9
K 0212 : 2016
番号 用語 よみ 定義 対応英語(参考)
1116 半値幅, はんちはば, full width at half
山形の分布曲線において,ピーク高さの1/2に
半値全幅, はんちぜんはば 対応する分布の幅。 maximum,
FWHM FWHM
1117 バックグラウ ばっくぐらうんど background equivalent
バックグラウンド強度に等しい信号強度を与え
ンド相当濃 そうとうのうど, る分析種の濃度。 concentration,
度, ばっくぐらうんど BEC
バックグラウ とうかのうど
ンド等価濃
度,
BEC
1118 バンドスペク ばんどすぺくとる band spectrum
ある波長領域内において,帯状に現れるスペク
トル トル。
1119 バンドパスフ ばんどぱすふぃる band pass filter
特定の波長範囲の光だけを透過させることがで
ィルター たー きるフィルター。
1120 光音響分光法, ひかりおんきょう
断続的な照射光を吸収した試料が発生する熱photoacoustic
PAS ぶんこうほう, を,周期的な圧力変化(音響)として検出するspectrometry,
ぱす ことによってスペクトルを得る分光法。 PAS
1121 光分析 ひかりぶんせき 光の放射,吸収,散乱などを利用する分析。photometric analysis
1122 光分析装置 ひかりぶんせきそ optical and
光の放射,吸収,散乱などを利用して分析する
うち 装置。 spectrophotometric
analyzer
1123 非干渉性(光 ひかんしょうせい incoherence (of light)
空間的又は時間的に離れた2点からの光波の間
の) に固定した位相関係がなく,干渉性をもたない
特性。
1124 比色分析 ひしょくぶんせき colorimetric analysis
試料中の物質の濃度を色調変化から決定する化
学分析。
1125 比濁分析, ひだくぶんせき, turbidimetry
微小粒子を含む試料溶液について,透過光強度
比濁法 ひだくほう から吸光度を測定すること,又は入射光と直交
する方向への散乱光強度を測定することによっ
て,試料溶液中の微小粒子の濃度を求める方法。
1126 非分散 ひぶんさん non-dispersion
測定に用いる特定の波長帯の光を,分散素子を
用いることなく,光学フィルター,選択性検出
器などによって取り出して,分散素子を用いる
場合と同様な効果を得ること。
1127 100合わせ ひゃくあわせ 100 adjustment (for
機器の感度を調整して,試料ブランク又は参照
(透過パー 試料の測定時の分光透過パーセント目盛の指示percent
セントの) 計の指示を100目盛に合わせる操作。 transmittance)
1128 標準添加法 ひょうじゅんてん standard addition
分取した試料溶液のそれぞれに異なる量の標準
かほう 溶液を加えて測定を行い,加えた標準溶液の量method
と測定結果の指示値との関係線を作成し,濃度
軸の切片から試料溶液の濃度を求める方法。
1129 比ろう法, ひろうほう, nephelometry
比濁分析において,特に入射光と直交する方向
ネフェロ分析 ねふぇろぶんせき への散乱光強度を測定することによって,試料
溶液中の微小粒子の濃度を求める方法。
1130 微分分光法 びぶんぶんこうほ derivative spectrometry
スペクトルの微分曲線を求め,そのバックグラ
う ウンドの除去又は微小変化の観測を行う方法。
1131 フォトニック ふぉとにっくけっ photonic crystal
屈折率が周期的に変化するナノ構造体で,光の
結晶 しょう 伝わり方が制御された材料。
――――― [JIS K 0212 pdf 11] ―――――
10
K 0212 : 2016
番号 用語 よみ 定義 対応英語(参考)
1132 Bouguers law,
ブーゲの法則, ぶーげのほうそく, 単色光が厚さをもった濃度一定の試料を透過す
ランバートの らんばーとのほう るときに,透過光強度Iが試料の厚さxに対しLamberts law
法則 そく て指数関数的に減少する法則。
注記 透過光強度Iは次による。
I=I0×10−kx
ここに,I0 : 入射光強度
k : 比例定数
1133 部分偏光 ぶぶんへんこう 電場の振動方向が不均一な光。 partially polarized light
1134 ブルーシフト ぶるーしふと 吸収極大波長の短波長側への移動。 blue shift
