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JIS K 0972:2018 規格概要
この規格 K0972は、液体体積計として規定の公称容量を吸引・排出するように設計され,ピストン-シリンダ一体型チップを備えた直接置換式(direct displacement)の連続分注ピペットであるマルチディスペンサ及びピストン-シリンダ機構に切替え弁を組み合わせ,試薬瓶などの上部に取り付けた状態で液体を吸引し,外部に排出するボトルトップディスペンサについて,計量性能を確保するための要求事項並びに試験方法及び校正方法を規定。
JISK0972 規格全文情報
- 規格番号
- JIS K0972
- 規格名称
- ピストン式ディスペンサ
- 規格名称英語訳
- Piston dispenser
- 制定年月日
- 2018年2月20日
- 最新改正日
- 2018年2月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- ISO 8655-5:2002(MOD), ISO 8655-6:2002(MOD)
- 国際規格分類
ICS
- 17.060, 71.040.20
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- ‐
- 改訂:履歴
- 2018-02-20 制定
- ページ
- JIS K 0972:2018 PDF [26]
K 0972 : 2018
pdf 目 次
ページ
- 序文・・・・[1]
- 1 適用範囲・・・・[1]
- 2 引用規格・・・・[1]
- 3 用語及び定義・・・・[1]
- 4 構造及び種類・・・・[2]
- 5 計量性能・・・・[3]
- 5.1 シングルディスペンスタイプの最大許容誤差・・・・[3]
- 5.2 マルチディスペンスタイプの最大許容誤差・・・・[4]
- 6 性能試験・・・・[5]
- 6.1 試験機器・・・・[5]
- 6.2 試験に用いる水(試験液)・・・・[6]
- 6.3 試験条件・・・・[6]
- 6.4 試験手順・・・・[7]
- 6.5 試験結果の評価・・・・[8]
- 6.6 試験報告書・・・・[10]
- 7 校正・・・・[10]
- 7.1 校正に使用する装置・・・・[10]
- 7.2 校正手順・・・・[11]
- 7.3 校正のモデル式・・・・[11]
- 7.4 校正の不確かさ・・・・[11]
- 8 表示・・・・[11]
- 附属書JA(規定)質量-体積変換の補正係数・・・・[13]
- 附属書JB(参考)校正の不確かさ評価・・・・[15]
- 附属書JC(参考)JISと対応国際規格との対比表・・・・[23]
(pdf 一覧ページ番号 1)
――――― [JIS K 0972 pdf 1] ―――――
K 0972 : 2018
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本計量機器工業連合会(JMIF)
及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を制定すべきとの申出
があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格(日本産業規格)である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
(pdf 一覧ページ番号 2)
――――― [JIS K 0972 pdf 2] ―――――
日本工業規格(日本産業規格) JIS
K 0972 : 2018
ピストン式ディスペンサ
Piston dispenser
序文
この規格は,2002年に第1版として発行されたISO 8655-5及びISO 8655-6を基に,国内の使用状況を
考慮し,技術的内容を変更して作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一
覧表にその説明を付けて,附属書JCに示す。
1 適用範囲
この規格は,液体体積計として規定の公称容量を吸引・排出するように設計され,ピストン−シリンダ
一体型チップ(以下,チップという。シリンジとも呼ぶ。)を備えた直接置換式(direct displacement)の連
続分注ピペットであるマルチディスペンサ及びピストン−シリンダ機構に切替え弁を組み合わせ,試薬瓶
などの上部に取り付けた状態で液体を吸引し,外部に排出するボトルトップディスペンサについて,計量
性能を確保するための要求事項並びに試験方法及び校正方法を規定する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 8655-5:2002,Piston-operated volumetric apparatus−Part 5: Dispensers
ISO 8655-6:2002,Piston-operated volumetric apparatus−Part 6: Gravimetric methods for the
