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K 0147-2 : 2017 (ISO 18115-2 : 2013)
番号 用語 定義 対応英語(参考)
5.13 トンネル障壁幅 tunnelling barrier
量子力学的トンネル効果(5.169)で電子が通過するポテンシャ
ル障壁の幅。 width
注記 STM(3.34)のトンネル描像では,トンネル障壁の幅は,
探針−試料間の距離と同等である。トンネル電流は,障
壁幅の増大に伴い,ほぼ指数関数的に減少する。
5.14 ベーテ-ボーカン 〈NSOM,SNOM〉無限の完全導体遮蔽における波長より小さ Bethe-Bouwkamp
プモデル model
な開口(5.5)での波動場を表すベーテ及びボーカンプによるモ
デル。
注記1 このモデルはNSOM/SNOM(3.17)の開口に有用な近
似である。
注記2 オリジナルモデルは参考文献[9][11]を参照。
5.15 blind reconstruction
ブラインド再構成, 探針先端(又は試料)表面形状が既知でない状態で,測定した
ブラインドリコン 試料(又は探針)表面の画像(5.69)から試料(又は探針先端)
ストラクション 表面形状を推定する再構成方法。
注記 膨張(5.39)及び収縮(5.45)参照。
5.16 ボウ bow
三つの等距離点によって定義される基準面から,試料表面の中
心点までの(直角に測定された)距離。三つの等距離点は,定
義された表面を覆うのに適した半径をもつ試料中心点周りの円
内にある。
注記1 平面度(5.50)及びワープ(5.173)参照。
注記2 正の値は表面が凸状であることを示し,負の値は表面が
凹状であることを示す。
注記3 この用語は,非平たん性が本質的に凹面又は凸面で表さ
れる表面に適用される。それらは基準面の外周部でない
端をもつ。
注記4 この用語は,ウエハ直径より6.25 mm小さい直径の円
が基準面であるようなウエハに適用される。
5.17 ビュックル則 Bckle's rule
薄膜層の硬さを直接はかるときに,層の厚さの10 %以下にする
押込み(インデンテーション)。
注記1 これは皮膜硬さ測定に対して確立している経験則で,厚
さ5 μm以上の膜に対して成立することが示されてい
る。
注記2 この法則は,膜の弾性率の測定の際によく応用されてい
る。
5.18 カンチレバー cantilever
探針先端(5.120)から最も離れた位置でカンチレバーチップ
(5.26)に結合されている,力を検知し探針先端を保持する薄板。
注記 長方形又は飛び込み台のような形状から“V”形又は“A”
形のような形状まで,様々な形状のカンチレバーが入手
可能である。探針先端は,カンチレバーが細くなる端近
くに取り付けられる。
5.19 カンチレバー端部 cantilever apex
カンチレバー(5.18)を保持する構造物から最も離れた位置にあ
る,カンチレバーの先端。
注記 探針先端部(5.120)参照。
5.20 カンチレバーアセ cantilever assembly,
チップホルダ(5.27),チップ(5.26),カンチレバー(5.18)及
ンブリ, び探針(5.109)から構成される構造。 micro cantilever,
マイクロカンチレ probe assembly
バー,
探針アセンブリ
――――― [JIS K 0147-2 pdf 16] ―――――
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K 0147-2 : 2017 (ISO 18115-2 : 2013)
番号 用語 定義 対応英語(参考)
5.21 cantilever back side,
カンチレバー背面, 探針(5.120)が取り付けられている面とは反対側のカンチレバ
カンチレバー反射 ー(5.18)の面。 cantilever reflex
面(非推奨) 注記1 (カンチレバーの)検出側(5.38)参照。 side (deprecated)
注記2 カンチレバー反射面は背面と同じ意味で用いられるが,
光学検出器で変位を検出する反射被覆されたカンチレ
バーにしか適用できない。このため,反射面は推奨しな
い。
5.22 毛管力 capillary force
探針(5.109)と表面との接合部分で,毛管凝縮によってAFM
カンチレバー探針又は類似の探針に働く力。
5.23 カーボンナノチュ carbon nanotube
カーボンナノチューブを探針先端(5.120)及び探針シャンク
ーブ探針 (5.113)に形成した探針(5.109)。 probe
注記 カーボンナノチューブは,通常,探針状の構造をもつ探
針支持部(5.115)に取り付けられる。ナノチューブ及び
その支持部は,複合探針(5.30)を構成する。
5.24 評価長さ characterized length
探針キャラクタライザ(5.110)によって計測された探針(5.109)
の領域(参考文献[8]参照)。
5.25 化学力 chemical force
探針先端(5.120)上の原子又は分子群と,表面の原子又は分子
群との間に働く力。
5.26 チップ, chip,
通常,シリコンで作られる小さな部品。その上にカンチレバー
カンチレバーチッ cantilever chip,
(5.18)が形成され,便利な保持構造として探針アセンブリ
プ, (5.20)に取り付けられる。 chip substrate,
チップ基板, probe chip
