JIS H 8686-1:2013 アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の写像性試験方法―第1部:視感測定方法 | ページ 2

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H 8686-1 : 2013
図2−チャートスケール
表1−チャートスケールにおける各等級の黒線及び白線の幅
単位 mm
等級 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11
幅 2.00 1.75 1.50 1.25 1.00 0.75 0.50 0.375 0.25 0.188 0.125
5.4 明度スケール 明度スケールは,無彩色の塗装板で,Hn=9.5からHn=1.0まで,0.5間隔で18段階
の明度値がある。表2に明度値(Hn)とJIS Z 8729の明度値(L*)との対応を示す。
注記1 記号をHnの代わりに,JIS Z 8721の明度の表示方法に規定するVを用いてもよい。
注記2 明度値(Hn),明度値(V)及び明度値(L*)は,共に明度を表す値である。明度値(Hn)又
は明度値(V)は,色の表示方法−三属性による表示の明度値であり,明度値(L*)は,色
の表示方法−L*a*b*表色系及びL*u*v*表色系での明度値である。
表2−明度スケール
明度値 JIS Z 8729の明度値
Hn L* a)
9.5 96.00
9.0 91.08
8.5 86.21
8.0 81.35
7.5 76.48
7.0 71.60
6.5 66.67
6.0 61.70
5.5 56.66
5.0 51.58
4.5 46.41
4.0 41.22
3.5 36.00
3.0 30.77
2.5 25.61
2.0 20.54
1.5 15.60
1.0 10.63
注記 詳細については,ISO/TR 8125:1984の表2に規定されている。
注a) *の数値は,JIS Z 8729によって算出される。

――――― [JIS H 8686-1 pdf 6] ―――――

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6 試験片

  試験片は,次による。
a) 試験片は,有効面から採取する。ただし,試験片の端部は,有効面には含めない。
なお,製品から試験片を採取することができない場合は,製品と同一の材料及び同一の処理条件で
作製した試験片を用いる。製品と同一の材料とは,材料の種類・質別及び処理前の表面状態が,製品
と同じであること,また,同一の処理条件とは,前処理及び皮膜の処理が,製品と同一の浴組成及び
同一の処理条件で,製品と同一の性能を得るように処理することをいう。
b) 試験片は,平板とし,寸法は,90 mm以上×65 mm以上とする。
c) 試験片は,汚れに応じて,水又はエタノールなどの適切な有機溶剤を浸した柔らかい布などで軽く拭
い,あらかじめ清浄にする。
なお,試験片を腐食したり,保護皮膜を作るような有機溶剤を用いてはならない。

7 手順

7.1 一般

  写像性(CV)は,像明瞭性(CL,CT),像ゆがみ度(IL,IT)及び明度(Hn)を測定し,これらの値から
算出する。
なお,測定者の視力は,JIS Z 2305の7.4(視力要求事項−全ての資格レベル)の要件を満たしているこ
とが望ましい。

7.2 像明瞭性(CL,CT)の測定

  像明瞭性(CL,CT)の測定は,次による。
a) 図1に示すように,観察箱にチャートスケールをセットし,試験片の上に,筋目に平行な縦方向とな
るように観察箱を置き,電源を入れチャートスケールを照明する。
b) 試験片上のチャートスケールからの黒線及び白線の反射像を,観察窓から観察する。
c) 鏡面のような像明瞭性をもった試験片は,チャートスケールの等級11の黒線と白線との境界が明確に
識別できるので,等級11と判定する。
d) 像が明確に識別できなければ,チャートスケールをずらし,等級が一つ下の黒線及び白線で観察する。
例えば,等級10で識別できないで,等級9で識別できれば,像明瞭性は等級9と判定する。
e) 試験片の縦方向で,明瞭な像が識別できる一番高いチャートスケールの等級を判定し,像明瞭性(CL)
とする。
f) 試験片を90°回転させ,観察箱を試験片の上に置く。
g) 同様に,b) d)の操作を行う。
h) 試験片の横方向で,明瞭な像が識別できる一番高いチャートスケールの等級を判定し,像明瞭性(CT)
とする。

7.3 像ゆがみ度(IL,IT)の測定

  像ゆがみ度(IL,IT)の測定は,次による。
a) 7.2と同様の方法で,チャートスケールをセットした観察箱を使い,試験片の上に筋目に平行な縦方向
になるように観察箱を置き,像のゆがみ度(IL)を測定する。
b) 黒線の幅の乱れが図3に示すように,チャートスケールの黒線の最小幅と最大幅との比が約1/2とな
る等級を調べ,その一つ前の等級を像ゆがみ度として求める。例えば,黒線の幅が,約1/2となった
チャートスケールの等級5の像ゆがみ度は,等級4とする。