1135 分解能 ぶんかいのう a) esolution,
a) スペクトル上で近接する二つの輝線を分解
する能力。 b) esolution,
注記 通常,逆線分散によってその性能 resolving power
を表す。
b) 空間的に近接した二つの物体を個別に分解
する能力。
注記 通常,分解可能な二点間の最短距
離で表す。
1136 分光器 ぶんこうき a) pectrometer,
a) 一つの光源からの光を分散させて一つの焦
b) pectrometer,
点面上に波長順にスリット像を結像させる
機器。 c) pectroscope
b) )の結像面に光検出器を装備した機器。
c) )の機器でスペクトルを目視観察可能な機
器。
1137 分光光度計 ぶんこうこうどけ spectrometer,
分光器によって波長分散されたスペクトルを測
い 定する機器。 spectrophotometer
1138 分光分析 ぶんこうぶんせき spectrometry
物質が放射,散乱又は吸収する光のスペクトル
を利用して行う定性・定量分析。
1139 分散 ぶんさん dispersion
a) 種々の波長成分を含む光が,プリズム又は
回折格子によって波長に応じて空間的に分
かれる現象。
b) 光が物質の中を伝搬する場合,光学的性質
(屈折率など)が波長によって異なる現象。
1140 分散素子 ぶんさんそし dispersive device
種々の波長成分の光を含む光を波長ごとに分け
るための光学素子。
1141 分析線 ぶんせきせん analytical line
分光分析において,元素の定量に利用される特
定波長の線スペクトル。
1142 プラズモン ぷらずもん 金属中の自由電子の集団的振動の量子。 plasmon
1143 プラズモン励 ぷらずもんれいき plasmon excitation
外部電場などによって引き起こされる金属表面
起 又はバルク中におけるプラズモン生成。
1144 プリズム ぷりずむ prism
光を分散,屈折又は全反射させるために用いる
素子。
1145 偏光 へんこう 電場及び磁場ベクトルの振動方向が規則的なpolarized light
光。
注記 直線偏光,円偏光,だ円偏光などがある。
1146 変色点(指示 へんしょくてん 指示薬の色調が変化する点。 point of color change
薬の) (of indicator)
1147 放射 ほうしゃ radiation
a) 電磁波(又は光子)によるエネルギーの放
出又はそれが伝搬する現象。
b) 放出又は伝搬する電磁波(又は光子)。
――――― [JIS K 0212 pdf 12] ―――――
11
K 0212 : 2016
番号 用語 よみ 定義 対応英語(参考)
1148 マイケルソン まいけるそんかん Michelson
入射光をビームスプリッタで分け,それぞれを
干渉計 しょうけい 固定鏡及び可動鏡によって反射させた後,再びinterferometer
合成するもので,可動鏡を動かすことによって
光路差を変化させ干渉図形(インターフェログ
ラム)を得る光学系をもつ装置。
1149 ミクロフォト みくろふぉとめー 微小部分の透過率又は反射率を測定する機器。 microphotometer
メーター たー
1150 迷光 めいこう stray light
分光器などで設計された光路を通らずに検出器
に検出される光。
1151 モル吸光係数 もるきゅうこうけ 物質の吸光度Aを,濃度1 mol L−1,光路長1 cm
molar absorptivity
いすう 当たりに換算した値で,物質の種類,波長,温
度などによって決まる定数 単位はcm−1
mol−1 L)。
注記 目的物質の濃度をc(mol L−1),光路長を
l(cm)として, A/(cl)で表す。
1152 モル比法 もるひほう 成分M及び成分Aによって化合物MAnが生成 mole ratio method
するとき,Mの濃度を一定にしてAの濃度を変
えた数種類の溶液について吸光度を測定し,そ
の湾曲点から組成比nを求める方法。
1153 融球反応 ゆうきゅうはんの bead reaction
金属などの化合物をほう砂,りん塩などととも
う に熱するとき,ほう酸塩,りん酸塩などを生成
して,その金属特有の色をもったガラス状の融
球になる反応。
注記 ほう砂球反応,りん塩球反応などがある。
溶球反応ともいう。
1154 溶媒効果(ス ようばいこうか solvent effect (for
溶液中の溶質の吸収又は発光などのスペクトル
ペクトル分 に観測されるバンドが,溶媒の種類によって波spectroscopic