determination of measurement error(全体評価 : MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2 引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 0211 分析化学用語(基礎部門)
JIS Z 8103 計測用語
3 用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS K 0211及びJIS Z 8103によるほか,次による。
3.1
公称容量(nominal volume)
製造業者が設定した有効容量範囲の最大容量。
――――― [JIS K 0972 pdf 3] ―――――
2
K 0972 : 2018
3.2
有効容量範囲(useful volume range)
製造業者が製品仕様として指定している容量範囲。
3.3
設定容量(selected volume)
有効容量範囲からある容量を分注するために設定する容量。
3.4
最大許容誤差(maximum permissible error)
公称容量又は設定容量と分注量との差に対する最大の許容値。
3.5
系統誤差(systematic error)
複数回測定して得た分注量の平均値と設定容量との差。
3.6
偶然誤差(random error)
分注量の再現不能なばらつき。
3.7
液体体積計の校正(calibration)
重量法(衡量法)を用いて質量及び密度から分注量の算出体積値と設定容量との関係を確定する一連の
操作。
3.8
適合性評価(conformity assessment)
最大許容誤差の限度に適合しているかどうかを確認するための作業。
3.9
分注(dispense)
ピストン式ディスペンサを用いて液体を吸引し,他の容器に排出する一連の操作。
4 構造及び種類
この規格で対象とするディスペンサは,吸引する液体とピストンとが直接接触して吸引・排出を行う構
造とし,指定した範囲で分注量を可変設定(可変容量形)できるものとする。
注記1 ディスペンサにはピストン及びシリンダが再利用可能なもの及び使用のたびに付け替えを行
う使い捨てのものが存在するが両者ともこの規格で対象としている。
注記2 図1に示すとおり,ディスペンサには,試薬瓶などの上部に取り付けた状態で設定容量を1
回吸引し全量排出する分注システム(以下,シングルディスペンスという。)をもつボトルト
ップディスペンサ,及び1回吸引した液体を複数回に分けて排出する分注システム(以下,
マルチディスペンスという。)をもつマルチディスペンサがある。
――――― [JIS K 0972 pdf 4] ―――――
3
K 0972 : 2018
1
1
1
1
1
2 1
2
2
2
3
3
1 ピストン
1 ピストン
2 シリンダ
2 シリンダ
3 切替え弁
3 切替え弁
a) ボトルトップディスペンサ b) マルチディスペンサ
図1−分注システムの基本構造の例
5 計量性能
5.1 シングルディスペンスタイプの最大許容誤差
シングルディスペンスタイプ(1回吸引・全量排出)のボトルトップディスペンサは,箇条6によって
試験した結果が,表1の最大許容誤差を満たさなければならない。
表1−シングルディスペンスタイプ(1回吸引・全量排出)の最大許容誤差
公称容量 最大許容系統誤差 最大許容偶然誤差
mL % a) μL b) % c) μL d)
0.01 ±2.0 ±0.2 1.0 0.1
0.02 ±2.0 ±0.4 0.5 0.1
0.05 ±1.5 ±0.75 0.4 0.2
0.1 ±1.5 ±1.5 0.3 0.3
0.2 ±1.0 ±2.0 0.3 0.6
0.5 ±1.0 ±5.0 0.2 1.0
1 ±0.6 ±6.0 0.2 2.0
2 ±0.6 ±12.0 0.2 4.0
5 ±0.6 ±30.0 0.2 10.0
10 ±0.6 ±60.0 0.2 20.0
25 ±0.6 ±150.0 0.2 50.0
――――― [JIS K 0972 pdf 5] ―――――
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JIS K 0972:2018の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 8655-5:2002(MOD)
- ISO 8655-6:2002(MOD)
JIS K 0972:2018の国際規格 ICS 分類一覧
- 71 : 化学技術 > 71.040 : 分析化学 > 71.040.20 : 実験用器具及び関連装置
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.060 : 体積,質量,密度,粘度の測定
JIS K 0972:2018の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK0211:2013
- 分析化学用語(基礎部門)
- JISZ8103:2019
- 計測用語