――――― [JIS H 8686-1 pdf 7] ―――――

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c) 試験片を横方向から90°回転させ,観察箱を試験片の上に置く。
d) 同様に,b)の操作を行い,横方向の像のゆがみ度(IT)を測定する。
図3−像のゆがみによる黒線の幅の乱れの例

7.4 明度(Hn)の測定

  明度(Hn)の測定は,次による。
a) 図1に示すように,観察箱の右上にチャートスケールを,下部に明度スケールに示す明度値の一番暗
い1.0をセットして,観察箱を試験片の上に置く。
b) 試験片上に結像したチャートスケールの等級1の黒線の像を明度スケールと比較する。
c) 黒線の像と明度スケールとが合致しない場合は,チャートスケールの等級はそのままで,明度スケー
ルの一番暗い明度値1.0から明るい明度値へ順番に交換していく。明度値がチャートスケールと合致
するまで交換し,明るさに合致する明度(Hn)を測定する。
注記 明度は,皮膜の表面の不透明さの度合いである。皮膜の表面が透明な場合には,チャートス
ケールの黒線は明瞭で黒く,明度は低くなる。一方,皮膜の表面が不透明な場合には,チャ
ートスケールの黒線は不明瞭で,明度は高くなる。

8 試験結果の表し方

  写像性(CV)は,箇条7の測定結果に基づき,次の式を用いて算出し,JIS Z 8401の規則Aによって小
数点以下1桁に丸める。
CL CT IL IT 1
CV
2 2 Hn
ここに, CV : 視感測定方法による写像性
CL : 縦方向の像明瞭性の等級
CT : 横方向の像明瞭性の等級
IL : 縦方向の像ゆがみ度
IT : 横方向の像ゆがみ度
Hn : 明度(明るさの等級)
注記 計算の例を,次に示す。
皮膜の表面で反射する物体の像が最も明瞭な場合
CL,CT=11,IL,IT=11, Hn=1.0
11 11 11 11 1
CV 220.
2 2 0.1
皮膜の表面で反射する物体の像が最も不明瞭な場合
CL,CT=1, IL,IT=1, Hn=9.5
1 1 1 1 1
CV 2.0
2 2 5.9

――――― [JIS H 8686-1 pdf 8] ―――――

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9 試験報告書

  試験報告書には,次の事項を含めなければならない。
a) この規格の番号 : JIS H 8686-1
b) 試験年月日
c) 試験片の材質
d) 試験片の皮膜の種類
e) 試験結果[写像性(CV),像明瞭性(CL,CT),像ゆがみ度(IL,IT)及び明度(Hn)]
参考文献 ISO/TR 8125:1984,Anodizing of aluminium and its alloys−Determination of colour and colour
difference of coloured anodic coatings

――――― [JIS H 8686-1 pdf 9] ―――――

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H 8686-1 : 2013
H8
2
附属書JA
68
(参考)
6-
1 : 2
JISと対応国際規格との対比表
013
ISO 10215:2010 Anodizing of aluminium and its alloys−Visual determination of image
JIS H 8686-1:2013 アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の写像
性試験方法−第1部 : 視感測定方法 clarity of anodic oxidation coatings−Chart scale method
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (V) JISと国際規格との技術的
(IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条ごとの
国際 評価及びその内容 差異の理由及び今後の対策
規格
箇条番号 内容 箇条 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
番号
及び題名 番号 の評価
1 適用範囲 1 一致
2 引用規格
3 用語及び 3 追加 JISでは,ISO規格の規定に補足事項 −
定義 を追加するとともに,“有効面”,及び
JIS H 0201を追加した。
技術的差異はない。
4 概要 4 一致
5 装置 5.1 一般 追加 JISでは,5.1を設けた。 −
技術的差異はない。
5.2 観察箱 5.2 削除 ISO規格の図3は外面図であり,この −
規格の図1を見れば明確なため,JIS
では削除した。技術的差異はない。
5.3 チャートスケール 5.1 一致
5.4 明度スケール 5.3 追加 ISO規格には“表2の明度スケール” ISO規格の改正の際に,“明度
が記載されていないが,JISでは追加スケール”の記載を提案する。
して記載した。技術的差異はない。
6 試験片 6 追加 ISO規格の改正の際に,提案す
JISでは,試験片の採取方法を追加し,
細別で記載した。 る。
技術的差異はない。

――――― [JIS H 8686-1 pdf 10] ―――――

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JIS H 8686-1:2013の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 10215:2010(MOD)

JIS H 8686-1:2013の国際規格 ICS 分類一覧

JIS H 8686-1:2013の関連規格と引用規格一覧