JIS K 2247-2:2021 ディーゼル機関―NOx還元剤AUS 32-第2部:試験方法 | ページ 7

                                                                                            29
K 2247-2 : 2021
4
m phosphate,i
i 1
FC 4
1(
E 1,iE)
2
i
ここで, FC : 校正係数(μg)
mphosphate,i : i番目の試料のりん酸イオン質量(μg)
E1,i : i番目の試料の吸光度
E2 : ブランク試験の吸光度
H.5.3 プロセスの点検
H.5.3.1 目的
試験方法が,正しい結果をもたらすかどうかを確認する。
H.5.3.2 原理
標準溶液(H.4.12参照)を,試料と同様に定量する。標準溶液のりん酸量の測定値で検証する。
H.5.3.3 実行
5 mLのりん酸標準溶液をホールピペットで取り,それを50 mLのメスフラスコ(H.3.7参照)に入れて
分析し(H.5.7参照),りん酸の濃度を計算する(H.6参照)。この手順を,3回繰り返す。
3回の測定値が,規定のりん酸量に対して±2 %未満の誤差であれば,測定は有効である。
H.5.3.4 頻度
この試験方法の検証は,3か月に1度実施することが望ましい。
H.5.4 検量線の点検
H.5.4.1 目的
検量線の勾配が正しいかどうかを,一定の間隔で確認する。
H.5.4.2 原理
りん酸標準溶液を定量し,その結果を検量線から得られた値と比較する。
H.5.4.3 実行
H.5.1と同様に,検量線の測定範囲内の最低3点の濃度を,3回定量する。
測定値の平均値が,規定のりん酸量に対して±2 %未満の誤差であれば,その検量線は有効である。誤差
がそれ以上の場合には,手順を繰り返す。
誤差が規定値(±2 %)以上の場合には,新しい検量線(H.5.1参照)を作成するまで,りん酸濃度を定
量してはならない。
H.5.4.4 頻度
検量線の検証は,少なくとも3年に1回は実施することが望ましい。

――――― [JIS K 2247-2 pdf 31] ―――――

           30
K 2247-2 : 2021
H.5.5 試料の調製
試料は,完全に溶解させ,尿素の結晶が残っていてはならない。必要ならば,試料を最高40 ℃まで加
熱してもよい。
H.5.6 試料の灰化
調製された試料(H.5.5参照)を約100 gひょう量し(質量を記録する。),それを灰化皿(H.3.2参照)
に入れ,100 mgの炭酸カルシウム(H.4.2参照)を加える。それをホットプレート又はサンドバスに置き,
ゆっくり乾燥させる。その後,その試料を700 ℃のマッフル炉(H.3.4参照)の中で完全に分解するまで
灰化する。試料を冷まして1 mLの塩酸(H.4.3参照)及び20 mL30 mLの水(H.4.1参照)を灰化皿の中
に加える。残留物が溶解し,二酸化炭素が除去されるまで沸騰させる。溶液を完全に100 mLのメスフラ
スコ(H.3.7参照)に移し,標線まで水を加えて均質化する。
H.5.7 分光光度計による測定
(H.3.8のホールピペットを用いて)溶液(H.5.6参照)から正確な量を,50 mLのメスフラスコ(H.3.7
参照)に移す。最大40 mLの試料溶液を用いる。40 mL未満の場合には,40 mLになるまで水(H.4.1参
照)で薄める。
かき混ぜながら1 mLのアスコルビン酸溶液(H.4.8参照)及び2 mLのモリブデン酸塩溶液(H.4.9参
照)を加え,メスフラスコの標線まで水(H.4.1参照)を加えて,均質化する。ブランク試験を,試料溶液
を用いずに同じ方法で行う。
10分30分経過してから,試料及びブランクの800 nmにおける吸光度を,分光光度計(H.3.5参照)を
用いて測定する。
H.6 結果
H.6.1 計算
りん酸濃度を,次の式によって計算する。
(ES EB ) FC VS F1
wP
V F2 mS
ここで, wP : りん酸濃度(mg/kg)
ES : 試料の吸光度
EB : ブランク試験の吸光度
FC : 校正係数(μg)
VS : 灰化·溶解後の試料溶液の体積(mL)
F1 : 1 000(kgからgへの換算係数)
V : 吸光度測定に用いた体積(mL)
F2 : 1 000(mgからμgへの換算係数)
mS : 尿素溶液の質量(g)
H.6.2 結果の表示
結果は,0.01 mg/kg単位に丸める。

――――― [JIS K 2247-2 pdf 32] ―――――

                                                                                            31
K 2247-2 : 2021
H.7 精度
H.7.1 一般
りん酸含有量が0.218 mg/kg1.007 mg/kgの範囲の四つのAUS 32溶液サンプルによる精度評価では,
ISO 4259規格群に適合していないため,試験所間試験結果に基づく精度の概算値としてH.7.2,H.7.3及び
表H.1に示す。
H.7.2 併行精度,r
同一測定者が,同じ装置を用いて一定の操作条件の下で,同一の試料を測定したときの2回の測定結果
の差が,次の値を超える確率は,正常な試験方法で適正に実施した場合,究極的に5 %になる。
r=0.028 mg/kg
H.7.3 室間再現精度,R
異なる測定者が,異なる試験室において同一の試料をお互いに関与することなく,1回測定したときの
二つの測定結果の差が,次の値を超える確率は,正常な試験方法で適正に実施した場合,究極的に5 %に
なる。
R=0.075 mg/kg
表H.1−精度(概算)
単位 mg/kg
りん酸含量 併行精度 室間再現精度
wP r R
0.2181.007 0.028 0.075
H.8 試験報告書
報告書は,次のデータを含まなければならない。
a) 試験に供した製品のタイプ及び名称
b) この規格の規格番号
c) 用いた試料採取方法
d) 試験結果(H.6参照)
e) この規格で規定した測定方法からの逸脱事項
f) 観察された異常事項
g) 試験日

