JIS K 0410-3-10:2000 水質―サンプリング―第10部:廃水のサンプリングの指針 | ページ 2

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K 0410-3-10 : 2000 (ISO 5667-10 : 1992)
水器は,試料採取に対して次の原理によっている。
− 鎖ポンプ[循環ポンプ (paternoster pump)]
− 圧縮空気及び/又は真空
− 連続排水流
− 揚水(ペリスタルチックポンプによることが多い)
− すべてのサンプリング状況に勧められる唯一の原理はない。サンプリング装置の選定では,使用者は
次の特徴を考慮し,また,特定のサンプリング適用への要求事項を確定するには,これらの特徴の優
先順位を定めることが望ましい。
a) 採水器が時間加重の混合試料を採取できる。例えば,一定流速に対して異なる時間間隔の採取。
b) 採水器が一定間隔で一連の個別試料を個別の容器に採取できる。例えば,ピーク負荷の時期を確認
するために日内研究を実施するとき。
c) 採水器が短期間混合試料を個別の容器に連続的に採取できる。これは,問題とする特定期間の監視
に有用である。
d) 採水器が流量加重の混合試料,すなわち,一定期間中,流量に対応した量の試料を採取できる。こ
の機能は物質 (substrate) 負荷の研究に有用である。
e) 採水器が流量加重試料を個別の容器に連続的に採取できる。これは変化する基質負荷の周期
(periods) を確かめようとするとき,データを変化する流量と関連させる必要があるときに有用であ
る。
− 試料の種類に関連してa) e)にあげた特徴を5.3.1に従って集める。さらに,使用者は,特に加圧本管
又は下水道から試料を採取する能力に関してサンプリング装置を選定する場合,そのいくつかは不必
要と判断されるときを除いて,次の属性もまた指向することが望ましい。
f) 必要に応じて指定の高さまで試料を揚水する採水器の能力。
g) 丈夫な構造及びなるべく少ない部品。
h) 水と触れたり,水面下にある部品の数がなるべく少ない。
i) 採水器は耐食性で,電気部品は氷,湿気又は腐食性雰囲気から保護されていることが望ましい。
j) 採水器は簡単な設計で,保守,操作及び清浄が容易である。
k) 入口から出口までのサンプリングラインは閉そくを避けるため少なくとも内径9mmで,入口は採
取ラインの閉そくを防ぐように保護されている。
l) サンプリングライン及び測定部における層分離を防ぐために,入口の液体速度は最低0.5m/sである。
m) 新しい試料を受入れるためにサンプリングラインをパージする能力。
n) 採取量の精度及び正確さは目的体積の少なくとも5%であることが望ましい。
o) 個別試料間の間隔を5分間1時間で調節できることが望ましい。
p) サンプリング装置の試料容器及び管の継ぎ手は取り外し,清浄及び取替えが容易である。
q) 採水器にはサンプリングの間,試料容器を04℃の暗所で貯蔵する複数の部屋があり,サンプリン
グの前又は途中に試料容器に保存剤を添加できることが望ましい。
r) 可搬採水器は軽量で,いたずら及び破壊行為から保護され,悪天候に耐え,多様な環境条件下で操
作できることが望ましい。
s) 採水器は,十分長いサンプリング期間(数日間)中,特に注意を要せずに操作できることが望まし
い。
t) 採水器は,特にメタン又は揮発性有機溶媒の存在する場所での爆発の危険を抑制するために,本質

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的にスパークのないものであることが望ましい。
u) 採水器は,加圧本管からのサンプリングに用いることがあるので,この要素を装置の種類の最終決
定前に配慮するとよい。
− サンプリング装置の選定に際しては,使用者は操作マニュアルが読みやすく,作業者に理解できる言
葉で書かれ,適切な内容であることに留意することが望ましい。アフタサービス及び予備部品の便に
ついても考慮する。最後に,電気及び圧縮空気の供給に関する装置の要求事項が,装置を使用する場
所における入手の可能性と一致していることが重要である。
安全予防措置 安全性に関する地域的な要件を常に考慮することが望ましい。