プローブチップ (deprecated)
(非推奨)
5.27 チップホルダ chip holder
チップ(5.26),カンチレバー(5.18)及び探針(5.109)が取り
付けられる構造。
注記 チップホルダ,チップ,カンチレバー,及び探針によっ
て探針アセンブリ(5.20)が構成される。
5.28 閉ループスキャナ closed-loop scanner
検出器機能を搭載し,その出力を走査システムにフィードバッ
クしてその設定精度を改善する走査システム。
注記 この用語はしばしば,位置に関する検出機能及びそれに
基づいてx位置,y位置,ときにはz位置を正確に設定す
るスキャナ(5.136)のことを示している。このことは,
位置スキャナはしばしば圧電素子によって構成されてい
るが,閉ループ制御がなければ顕著なヒステリシス及び
クリープを示すことから,非常に重要である。
5.29 粗動機構 coarse-approach
探針(5.109)と試料との間の距離をスキャナ(5.136)の垂直(z)
可動範囲よりも著しく大きく変化させる機構。 device
注記 zスキャナの移動範囲は1 μm100 μmであるのに対し,
典型的な粗動機構の移動範囲は1 mm程度である。粗動ア
プローチは,しばしば,zスキャナの移動範囲程度のステ
ップで行われるが,日常的な試料測定には重要である。
――――― [JIS K 0147-2 pdf 17] ―――――
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K 0147-2 : 2017 (ISO 18115-2 : 2013)
番号 用語 定義 対応英語(参考)
5.30 複合探針 composite probe
探針支持部(5.115)及びその上に置かれた探針(5.109)を含む
カンチレバー端部(5.19)又はその近傍の構造。
注記 探針先端半径(5.161),探針剛性(5.114)及び探針断面
形状のような特定の探針特性が必要とされる測定の場
合,カーボンナノチューブのような特殊な探針を実現す
るための構造。従来のシリコン工程で製造されたより大
きな探針の先端に取り付け又は成長させたカーボンナノ
チューブは特殊な探針の例である。この組合せでは,探
針支持部と呼ばれるより大きな探針をもつ複合探針が形
成される。
5.31 円すい角 〈NSOM,SNOM〉光ファイバ軸と光ファイバNSOM探針の探 cone angle
針先端壁面との間の角度。
注記 テーパ半角(5.70)参照。
5.32 電流一定モード 〈STM〉検知される電流が走査中に変化しないように,探針constant-current
mode
(5.109)と試料との相対的な高さを調整することによって,一
定電流で試料表面上にある探針先端(5.120)を走査するモード。
5.33 力一定モード 〈AFM〉検知される力が走査中に変化しないように,探針 constant-force mode
(5.109)と試料との相対的な高さを調整することによって,一
定の垂直力(5.91)で試料表面上にある探針先端(5.120)を走
査するモード。
5.34 高さ一定モード constant-height
走査中,一定高さで試料表面上にある探針先端(5.120)を走査
するモード。 mode
注記 高さは,試料表面ではなく,装置に対して一定である。
5.35 接触モード 〈AFM〉常に探針試料間に斥力が作用している状態で,探針contact mode
(5.109)と試料との相対的な高さを調整して,試料表面上にあ
る探針先端(5.120)を走査するモード。
注記1 間欠接触モード(5.73)及び非接触モード(5.90)参照。
注記2 このモードは,例えば,高さ一定モード(5.34)又は力
一定モード(5.33)にできる。
5.36 全長 contour length
〈高分子〉最大に引き延ばしたポリマーのセグメントの長さ。
5.37 減衰 〈AFM〉NC-AFM(3.18)測定中に一定に維持された振幅で振damping
動するカンチレバー(5.18)から,単位時間当たりに散逸される
力学的エネルギー。
注記 散逸(5.41)参照。
5.38 (カンチレバーの) 検出器に面しているカンチレバー(5.18)面。 detector side (of a
検出側 注記1 カンチレバー背面(5.21)参照。 cantilever)
注記2 通常の構成では,検出側と反射側とはカンチレバーの同
じ側である。
――――― [JIS K 0147-2 pdf 18] ―――――
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K 0147-2 : 2017 (ISO 18115-2 : 2013)
番号 用語 定義 対応英語(参考)
5.39 膨張, 〈AFM〉次の式に従って二つの図形AとBとを結合し,第3の dilation
ディレーション 形状を作り出す数理形態学的演算。
A B
b
A b
ここに, : 膨張の慣例記号
A : 第1の形状内の全ての点の集合
b : 第2の形状(B)内の全ての点の値を連続
的にとるベクトル
A b [{a ba A}] : Aのbによる並進
注記1 収縮(5.45)参照。
注記2 膨張はJ.S. Villarrubiaによって議論されている[12]。探針
(5.120)が圧縮,ねじれ,又は曲げなしに接触して試
料をスキャンするとき,AFM(3.2)像(5.69)の形状
Iは,I=S (−T)によって与えられる膨張となる。ここ