――――― [JIS K 2247-2 pdf 33] ―――――

           32
K 2247-2 : 2021
附属書I
(規定)
ICP-OES法(水で希釈する直接定量)による微量成分
(Al,Ca,Cr,Cu,Fe,K,Mg,Na,Ni,P及びZn)濃度の定量
I.1 一般
この試験方法は,高周波プラズマ発光分析法による微量成分(アルミニウム,カルシウム,クロム,銅,
鉄,カリウム,マグネシウム,ナトリウム,ニッケル,りん及び亜鉛)濃度の定量方法である。
I.2 原理
微量成分の濃度は,高周波プラズマ発光分析装置[Inductively Coupled Plasma−Optical Emission
Spectrometer (ICP-OES)]を用いて定量する。この方法は,各成分に対して検量線を必要とする。
試料の前処理については,水で希釈する直接定量とする(基本的手順)。試料は水で希釈しICP-OESに
直接供給する。プラズマ状態に応じて1+1(m/m)1+9(m/m)の希釈率が最適である。
I.3 装置
I.3.1 化学天びん 分解能0.1 g又はそれよりよいもの。
I.3.2 メスフラスコ 公称容量100 mL,クラスAのメスフラスコ。樹脂製又は石英ガラス製のメスフラ
スコを用いる。ほうけい酸ガラスを用いてはならない。
I.3.3 固定容積式ピペット又は可変容積式ピペット ピペットは,校正したものでなければならない。
I.3.4 測定装置(ICP-OES) 高塩濃度でもエアロゾルに変換することのできるネブライザシステム(ク
ロスフロー,V溝又は類似品)を用いなければならない。ICPガス(アルゴン)は加湿することが望まし
い。
オートサンプラを用いる場合には,容器,ニードル及び発光分析装置につながる供給ホースは,高分子
材料(高密度ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリテトラフルオロエチレンなど)で作られたものでなけ
ればならない。ほうけい酸ガラス容器を用いてはならない。
原子化部への試料供給には,フィードポンプが必要である。装置は,誤作動することなく表I.1に規定
している項目を測定できなければならない。バックグラウンドレベルはサンプルの組成によって影響を受
けるため,正味強度(バックグラウンド補正)を使用する必要がある。
表I.1に,分析波長を示す。

――――― [JIS K 2247-2 pdf 34] ―――――

                                                                                            33
K 2247-2 : 2021
表I.1−測定波長
単位 nm
成分 波長
Al 396.15,394.40又は167.08
Ca 396.85,317.93又は393.37
Cr 205.56又は267.72
Cu 324.75又は327.39
Fe 259.94又は239.56
K 766.49又は769.90
Mg 279.55又は285.21
Na 588.99又は589.59
Ni 352.45,231.60,227.07又は221.65
P 178.20,177.50又は213.62
Zn 213.85,206.20又は202.55
表I.2に,内標準を使用する場合の元素波長を示す。
表I.2−内標準元素の測定波長
単位 nm
元素 内標準元素の 内標準元素の 内標準元素の
測定波長 測定波長 測定波長
Sc 361.38 256.02 227.32
Y 371.03 224.30 377.43
I.4 薬品類及び材料
微量元素定量のため,試薬は十分な純度のものでなければならない。試薬及び水中の分析対象元素又は
干渉成分濃度は,測定する際,低濃度と濃度とを比較して無視できる程度でなければならない。
この手順書では,1種類の酸を使用する。
I.4.1 水 試料の前処理及び希釈のための水は,ISO 3696の1級によるもの又は抵抗値18.2 MΩの水を
用いなければならない。
I.4.2 尿素 質量分率32.5 %の水と混合した分析試薬グレードの尿素水溶液。
I.4.3 硝酸 NHO3 微量金属グレード又は硝酸純度=15 moL/L,w(HNO3)=65 %。
I.4.4 塩酸 HCl 微量金属グレード又は塩酸純度=12 moL/L,w(HCl)=37 %。
I.4.5 単元素標準溶液
Al,Ca,Cr,Cu,Fe,K,Mg,Na,Ni,P及びZnのω(元素)=1 000 mg/L
水溶液の安定性は,メーカーの保証書を参照。
複数の単元素標準溶液を使用する場合は,他の分析元素が含まれていないことを確認する必要がある。
指定された波長での干渉を回避するメソッドであるため,単一元素標準溶液の代わりに既成の市販多元
素標準溶液を使用可能である。

――――― [JIS K 2247-2 pdf 35] ―――――

次のページ PDF 36

JIS K 2247-2:2021の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 22241-2:2019(MOD)

JIS K 2247-2:2021の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 2247-2:2021の関連規格と引用規格一覧