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JIS H 7801:2005 規格概要
この規格 H7801は、金属材料の熱拡散率をレーザフラッシュ法によって室温から1 800Kまで測定する方法について規定。
JISH7801 規格全文情報
- 規格番号
- JIS H7801
- 規格名称
- 金属のレーザフラッシュ法による熱拡散率の測定方法
- 規格名称英語訳
- Method for measuring thermal diffusivity of metals by the laser flash method
- 制定年月日
- 2005年2月20日
- 最新改正日
- 2019年10月21日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 77.040.99
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- ‐
- 改訂:履歴
- 2005-02-20 制定日, 2009-10-01 確認日, 2014-10-20 確認日, 2019-10-21 確認
- ページ
- JIS H 7801:2005 PDF [15]
H 7801 : 2005
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日
本工業規格である。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS H 7801には,次に示す附属書がある。
附属書1(規定)レーザ発光装置特性の評価方法
附属書2(規定)等面積法による熱拡散率の算出方法
附属書3(規定)不均一加熱に対する補正係数の算出方法
附属書4(規定)熱損失に対する補正係数の算出方法
附属書5(規定)表面処理(黒化処理)に対する補正係数の算出方法
(pdf 一覧ページ番号 1)
――――― [JIS H 7801 pdf 1] ―――――
H 7801 : 2005
pdf 目 次
ページ
- 1. 適用範囲・・・・[1]
- 2. 引用規格・・・・[1]
- 3. 定義・・・・[1]
- 4. 測定装置・・・・[2]
- 5. 試料・・・・[3]
- 6. 測定方法・・・・[3]
- 6.1 試料の測定・・・・[3]
- 6.2 試料温度の測定・・・・[4]
- 6.3 温度上昇曲線の測定・・・・[4]
- 7. 熱拡散率の算出・・・・[4]
- 7.1 熱拡散率算出における補正・・・・[4]
- 7.2 熱拡散率の算出方法・・・・[5]
- 8. 報告・・・・[7]
- 附属書1(規定)レーザ発光装置特性の評価方法・・・・[9]
- 附属書2(規定)等面積法による熱拡散率の算出方法・・・・[10]
- 附属書3(規定)不均一加熱に対する補正係数の算出方法・・・・[11]
- 附属書4(規定)熱損失に対する補正係数の算出方法・・・・[12]
- 附属書5(規定)表面処理(黒化処理)に対する補正係数の算出方法・・・・[13]
(pdf 一覧ページ番号 2)
――――― [JIS H 7801 pdf 2] ―――――
日本工業規格(日本産業規格) JIS
H 7801 : 2005
金属のレーザフラッシュ法による熱拡散率の測定方法
Method for measuring thermal diffusivity of metals by the laser flash method
1. 適用範囲
この規格は,金属材料の熱拡散率をレーザフラッシュ法によって室温から1800 Kまで測定
する方法について規定する。
2. 引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 7502 マイクロメータ
JIS B 7506 ブロックゲージ
JIS C 1602 熱電対
3. 定義
この規格で用いる主な用語の定義は,次による(図2参照)。
a) 温度上昇曲線 パルス加熱による試料裏面温度の時間変化を表示した曲線。
b) 定常温度(T0) パルス加熱前に定常に保たれた試料温度。
c) 最高温度上昇(Tm) 温度上昇曲線の最大値と定常温度との差。
d) 測定温度(Te) パルス加熱によって上昇した温度を考慮し,試料が実効的におかれた温度。
e) ビオ数(Bi) 試料から外界への熱損失の大きさを表す無次元数。
f) パルス幅(τp) レーザパルスエネルギーの時間変化曲線において最大値の半値以上の出力が保持さ
れる時間。
g) 解析時間原点(t0) 温度上昇曲線から熱拡散率を算出するデータ解析においてインパルス加熱を対
応させる時刻。
h) パルスの立ち上がり時刻(tp) レーザパルスの発光が開始する時刻。
i) パルスの重心時刻(tg) 観測されたレーザパルスの時間軸上におけるエネルギーの重心。
j) 熱拡散の特性時間(τ0) 厚さl熱拡散率 署 試料の表面から裏面まで熱が拡散するとき
0 l2 によって定義される時間。
k) ハーフタイム(t1/2) 温度上昇曲線において解析時間原点から最高温度上昇の半分まで上昇するのに
要する時間。
l) 昇温領域 温度上昇曲線において温度が時間とともに増加している時間領域。
m) 降温領域 温度上昇曲線において温度が時間とともに減少している時間領域。
n) 冷却の時定数(τc) 温度上昇曲線の降温領域を定常温度に収束する指数関数で適合させたときの緩
和の時定数。
――――― [JIS H 7801 pdf 3] ―――――