5. サンプリング手順

5.1 サンプリング場所

  安全予防措置 サンプリング場所の選定に際しては,常に安全及び健康の立場を考慮することが望まし
い(6.参照)。

5.1.1 一般的説明

− この規格は,次のようなサンプリング場所で実施できるサンプリング技術について述べる。
a) 工場施設内(例えば,未処理の廃水流間)
b) 工場施設からの放流点(総合未処理廃水)
c) 加圧本管及び自然流下を含む都市下水系
d) 廃水処理施設内
e) 廃水処理施設出口
− いずれの場合も,試験しようとする廃水流を代表する場所を選ぶことが不可欠である。
− 下水のサンプリング場所の選定では,最初に下水道の検討を行うとよい。下水道系の図面の検討によ
って,実施場所が確認できる。続いて,下水道系の場所と排水流の経路が図面と一致し,かつ,選ん
だ場所がサンプリング目的を代表することを確認するために,必要があれば化学トレーサーの使用を
含めて現場の検討を行うとよい。
− サンプリング計画策定の指針についてはJIS K 0410-3-1 (ISO 5667-1) を参照するとよい。

5.1.2 下水道,水路,及びマンホールからのサンプリング

− サンプリング前に,選定したサンプリング場所のスケール,スラッジ,細菌膜などを壁から除去する
ために清浄する。
− 場所としては,良好な混合を得るために排水が激しい乱流を示す所を選ぶとよい。接近の便,現場の
安全性の不足,電力利用の不便などの理由で最適の場所が利用できないことも多い。
− 排水路は,一般には排水及び雨水 (storm water) 放流条件に合うように,そして/実情よりは大きい流
量に対応できるように設計されているので,層流が生じやすい。乱流条件の場所がないときは,例え
ば,調節板又はせきで流れを制限してそのような条件を作り出すとよい。せきなどはその上流部に沈
積を生じないように製作する。試料取入れ口は,せきなどの下流に設け,その位置は通常,管の径の
少なくとも3倍とするとよい。サンプリングプローブの取入れ口は,流れの方向に向けるとよいが,
たびたび閉そくを生じるきは下流を向ける(4.2.2.1も参照)。
備考 せきのすぐ上流で混合がよいならば,取入れ口はそこに設けてもよい。ただし,沈降物が混入
しないように,また,取入れ口が水面下にあるように注意する。
− できれば,再現性のあるサンプリング条件の確保に留意しながら,恒久的なサンプリング場所を確定

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するとよい。
− 工場排水のサンプリングの前に,施設内の諸条件(例えば,工程及び生産量)に注目し,何か潜在的
な問題点,例えば,床の著しいぬれ,と併せて記録するとよい。
− 一般的に,サンプリング地点は排水の水面下1/3の深さの点とするとよい。

5.1.3 廃水処理施設

− 廃水処理施設のサンプリング場所を選ぶ場合は,サンプリングがその一部であるデータ収集計画の目
的を参照することが改めて重要である。
− 主な目的は,次のとおりである。
− 全処理施設の操業管理 : 試料は主な入口及び出口で採取するとよい。
− 各処理単位又は単位群の操業管理 : 試料は対象単位の入口及び出口で採取するとよい。
− 処理施設の入口のサンプリングでは,サンプリング計画の目的を慎重に考慮する。ある場合は,生下
水を再循環処理水との混合物として採取(例えば,一次沈殿槽の負荷及び効率の評価)する。また,
ある場合は,これらの液体の影響を排除する必要があろう(例えば,処理施設への生活,工場排水負
荷の評価のため,又は工場排水管理のためのデータ収集)。
− 代表サンプリングには,流量測定路又はせきの下流を選ぶとよい(5.1.2参照)。
− 二つ以上の単位処理装置を用いている工程(例えば,幾つかの沈降槽)からの排水のサンプリングで
は,試料が一つの特定処理単位の排水ではなく,全排水流の代表であることを確かめることが必要で
ある(その処理単位が特定の研究の目的でなければ)。
− 単位操作のなんらかの変更がサンプリング時に配慮されていることを保証するために,処理施設のサ
ンプリング場所の頻繁な見直しが必要である。例えば,ろ過操作を“単一ろ過 (single-pass)”操作か
ら“再循環”又は“交互二重ろ過 (alternating-double filtration)”操作に変更すると処理施設の操作は給
水又は返送水が施設に持ち込まれる方式に変化を生じる(例えば,雨水タンクからの下水の返送は処
理水が処理施設に返送される位置を変える)。
− 廃水のサンプリングでは,よく見掛ける懸濁物による不均一性を解決又は最小にするための十分な注
意が必要である。同様に,それぞれの工場排水流の熱成層も排水又は工程からの放流水の採取におい
て認められ,サンプリング前にそのような流れの混合を促進する方策をとらなければならない。

