ再始動が可能。
――――― [JIS F 8073 pdf 29] ―――――
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F 8073 : 2017 (IEC 60092-501 : 2013)
表A.2−保護及び警報 : 同期電動機
図 監視対象値 制限値 ローカル ECR制御 船橋制御 第1段階第2段階 最終段階
A.1 診断 ステーション
ステーション 措置 措置 措置
索引 装置 の表示 の表示(該当す警報 低減 停止/
る場合) 引き外し
3 電動機
9 軸受油潤滑
温度 高 X C X − X
充レベル 低 検査用 X C X − −
ガラス窓
9 軸受ハウジング温度 最大値 温度計 X C X − X
7 固定子巻線温度 最大値 − X C X X i.a.
5 外部冷却
冷却空気温度 最大値 温度計 X C X − −
冷却剤 漏えい − X C X − −
4 速度 過速度 − X C X − X
4 回転子拘束保護 アクティブ − X C X − Xa)
3 地絡監視 最小値 − X C X − −
3 電動機保護 短絡 − X X X − Xb)
3 電動機保護 過電流 − X C X − X
3 電動機保護 内部故障 − X C X − Xc)
3 励磁システム 故障 − X C X − X
1 変圧器/リアクトル,i.a.
7 変圧器,巻線温度 最大値 − X C X X −
6 変圧器,コア温度 i.a. 最大値 − X C X X −
5 外部冷却 i.a.
冷却空気温度 最大値 − X C X − −
冷却剤 漏えい − X C X − −
1 電気的保護 過電流 − X C X − X
1 電気的保護 短絡 − X C X − X
1 最大値
差動電流(リアクトルには不要) − X C X − X
2 コンバータ
8 電源(入力) 喪失 − X C X − Xd)
8 喪失
補助電源及びバスシステムi.a. − X − X − −
5 外部冷却
冷却空気温度 最大値 − X C X − −
冷却剤 漏えい − X C X − −
高
冷却剤導電率(半導体直接冷却の場 X X C X − X
合)
2 半導体ヒューズ i.a. 溶断 表示器 X C X − X
6 出力過電流 喪失 − X C X − X
高調波フィルタ i.a. 故障 − X C X − −
X=必要
C=一括警報
ECR=機関制御室
i.a.=該当する場合
ローカル診断ツールが不可能又はアクセス不能の場合,独立した測定器を別途実装しなければならない。
自動低減は,制御ステーションに表示する。
注a) 砕氷船には特別な措置が必要。
b) 同期電動機の緊急停止及び自動切断。断路器より下流の装置は,電動機の停止に要する時間の間に,電動機の
短絡電流に耐えることができなければならない。
c) 故障の場所によっては,安全状態を確保するために異なる措置を講じる必要がある。
d) 主制御ステーションからだけ再始動が可能。
――――― [JIS F 8073 pdf 30] ―――――
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JIS F 8073:2017の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60092-501:2013(IDT)
JIS F 8073:2017の国際規格 ICS 分類一覧
- 47 : 造船及び海洋構造物 > 47.020 : 造船及び海洋構造物一般 > 47.020.60 : 船及び海洋構造物の電気設備
JIS F 8073:2017の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC0920:2003
- 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
- JISC61000-6-2:2019
- 電磁両立性―第6-2部:共通規格―工業環境におけるイミュニティ規格
- JISF8061:2005
- 船用電気設備―第101部:定義及び一般要求事項
- JISF8063:2006
- 船用電気設備―第202部:システム設計―保護
- JISF8064:2000
- 船用電気設備 第301部 機器―発電機及び電動機
- JISF8065:2003
- 船用電気設備―第302部:低圧配電盤及び制御盤
- JISF8066:2005
- 船用電気設備―第303部:機器―動力及び照明用変圧器
- JISF8071:2008
- 船用電気設備―第352部:電力系統用ケーブルの選択及び敷設
- JISF8072:2006
- 船用電気設備―第401部:装備基準及び完成試験
- JISF8076:2005
- 船用電気設備―第504部:個別規定―制御及び計装
- JISF8076:2021
- 船用電気設備―第504部:自動化,制御及び計装
- JISF8081:2005
- 船用電気設備及び電子機器―電磁両立性