この規格ページの目次
44
K 2247-2 : 2021
抵抗率0.15 MΩ·m以上又は導電率6.7 μS/m以下のもの)を用いなければならない。
JA.4.2 薬品類
− 質量分率が最低65 %の高純度硝酸。
注記1 JIS K 9901を満足する硝酸。
− ICP標準溶液,各成分とも10 mg/L,混合成分でもよい。
注記2 濃度が保証されたICP標準溶液であれば,市販品でも使用可能。
− 検量線用多成分標準溶液,混合成分のもの。それぞれのICP標準溶液からピペットを用いて1 mLを
取り,100 mLのメスフラスコに入れる。メスフラスコの標線まで超純水を加え振り混ぜ,各成分とも
100 μg/Lの溶液を作製する。100 μg/L溶液からそれぞれ検量線濃度に応じて規定量を採取し,100 mL
のメスフラスコに入れる。メスフラスコの標線まで超純水を入れ,一定濃度に調製後,よく振り混ぜ
る。
なお,標準溶液は,作業日ごとに新たに用意しなければならない。
調製時の注意事項
a) 用いる質量数にスペクトル干渉が生じないような元素の組合せにする。
b) 検量線用多成分標準溶液と測定用試料溶液との液性は,できるだけ一致させる。液性が酸である場合
には,少なくとも酸の濃度を一致させる。
JA.5 手順
JA.5.1 試料の分解
試料1 gを分解容器にひょう量し,硝酸5 mLを加え密閉した状態にして,マイクロ波分解装置で完全に
分解する。
なお,分解の条件は,装置ごとに異なるが,少なくとも2時間を要する。
試料が室温まで下がるのを待ってから分解容器を取り出し,容器内の残留物を100 mLのメスフラスコ
に入れる。分解容器内を23回超純水で洗浄し,100 mLのメスフラスコに入れた後,メスフラスコの標
線まで超純水を加える。
JA.5.2 検量線の作成
検量線の作成は,測定ごとに実施する。作成した検量線を点検し,装置の安定性を確認するためには,
作業日ごとに感度,ブランク及び検量線の相関係数を確認することが望ましい。
検量線用多成分標準溶液の濃度は,各成分とも0 μg/L,1 μg/L及び2 μg/Lに調製する。
この方法は,絶対検量線法であり,共存成分による非スペクトル干渉が無視できるほど小さいときに有
効であるため,検量線の測定領域内で測定することが望ましい。また,装置の長時間連続運転,試料測定
数の累積などによって検量線が変動する場合があるため,正確に定量するには,一定時間ごと又は一定測
定回数ごとに検量線用多成分標準溶液を測定して,検量線を校正しなければならない。
――――― [JIS K 2247-2 pdf 46] ―――――
45
K 2247-2 : 2021
JA.5.3 試料の測定
試料の測定は,少なくとも3回繰り返して行うものとするが,試料交換の都度,十分な洗浄時間を確保
しなければならない。中間の洗浄については,質量分率10 %の硝酸溶液を用いるとよい。装置内に残った
元素の洗浄に有効である。
JA.5.4 試料の定量
個々の成分の濃度は,検量線を用いてイオン強度(個数)から自動的に変換される。
なお,試料は,100倍に薄めているため,100を乗じて試料の定量を実施する。
JA.6 結果
JA.6.1 計算
測定値がμg/Lの単位で出力される場合には,後で対応する試料濃度(mg/kg)に変換する。
JA.6.2 結果の表示
成分ごとの結果は,全測定値の算術平均値とし,その結果は,正確に有効数字2桁まで表示する。
JA.7 試験報告書
報告書は,次のデータを含まなければならない。
a) 試験に供した製品のタイプ及び名称
b) この規格の規格番号
c) 用いた試料採取方法
d) 試験結果(JA.6参照)
e) この規格で規定した測定方法からの逸脱事項
f) 観察された異常事項
g) 試験日
――――― [JIS K 2247-2 pdf 47] ―――――
46
K 2247-2 : 2021
附属書JB
(規定)
炎光光度法による微量成分(K及びNa)濃度の定量
JB.1 一般
この試験方法は,炎光光度法による微量成分(カリウム及びナトリウム)濃度の定量方法である。
JB.2 原理
微量成分の濃度は,炎光光度計を用いて定量する。この方法は,各成分に対して検量線を必要とする。
試料の前処理については,次の分析手順を適用する。
ホットプレート又はマイクロ波マッフル炉を用いて,尿素溶液の乾燥及び灰化を行う。
JB.3 装置
JB.3.1 灰化用装置
JB.3.1.1 メスフラスコ 公称容量100 mL,クラスA又はクラスBのメスフラスコ。
樹脂製又は石英ガラス製のメスフラスコを用いる。ほうけい酸ガラスを用いてはならない。
JB.3.1.2 マッフル炉 温調器は,温度をプログラムできるようになっていることが望ましい。また,マッ
フル炉は,ガス排出口を備えたものであることが望ましい。ガス排出口がない場合には,ブンゼンバーナ
による処理を追加する必要がある。
JB.3.1.3 ブンゼンバーナ
注記 灰化温度が高すぎると,アルカリ元素が蒸発する。
JB.3.1.4 ホットプレート 500 ℃まで加熱が可能なホットプレート。代わりに,ガス排出口が付いていて,
試料の上方に石英ガラスのあるマイクロ波マッフル炉を用いてもよい。
JB.3.1.5 化学天びん 分解能0.1 g又はそれよりよいもの。
JB.3.1.6 石英ガラス皿 公称容積100 mLのもの。プラチナ皿は,測定結果を小さくする可能性があるの
で,用いてはならない。
JB.3.2 測定装置(炎光光度計) オートサンプラを用いる場合には,容器,ニードル及び炎光光度計につ
ながる供給ホースは,高分子材料(高密度ポリエチレン,高密度ポリプロピレン,ポリテトラフルオロエ