5.1.4 定性的サンプリング

 乳化物又は浮遊物の定性的情報を得るためには,かき取りによって表層を採
取する必要を生じる。広口のジャーは適切な容器であるが,受入れ試験室からの指示を受けるとよい。

5.2 サンプリングの頻度及び時期

5.2.1 一般的考察

 この細分された箇条ではサンプリングの頻度,すなわち,採取する試料数,サンプリ
ングの継続時間,及びサンプリングを実施する時期について述べる。

5.2.2 試料数

− JIS K 0410-3-1 (ISO 5667-1) の第3章では,サンプリングの時期及び頻度に関する一般的指針を示し
ている。ここでは廃水のサンプリングに対するより特別の指針を示す。
− 排水流中の各種対象物質の濃度はランダム又は,系統的変化によって変動する。真値を決定するため
の最良の技術的解決法は,対象成分の連続分析が可能なオンライン機器の使用である。しかし,この
手法は,対象成分の定量に適した機器が野外での利用には不適当であったり,入手できなかったり,
高価すぎるなどの理由で,めったに適用できない。
− この理由によって,水の分析はある期間(すなわち,管理期間),規則正しい間隔で採取した試料に基
づくのがよい。定量に混合試料の使用が禁じられていなければ,試料は混合試料がよい。各管理期間

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中の必要な試料数の選定は統計的手法によって決定するとよい[JIS K 0410-3-1 (ISO 5667-1),ISO
2602及びISO 2854参照]。

5.2.3 サンプリング時期

− 試料をいつ,どのように採取するかはサンプリング目的によって決まることが多い。
− 一般に,下水及び排水を採取する場合,次のような水質変動要因について許容差を見込むのが普通で
ある。
a) 日内変動 (diurnal variations) (1日内の変動性)
b) 週日間の変動
c) 週間変動
d) 月間,季節間変動
e) 傾向
− 日内変動又は日間変動がほとんどない場合は,サンプリングについて日の特定時間又は週の特定の日
は,あまり重要ではない。答えは1年を通じて平均に採取することである。ただし,1日の任意の時
間,週の任意の日にである(これらは任意に選ぶ)。
− 最大負荷の性質及び大きさの確認が重要な場合は,サンプリングは最大負荷が起きることが分かって
いる日,週又は月のその期間に限るとよい。
− 監視している特定の工程とサンプリング時期を関連させることは,季節的操業,バッチ操業のいずれ
の場合であれ,工場排水の放流を考えるとき極めて重要である。いずれの場合も放流は連続的ではな
いので,サンプリング計画にはこのことを計算に入れておく必要がある。
− 傾向検出のためのサンプリングには慎重な計画が求められる。例えば,月を基準に傾向を求める場合
は,日内及び日間の変動をデータ全体の変動性から消去するために常に週の同じ日に採取するとよい。
こうして,傾向はより効果的に検出されることになる。
− 5.2.2に従って試料数が決まったときは,サンプリング時期を決めるとよい。試料は通常,全管理期間
を通じて一定間隔で採取する。管理期間は1年,数箇月,数週間又はより短い期間のこともある。
− 管理期間が1年の場合,サンプリング日は,試料数,nが約25を超える場合は(1)式から,試料数約
25未満のときは(2)式から求められる。
− (1)式はサンプリングを行う日の番号を示す。
365 365 ,2 365 3 365 n
A , A A , A (1)
n n n n
ここに, n : 試料数
A : −365/nと0の間の任意な数。
− (2)式はサンプリングを行う週の番号を示す。各週の日は,各週日にとるように定める。
52 52 ,2 52 ,3 52 n
B , B B , B (2)
n n n n
ここに, n : 試料数;
B : −52/nと0の間の任意な数。
− 別の管理期間,例えば,1か月,3か月,6か月などについても同様の式が用いられる。選ばれた期間
はいかなる季節的変動も包含していることが望ましい。
− 間隔及び日又は週の番号を決めた後,例えば,特定の日に採取,又は特定の週日を省いて採取するこ
とによってサンプリングが系統誤差を招かないことを確かめる必要がある。

