JIS K 1102:2000 工業用液化塩素―塩素含有量の求め方

JIS K 1102:2000 規格概要

この規格 K1102は、液化塩素を気化させた後の気化ガス中の塩素含有量を,容量法によって測定する方法について規定。

JISK1102 規格全文情報

規格番号
JIS K1102 
規格名称
工業用液化塩素―塩素含有量の求め方
規格名称英語訳
Liquid chlorine for industrial use -- Determination of the chlorine content
制定年月日
1951年12月27日
最新改正日
2015年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 2120:1972(MOD)
国際規格分類

ICS

71.060.10
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1951-12-27 制定日, 1954-11-27 確認日, 1957-11-25 確認日, 1959-02-17 改正日, 1962-02-17 確認日, 1965-02-01 確認日, 1968-04-01 確認日, 1971-04-01 確認日, 1974-11-01 確認日, 1978-01-01 確認日, 1983-03-01 確認日, 1988-03-01 確認日, 2000-07-20 改正日, 2006-03-25 確認日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
ページ
JIS K 1102:2000 PDF [7]

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日
本工業規格である。
これによってJIS K 1102 : 1959は改正され,この規格に置き換えられる。
今回の改正では,国際規格との整合性を図るためISO 2120 : 1972を基礎とした。
JIS K 1102には,次に示す附属書がある。
附属書(参考) 試料採取上の注意事項

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS K 1102 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
K 1102 : 2000

工業用液化塩素−塩素含有量の求め方

Liquid chlorine for industrial use−Determination of the chlorine content

序文 この規格は,1972年に第1版として発行されたISO 2120 Liquid chlorine for industrial use−
Determination of the content of chlorine by volume in the vaporized productを元に作成した日本工業規格(日本産業規格)である
が,対応国際規格に規定されている試験方法は有害な試薬を用いる方法などで不採用とし,安全な試薬を
用いる試験方法を日本工業規格(日本産業規格)として採用した。
なお,点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格の規定内容を変更した事項又は対応国際規格にはな
い事項である。
1. 適用範囲 この規格は,液化塩素を気化させた後の気化ガス中の塩素含有量を,容量法によって測定
する方法について規定する。
備考1. この規格の対応国際規格を,次に示す。
ISO 2120 : 1972 Liquid chlorine for industrial use−Determination of the content of chlorine by
volume in the vaporized product
2. 液化塩素の試料採取上の注意事項については,附属書(参考)を参照する。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによってこの規格の規定の一部を構成する。
これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 8150 塩化ナトリウム(試薬)
JIS K 8913 よう化カリウム(試薬)
JIS K 8951 硫酸(試薬)
3. 試験方法
3.1 要旨 液化塩素を気化して得られるガスの既知量(約100ml又は約500ml)を採取し,よう化カリ
ウム溶液 (100g/l) に塩素を吸収する。
H2,O2,N2,CO,CO2などのような未凝縮ガスを測定し,試料採取量に対する吸収塩素の割合を算出す
る。
3.2 試薬 試薬は,次による。
a) よう化カリウム溶液 (100g/l) IS K 8913に規定するよう化カリウム100gを取り,飽和食塩水に溶
かして1 000mlとしたもの。
b) 飽和食塩水溶液 JIS K 8150に規定する塩化ナトリウム300gを取り,煮沸冷却した水に溶かし,JIS K
8951に規定する硫酸を加え微酸性とし,1 000mlとしたもの。
3.3 装置 使用装置を図1,図2及び図3に示す。
3.4 操作 操作は,次による。

――――― [JIS K 1102 pdf 2] ―――――

2
K 1102 : 2000
a) この試験には,容積100ml又は容積500mlのビュレットを用いる。
なお,操作要領例を図1に,ビュレットの例を図2及び図3に示す。
b) 試料容器 Iを容器バルブKが下方になるように試料容器台 Jに固定する。
c) 容器バルブ Kに補助弁(ニードルバルブ) Lを取り付ける。
d) この補助弁 Lとビュレットの導入口 Eを試料ガス導入管Gで連結する。
e) ビュレットの上部先端と下部の放出管 Dを除害設備に挿入する。
f) ビュレット内を塩素ガスが通過するように三方コック B及び二方コック Cを開にする。
Kをわずかに開き,補助弁 Lを徐々に開いて塩素ガスをビュレットAに導入する(1)。
g) 容器バルブ
注(1) 試料が液体の状態でビュレット内に導入されないように,補助弁の開き方に注意する。
h) 容積100mlのビュレットの場合は26分間,容積500mlのビュレットの場合は1015分間ガスの導
入を続け,ビュレット内の空気を完全に塩素ガスに置き換える。
i) 三方コック Bを放出口D側開にすると同時に二方コック Cを閉にする。
j) 容器バルブKを閉じ,補助弁 Lを閉じる。
k) 試料ガス導入管 Gをビュレットの導入口 Eから取り外す。
l) しばらく放置して室温とし,二方コック Cをわずかに開いて圧力の均衡をとり,直ちに閉じる。
m) 吸収液導入管 Hをビュレットの導入口 Eに連絡し,ピンチコックMを開いて,吸収瓶 F中のよう化カ
Bを通して放出管Dに少量流出させる(2)。
リウム溶液を三方コック
注(2) 三方コックB及び吸収液導入管 Hに気泡がないことを確認する。
n) 三方コック Bをビュレット側に開いて,ビュレット Aによう化カリウム溶液を少量流入させ三方コッ
ク Bを閉じて,ビュレットをゆっくり振り,塩素を吸収させる。
o) )の操作を繰り返し行い,塩素を吸収しなくなったら,58分間放置する。
p) ビュレット Aと吸収瓶 Fの液面を同一水準に保って,ビュレット内に残ったガスの溶液を読み取る。
3.5 計算 容量百分率によって表した気化した試料中の塩素含有量は,次の式によって算出する。
V1 V2
C 100
V1
ここに, Cは塩素純度 (vol %)
V1はビュレット (A) の容積 (ml)
V2はビュレット (A) に残ったガスの容積 (ml)
4. 測定結果の報告 測定結果の報告には,次の事項を記す。
a) この規格を参照したこと
b) 計算式の結果と方法
c) 測定中に気付いた異常事項
d) この規格に含まれない操作

――――― [JIS K 1102 pdf 3] ―――――

                                                                                              3
K 1102 : 2000
図1 よう化カリウム吸収法による塩素含有量測定装置

――――― [JIS K 1102 pdf 4] ―――――

4
K 1102 : 2000
図2 容積100mlのビュレットの例 図3 容積500mlのビュレットの例

――――― [JIS K 1102 pdf 5] ―――――

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JIS K 1102:2000の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 2120:1972(MOD)

JIS K 1102:2000の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 1102:2000の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISK8150:2006
塩化ナトリウム(試薬)
JISK8913:2006
よう化カリウム(試薬)
JISK8951:2006
硫酸(試薬)