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H 7801 : 2005
o) 外挿温度上昇(ΔText) 温度上昇曲線の降温領域を定常温度まで冷却する指数関数で適合させたとき
に指数関数を解析時間原点まで外挿した値。
p) 断熱温度上昇(ΔT) 温度上昇曲線において試料からの熱損失がないなどの理想的な条件下での最
高温度上昇。
q) 初期ノイズ 温度上昇曲線においてパルス加熱時刻を中心として観測されるスパイク状に変化する信
号。
r) トリガ信号 記録装置にパルス加熱の時刻を伝える信号。
4. 測定装置
測定装置は,試料の表面に均一なレーザパルスを照射したときの試料裏面の温度上昇曲線
を求めるもので,次の測定部,測定容器,ヒータなどで構成する。装置の構成例を図1に示す。
a) 測定部
1) 定常温度測定装置 熱電対とその出力を測定する測定器からなる装置である。熱電対は,測温接点
を試料に接触するか又は試料直近に固定する。実測時の熱電対の指示値と,測温接点が試料と十分
な熱的接触を保った熱電対による指示値との関係をあらかじめ評価しておく必要がある。
熱電対はJIS C 1602に規定する測定温度まで安定なものを使用し,国家標準にトレーサブルな校
正を行う。また,十分な強度をもち,高温までの測定によって熱起電力が変化しない範囲で,可能
な限り細い素線のものを使用することが望ましい。
なお,JIS C 1602に規定された以外の熱電対又は熱電対以外の温度計を使用する場合には,JIS C
1602に規定する熱電対よりも不確かさが小さい温度計を使用する。
2) レーザ発光装置 試料表面を均一,かつ,瞬間的に照射加熱できるレーザパルスを発光する装置で,
レーザ光のパルス幅は0.5 ms以下とする。また,加熱時のレーザビームの空間エネルギー分布は均
一で,その範囲は試料の照射面を十分覆う大きさでなければならない。試料は直径10 mmの円板を
標準とする。レーザ発光装置の特性評価は附属書1による。
3) トリガ信号発生装置 レーザ発光装置から出射されるレーザパルス光の一部を検出器によって電気
信号に変換して増幅し,記録装置にパルス加熱の時刻を伝える信号を発生する装置。
4) 温度応答測定装置 温度変化に追随できる応答性能をもつ赤外線検出素子を用いた検出装置。
5) 温度応答測定回路及び信号増幅器 周期性変動信号に対する増幅率及び位相の遅れが起こらない範
囲の応答性は10 kHz以上とする。
6) 記録装置 温度変化に対応する信号を,ハーフタイムの1/100より短いサンプリング速度で,ハー
フタイムの10倍以上の時間範囲で記録でき,かつ,アナログ−ディジタル(A/D)変換後にディジ
タル信号として記録できるものでなければならない。A/D変換の分解能は12 bit以上が望ましい。
b) 測定容器・ヒータ・試料保持具
1) 測定容器 高温での測定に際して試料が酸化したり化学反応を起こしたりしないように,また,対
流熱損失を抑制するために,測定容器は真空中での測定が可能な気密性をもつ構造とし,さらに,
不活性気体雰囲気下での測定も可能な構造としてもよい。
2) ヒータ ヒータは試料を測定温度まで加熱できる性能と耐熱性をもち,試料温度の設定が可能な温
度制御装置を備えていなければならない。
3) 試料保持具 試料保持具はレーザビームが試料面に垂直に照射され,試料裏面側に迷光が極力入り
込まず,試料支持部への熱伝導損失が極力少ない構造とする。試料は,水平又は鉛直に保持する。
――――― [JIS H 7801 pdf 4] ―――――
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H 7801 : 2005
レーザ発光装置 定常温度測定装置
検出器 熱電対
温度制御装置
トリガ信号
記録装置
ヒータ
測定回路と 試料
信号増幅器
試料裏面 測定容器
温度変化
試料保持具
温度応答
測定装置
図 1 レーザフラッシュ法による熱拡散率測定装置の構成例
5. 試料
試料は,次による。
a) 形状 側面が表裏面に対して垂直な平板であること。直径10mmの円形の平板を標準とする。一般に
は、試料内接円が試料温度測定範囲よりも大きく,試料外接円が加熱時のエネルギー分布の均一な範
囲内に収まる円形、正方形、長方形、その他の凸多角形の平板とする。
b) 厚さ 試料厚さの下限は熱拡散率に依存し,ハーフタイムがパルス幅の3倍以上となる厚さとする。
試料厚さの上限は(試料内接円の直径)×0.4以下とする。試料厚さの寸法偏差(1)は,厚さに対して
0.5 %以下とする。表裏面の粗さは、厚さに対して0.5 %以下とする。
注(1) 寸法偏差の定義についてはJIS B 7506を参照。
c) 黒化処理 レーザ光を吸収しにくい材料に対しては,試料表面(被加熱面)に炭素微粒子入りスプレ
ーなどの吹き付け,蒸着,スパッタリングなどによって黒化膜を薄く均一に成膜する。赤外線検出素
子の測温波長における放射率の低い材料に対しては,試料裏面(被測温面)に同様の処理をする。
6. 測定方法
6.1 試料の測定
試料の測定は,次による。
a) 試料厚さ 試料の厚さは,JIS B 7502に規定するマイクロメータによって測定する。
b) 黒化膜厚さ 試料の片面又は両面に黒化膜を塗布した場合は,黒化膜塗布後の試料厚さをJIS B 7502
――――― [JIS H 7801 pdf 5] ―――――
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