この規格ページの目次
39
K 2247-2 : 2021
附属書J
(参考)
赤外線吸収スペクトルによる定性
J.1 一般
この附属書は,AUS 32試料の赤外線吸収スペクトルを同定するための手順を記載する。質量分率で10 %
を超える濃度をもつ全ての尿素水溶液は,同じ特徴的なピークをもつ赤外線吸収スペクトルを示す。
この方法を用いてAUS 32試料を既知の試料と比較すれば,赤外線吸収スペクトルが同等かどうかを判
定することが可能である。この方法では,濃度の違い又は不純物の有無の違いを判定することは不可能で
ある。
J.2 原理
光が尿素水溶液の薄い層を通過するとき,赤外線が特異的に吸収される。記録されたスペクトルから,
尿素の赤外線吸収スペクトルとの同等性を判定することが可能である。代わりに,適切な全反射法(ATR
法)を用いてもよい。
J.3 装置
J.3.1 フーリエ変換赤外分光光度計(FTIR)又は600 cm−14 000 cm−1の波数範囲のスペクトルを記録す
ることのできる赤外分光光度計。分解能は,4 cm−1又はそれよりよいものを選ぶのが望ましい。
J.3.2 水溶液に適した光学セル,例えば,KRS-5 (TlBr/TlI),ZnSeなど,光路長約100 μm。代わりに,液
体に適したATR装置を用いてもよい。
警告 KRS-5の窓材は,極端な毒性がある。
J.4 手順
空気の泡が混ざらないように注意しながら,分析する試料を透過セルに満たす。このセルをフーリエ変
換赤外分光光度計のセルホルダに設置し,赤外線吸収スペクトルを記録できるようにする。代わりに,試
料をATRプリズムの上に置いてもよい。
得られたスペクトルとAUS 32の既知の基準スペクトルとを目視で比較する。
図J.1及び図J.2に32.5 %尿素水溶液の基準スペクトルの例を示す。
J.5 結果の表示
定性の結果として,次のいずれかを表示する。
− Yes (基準と同じ場合)
− No (基準と異なる場合)
――――― [JIS K 2247-2 pdf 41] ―――――
40
K 2247-2 : 2021
J.6 例
記号説明
X : 波数(cm−1)
Y : 吸光度
図J.1−32.5 %尿素水溶液の基準スペクトルの例(透過法の場合)
――――― [JIS K 2247-2 pdf 42] ―――――
41
K 2247-2 : 2021
記号説明
X : 波数(cm−1)
Y : 吸光度
図J.2−32.5 %尿素水溶液の基準スペクトルの例(ATR法の場合)
――――― [JIS K 2247-2 pdf 43] ―――――
42
K 2247-2 : 2021
附属書K
(参考)
各試験方法の精度
K.1 一般
この附属書は,附属書B附属書JCの各試験方法の精度をまとめたもので,規定の一部ではない。
表K.1−併行精度及び室間再現精度
特性 単位 併行精度 室間再現精度
r R
尿素濃度(総窒素量)(附属書B) 質量分率% 0.466 a) 0.105 3 a)
尿素濃度(屈折率)(附属書C) 質量分率% 0.154 0.211
屈折率 nD20(附属書C) − 0.000 25 0.000 33
アルカリ度(NH3換算)(附属書D) 質量分率% 0.077 a) 0.124 a)
ビウレット(附属書E) 質量分率% 0.008 a) 0.044 a)
アルデヒド(附属書F) mg/kg 0.109 a) 0.464 a)
不溶解分(附属書G) mg/kg 4.871 a) 8.220 a)
りん酸(PO4)(附属書H) mg/kg 0.028 a) 0.075 a)
りん酸(PO4)りんとして測定 mg/kg 0.003 (P) 0.012 (P)
(附属書I又は附属書JA) 0.009 (PO4) b) 0.037 (PO4) b)
ICP-OES法 アルミニウム(Al) mg/kg 0.02 0.06
(附属書I) カルシウム(Ca) mg/kg 0.01 0.04
(附属書JC) クロム(Cr) mg/kg 0.01 0.03
銅(Cu) mg/kg 0.01 0.02
鉄(Fe) mg/kg 0.02 0.04
カリウム(K) mg/kg 0.03 0.15
マグネシウム(Mg) mg/kg 0.01 0.02
ナトリウム(Na) mg/kg 0.01 0.03
ニッケル(Ni) mg/kg 0.01 0.04
亜鉛(Zn) mg/kg 0.01 0.03
