JIS K 0302:1989 規格概要
この規格 K0302は、排ガス中のダストの粒径分布を煙突,煙道,ダクトなどにおいて,質量基準によって測定する方法について規定。
JISK0302 規格全文情報
- 規格番号
- JIS K0302
- 規格名称
- 排ガス中のダスト粒径分布の測定方法
- 規格名称英語訳
- Measuring method for particle-size distribution of dusts in flue gas
- 制定年月日
- 1989年2月1日
- 最新改正日
- 2016年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 13.040.40, 71.040.40
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- 環境測定 I-1 2021, 環境測定 I-2 2021, 環境測定 II 2021
- 改訂:履歴
- 1989-02-01 制定日, 1994-06-01 確認日, 2000-12-20 確認日, 2007-02-20 確認日, 2011-10-20 確認日, 2016-10-20 確認
- ページ
- JIS K 0302:1989 PDF [16]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
K 0302-1989
排ガス中のダスト粒径分布の測定方法
Measuring Method for Particle−Size Distribution of Dusts in Flue Gas
1. 適用範囲 この規格は,排ガス中のダストの粒径分布を煙突,煙道,ダクトなど(以下,ダクトとい
う。)において,質量基準によって測定する方法について規定する。
備考 この規格のなかで,{}を付けて示してある数値及び単位は,従来単位によるものであって,
参考として併記したものである。
引用規格 :
JIS B 9909 集じん装置の仕様の表し方
JIS K 0901 気体中のダスト試料捕集用ろ過材
JIS Z 8808 排ガス中のダスト濃度の測定方法
JIS Z 8901 試験用ダスト
2. 共通事項 共通事項は,JIS Z 8808(排ガス中のダスト濃度の測定方法)による。
3. 用語の意味 この規格で用いる主な用語の意味は,JIS B 9909(集じん装置の仕様の表し方),JIS Z
8808及びJIS Z 8901(試験用ダスト)によるほか,次による。
(1) ダスト 気体中に含まれる固体の粒子。乾燥によって付着水分を除いたもの。
(2) 粒径 空気力学的挙動が比重1の球状粒子と等価となるような粒子の直径。
(3) 粒径分布 各粒径区分の粒子の質量が全体の粒子群の質量に対して存在する割合。
(4) 慣性衝突法 粒子が運動に際してもっている慣性力を利用し,物体に衝突させて粒子を気流から分離
捕集する方法。
(5) インパクタ 慣性衝突法を用いて粒子を捕集板に衝突させて気流から分離するもの。
(6) カスケードインパクタ 捕集板に対する気流の衝突速度が次第に大きくなるようにインパクタを数段
重ねることによって,ダストの粒径分布を求めることのできるもの。分級捕集器ともいう。
(7) ジェットノズル カスケードインパクタで,捕集板に対して粒子を衝突させるために作り出す気流の
噴出孔。
(8) 単孔ノズル カスケードインパクタにおいて,各段ごとに1個のジェットノズルがあるもの。
(9) 多孔ノズル カスケードインパクタにおいて,各段ごとに多数個のジェットノズルがあるもの。
(10) 円形ノズル ジェットノズルの断面が円形のもの。
(11) スリット形ノズル ジェットノズルの断面が長方形状のもの。
(12) バックアップフィルタ カスケードインパクタにおいて,慣性衝突によって捕集できなかった微粒子
――――― [JIS K 0302 pdf 1] ―――――
2
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を完全に捕集するために,最終段の捕集板の後に設けられたろ紙。
(13) 再飛散 慣性力によって捕集板に衝突した粒子が,再び気流中にもち去られる現象。
(14) ウォールロス カスケードインパクタにおいて,再飛散などのために捕集板表面以外のジェットノズ
ル背面などの周壁に付着した粒子の量。段間ロスともいう。
(15) 慣性パラメータ 粒子の運動に際して生じる慣性力の大きさを表す無次元のパラメータで,次の式に
よって表されるもの。
2
C p DP v
=
18 DC
ここに, 姿 慣性パラメータ
C : カニンガム補正係数
粒子の密度 (g/cm3)
Dp : 空気力学的粒径 (cm)
v : 粒子の速度 (cm/s)
ガスの粘性係数 (g/cm・s)
DC : ジェットノズル口径 (cm)
4. 測定方法の種類及び原理 測定方法は,慣性衝突法を原理とするカスケードインパクタ法を用いる。
その原理は,ジェットノズルから捕集板に向かって含じんガスを噴出させたとき,慣性力を利用して気
流から粒子を分離し,捕集板上に衝突させるものである。口径の異なるジェットノズルと捕集板を多段で
組み合わせることによって,各段ごとに粒径範囲の異なる粒子を捕集し,これをひょう量して粒径分布を
求める。
この原理に基づく測定装置の種類は,カスケードインパクタにおけるジェットノズルの形状及び数に応