チレンなど)で作られたものでなければならない。ほうけい酸ガラス容器を用いてはならない。
JB.4 薬品類
JB.4.1 一般 特に規定していない限り,少なくとも分析等級の純度レベルに対応する薬品類及び蒸留水/
脱イオン水(ISO 3696の3級に対応する導電率0.5 mS/m未満のもの)を用いなければならない。
――――― [JIS K 2247-2 pdf 48] ―――――
47
K 2247-2 : 2021
測定は,1種類の酸だけを用いて実施する。
JB.4.2 灰化法用の薬品類
− 質量分率が最低65 %の硝酸,又はその代替品として,質量分率が最高37 %の塩酸。
− K及びNa標準溶液,各成分とも1.000 g/L,混合成分でもよい。
注記 濃度が保証されたK及びNa標準溶液であれば,市販品でも使用可能。
JB.5 手順
JB.5.1 干渉
灰化中に試料が飛散する,又はブンゼンバーナの上若しくはマッフル炉の中で予備的に灰化していると
きの温度が高すぎる(特に,K及びNaの場合)ことによって,測定結果が低めに出ることがある。無機成
分の混入(例えば,炉の断熱材の混入)によって,測定結果が高めに出ることもある。適切な処置を施し
てこれらの誤差を防がなければならない。
定量対象の微量成分が,樹脂製容器(試料瓶,メスフラスコなど)の内面に付着している可能性もある。
それゆえに,内面は使用前に酸(HCl,HNO3)で常に洗浄しておかなければならない。
JB.5.2 試料の前処理
試料100 gを0.1 gの誤差範囲内でひょう量し,石英ガラス皿に入れる。ホットプレートの上でゆっくり
蒸発させながら濃縮し,最終的に乾燥させる。試料が飛散しなくなるまで乾燥したら,その試料をマッフ
ル炉の中に入れ,350 ℃から開始して2時間以内に700 ℃まで上昇させ,完全に灰化させる。少なくとも
30分間は,700 ℃を維持する。
ガス排出口のある温度制御可能なマッフル炉がない場合には,試料をブンゼンバーナ(ドラフト中で)
で大部分を灰化しておき,その後にマッフル炉の中で700 ℃で灰化する。
マイクロ波マッフル炉を用いて灰化する場合には,次の作業手順に従わなければならない。
− 室温から開始する。
− 30分間以内に,200 ℃まで直線的に昇温させる。
− 200 ℃で,10分間保持する。
− 120分間以内に,700 ℃まで直線的に昇温させる。
− 700 ℃で,30分間以上保持する。
試料が室温まで冷えるのを待って,5 mLの硝酸(又は塩酸)及び約20 mLの水を用いて,加熱しながら
残留物を溶解する。その溶液を全て,100 mLのメスフラスコに移す。このメスフラスコが室温まで冷える
のを待って,標線まで水を加えてよく振る。
JB.5.3 検量線の作成
検量線作成の頻度は,用いる炎光光度計(装置製造業者の仕様及びガイドライン)による。検量線を点
検し,そのドリフトを修正するために,作業日ごとに最低濃度及び最高濃度の標準溶液を測定することが
望ましい。表JB.1に規定される成分濃度を用いることが望ましい。
個々の成分の発光強度は,(通常は,炎光光度計のコンピュータソフトの助けを借りて)検量線を用いて
――――― [JIS K 2247-2 pdf 49] ―――――
48
K 2247-2 : 2021
変換される。
表JB.1−検量線作成用溶液
溶液 各成分濃度 酸添加量
mg/L mL/L
0 0 50
1 0.010
2 0.030
3 0.100
4 0.300
5 1.000
6 5.000
JB.5.4 試料の測定
発光強度測定に当たっては,表JB.2に規定する波長を用いなければならない。
表JB.2−測定波長
単位 nm
成分 波長
K 766.5
Na 589.0
前処理した各溶液の測定は,少なくとも3回繰り返して行うものとするが,試料交換の都度十分な洗浄
時間を確保しなければならない。中間の洗浄については,質量分率3 %の硝酸(又は塩酸)溶液を用いる
とよい。
JB.6 結果
JB.6.1 計算
測定値がmg/Lの単位で出力される場合には,後で対応する試料の濃度(mg/kg)に変換する。
JB.6.2 結果の表示
成分ごとの結果は,全測定値の算術平均値とする。その結果は,正確に有効数字2桁まで表示する。
JB.7 試験報告書
報告書は,次のデータを含まなければならない。
a) 試験に供した製品のタイプ及び名称
b) この規格の規格番号
c) 用いた試料採取方法
d) 試験結果(JB.6参照)
e) この規格で規定した測定方法からの逸脱事項
f) 観察された異常事項
g) 試験日
――――― [JIS K 2247-2 pdf 50] ―――――
次のページ PDF 51
JIS K 2247-2:2021の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 22241-2:2019(MOD)
JIS K 2247-2:2021の国際規格 ICS 分類一覧
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.040 : 気質 > 13.040.50 : 交通機関からの排気ガス
JIS K 2247-2:2021の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK0133:2007
- 高周波プラズマ質量分析通則
- JISK2247-1:2009
- ディーゼル機関―NOx還元剤AUS 32―第1部:品質要件
- JISK2247-1:2021
- ディーゼル機関―NOx還元剤AUS 32-第1部:品質要件
- JISK2249-1:2011
- 原油及び石油製品―密度の求め方―第1部:振動法