で,S及びTはそれぞれ試料及び探針先端の形状であり,
−T=[{−t-t∈T}]である。
注記3 膨張及び畳み込みはどちらも混合の形態ではあるが,数
学的に異なる。幾つかの文献では,誤用された畳み込み
という用語が見られる。
5.40 ディップペンナノ dip pen
100 nm未満の長さスケールで基板をパターニングするために,
リソグラフィ nanolithography
溶媒メニスカスによって,基板表面に特定の物質を転送するた
めに走査用探針(5.120)を使用する方法。
注記1 多くの場合,探針先端が特定の分子で被覆されたAFM
(3.2)の探針である。その分子は,層(単層可)状に
表面に付着される。また,付着される材料はナノ粒子
(5.87)のこともある。
注記2 Dip-Pen Nanolithographyはナノインク社の登録商標であ
る。
5.41 散逸 〈AFM〉NC-AFM(3.18)での探針−試料間相互作用中の探針dissipation
先端から試料へのエネルギー移動。
注記 減衰(5.37)参照。
5.42 ディザ ダイナミックモードで,探針(5.120)を振動させる作用。dither
5.43 弾性トンネル elastic tunnelling
電子がエネルギーを失わない量子力学的トンネル(5.169)過程。
注記 始状態及び終状態のエネルギーは同じである。
5.44 静電気力 探針先端(5.120)と試料との間の静電効果によって発生する力。 electrostatic force
――――― [JIS K 0147-2 pdf 19] ―――――
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K 0147-2 : 2017 (ISO 18115-2 : 2013)
番号 用語 定義 対応英語(参考)
5.45 収縮 〈AFM〉次の式に従って二つの図形AとBとを結合し,第3の erosion
形状を作り出す数理形態学的演算。
A B A b
b
ここに, : 収縮の慣例記号
A : 第1の形状内の全ての点の集合
b : 第2の形状(B)内の全ての点の値を連続
的にとるベクトル
A−b=[{a−b-a∈A}] : Aの−bによる並進
注記1 膨張(5.39)参照。
注記2 収縮は参考文献で説明されている[12]。画像化が適切に
膨張(5.39)でモデル化される場合,試料形状の上界の
推定Srを再構成するために,収縮が利用できる。Srは
Sr=I(−T)で与えられる。ここで,I及びTは,それぞ
れ像(5.69)及び探針先端(5.120)の形状であり,−T
=[{−t-t∈T}]である。
注記3 収縮と逆畳み込みとは,数学的に異なる。幾つかの文献
で,誤用された逆畳み込みという用語が見られる。
5.46 エッチング探針 エッチング工程によって作られた探針(5.120)。 etched tip
注記 この用語は一般に電気化学エッチングによって作られた
STM探針を指すが,イオンスパッタエッチングもSTM探
針を作製するために使用することができる。この用語は,
成形過程の一部でふっ化水素酸を用いてエッチングする
NSOM/SNOM(3.17)のための光ファイバ探針にも適用
できる。
5.47 エバネセント波 evanescent wave
幾何光学では入射波が内部全反射を起こすほどの異なる屈折率
をもつ材料間の,界面を越えてしみだす波の一部。
注記 エバネセント波の強度は,それが形成された界面からの
距離とともに指数関数的に減衰する。
5.48 フィードバック誘 feedback-induced
探針先端(5.120)と表面との間の近接度を維持するためのプロ
起ゆがみ distortion
ーブ(5.109)顕微鏡のフィードバックの不完全性から生じる走
査トレースのゆがみ(参考文献[8]参照)。
注記 このゆがみは過度に速く走査することによって発生する
ことがあり,走査速度及び走査方向によって変化する。
5.49 フィッシャーパタ 〈NSOM,SNOM〉典型的にはガラス又は石英カバーガラス上 Fischer pattern,
ーン, に蒸着した厚さが50 nm200 nm位のアルミニウムの薄膜であFischer projection
フィッシャー投影 り,通常,直径150 nm1 μmのラテックス又はポリスチレンのpattern
パターン 単分散球が蒸着前に堆積され,蒸着後に除去されているパター
ン層。
注記 球は列状の転位をもつほぼ完璧な最密配列を形成し,ア
ルミニウム層で複製される。フィッシャーパターンは,
光学分解能(5.94)試験のための既知の寸法のナノスケー
ル形状を提供するため,SNOMと共焦点顕微鏡に有用で
あることが見出された。一方,最密充が不完全なため
に,従来の光学顕微鏡の視野及び低い分解能においても,
高分解能技術によって撮像された領域が識別可能であ
る。詳細は参考文献に記されている[13]。
――――― [JIS K 0147-2 pdf 20] ―――――
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JIS K 0147-2:2017の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 18115-2:2013(IDT)
JIS K 0147-2:2017の国際規格 ICS 分類一覧
- 01 : 総論.用語.標準化.ドキュメンテーション > 01.040 : 用語集 > 01.040.71 : 化学技術(用語集)