JIS K 0230:2007 純水の清浄度の測定方法及びクラス判定方法

JIS K 0230:2007 規格概要

この規格 K0230は、主に電子工業,精密機械工業などの製造工程に用いられる,純水中の粒子個数濃度による清浄度の測定方法及びクラス分類について規定。

JISK0230 規格全文情報

規格番号
JIS K0230 
規格名称
純水の清浄度の測定方法及びクラス判定方法
規格名称英語訳
Determination and classification of purified water cleanliness
制定年月日
2007年2月20日
最新改正日
2016年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

71.040.40
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
2007-02-20 制定日, 2011-10-20 確認日, 2016-10-20 確認
ページ
JIS K 0230:2007 PDF [13]
                                                                                   K 0230 : 2007

まえがき

  この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,日本液体清澄化技術工業会 (LFPI)/財団法
人日本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を制定すべきとの申出があり,日本工業
標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格(日本産業規格)である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は
もたない。
JIS K 0230には,次に示す附属書がある。
附属書1(規定) 逐次サンプリングによる判定方法
附属書2(参考) 清浄度クラスの判定及び決定例

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS K 0230 pdf 1] ―――――

K 0230 : 2007

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1. 適用範囲・・・・[1]
  •  2. 引用規格・・・・[1]
  •  3. 定義・・・・[1]
  •  4. 純水の清浄度クラス・・・・[1]
  •  5. 清浄度クラスの判定方法及び決定方法・・・・[2]
  •  附属書1(規定)逐次サンプリングによる判定方法・・・・[5]
  •  附属書2(参考)清浄度クラスの判定及び決定例・・・・[8]

――――― [JIS K 0230 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
K 0230 : 2007

純水の清浄度の測定方法及びクラス判定方法

Determination and classification of purified water cleanliness

序文

 この規格は,2002年に改正されたJIS B 9920と同様の考え方を純水に適用して作成した日本工業規
格である。

1. 適用範囲

 この規格は,主に電子工業,精密機械工業などの製造工程に用いられる,純水中の粒子個
数濃度による清浄度の測定方法及びクラス分類について規定する。クラス分類は,粒子径範囲0.10.5
における累積粒子個数濃度(以下,“粒子個数濃度”という。)によって行う。ここで規定するクラス分類
とその上限粒子個数濃度との関係は,クラス分類を行うためのものであり,実際の粒子個数濃度を表すも
のではない。

2. 引用規格

 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 9920 クリーンルームの空気清浄度の評価方法
JIS B 9925 液体用光散乱式自動粒子計数器
JIS K 0554 超純水中の微粒子測定方法
JIS Z 8122 コンタミネーションコントロール用語

3. 定義

 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS B 9920,JIS B 9925,JIS Z 8122及びJIS K 0554によ
るほか,次による。
a) 清浄度クラス 純水中の粒子個数濃度による清浄度の等級(クラス)。クラスNWで表し,Nは,1 L
中の水に含まれる粒子径0.1 上の粒子数を,10のべき乗で表したときの指数部を示す。
b) 上限粒子個数濃度 清浄度クラス及び粒子径別に定めた,粒子個数濃度の上限値。
c) 有効試料体積 液体用光散乱式自動粒子計数器に導入した試料の体積のうち,実際に測定した試料の
体積で,JIS B 9925で規定する有効試料流量に測定時間を乗じたもの。
d) 最少有効試料体積 清浄度クラスを測定するのに必要な最少限の有効試料体積。

4. 純水の清浄度クラス

 清浄度クラス1 W,クラス2 W,クラス3 W,・・・クラスNWなどと表す。こ
こに,Nは,18までの整数を示す。各クラスの対象とする粒子径の上限粒子個数濃度 (CU) は,式 (1) で
算出する。
3
N 1.0
CU 10 (1)
D
ここに, CU : 上限粒子個数濃度(個/L)
N : 清浄度クラスNWのN