析における) 長シフト,形状又は強度の変化,出現・消滅なanalysis)
どを起こす現象。
1155 ランバート- らんばーと-べー Lambert-Beers law
媒質に光束を透過させたとき,入射光束の強度
ベールの法 るのほうそく, と透過光束の強度との関係を示す法則。
則, らんばーと-べあ 注記 強度I0の単色の入射光束が,媒質を通過
ランバート- ーのほうそく したとき,光の強度がIに減少する。こ
ベアーの法 のときI0とIとの間に成り立つ,次の関
則 係式で表される法則をいう。
攀
I=I0×10−
モル吸光係数(cm−1 mol−1 L)
c : 濃度(mol L−1)
l : 光路長(cm)
1156 臨界角 りんかいかく critical angle
光が屈折率が大きい媒体から小さい媒体に入射
するとき,全反射が起きる最も小さな入射角。
注記 臨界角θcは次による。
θc=arcsin (n2/n1)
n1 : 入射元の媒体の屈折率
n2 : 進行先の媒体の屈折率
1157 りん光 りんこう 電子励起状態の分子又は原子が多重度の異なphosphorescence
る,より低いエネルギーの準位に遷移する際に
放出する光。
1158 ルミネセンス るみねせんす luminescence
物質が光,熱,化学反応などのエネルギーによ
って励起されて起こる発光現象。
――――― [JIS K 0212 pdf 13] ―――――
12
K 0212 : 2016
番号 用語 よみ 定義 対応英語(参考)
1159 レーザーアブ れーざーあぶれー laser ablation
レーザー光を試料表面に照射して構成物質を蒸
レーション しょん 発させる操作。
1160 レーザー回折 れーざーかいせつ laser diffraction (for
レーザー光が粒子群によって回折・散乱される
(粒度分布 現象。 particle size analysis)
測定の) 注記 粒子径分布測定に用いる。
1161 レーザー散乱 れーざーさんらん laser scattering method
レーザー光を試料に照射したとき発生する散乱
法 ほう 光を利用した分析法。
1162 励起エネルギ れいきえねるぎー excitation energy
原子・分子・イオンなどを励起状態に遷移させ
ー るために必要なエネルギー。
1163 励起スペクト れいきすぺくとる excitation spectrum
特定波長の蛍光又はりん光強度を,励起光波長
ル の関数として図示するもの。
1164 レイリー散乱 れいりーさんらん Rayleigh scattering
光を物質に照射したときに生じる散乱現象のう
ち,振動数変化を伴わない干渉性散乱。
注記 光の波長よりも十分小さいサイズの粒子
による光の散乱。
1165 レッドシフト れっどしふと 吸収極大波長の長波長側への移動。 red shift
1166 連続スペクト れんぞくすぺくと continuous spectrum
エネルギーの放射が,ある波長領域にわたって
ル る 連続している場合のスペクトル。
1167 連続変化法 れんぞくへんかほ 成分M及び成分Aによって化合物MAnを生成 continuous variation
う するとき,M及びAの総濃度を一定に保ち,そ method
れぞれの混合比を変えた数種類の溶液について
吸光度を測定し,その極大を示す点から組成比
nを求める方法。
3.2 波長
番号 用語 よみ 定義 対応英語(参考)
2001 X線 えっくすせん エネルギーが約10 eVから約100 keVまでの電X-ray
磁波。
注記 内殻電子の遷移によって放出される特性
X線(固有X線),運動している電子がエ
ネルギーを失うときに放出する連続X線
及びシンクロトロン放射がある。
2002 遠赤外線 えんせきがいせん 波長が約25 誕 線。 far infrared radiation,
far infrared light
2003 可視光 かしこう visible light
目に入って,視感覚を起こすことができる光。
注記 光源という概念で用いる場合は,可視光
線という。一般に可視光の波長範囲の短
波長限界は360 nm400 nm,長波長限界
は760 nm830 nmにある。
2004 近赤外線 きんせきがいせん 波長が約2 500 nmより短い赤外線。 near infrared radiation,
near infrared light
2005 紫外光, しがいこう, ultraviolet light,
波長が,約10 nmより長く,約400 nmより短い