ICP-MS法 アルミニウム(Al) mg/kg 0.02 −
(附属書JA) カルシウム(Ca) mg/kg 0.03 −
クロム(Cr) mg/kg 0.01 −
銅(Cu) mg/kg 0.01 −
鉄(Fe) mg/kg 0.01 −
カリウム(K) mg/kg 0.03 −
マグネシウム(Mg) mg/kg 0.02 −
ナトリウム(Na) mg/kg 0.02 −
ニッケル(Ni) mg/kg 0.02 −
亜鉛(Zn) mg/kg 0.02 −
炎光光度法 カリウム(K) mg/kg 0.01 −
(附属書JB) ナトリウム(Na) mg/kg 0.01 −
注記 屈折率の試験方法の精度は,分解能0.000 01の屈折率計で得られたものである。
注a) これらの精度の推定値は,ISO 4259規格群に基づいた必要なサンプル数,及び/又は自由度を満たしてい
ない試験所間試験に基づいていることに注意する。
注b) りん酸塩の精度は,I.6.1によって計算した。
――――― [JIS K 2247-2 pdf 44] ―――――
43
K 2247-2 : 2021
附属書JA
(規定)
ICP-MS法による微量成分
(Al,Ca,Cr,Cu,Fe,K,Mg,Na,Ni,P及びZn)濃度の定量
JA.1 一般
この試験方法は,高周波プラズマ質量分析法による微量成分(アルミニウム,カルシウム,クロム,銅,
鉄,カリウム,マグネシウム,ナトリウム,ニッケル,りん及び亜鉛)濃度の定量方法である。
JA.2 原理
微量成分の濃度は,高周波プラズマ質量分析装置[Inductively Coupled Plasma−Mass Spectrometer (ICP-
MS)]を用いて定量する。この方法は,各成分に対して検量線を必要とする。
試料の前処理については,マイクロ波分解装置を用いて,尿素溶液の分解を行う。
JA.3 装置
JA.3.1 分解用装置
JA.3.1.1 マイクロ波分解装置 試料を密閉系で温度及び圧力をかけて分解する装置であり,温度及び圧力
をプログラムできるようになっていることが望ましい。
なお,装置に用いる容器は,装置の温度及び圧力に耐え得るクラスA又はクラスBの分解容器を用い
る。
JA.3.1.2 化学天びん 分解能0.1 g又はそれよりよいもの。
JA.3.1.3 メスフラスコ 公称容量100 mL,クラスA又はクラスBのメスフラスコ。樹脂製のメスフラス
コを用いる。
JA.3.1.4 ピペット ホールピペット又は可変容積式ピストンピペット。ピペットは,校正したものでなけ
ればならない。
JA.3.2 測定装置(ICP-MS) JIS K 0133で規定する装置。試料に含まれる測定対象元素を,高周波プラズ
マによってイオン化する。生成したイオンを質量分析計に誘導し,測定対象元素の質量/電荷数(m/z)に
おけるイオンの強度(個数)を測定することによって,元素の濃度を測定する装置。
なお,尿素溶液で測定する元素は,ノーマルプラズマ条件下では感度が低く,アルゴンの分子イオンに
干渉されるため,クールプラズマ条件下で測定するのが望ましい。
JA.4 分解用薬品類
JA.4.1 一般 特に規定しない限り,少なくとも試薬特級の純度レベルに対応する薬品類及び超純水(電気
――――― [JIS K 2247-2 pdf 45] ―――――
次のページ PDF 46
JIS K 2247-2:2021の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 22241-2:2019(MOD)
JIS K 2247-2:2021の国際規格 ICS 分類一覧
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.040 : 気質 > 13.040.50 : 交通機関からの排気ガス
JIS K 2247-2:2021の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK0133:2007
- 高周波プラズマ質量分析通則
- JISK2247-1:2009
- ディーゼル機関―NOx還元剤AUS 32―第1部:品質要件
- JISK2247-1:2021
- ディーゼル機関―NOx還元剤AUS 32-第1部:品質要件
- JISK2249-1:2011
- 原油及び石油製品―密度の求め方―第1部:振動法