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5.2.4 各サンプリング期間の長さ

− この細分された箇条では混合試料を採取する期間の選択について述べる。期間の選択にあたっては二
つの要因を考慮するとよい。
a) サンプリングの目的。例えば,数日間にわたって流れの平均有機物負荷を推定する必要がある場合
は,日内の流量比例混合試料が適当である。
b) 試料の安定性。a)の例の場合,混合期間を24時間以上に延ばすことは,試料中の対象有機成分が変
質するおそれがあるので必ずしも実際的ではない。
− 全サンプリング期間は,揮発性有機物の追跡研究を行う場合の数時間から,安定な無機化学種を監視
する場合の数日間まで変化することになる。
− 試料の安定性によってサンプリング期間の長さが制限される。このような場合,正しい保存方法を用
いるために,適用する分析法を調べ,また,受入れ試験室ともよく打ち合わせるとよい。ISO 5667-3
及び5.4には試料の保存及び貯蔵に関するより詳細が示されている。

5.3 サンプリング方法の選択

5.3.1 試料の種類

− 試料は,一般に二つの種類に分ける。
a) スポット試料
b) 混合試料
5.3.1.1 スポット試料
− スポット試料では,試料の全量を一時に採取する。スポット試料はある時刻の廃水組成を求めるのに
有用である。廃水流の流量及び組成の変動が小さいときはスポット試料はより長い時間の組成を代表
できる。
− スポット試料はサンプリングの目的が,平均水質ではなく基準との適合性を評価する場合に不可欠で
ある。水質の適合性を平均排水水質で判定するときは,常に混合試料を用いるとよい。
− ある種の定量ではスポット試料だけが使用できる。油脂,溶存酸素,塩素及び硫化物などがその例で
ある。この場合,分析を試料採取直後に実施(又は開始)しないか,又は全試料を同時に用いなかっ
たならば,結果は異なったものになる。スポット試料は普通,手で採取するが,自動サンプリング装
置によることもできる。
5.3.1.2 混合試料
− 混合試料は多数のスポット試料を混ぜ合わせるか,又は廃水流の連続した部分を採取して調製する。
混合試料には次の二つの種類がある。
a) 時間加重試料
b) 流量加重試料
− 時間加重混合試料は,サンプリング期間中一定間隔で採取した等量のスポット試料で調製する。
− 時間加重混合試料は,下水又は排水の平均水質が問題の場合に適している(例えば,平均水質の基準
適合性をみるとき,又は工程設計目的に関して廃水の平均強度をみるとき,及び一定廃水流の場合)。
− 流量加重混合試料は,試料の体積がサンプリング期間の排水の流量又は体積に比例するように採取,
混合したスポット試料で調製する[JIS K 0410-3-2 (ISO 5667-2) 参照]。流量加重混合試料は汚濁質の
負荷の測定がサンプリングの目的である場合に用いるとよい[例えば,廃水処理施設への生物化学的
酸素消費量 (BOD) 負荷,固形物の除去百分率,栄養塩その他対象成分の環境への負荷]。
− 流量加重混合試料は,一定間隔でサンプリング時の流量に比例した量の試料を採取するか,又は一定

――――― [JIS K 0410-3-10 pdf 10] ―――――

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  • ISO 5667-10:1992(IDT)

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