紫外線 しがいせん 光。 ultraviolet radiation
注記 1 nm10 nmの光を極端紫外光というこ
ともある。
2006 真空紫外線 しんくうしがいせ 波長が約190 nmよりも短い紫外線。 vacuum ultraviolet
ん radiation,
vacuum ultraviolet light
――――― [JIS K 0212 pdf 14] ―――――
13
K 0212 : 2016
番号 用語 よみ 定義 対応英語(参考)
2007 赤外光, せきがいこう, infrared light,
波長が約800 nmより長く,約1 mmより短い光。
赤外線 せきがいせん 注記 近赤外線及び遠赤外線を除いた赤外線 infrared radiation
を,狭義の赤外線又は中赤外線ともいう。
2008 波長が約30
テラヘルツ光, てらへるつこう, THz
周波数が0.1terahertz
radiation,
テラヘルツ波 てらへるつは 10 THz)の領域の光。 terahertz wave
注記 短波長側は遠赤外線と重なる。
2009 マイクロ波 まいくろは a) おおむねGHz以上の振動数をもつ電磁波。microwave
b) 工業用途に使用が許可されたGHz領域の電
磁波。
注記 分光分析用のプラズマ生成には,2.45
GHzのマイクロ波が主に使用される。
3.3 光源,分光器,検出器及びセル
番号 用語 よみ 定義 対応英語(参考)
3001 アーク光源 あーくこうげん arc source
分光学的測定のために,電極間にアーク放電を
行わせる光源。
3002 EMCCD, いーえむしーしー EMCCD,
CCDの読み出し信号を,電子増倍レジスタを用
EM-CCD でぃー, EM-CCD
いて大きな倍率で電流を増幅し,微弱光の画像
いーえむ-しーし 化を実現するイメージセンサー。
ーでぃー
3003 イメージセン いめーじせんさー 光学画像を検出してディスプレイに表示したimage sensor
サー り,コンピュータに記録したりする信号を発生
する装置。
3004 InGaAsフォ いんじうむがりう 一次元又は二次元に多数並べた小さなInGaAsInGaAs photodiode
トダイオー むひそふぉとだ フォトダイオード検出器を用いて,それぞれのarray detector
ドアレイ検 いおーどあれい 位置に入射した赤外光の強さを測定できるよう
出器 けんしゅつき にした検出器。
注記 主に分光器と組み合わせることで,赤外
領域におけるスペクトル測定に利用され
る。
3005 エシェル格子, えしぇるこうし, echelette grating
きょ(鋸)歯状の直線溝を刻み,溝の急傾斜面
エシェル回折 えしぇるかいせつ 側に光を入射させ,高次の回折線が得られるよ
格子 こうし うにした回折格子。
3006 炎光光度検出 えんこうこうどけ flame photometric
カラムからの溶出成分を還元性の連続水素炎又
器, んしゅつき は断続的水素炎中で分解して発光させ,硫黄,detector,
FPD(ガスク FPD (for gas
りん及びすずを含む有機化合物を高感度で選択
ロマトグラ 的に検出するガスクロマトグラフ用検出器。 chromatography)
フィーの)
3007 円二色性検出 えんにしょくせい circular dichroism
円二色性を利用して,光学活性成分を検出する
器 けんしゅつき 機器。 detector
3008 回折格子 かいせつこうし diffraction grating
平面又は曲面に格子状の溝を刻み,光の回折現
象を利用する分散素子。
3009 化学発光検出 かがくはっこうけ 化学発光又は生物発光を利用する検出器。 chemiluminescence
器 んしゅつき detector
3010 加分散型トリ かぶんさんがたと additive triple
加分散型分光器の後段に,波長分散機能をもつ
プルモノク りぷるものくろ 分光器を配置し,高分解能となる三段構成の分monochromator
ロメーター めーたー 光器。
3011 加分散型分光 かぶんさんがたぶ additive
初段及び二段目とも波長分散機能をもつ高分解
器 んこうき 能の分光器。 monochromator
――――― [JIS K 0212 pdf 15] ―――――
次のページ PDF 16
JIS K 0212:2016の国際規格 ICS 分類一覧
- 01 : 総論.用語.標準化.ドキュメンテーション > 01.040 : 用語集 > 01.040.71 : 化学技術(用語集)