――――― [JIS K 0230 pdf 3] ―――――

2
K 0230 : 2007
D : 測定粒子径 (
各清浄度クラス及びその上限粒子個数濃度を,表1に示す。
なお,表1の粒子径範囲内でこの表に示されていない粒子径の上限粒子個数濃度は,式 (1) による。
表 1 清浄度クラス
上限粒子個数濃度 CU
清浄度クラス 個/L
粒子径
0.1 0.2 0.3 0.5
1W 10 1.3 0.4 0.1
2W 100 12.5 3.7 1
3W 1 000 125 37 8
4W 10 000 1 250 370 80
5W 100 000 12 500 3 700 800
6W 1 000 000 125 000 37 000 8 000
7W 10 000 0001 250 000 370 000 80 000
8W 100 000 000
12 500 000 3 700 000 800 000

5. 清浄度クラスの判定方法及び決定方法

 清浄度クラスの判定方法は,粒子個数濃度測定による方法及
び逐次サンプリングによる方法の2種類とする。清浄度クラスの決定方法は,f) による。清浄度クラスの
判定を行うのか又は決定を行うのか,更に清浄度クラスの判定を行う場合はいずれの方法によるかについ
ては,実施者が決定する。
ここで,判定とは,ある清浄度クラスを満足しているかどうかを確認することであり,清浄度クラスを
決定することではない。一方,決定とは,清浄度クラスが幾つであるかを決定することである。
清浄度クラスの判定方法及び決定方法は,次による。
a) 測定器 測定器には,JIS B 9925に規定する液体用光散乱式自動粒子計数器を用いる。
b) 測定対象粒子径 通常,測定対象粒子径は,表1に示す一つ以上の粒子径とする。複数の粒子径で測
定した場合は,最小の粒子径で上限粒子個数濃度を満足しなければならない。測定粒子径及び表1の
範囲外の測定粒子径の上限粒子個数濃度は,実施者が決定する。
c) 測定点 測定点は,実施者が決定する。
d) 最少有効試料体積 最少試料体積は,測定する清浄度クラスを想定して決定する。この場合,最少試
料体積は,測定に要する有効試料体積 (Vm) を[式 (2)]によるVm以上とし,かつ,最少測定時間を
1分間とする。
20
Vm (2)
CU
ここに, Vm : 最少有効試料体積 (L)=有効試料流量 (L/min)×時間 (min)
CU : 想定した清浄度クラスの測定対象粒子径における上限粒子
個数濃度(個/L)(測定対象粒子径が複数の場合,どの
粒子径における上限粒子個数濃度を用いるかについては,
実施者が決定する。)
備考 CUの値は,表1又は式 (1) から求める。
e) 清浄度クラスの判定方法 この判定方法は,決められた清浄度クラスを満足することを判定する方法
であり,清浄度クラスを決定するものではない。清浄度クラスの判定方法は,次のいずれかによる。

――――― [JIS K 0230 pdf 4] ―――――

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K 0230 : 2007
1) 粒子個数濃度測定による方法 測定粒子数 (P) と有効試料体積 (V) とから,式 (3) によって粒子
個数濃度 (CM) を算出する。
P
CM (3)
V
ここに, CM : 粒子個数濃度(個/L)
P : 測定粒子数(個)
V : 有効試料体積 (L) (V≧Vm)
CM≦CUのとき,清浄度クラスを満足すると判定する。
2) 逐次サンプリング法 清浄度クラスの判定は,逐次サンプリング法によって,計測された累積粒子
個数と上限値[式 (5)]及び下限値[式 (6)]との比較によって行う。図1に示す上限値及び下限値
は,式 (5),式 (6) 及び式 (7) によって求める。
なお,合否判定基準表を用いる判定方法を,附属書1に示す。
H .396 .103E (5)
L .396 .103E (6)
E Q t CU (7)
ここに, H : 上限値(個)
L : 下限値(個)
E : 清浄度クラスの上限累積粒子個数(個)
Q : 有効試料流量 (L/min)
t : 測定時間 (min)
CU : 清浄度クラスの上限粒子個数濃度(個/L)
図 1 逐次サンプリング法による合否判定
3) 逐次サンプリング法による判定方法 逐次サンプリング法による清浄度クラスの判定は,次の3.1)
3.4) による。また,判定例を,附属書2に示す。
3.1) 計測された累積粒子個数が下限値よりも小さいときは,試料の粒子個数濃度は当該清浄度クラス
を満足しているため,測定はその時点で終了する。
3.2) 計測された累積粒子個数が上限値又は20を超えるときには,試料の粒子個数濃度は当該清浄度ク

――――― [JIS K 0230 pdf 5] ―――――

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