じて,表1のように分類する。
表1 カスケードインパクタの分類
ノズルの形状 ノズルの数 インパクタ
単孔ノズル式
円形
多孔ノズル式
カスケードインパクタ
単孔ノズル式
スリット形
多孔ノズル式
備考 この規格による測定方法において対象とする粒子の粒径範囲は,おおむね0.0530
5. 測定方法の概要 所定の測定位置において,分級捕集器を測定孔を通して挿入し,吸引ノズルを測定
点に一致させ,等速吸引によって排ガス試料を吸引し,慣性衝突法によって各段の捕集板上に衝突捕集し
た粒子の量の割合から,ダストの粒径分布を計算して求める。
測定方法の概要を図1に示す。
――――― [JIS K 0302 pdf 2] ―――――
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図1 測定方法の概要
6. 試料採取装置 円形多孔ノズル式カスケードインパクタによる試料採取装置は,次のとおりとする。
なお,他の形式のカスケードインパクタによる試料採取装置は,これに準じる。
6.1 試料採取装置の構成 試料採取装置の構成は,分級捕集部,ガス吸引部及び吸引流量測定部で構成
する。試料採取装置の全接合部にガス漏れがあってはならない。試料採取装置の構成例を図2に示す。
図2 試料採取装置の一例
――――― [JIS K 0302 pdf 3] ―――――
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6.2 分級捕集部 分級捕集部は,分級捕集器,ドレン捕集器及び連結管から構成される。分級捕集器は,
多数のジェットノズルをもつ分級板と捕集板とが交互に配列されており,最下段の捕集板で捕集されない
粒子はバックアップフィルタで捕集する構造となっている。分級捕集器は,直接ダクト内に挿入するもの
とし,吸引ノズル,拡散部,分級板,捕集板,支持リング,バックアップフィルタ,プレートホルダ,外
装部などから構成され,分級捕集器の材質は耐熱性で腐食の少ないステンレス鋼などを用いる。
なお,分級捕集器の吸引ノズル,拡散部,プレートホルダ,支持リングなどは,ウォールロスの少ない
内面の滑らかなものを用いる。分級捕集器の構成例を図3に示す。
8段で分級した場合のジェットノズルの数 (N),ジェットノズル口径 (Dc) 及び50%分離径に対する慣性
パラメータ ( ‰湎O 歹
図3 分級捕集器の一例
――――― [JIS K 0302 pdf 4] ―――――
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表2 円形多孔ノズル式カスケードインパクタのジェットノズ
ルの数,ジェットノズル口径及び慣性パラメータの一例
ジェットノズル口径
ジェットノズル数 慣性パラメータ
段の番号
N Dcmm
1 264 1.6
2 264 1.2
3 264 0.92
4 264 0.72
0.14
5 264 0.54
6 264 0.35
7 264 0.25
8 156 0.25
6.2.1 吸引ノズル 吸引ノズルは,次の構造のものを用いる。
(1) ガスの流れを乱さないよう,吸引ノズルの内外面は滑らかなものとする。
(2) 吸引ノズル先端の形状は円形とし,図4に示すように30度以下の鋭角に仕上げられているか,又は滑
らかな半球状のものとする。
なお,吸引ノズルの内径 (d) は,0.1mmの単位で表したものとする。
(3) 吸引ノズルの例を図5に示す。
図4 吸引ノズルの先端の一例 図5 吸引ノズルの一例
6.2.2 拡散部 拡散部は,次の構造のものを用いる。
(1) 拡散部は吸引ノズルから最上段の分級板に気流を導くものであり,拡散部内の流れが均一で,乱れの
ないものとする。
(2) 吸引ノズルと拡散部及びプレートホルダと拡散部との接合部分は,ガス漏れのないものとする。
(3) 拡散部は,粒子の付着やたい積の少ないものとする。
6.2.3 分級板 分級板は,次の構造のものを用いる。
(1) 分級板は,捕集板と組み合わせて,慣性衝突法によってガスから粒子を分離するもので,多数のジェ
ットノズルを設けたものとする。
(2) 分級板は,各段においてジェットノズルの口径が均一で,しかもジェットノズルが分級板面に直角に
開口されたものとする。
(3) 分級板は,表面及びジェットノズルの内面が滑らかなものとする。
(4) 分級板の例を図6に示す。
――――― [JIS K 0302 pdf 5] ―――――
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JIS K 0302:1989の国際規格 ICS 分類一覧
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.040 : 気質 > 13.040.40 : 固定施設からの発生ガス
JIS K 0302:1989の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB9909:1994
- 集じん装置の仕様の表し方
- JISK0901:1991
- 気体中のダスト試料捕集用ろ過材の形状,寸法並びに性能試験方法
- JISZ8808:2013
- 排ガス中のダスト濃度の測定方法
- JISZ8901:2006
- 試験用粉体及び試験用粒子